あたらしい時代づくりに取り組むひとと企業──トヨタ自動車編

あたらしい時代づくりに取り組むひとと企業──トヨタ自動車編

あたらしい時代づくりに取り組むひとと企業――トヨタ自動車編次世代の代替燃料車が担う役割とは?(1)トヨタ自動車では、代替燃料車の新世代を準備中。2012年に、充電ができる新世代のプラグイン・ハイブリッドと、さらに電気自動車の発売を予定。トヨタが代替燃料車にかける意気込みをうかがった。文=小川フミオ2012年投入予定のあたらしいプリウスハイブリッド車プリウスの登場は1997年。当時は「近い将来、(水素を改質して発電し電気モーターをまわす)燃料電池車がメインストリームになる予定なのに、ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせにどれだけの意味が?」と海外などで揶揄された。しかし、いまだ環境への負荷が少ない乗用車としてトップを走りつづけている。 さらにクルマは進化をつづける――。現在、プリウスの近未来系として、プリウス プラグイン ハイブリッドが路上を走り出している(一般への販売は2012年を予定)。くわえて、やはり2012年に、トヨタiQをベースにした電気自動車(EV)の発売も予定さ...
up!の電気自動車e-up!を体験する|Volkswagen

up!の電気自動車e-up!を体験する|Volkswagen

Volkswagen e-up!|フォルクスワーゲン eアップ!EVを主張しないEVup!の電気自動車e-up!を体験する昨年の東京モーターショーで発表されたとおり、フォルクスワーゲンのもっとも小さいモデル「up!」にモーターを搭載した電気自動車「e-up!」が、まもなく日本へ上陸する。6年ぶりに開催されたファンミーティング「フォルクスワーゲン フェスト」にあわせておこなわれた試乗会に臨んだ小川フミオ氏が、ブランド初上陸となるEVをインプレッション。Text by OGAWA FumioPhotographs by HANAMURA Hidenoriフツウの感覚で乗れることが重要電気自動車の動きが活発化してきた。日本は日産「リーフ」や三菱「i-MiEV」など、比較的早くから実用化が進んでいたところにもってきて、外国からも続々魅力的なモデルが導入されはじめた。フォルクスワーゲンが今年後半に日本発売を予定している「e-up!」(イーアップ!)も、注目の1台だ。e-up!は、前輪を駆動す...
論客がポスト3.11のクルマ界を語る─前編

論客がポスト3.11のクルマ界を語る─前編

論客がポスト3.11のクルマ界を語る特別座談会 前編(1)再生可能エネルギー社会の一端を担うクルマとは?3月11日に発生した東日本大震災は、これからの社会を考えるうえで大きなターニングポイントとなった。とくに電力供給に問題が発生しているなか、スマートグリッドについての議論も盛んになりつつある。これからのクルマが果たす役割とは、そして進んでいく道はどこにあるのか、3人の論客とOPENERS編集長が議論を交わした。語るひと=小川フミオ、島下泰久、渡辺敏史、山口幸一(本誌編集長)写真=JAMANDFIX(人物)まとめ=松尾 大SNV=ソーシャルネットワークビークルとしての自動車山口 OPENERSでは今回の震災を受け、あたらしい社会のあり方を考え、取材し、情報を提供していこうと思っています。そのなかでも、クルマが果たす役割は、劇的に変化するのではないかと考えています。ところで、福島原発事故をうけて、再生可能エネルギーを中心とした社会づくりの必要性が、さまざまなメディアで議論されています。...
FORD│フォード 東芝によるインバーターの供給

FORD│フォード 東芝によるインバーターの供給

FORD│フォード東芝がフォードにハイブリッド車用のインバーターを供給東芝は、フォードのハイブリッド車やプラグインハイブリッド車に搭載するインバーターを2012年から供給すると発表した。文=谷中朋未2012年から生産するハイブリッド車に搭載昨年6月、東芝はフォードのハイブリッド車、プラグインハイブリッド車に用いる駆動用モーターを2012年から提供する契約を締結。今回のインバーターとセットになることで、ハイブリッド車の基幹部品を押さえたかたちだ。インバーターは三重県の工場に専用ラインを新設。2012年4月から生産され、生産能力は年間15万台となる。 エスケープ ハイブリッド フュージョン ハイブリッド フォードでは、これまでにもSUV「エスケープハイブリッド」や「フュージョンハイブリッド」などを発売。2012年には、欧州向けの小型ミニバン「C-MAX」をベースにしたハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を北米市場に投入予定とのニュースも流れている。今後、厳しくなる環境規制に向...
三菱|MITSUBISHI 東芝の電池をEVに

三菱|MITSUBISHI 東芝の電池をEVに

三菱|MITSUBISHI東芝の二次電池が三菱製電気自動車に正式採用東芝の二次電池「SCiB」が、三菱自動車の新世代電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」と「MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」に搭載されることが正式に決まった。文=谷中朋美リチウムイオンと比較して1.7倍の電費性能SCiBはマイナス極に東芝独自の材料を採用。急速充電が可能なほか、長寿命性に優れ、低温下など過酷な状況で走行しても劣化しにくいという特長をもつ。東芝がおこなった性能評価では、SCiBを組み合わせた電池モジュールは、一般的なリチウムイオン電池に比べ、電費(電池の単位容量あたりの走行距離を示す指標。ガソリン車の燃費に当たる)が約1.7倍優れている。そのため、搭載する電池容量を減らすことができ、車両の低価格化にも寄与できるという。国内で標準化が進んでいる急速充電規格「CHAdeMO」方式の最大電流で充電した場合、電池容量が10kWhだと、15分で80パーセント、10分で半分、5分で1/4程度の急...
Volkswagen|フォルクスワーゲン 全車種にPHVを導入へ

Volkswagen|フォルクスワーゲン 全車種にPHVを導入へ

Volkswagen|フォルクスワーゲンVW、全車種にPHVを導入へVWグループのCEOであるDr.マルティン・ヴィンターコルンは、ドイツの自動車専門誌『auto motor und sport』web版でのインタビューで、近い将来、小型車をふくめたすべてのVW車にプラグインハイブリッドシステムを導入すると答えた。文=松尾 大2025年には空気電池で航続距離800km!ヴィンターコルンCEOは、現在のリチウムイオン電池技術は一時的な解決策であり、長い目で見たときに不十分だと考えているようだ。インタビューのなかで「私は、今後10年間はプラグインハイブリッドがもっとも正しい解決策だと考えています。そして、プラグインハイブリッドシステムは、いまあるVWグループのすべてのプラットフォームに搭載することができます」と、性急にEVを販売するよりも内燃機関を活かすことが現実的だとの考えを明らかにした。また、同時にレンジ・エクステンダーの開発も進められており、発電用の単気筒エンジンを搭載したアウデ...
TOYOTA|トヨタ PHVとEVをカーシェアリング

TOYOTA|トヨタ PHVとEVをカーシェアリング

TOYOTA iQ EV Concept|トヨタ iQ EV コンセプトTOYOTA PRIUS Plug-in Hybrid|トヨタ プリウス プラグイン ハイブリッドプリウス PHV、iQ EVがカーシェアリングに登場!トヨタは、野村不動産、大京、トヨタホームという3社のディベロッパーと共同で、2012年春からEVとプラグインハイブリッドカーによるマンション向けカーシェアリングを実施すると発表した。文=松尾 大iQ EVは続距離105km今回、トヨタが発表したのは、東京で計画中の「プラウド駒場」「プラウド杉並和田」および、愛知で計画中の「ヴィラス星ヶ丘の森」という計3棟のマンションにたいし、1棟あたり2台、計6台のプリウスPHVとEVを配備するというもの。配備する車両は、プリウスPHVについては2012年はじめまでに市販を開始する計画で、従来の家庭用電源から充電ができ、満充電状態では23.4km(JC08モード)のEV走行ができるとしている。プラグインであること以外は、従来のプ...
日産|NISSAN EV用充電システムの実証実験

日産|NISSAN EV用充電システムの実証実験

日産|NISSANEV用充電システムの実証実験日産は、フォーアールエナジーとともに太陽光発電と「リーフ」のリチウムイオンバッテリーを組み合わせた電気自動車用充電システムを開発、横浜市の日産自動車グローバル本社で実証実験を開始した。文=谷中朋美1年間でリーフ1800台分の充電が可能に日産自動車とともに開発に取り組んだフォーアールエナジーは、EVで使用済みとなったバッテリーの2次利用の事業化を目的に、日産自動車が住友商事と2010年9月に設立した合弁会社。すでに住宅用の小型蓄電システムの実証実験などにも取り組んでいる。今回開発された充電システムは、日産自動車グローバル本社に設置。最大出力40kWを誇る太陽電池を設置し、発電された電力をおなじく本社内に置かれた最大蓄電容量96kWh(日産 リーフに用いられているバッテリー4台分)のリチウムイオンバッテリーに送り、EVの充電に使用するというもの。この電力は、本社内の3基の急速充電器と14個の普通充電ソケットをとおして充電可能で、電力が空の状...
ROLLS-ROYCE 102EX|ロールス・ロイス 102EX “ファントムEE”の詳細

ROLLS-ROYCE 102EX|ロールス・ロイス 102EX “ファントムEE”の詳細

ROLLS-ROYCE 102EX|ロールス・ロイス 102EXロールス・ロイスがファントムEEの詳細を発表ロールス・ロイス・モーター・カーズは、ジュネーブショーで公開した「102EX」のコードネームをもつファントムのEVモデルについて詳細を発表した。文=松尾 大102EX、ザ・キャピトルホテル東京をベースに開催された試乗会の模様はこちら!ファントムベースのEVロールス・ロイスは「ファントム・エクスペリメンタル・エレクトリック=ファントムEE」ともよばれるEVコンセプト102EXをジュネーブショーで公開しているが、その詳細は思いのほか現実的な内容となっている。近年では、100EXや101EXがそれぞれ市販モデルとなったように、ロールス・ロイスのエクスペリメンタルモデルは、1919年の1EXにはじまる伝統を受け継ぎ、つねに将来的な製品開発につながる、あらたなテクノロジーとそのアプリケーションについて評価、検討することを目的にしている。エクスペリメンタルモデルは、いわゆるコンセプトカー...
RENAULT Kangoo Maxi Z.E.|ルノー カングー マキシ Z.E. カングーにEVが登場

RENAULT Kangoo Maxi Z.E.|ルノー カングー マキシ Z.E. カングーにEVが登場

RENAULT Kangoo Maxi Z.E.|ルノー カングー マキシ Z.E.商用車版カングーのEVモデルが登場ルノーは、3月1日開催のジュネーブモーターショーでカングーの商用車カングー マキシのEV仕様車、カングー マキシ Z.E.を出品する。文=高橋進一機能的な装備と、充実な空間カングー マキシは、カングーシリーズの商用車であるエキスプレスの全長およびホイールベースを384mm延長した、同シリーズ最大のモデル。昨年、ドイツでおこなわれたハノーヴァー・モーター・ショーであきらかにされたカングー Z.E.をより大きなマキシタイプにしたもので、1列シート(乗車定員2人)と2列シート(乗車店員5名)の2タイプが用意されており、それぞれ9つのカラーバリエーションのなかから選べるようになっている。カングーシリーズの最大の魅力であるラゲッジスペースは、1列シートタイプでは、最大積載面積4.6平方メートルという広大なスペースを確保。競合するゼロエミッション車のなかで、トップクラスの積載ス...
TESLA model S|テスラ モデルS 新型を公開

TESLA model S|テスラ モデルS 新型を公開

Tesla model S|テスラ モデルSテスラ モデルS新型を公開テスラ モーターズは現在試作中の新型4ドアセダン「モデルS」のあたらしい動画を公開した。 文=松尾 大テスラの本命テスラ モデルSは、2012年からの発売を予定しているテスラのあたらしい電気自動車。先日、開催された北米自動車ショー(デトロイトモーターショー)では、その内部構造を公開し、空力や安定性と操作性、衝突に対する安全性、性能、走行距離を考慮してつくられたモデルであることをアピールしたばかりだ。すでに発売されているロードスターがロータス エリーゼをベースに開発されたのに対し、このセダンはゼロから設計されたもの。モデルSの設計にあたっては、従来の内燃機関にかんする構造の制約にとらわれることなく、まったくあらたな手法で課題にとりくんだという。優れた空力性能と高いねじれ剛性をもち、アルミ押し出し材によるサスペンションなどをあらたに自社開発したとしている。テスラのエンジニアリング担当副社長のピーター・ローリンソ...
Volkswagen|すべてのユーザーが購入可能なEVを

Volkswagen|すべてのユーザーが購入可能なEVを

Volkswagen |フォルクスワーゲンすべてのユーザーが購入可能なEVをフォルクスワーゲングループは、カリフォルニアにおいて、EVやハイブリッドなど環境対応車の市場投入プランである「e モビリティ」をさらに推し進めることを発表した。文=ジラフ2013年にはゴルフ・ブルーeモーションを発売アメリカのカリフォルニア州パロアルトには、ドイツ本国以外としては最大規模となるフォルクスワーゲンのERL(エレクトロニクス・リサーチ・ラボラトリー)が設立され、約100名のエンジニアが、日々、研究に取り組んでいる。今回の発表は、ここでの研究をさらに強化するというものだった。フォルクスワーゲンは、「トゥアレグ ハイブリッド」につづき、2012年には新型「ジェッタ ハイブリッド」、さらに2013年には「E-Up!」の市販モデルと「ゴルフ・ブルーeモーション」を発売することを公表。E-Up!の市販モデルとゴルフ・ブルーeモーションは、フォルクスワーゲングループとしては米国初の市販EVになるという。また...
RENAULT TWIZY|ルノー トゥイージー プレオーダースタート!

RENAULT TWIZY|ルノー トゥイージー プレオーダースタート!

RENAULT TWIZY|ルノー トゥイージータンデムEVがいよいよ販売へ!ルノーは、2011年のジュネーブモーターショーで価格を公表したタンデムEV「トゥイージー」の販売ラインナップを発表し、同時にウェブ上での予約受付を開始した。Text by OPENERS6990ユーロ(約80万円)から販売をスタート2011年3月のジュネーブモーターショーにて、ヨーロッパでの販売価格を6990ユーロ(約80万円)からと発表されたルノー製タンデムEV「トゥイージー」。このたび、ルノーはさらなる詳細を公表した。まず、下位モデルの「トゥイージー 45」である。この“45”という数値は最高速度を表しており、それによって一部の国では、自動車の免許がなくとも運転することができる若い顧客に照準をあわせたモデルである。こちらが、既報の6990ユーロで販売される。また、購入には月々のバッテリーのリース契約を結ぶ必要があり、これには45ユーロを要するとのことだ。最高時速80km/hをマークする「トゥイージー」...
ゼネラルモーターズ│LGと電気自動車を共同開発

ゼネラルモーターズ│LGと電気自動車を共同開発

GM│ゼネラルモーターズLGと電気自動車を共同開発ゼネラルモーターズ(GM)は25日、韓国のLGグループと電気自動車(EV)の設計と技術開発を共同でおこなうと発表した。文=谷中朋未提携によりEVの生産・販売台数増加とラインナップ拡大を強化これまでにもLGからシボレー「ボルト」、オペル「アンペラ E-REV」に使用されるリチウムイオンバッテリーの供給を受けてきたGM。今回の提携で、EVの設計や技術開発なども共同でおこなうことが決定し、さらに関係が深まったカタチだ。アメリカでは先日、2025年までに国内で販売する乗用車の燃費について54.4mpg(23.2km/ℓ)を達成することを義務づける企業平均燃費規制(CAFE)が発表された。今後も世界中でより厳しい燃費規制が設定されることも予想され、環境対応車の開発は自動車業界全体において喫緊の課題だ。GMでは、排気ガスを排出しないEVはCAFEの目標を達成するために、重要な役割を担うとしている。スティーブ・ガースキー GM副会長は「一流企業と...
BMW i|ビー・エム・ダブリュー i 2台の車輛の詳細を公表

BMW i|ビー・エム・ダブリュー i 2台の車輛の詳細を公表

BMW i8 Concept|ビー・エム・ダブリュー i8 コンセプトBMW i3 Concept|ビー・エム・ダブリュー i3 コンセプトサブブランド「BMW i」が展開するPHV、EVの詳細を発表(1)BMWは今年2月により持続可能なモビリティソリューションの展開を専門的におこなうサブブランド「BMW i」を発足。同時にBMW iからは、電気自動車の「i3」、プラグインハイブリッド車「i8」が展開されることが発表されていたが、このたび両車輌が公開され、その詳細も明らかになってきた。文=小池りょう子未来志向のスポーツプラグインハイブリッドまずは、プラグインハイブリッド車「i8 コンセプト」。パワートレインにかんしては、モーターをフロントアクスルに搭載し、リアに最高出力164kW(220ps)、最大トルク300Nmを発生する3気筒エンジンが組みあわされる。0-100km/h加速5秒以下を達成しつつ、バッテリーには、大型のリチウムイオンを積み、燃費3ℓ/100kmという優秀な数値を記...
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