TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)トヨタの経営にとっての大動脈日本車史上かつてない14万台というバックオーダーを抱える、新型トヨタ・プリウス。ホンダ・インサイトに遅れること4カ月。このたびデビューした元祖ハイブリッドカーに、気鋭の自動車ジャーナリスト、渡辺敏史が試乗した。文=渡辺敏史写真=河野敦樹リッター38kmの低燃費を実現日本車史上かつてない、14万台というバックオーダーを抱える新型プリウス。日本の2工場で生産されるその能力は早速上方修正され、現在は5万台/月という規模でフル稼働している。前型のほぼ倍、80カ国に輸出されることを鑑みても、この数は尋常ではない。物語るのは、もはやプリウスはトヨタの経営にとって大動脈に等しい存在になったということだ。新型プリウスのグレード体系は3つ。スタンダードに相当する「S」と、シート表皮やステアリング等の内装周りの加飾が充実する「G」、そして205万円というもっとも安い値段のつけられた「L」は、装備が簡略化(それでもオーディオ以...
フォルクスワーゲン コンセプト・ブルースポーツ|エコ&スポーツなニューモデル

フォルクスワーゲン コンセプト・ブルースポーツ|エコ&スポーツなニューモデル

Volkswagen Concept Bluesports|フォルクスワーゲン コンセプト・ブルースポーツエコ&スポーツなニューモデルフォルクスワーゲンは、スポーツカーならではの走りと低燃費を両立する、新世代のオープンスポーツ・コンセプトカー「コンセプト・ブルースポーツ」を発表した。文=ジラフパワーユニットは2リッター直噴ディーゼルターボ最大限のダイナミックな性能を、最小限の燃料消費で実現するために採用されるエンジンは、2リッター直噴ディーゼルターボ。そのスペックは最高出力180ps、最大トルクで35.7kgmとされ、ここに6速DSGが組み合わされる。この高効率のエンジンを、軽量設計によって生み出された1150kgというボディに組み合わせることにより、パワー・トゥ・ウェイトレシオは6.6ps/kgという値を実現。0-100km/h加速は6.6秒、最高速度226km/hを記録する。気になる燃費は「エコモード」と名づけられたアイドリングストップ機構&エネルギー回生システムの導入により、...
Volvo|ボルボ 北欧発のプラグインハイブリッドカー

Volvo|ボルボ 北欧発のプラグインハイブリッドカー

Volvo|ボルボ北欧発のプラグインハイブリッドカーボルボ・カーズは2012年に、スウェーデンの大手電力会社バッテンファール社との共同開発による、家庭用標準電源コンセントから充電可能な新型プラグイン・ハイブリッド車を実用化すると発表した。文=ジラフ市場導入は2012年からこの新型プラグイン・ハイブリッド車は、電気とディーゼルを動力とし、バッテリーはリチウムイオンを使用。街中などの短距離の移動では強力な電気モーターで走行し、長距離の移動にはボルボ社製の低燃費ディーゼルエンジンがその動力源となる。バッテリーへの充電は、家庭用標準電源コンセントを使って約5時間とされ、これにくわえてブレーキ使用時にも回生エネルギーとして充電できるという。また今夏には、ボルボV70プラグイン・ハイブリッド車のデモカー3台の運用を開始。ここで新技術に関するドライバーニーズの収集や、利用方法、最適な充電方法を評価していくという。また家庭での高速充電、公共の充電ステーションに関するさまざまなコンセプトの検証も行わ...
TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)|真の銘品に上り詰めた

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)|真の銘品に上り詰めた

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)真の銘品に上り詰めた6月17日時点で、18万台という途方もないバックオーダーを抱えていることをアナウンスされたトヨタ・プリウス。前編にひきつづき、大ヒットとなった元祖ハイブリッドのニューモデルの真価をたしかめる。文=渡辺敏史写真=河野敦樹ウィークポイントだった高速燃費の改善にも成功発進から最高速(180km/h)まで全域で作用するモーターアシストと、高速巡航時のエンジン回転数を落とす目的で1.8リッターに拡大されたアトキンソンサイクルエンジン。新型プリウスは他の追随を許さない街中領域での低燃費にくわえ、これまでのウィークポイントだった高速燃費の改善にも成功した。恐らく新型プリウスは、130km/h巡航を基準とするヨーロッパの高速道路事情に焦点を合わせ、そこでしのぎを削るフォルクスワーゲンやプジョー、フィアット等の新世代ディーゼル車に対して同等以上の燃費性能を得ることを必達条件にしたのだろう。すなわち新型プリウスは、日米の成功を後ろ盾...
番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 前篇

番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 前篇

TOYOTA PRIUS G Touring Mercedes-Benz E 350 BlueTEC AVANGARDEVolkswagen Golf TSI Trendline番外編|エコカー3モデル乗りくらべ新潟ツアー 前篇(1)今回の長期リポートは番外編。リポート2号車のプリウスと、3号車のE 350 ブルーテック アバンギャルド、そして直噴エンジンとダウンサイジング・コンセプトにより低燃費を実現した話題のフォルクスワーゲン ゴルフ TSI トレンドラインの3台を乗り比べました。目指すは新潟の荻ノ島。今なお茅葺きの住居が残る集落です。昔ながらの暮らしを残す荻ノ島へ、アプローチの異なる3台の最新エコカーで、いざ出発。文=オウプナーズ写真=荒川正幸今回のツアーはエコカーの三つ巴戦エコカーといっても、まったくちがうアプローチをしている3台。トヨタ プリウス(以下プリウス)は1997年のデビューから進化しつづけるハイブリッドカー、いっぽうヨーロッパでは熱効率がよく環境コンシャスである...
エコカー揃い踏み、3モデルの選び方を考える

エコカー揃い踏み、3モデルの選び方を考える

Mercedes-Benz E 350 BlueTEC AVANGARDE|メルセデス・ベンツ E 350 ブルーテック アバンギャルドTOYOTA PRIUS G Touring|トヨタ・プリウス G ツーリングNISSAN LEAF X|日産 リーフ Xエコカー揃い踏み、3モデルの選び方を考える現在、OPENERS編集部にある長期リポート車はじつは、すべてエコカーと呼ばれるもの。しかし、ひと括りにエコカーと言っても得意な領域や使い勝手はまったくちがう。そこで、はじめて3台を集め、それぞれの特徴を考察した。Text by MATSUO DaiPhotos by ARAKAWA Masayuki街なかでしか乗らないならリーフで十分まず、最新の長期リポート車である日産リーフ。電気だけで走ることができる注目モデルだが、これまでのリポートでも記したとおり、電気を満充電にして120km程度の走行といったところだろう。そのさいに消費する電力は24kwhなので月に1,000km走行するのなら2...
NISSAN LEAF|日産 リーフ 第5回

NISSAN LEAF|日産 リーフ 第5回

NISSAN LEAF|日産 リーフ日産リーフを導入! 番外編EVを巡る、沖縄のいまとこれから民間による充電インフラ整備を手がかりに、EVの普及を図り、スマートグリッド社会を見据えたスマートアイランド実現へ躍進する沖縄。その現状を周知させるべく、日産はリーフの試乗会を彼の地で開催した。今回は、リーフ長期リポートの番外編として、EVを巡る、沖縄のいまとこれからをリポートする。Text by YAMAGUCHI Koichi(OPENERS)Photographs by KAWANO AtsukiEVの普及に適した地紺青に澄んだ海を背景に、潮風に吹かれながら日産リーフを撮影していると、額にジワりと汗が浮かび上がってきた。メーターパネルを覗き込むと、外気温計は25℃を示している。東京が寒波で震え上がっていた2月中旬のある日、筆者は日産が沖縄を舞台に開催したリーフの試乗会に参加していた。「電気自動車が充電してるー」。撮影を終え、コンビニエンスストアに設置された急速充電施設でリーフを充電して...
NISSAN LEAF|日産 リーフ 第6回

NISSAN LEAF|日産 リーフ 第6回

NISSAN LEAF|日産 リーフ日産リーフを導入! 第6回「オーナーズ・ミーティング」潜入記国内の累計販売台数1万2000台、全世界で2万5000台を突破したリーフ。この実績を記念して3月18日、東京・お台場のホテル「グランパシフィック LE DAIBA」にて、リーフのオーナー向けイベント「Nissan LEAF the new owner’s meeting 2012」が開催された。会場にはリーフのオーナー約150名、そしてCMに出演している坂本龍一氏やアンバサダーの勝間和代氏らが出席し、電気自動車を活用した生活やクルマ社会の未来についての議論がかわされた。Text by KASE Tomoshige村上龍と坂本龍一の軽妙なトークからやや肌寒さの残る3月中旬、東京・お台場のホテルへ向かう。会場は結婚式などがおこなわれるいわゆる大広間である。正面には大きなモニターとひな壇、リーフのオーナー150組は、分かれて円卓に着席している。そして両サイドには長いテーブルに料理が用意されてい...
TOYOTA|トヨタ|LONG TERM TEST 第1回 最新ハイブリッドカーの真価をさぐる

TOYOTA|トヨタ|LONG TERM TEST 第1回 最新ハイブリッドカーの真価をさぐる

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス 第1回最新ハイブリッドカーの真価をさぐる前代未聞の18万台という受注を記録しているトヨタ・プリウス。1号車たるNISSAN GT-R Spec Vとは対極の意味で、注目を集めているモデルだ。昨今、メルセデスをはじめ欧州のカーメーカーもこぞって開発に取り組んでいるハイブリッドカーの先駆者たる同車を、オウプナーズでは長期リポート車の2号車として導入した。 文=オウプナーズ写真=杉田 真2号車トヨタ・プリウスTOYOTA PRIUS第1回導入時期 6月5日購入価格 270万円走行距離 1340km今回の燃費 18.6km/l総平均燃費 18.2km/l日本車史上かつてない18万台のバックオーダー6月19日、トヨタ自動車から一通のニュースリリースが届いた。5月18日に発売されたプリウスの受注台数が、1カ月後にあたる6月17日時点で約18万台に達したというのだ。同車の月販目標台数は1万台だから、発売直後とはいえ18倍という日本車史上かつてないバック...
HONDA CR-Z|ホンダのハイブリッド攻勢

HONDA CR-Z|ホンダのハイブリッド攻勢

HONDA CR-Z|ホンダ CR-Zホンダのハイブリッド攻勢ホンダは、スポーツハイブリッド「CR-Z」を2010年2月より、「フィット」のハイブリッドモデルを2010年中に、日本国内で販売開始することを発表した。文=ジラフ新しいハイブリッドシステムも開発中現在、ホンダがリリースしているハイブリッド車は、「インサイト」「シビック ハイブリッド」の2車種。しかし販売が好調であるインサイトの影響もあり、早急なスモールハイブリッドモデルのラインアップの拡充が図られるのだ。また「フィット」のハイブリッドモデルについては、インサイトよりも安価な価格設定がなされることが予想されるので、さらに幅広い層がハイブリッドに注目してくことはまちがいない。搭載されるシステムは、「シビック ハイブリッド」「インサイト」とおなじ小型・軽量・高効率を追求したホンダ独自のIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)。当面は小型車分野でもハイブリッド技術を展開していくことが予定されるが、現在も中・大型車への搭載...
Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)

Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)

Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)Sクラスの名に恥じないドライバビリティトヨタ・プリウスが18万台以上という空前のバックオーダーを記録するなど、ハイブリッドカーがますます注目をはつめる昨今。ドイツのプレミアムブランドからもハイブリッドのニューモデルがリリースされた。トヨタとは異なるシステムでデビューしたメルセデス・ベンツ S400ハイブリッドの真価とは?文=渡辺敏史写真=メルセデス・ベンツ日本スムーズなアイドリングストップと滑らかなエンジン始動実際にメルセデス・ベンツ S400ハイブリッドに試乗してまず驚かされたのは、スムーズなアイドリングストップと、そこからの極めて滑らかなエンジン始動だった。このノウハウに地味な蓄積がものをいうことは12年にわたるプリウスの進化をみても明らかであり、ましてや微細な振動も不快要素となるアッパークラスで高レベルのフィニッシュを果たしたメルセデスの技術力をまず垣間みる。S400ハイブリッ...
Car
NISSAN LEAF|日産が放つEV専用モデル

NISSAN LEAF|日産が放つEV専用モデル

NISSAN LEAF|日産 リーフ日産が放つEV専用モデル日産自動車株式会社は、リチウムイオンバッテリーを搭載した量産電気自動車(EV)「リーフ」を発表した。文=ジラフ航続距離は160km以上このモデルは、電気自動車専用に設計・デザインされたモデルであり、その大きさは1800ccのガソリン車と同等。フォルクスワーゲン・ゴルフや日産ティーダと同様、Cセグメントに位置づけられる、車内空間にも余裕のある5人乗りのハッチバックとして登場した。搭載されるパワートレインは、90kW超の出力を発生するラミネート型コンパクトリチウムイオンバッテリー(フロア下に搭載)と、80kW/280Nmを発揮する電気モーター。もちろん走行中にCO2やその他排出ガスを一切出すことはないうえに、従来のガソリン車と同等の高いレスポンスと運転の楽しさを味わうことができるという。またフル充電の状態から160km(100マイル)以上という航続距離を現実のものとし、充電にかかる時間は急速充電器を使えば電池容量0%の状態から...
BMW ACTIVE HYBRID X6|BMWにもハイブリッドの波

BMW ACTIVE HYBRID X6|BMWにもハイブリッドの波

BMW ACTIVE HYBRID X6|ビー・エム・ダブリュー アクティブハイブリッド X6BMWにもハイブリッドの波BMWは、同社初のフルハイブリッドカーとなる「アクティブハイブリッドX6」を発表した。文=ジラフ量産ハイブリッド最強のパワーベースとなる車両は、X6のトップグレード「xドライブ50i」。ここに搭載されるハイブリッドシステムは、2モードハイブリッドシステムと呼ばれるもので、50iとおなじ直噴ガソリン4.4リッターV8ツインターボ(最高出力400ps、最大トルク62.2kgm)に、2基のモーターを追加したもの。この2基のモーターは低速用(91ps、26.6kgm)、高速用(86ps、28.5kgm)に分けられ、エンジンとのトータル出力は、480ps、79.5kgmという「量産ハイブリッド車で最強のパワー」を誇る。また「7速ツーモードアクティブトランスミッション(ECVT)」と4WDの「xドライブ」の採用により、そのパワーをロスすることなく路面に伝え、0-100km/h...
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Peugeot 3008 & RCZ|プジョーが放つ2台のディーゼルハイブリッド

Peugeot 3008 & RCZ|プジョーが放つ2台のディーゼルハイブリッド

Peugeot 3008 & RCZ|プジョー 3008 & RCZプジョーが放つ2台のディーゼルハイブリッドプジョーは「3008」と新型車「RCZ」のハイブリッドモデルを初公開した。文=ジラフプロローグの市販バージョンこのモデルは、昨年9月に開催されたパリモーターショーで発表されたコンセプトカー「プロローグ」の市販バージョンともいえるもの。今年の4月30日には、PSA(プジョーシトロエン)として、プジョー「3008」とシトロエン「DS5」(現時点では未発表)に、ディーゼルハイブリッド車を追加設定し、2011年から生産を開始すると発表したばかりだが、それが現実のものとなったわけだ。コンセプトカーには高効率のディーゼルハイブリッドが搭載されていたが、今回の公開された2モデルにも、「ハイブリッド4」と呼ばれるシステムが搭載されている。Peugeot RCZ|プジョー RCZPeugeot 3008|プジョー 30082011年初頭に市販予定このシステムは、直噴2.0リッターの直4ターボ...
LEXUS LF-Ch|プレミアムコンパクトにもハイブリッド

LEXUS LF-Ch|プレミアムコンパクトにもハイブリッド

LEXUS LF-Ch|レクサス LF-Chプレミアムコンパクトにもハイブリッドレクサスは、ブランド初となるプレミアムコンパクト「LF-Ch」のフロントスタイルを公開した。フランクフルとショーで正式発表される。文=ジラフEVモードを備えるフルハイブリッドカーこのLF-Chは、「IS」シリーズの下に位置するエントリーモデルとして開発された経緯をもつが、すでにEVモードを備える5ドアハッチバックボディのフルハイブリッド車として登場することが発表されている(システムの詳細は未公表)。今回公開されたフロントスタイルからわかるのが、LEDが採用されたシャープなデザインのヘッドランプ、特徴的なバンパー形状、そして張り出したフェンダーだ。8月17日にはイメージスケッチが1点公表されていたが、そのイメージと同様に、コンパクトながらワイド&ローのスポーティな雰囲気が見てとれる。9月1日に公開されたリアスタイルの写真からは、レーシングカーのような独特なリアバンパーの形状をはじめ、コンパクトなリアウイン...
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