Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)
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2015年4月14日

Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)

Mercedes-Benz S400 Hybrid|メルセデス・ベンツ S400ハイブリッド(後編)

Sクラスの名に恥じないドライバビリティ

トヨタ・プリウスが18万台以上という空前のバックオーダーを記録するなど、ハイブリッドカーがますます注目をはつめる昨今。ドイツのプレミアムブランドからもハイブリッドのニューモデルがリリースされた。
トヨタとは異なるシステムでデビューしたメルセデス・ベンツ S400ハイブリッドの真価とは?

文=渡辺敏史写真=メルセデス・ベンツ日本

スムーズなアイドリングストップと滑らかなエンジン始動

実際にメルセデス・ベンツ S400ハイブリッドに試乗してまず驚かされたのは、スムーズなアイドリングストップと、そこからの極めて滑らかなエンジン始動だった。このノウハウに地味な蓄積がものをいうことは12年にわたるプリウスの進化をみても明らかであり、ましてや微細な振動も不快要素となるアッパークラスで高レベルのフィニッシュを果たしたメルセデスの技術力をまず垣間みる。

S400ハイブリッドにはトヨタのそれとちがってモーターのみの自律走行モードはない。エンジン始動とともにモーターが低回転域のトルクをアシストするもので、普通のひとならばそれがハイブリッドであることを気づかないかもしれない。しかし得られる加速は確実に普通の3.5リッターエンジンより力強く、かつこのクラスのサルーンに求められる滑らかさをきちんと保っている。結果としてアクセル操作を意識すれば、普通のV6モデルよりも少ない踏み込み量で同等の走りがまかなえるわけで、上手な運転手が扱えばV8モデルにも比する快適な移動空間がもたらされるだろう。

ドイツらしい、合理的な考え方

高速・高回転域に向かうにつれ、エンジンの仕事量が大きくなるが、そこでもS400ハイブリッドが搭載するV6エンジンは単なるガソリン車にはとどまらない働きをする。アクセルのオンオフが少ない巡航領域では、バルブの開閉を制御し燃焼室の膨張率をコントロールするアトキンソンサイクルとなり、普通のV6モデルに対してより優れた熱効率を生み出すという案配だ。

トヨタのハイブリッドの場合、アトキンソンサイクルとモーターアシストが動力分割機構を介してほぼ全域で互いに仕事をし合うが、S400 ハイブリッドの場合、それぞれ得意なステージを分担して担当している。乱暴にいえばそういったイメージだろうか。

確かにトヨタ式の場合、複雑なぶん回生効率に優れるなどのメリットはある。しかしそこをある程度割り切ることでシンプルなメカニズムにまとめ、価格も抑えることができる。それはいかにもドイツらしい、合理的な考え方といえなくもない。

V6モデルとV8モデルのあいだに収まる価格設定

停止寸前からの急な再発進など、あえて意地悪な場面をつくりだせば多少のギクシャク感をみせることもあったものの、総じてのドライバビリティはSクラスの名に恥じないものになっている。そしてアウトバーンやワインディングを飛ばしての燃費は約10km/ℓと、使用状況を考えればその効果は確実に認められる。

そんなS400ハイブリッドは欧州市場において、V6モデルとV8モデルのちょうどあいだに収まる価格設定となっている。この価格帯がそのまま日本仕様にあてはまるとすれば、その値札は約1000~1500万円というLS600hのど真ん中に食い込むことになるだろう。Sクラスへのリスペクトは大きい日本の市場が、果たしてどんな反応をみせるのかが楽しみだ。

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