CITROEN C4|シトロエン C4 マイナーチェンジを経たC4に試乗

CITROEN C4|シトロエン C4 マイナーチェンジを経たC4に試乗

CITROEN C4|シトロエン C4よりオーソドックスなモデルへと変貌した新型C4に試乗(1)シトロエン C4はフォルクスワーゲン ゴルフ・クラスの4ドアハッチバック。さきごろ日本発売された新型は、従来の欠点ともいわれた荷室容量を拡大。個性的だったスタイリングも一般的なものとなり、マーケットの拡大をめざすという。文=小川フミオボディ拡大により実用性がさらにアップ2011年7月1日より日本発売開始の新型シトロエン C4。従来型は2005年に日本市場に導入され、シトロエン登録台数の45パーセントを占めるヒットだった。今回は外観がオーソドックスになり、ロングルーフが強調され実用性のアピールが強くなった感がある。内装は質感があがった一方、先代の半透明型メーターなどは廃止され、ぐっとノーマルになった。1.6リッターの自然吸気とターボの2本立て。とくにターボ装着の「C4 エクスクルーシブ」はとりわけ楽しい。 新型C4の特徴は、機能性を前面に押し出したことともいえる。ボディサイズは、全長でプ...
HONDA INSIGHT|ホンダ インサイト(前編) | 生まれながらにしての低コスト体質

HONDA INSIGHT|ホンダ インサイト(前編) | 生まれながらにしての低コスト体質

HONDA INSIGHT(前編)生まれながらにしての低コスト体質「次世代の動力源が軌道に乗るまでのあいだ、内燃機関を延命させるための措置」ととらえられていた欧米においても、ハイブリッドカーが大きな潮流を巻き起こしつつある昨今。トヨタ・プリウスに挑むべく、ホンダが満を持して投入したハイブリッド専用車、インサイトは、189万円というリーズナブルな価格もあって、好調な売り上げを記録している。はたしてその価格以上の価値をたたえているのか。未来への架け橋となり得るのか。気鋭の自動車ジャーナリスト、渡辺敏史がその真価をたしかめる。文=渡辺敏史写真=吉澤健太ここ10年はハイブリッドが環境技術を主導するEVに燃料電池に水素燃焼にバイオフューエルに……と、自動車の次世代を担う脱・化石燃料技術の本丸は果たしてなんなのか?その答えを知るひとはいない。来るべきときに備えて、主要な自動車メーカーはほぼすべての考えられる可能性に対してひたすら投資と研究を重ねているのが現状だ。そんななかでひとつ、方向性がかた...
HONDA INSIGHT|ホンダ インサイト(後篇) | 小さくて軽くてシンプルで安い

HONDA INSIGHT|ホンダ インサイト(後篇) | 小さくて軽くてシンプルで安い

HONDA INSIGHT(後編)小さくて軽くてシンプルで安い元祖ハイブリッドカー、トヨタ・プリウスにさきがけて、ホンダが投入したインサイト。189万円というリーズナブルな価格もあって、好調な売り上げを記録している。同車ははたしてその価格以上の価値をたたえているのか。未来への架け橋となり得るのか。気鋭の自動車ジャーナリスト、渡辺敏史がその真価をたしかめる。文=渡辺敏史写真=吉澤健太まったく不満のない乗用車インサイトは4~5人乗りのクルマとしては車格もコンパクトだし車重も軽い。その点をみれば新型プリウスとはクラスがちがうという見方もできる。内装も、デザインはともあれファンクションは努めてシンプルだ。が、必要とされるものはあらかたが標準装備となり、オプションも勘どころはしっかりおさえている。小さくて軽くてシンプルで安い。ハイブリッドという付加価値を活かすべく、迷いなく清廉であるところは好感がもてる。その小ささの弊害があるとすれば、後席の居住性だろうか。前後ディスタンスは及第ながら、とく...
NISSAN GT-R Spec V|ニッサン|日本のクルマづくりの極み

NISSAN GT-R Spec V|ニッサン|日本のクルマづくりの極み

NISSAN GT-R Spec V日本のクルマづくりの極み日本のクルマづくりの極みジャパニーズスーパーカーとして、世界中の注目を集める日産GT-R。その走りに特化したスペシャルモデル「Spec V」がいよいよ公道を走りだした。はたして、それは噂にたがわぬクルマなのか? 気鋭のモータージャーナリスト、渡辺敏史によるインプレッションをムービーでお届けする。Movie by ONO Kazuaki関連記事|Spec Vがやって来た
Volkswagen Golf | フォルクスワーゲン・ゴルフ(前編)

Volkswagen Golf | フォルクスワーゲン・ゴルフ(前編)

Volkswagen Golf|フォルクスワーゲン・ゴルフ(前編)「いいなあ!」と感心する1974年のデビュー以来、つねにベストセラーとして世界中のカーメーカーの指標となってきたゴルフ。このたび登場したその6代目にさっそく試乗した。文=小川フミオ写真=荒川正幸ドライバーとクルマの一体感が気持ちいいそう思ったのが、2009年4月9日に日本発売が開始された新型フォルクスワーゲン・ゴルフに乗ったとき。1974年に初代が本国で発表され、今回で6代目になるのだが、その間に2600万台も売ったのだそうだ。ゴルフで感心するのは、初代から6代目まで「大人5人が乗れるハッチバック車」というコンセプトが不変だったこと。途中、惰性でつくっているんじゃないの? と突っ込みたくなるような、わりと凡庸な出来のモデルもあったが、先代の5代目からゴルフは大きく進化。ゴルフってやっぱりいいかも、と思っていたところに、このモデルチェンジ。6代目、乗ると「いいなあ!」と感心する出来だ。6代目ゴルフについておさらい。2つ...
Volkswagen Golf|フォルクスワーゲン・ゴルフ(後編)

Volkswagen Golf|フォルクスワーゲン・ゴルフ(後編)

Volkswagen Golf|フォルクスワーゲン・ゴルフ(後編)じつに効率的なクルマ1974年のデビュー以来、つねにベストセラーとして世界中のカーメーカーの指標となってきたゴルフ。このたび登場したその6代目にさっそく試乗した。文=小川フミオ写真=荒川正幸燃料計の針がなかなか動かないふたつ用意されたグレードのうち、とりわけハイラインは、低回転域ではスーパーチャージャーが太いトルクを与え、エンジン回転が上がるとターボチャージャーが動いて、がつんとパンチのある加速力を味わわせてくれる。知らなければ2リッターの感覚だ。さらに運転感覚を上質なものにしてくれているのが、DSGと呼ばれる新世代のギアボックスだ。従来のオートマチックと同じ感覚で運転できるのに、マニュアルトランスミッションのようなダイレクトなシフトフィーリングを味わえる。今回は7スピード化されるとともに乾式となり、従来の湿式多板クラッチの6段DSGがクラッチ冷却用のオイルを必要としたのに対して、こちらはより軽量化に成功。「これから...
Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(前編)

Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(前編)

Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(前編)365日使用できるプレミアム・スポーティクーペエンジンは1.4リッターと2リッターの2本立てシロッコは初代がゴルフに先駆けること1年の1974年にデビュー。2代目が81年で、だいぶ間があいて今回の3代目となる。365日使用できるプレミアムスポーティクーペが新型シロッコのコンセプトで、エンジンは1.4リッター+ツインチャージャー「TSI」(392万円)と、2リッター+ターボチャージャー「2.0TSI」(447万円)の2本立てとなる。一部の基本構成部品をゴルフと共有していながらも、2ドア+4座のシロッコはまったく異なったクルマに仕上がっている。ひとつは2リッター4気筒ガソリン直噴エンジンで、ゴルフにも本国では用意されている2リッターユニットとはほぼ別物の新設計。たとえばカムシャフトはゴルフではベルト駆動なのに対してシロッコはチェイン駆動。また振動低減のためのバランサーシャフトはシリンダーブロック内に配置し...
Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(後編)

Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(後編)

Volkswagen SCIROCCO|フォルクスワーゲン シロッコ 試乗(後編)クルマは贅たくな精神の遊びだと感じさせてくれるフォルクスワーゲンが17年ぶりに復活させた2ドアクーペ「シロッコ」。ダウンサイジングコンセプトに基づく最新のパワーユニットを携えて登場した同車に試乗した。文=小川フミオ写真=河野敦樹ぐいぐいと背中を押すような加速感エンジンの比較でいうと、1.4リッター・ツインチャージャーエンジンの、鋭いレスポンスをより評価するむきもあるようだ。たしかに、たっぷりしたトルクと高回転まで回るスポーティな性格は、マニュアルのダイレクト感をもつデュアルクラッチのDSGギアボックスとよく合っていて、クルマを楽しむためには最適と思えるほどだ。それは同感なのだが、2リッターエンジンの自然なトルク感が捨てがたいのも事実。とくにコーナーからの脱出などでは、ぐいぐいと背中を押すような加速感を楽しませてくれる。インテリアはドイツ車の常で、黒を基調に、品質感を演出するものだ。黒というのは、色調の...
TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(前編)トヨタの経営にとっての大動脈日本車史上かつてない14万台というバックオーダーを抱える、新型トヨタ・プリウス。ホンダ・インサイトに遅れること4カ月。このたびデビューした元祖ハイブリッドカーに、気鋭の自動車ジャーナリスト、渡辺敏史が試乗した。文=渡辺敏史写真=河野敦樹リッター38kmの低燃費を実現日本車史上かつてない、14万台というバックオーダーを抱える新型プリウス。日本の2工場で生産されるその能力は早速上方修正され、現在は5万台/月という規模でフル稼働している。前型のほぼ倍、80カ国に輸出されることを鑑みても、この数は尋常ではない。物語るのは、もはやプリウスはトヨタの経営にとって大動脈に等しい存在になったということだ。新型プリウスのグレード体系は3つ。スタンダードに相当する「S」と、シート表皮やステアリング等の内装周りの加飾が充実する「G」、そして205万円というもっとも安い値段のつけられた「L」は、装備が簡略化(それでもオーディオ以...
TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)|真の銘品に上り詰めた

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)|真の銘品に上り詰めた

TOYOTA PRIUS|トヨタ・プリウス(後編)真の銘品に上り詰めた6月17日時点で、18万台という途方もないバックオーダーを抱えていることをアナウンスされたトヨタ・プリウス。前編にひきつづき、大ヒットとなった元祖ハイブリッドのニューモデルの真価をたしかめる。文=渡辺敏史写真=河野敦樹ウィークポイントだった高速燃費の改善にも成功発進から最高速(180km/h)まで全域で作用するモーターアシストと、高速巡航時のエンジン回転数を落とす目的で1.8リッターに拡大されたアトキンソンサイクルエンジン。新型プリウスは他の追随を許さない街中領域での低燃費にくわえ、これまでのウィークポイントだった高速燃費の改善にも成功した。恐らく新型プリウスは、130km/h巡航を基準とするヨーロッパの高速道路事情に焦点を合わせ、そこでしのぎを削るフォルクスワーゲンやプジョー、フィアット等の新世代ディーゼル車に対して同等以上の燃費性能を得ることを必達条件にしたのだろう。すなわち新型プリウスは、日米の成功を後ろ盾...
VOLVO XC60|ボルボ XC60(前編) | 200メートル先からでもボルボとわかる

VOLVO XC60|ボルボ XC60(前編) | 200メートル先からでもボルボとわかる

VOLVO XC60|ボルボ XC60(前編)200メートル先からでもボルボとわかるボルボのなかでもっとも売れているモデルボルボ XC60はいま注目されている「クロスオーバー」市場への参入車。既存のモデルでは日産スカイライン・クロスオーバーやBMW X6に見られるように、クーペを思わせるコンパクトなルックスのキャビンに、ヨンク的なSUVのタフさを組み合わせたもの。スポーティな都市型乗用車として、一部では人気が出てきている。実際、XC60も欧米ではボルボのなかでもっとも売れているモデルだという。ターボチャージャーを組み合わせて285馬力を発生する3リッター直列6気筒エンジンを横置きし、電子制御全輪駆動システムを組み合わせたXC60。外観上も全体の流麗なシルエットにくわえ、クロームの縁取りを強調したフロントグリルや大胆な面取りをしたフロントバンパーで独自性を出している。「これまでのイメージをくつがえすスポーティなモデル」(ボルボ・カーズ・ジャパン)というのもわかる。ただしボルボのスタイ...
VOLVO XC60|ボルボ XC60(後編)

VOLVO XC60|ボルボ XC60(後編)

VOLVO XC60|ボルボ XC60(後編)安全だけではない新時代のボルボクーペとSUVを融合させたようなスタイリッシュな外観が特長のボルボ XC60。ボルボ初となるクロスオーバーを、自動車ジャーナリスト、小川フミオが試乗した。文=小川フミオ写真=河野敦樹外観から想像する以上に快適ボルボXC60の試乗は、磐梯朝日国立公園内で行われた。郡山市内から東北道、常磐道といった高速道路を使って山の多い地帯に入っていくと、緑ゆたかな光景が広がる。適度な勾配の上り坂と下り坂が交互にあらわれる山の道を実際に運転すると、XC60は外観から想像する以上に快適だった。エンジンは力強く、乗り心地はフラット、そして騒音レベルは「驚くほど」とつけくわえたくなるほど低い。1715mmの全高の恩恵で高い位置に腰を落ち着け、ハンドルを握っていると、遠くまでドライブしても疲労感の少ない優れたツアラーであることがわかる。全輪駆動車につきものの駆動系からのメカニカルノイズもほとんど耳につかない。エンジンはインタークーラ...
RANGE ROVER |レンジローバー(前編)|レンジローバーの世界観は健在

RANGE ROVER |レンジローバー(前編)|レンジローバーの世界観は健在

RANGE ROVER|レンジローバー(前編)レンジローバーの世界観は健在レンジローバーヴォーグ、レンジローバースポーツが新エンジンを搭載し、さらに走行性能が向上。2009年12月5日よりジャガー・ランドローバージャパンの手で発売のニュー・レンジローバーの試乗記をお届けする。文=小川フミオ写真=吉澤健太新開発の5リッターV8ユニットレンジローバーヴォーグには新開発の5リッターV8ユニットが搭載された。従来のスプレーガイデッド・ガソリン噴射システム、トルク駆動独立デュアル可変カムシャフトタイミングといった新技術の採用を特徴としており、「レンジローバーヴォーグ5.0 V8」には自然吸気エンジン、「レンジローバーヴォーグ5.0 V8 SUPERCHARGED」にはおなじユニットにスーパーチャージャーを組み合わせたものの2種類が用意されている。自然吸気エンジンは、従来の4.4リッターV8の306ps/5750rpm、44.9kgm/4000rpmに対して、新型は375ps/6500rpmの...
RANGE ROVER |レンジローバー(後編)|あたらしいジャンルのスポーツカー

RANGE ROVER |レンジローバー(後編)|あたらしいジャンルのスポーツカー

RANGE ROVER|レンジローバー(後編)あたらしいジャンルのスポーツカーレンジローバーヴォーグ、レンジローバースポーツが新エンジンを搭載し、さらに走行性能が向上した。試乗記後編では、主に「スポーツ」の印象についてお送りする。文=小川フミオ写真=吉澤健太2.5トンの車重を感じさせない走り今回の試乗で、とくにうれしい驚きがあったのがあたらしいレンジローバースポーツ・スーパーチャージドとの出合いだ。「スポーツ」にも、375ps/6500rpm、52.0kgm/3500rpmの5リッターV8と、おなじ排気量でさらにスーパーチャージャーを備え510ps/6000~6500rpmと625kW(63.8mkg)/2500~5500rpmの2タイプが用意される。「スポーツ」はレンジローバーヴォーグと比較してホイールベースが135mm短い2745mm、全長が175mm短い4795mmとコンパクトな車体でスポーティなドライビングを楽しみたいユーザーのために開発されたモデルで、今回エンジンは「ヴォ...
TOYOTA SAI|トヨタ・サイ(前編)|プリウスでは満足しない上級志向の顧客へ

TOYOTA SAI|トヨタ・サイ(前編)|プリウスでは満足しない上級志向の顧客へ

TOYOTA SAI|トヨタ・サイ(前編)プリウスでは満足しない上級志向の顧客へ一時は18万台のバックオーダーを抱えるなど、空前の大ヒットを記録したトヨタ・プリウスだが、トヨタはその上位に位置するハイブリッドカーも用意していた。12月7日に発売となったSAI(サイ)に自動車ジャーナリスト、小川フミオが試乗した。文=小川フミオ写真=荒川正幸取り回しのしやすい軽快感高級感のあるハイブリッド車。それがトヨタ自動車が2009年12月7日に発売したSAI(サイ)だ。車型がセダンで、かつ高級感をもたせているのが特徴。レクサスHS250hとシャシーを共用しながら、トヨタ独自の味付け。インテリアなどはまったくあたらしいデザインが採用されている。SAIは「才に満ちた先進性と彩を放つ上質感」からとった車名といい、環境性能にくわえ、走りと作りのよさで、従来のトヨタ・ハイブリッドモデルに満足しない上級志向の顧客へのアピールをはかったクルマだ。エンジンは2.4リッターのガソリンにTHS Ⅱと呼ばれるトヨタの...
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