オメガの名作「レイルマスター」の価値を、あらためて問う新作
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2025年6月12日

オメガの名作「レイルマスター」の価値を、あらためて問う新作

OMEGA|オメガ レイルマスター

オメガの歴史的モデル「レイルマスター」が、今年新たな姿で復活を遂げた。美しいグラデーションダイアルと洗練されたデザインで、オメガのアイデンティティを改めて感じられるウオッチだ。

Text by WASEDA Kosaku

初代の耐磁性能の15倍。現代技術が生んだ新生レイルマスター

1957年に登場した「レイルマスター」。この年にオメガは“プロフェッショナルライン”と呼ばれる三部作、すなわちスピードマスター、シーマスター300、そしてレイルマスターを発表した。
これらはそれぞれ、レーシングドライバー、ダイバー、鉄道関係者といった専門職のニーズに応えるために設計されたもので、オメガがいかに当時のプロフェッショナルに寄り添ったブランドであったかが感じられる。
なかでもレイルマスターは、優れた耐磁性を最大の特徴としている。内蔵された保護ケースにより、最大1000ガウスの磁場に耐える性能を備えており、これは当時の一般的な耐磁時計が60ガウス程度であったことを考えれば、非常に高いスペックを擁している。鉄道員、エンジニア、科学者など、磁場の影響を受けやすい環境で働くプロフェッショナルたちにとって、信頼性の高い時計としてその存在感を放っていた。
その後、レイルマスターは幾度となく復刻されてきた。特に2003年以降のバリエーションは、ヴィンテージスタイルとプロフェッショナル達への敬意を込めたデザインで、オメガファンの間で根強い人気を博している。
そして今回、新たに登場したモデルは、その伝統を一段と現代的に昇華させた。
新型レイルマスターは38mmのケース径を採用し、ダイアルカラーは2種類を展開。ひとつはグレーダイアルにブラックグラデーションを施したモデルで、インデックスとアラビア数字はホワイトのスーパールミノバで転写されている。
視認性の高さとミニマルなデザインが際立っており、ダイアルにはオメガロゴとレイルマスターの名称以外に余計な文字がない潔いデザインだ。またストラップはブラックのレザー、もしくは新しいリンクデザインにより一体感と装着性を高めたステンレススティール製ブレスレットから選択可能だ。
もう一方のモデルは、ベージュダイアルにブラックグラデーションを施したバージョン。こちらは2004年に発表されたレイルマスターの意匠を継承しており、スモールセコンドを搭載している。
インデックスにはヴィンテージ調のスーパールミノバを使用し、クラシカルな雰囲気を醸し出している。ストラップはゴールドブラウンのノボナッパレザー、もしくは同様に改良されたステンレススティール製ブレスレットから選べる。
いずれのモデルも、ケースとブレスレットにはポリッシュ&ブラッシュ仕上げが施され、マットと光沢のコントラストがデザイン全体の深みを強調している。
搭載されるムーブメントは、標準モデルにはオメガのコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー8806、スモールセコンド搭載モデルにはキャリバー8804が採用されており、いずれも15,000ガウスという驚異的な耐磁性を誇る。この数値は初代レイルマスターの15倍に相当し、スイス連邦計量・認定局(METAS)によって認証されたマスター クロノメーター規格に準拠している。
今回の新生レイルマスターは、オメガの伝統と技術革新、そしてウオッチメイキングの進化が伺えるプロフェッショナルウオッチに仕上がっている。
レイルマスター
ムーブメント|自動巻き(オメガ 8806または8804)
パワーリザーブ|55時間
ケースサイズ|38 mm
ケース素材|ステンレススティール
風防|両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス
防水|15 気圧 (150 メートル / 500 フィート)
ストラップ|ブラックレザー、ブラウンレザー
ブレスレット|ステンレススティール
価格|
<ブラック×ブラックレザー>79万2000円(税込)
<ブラック×ブレスレット>84万7000円(税込)
<ベージュ×ブラウンレザー>88万円(税込)
<ベージュ×ブレスレット>93万5000円(税込)
問い合わせ先

オメガ
Tel.0570-000087
https://www.omegawatches.jp/

                      
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