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2024年12月27日
「パイロット」の名が与えられたスピードマスター
OMEGA|オメガ スピードマスター パイロット
オメガを代表するウオッチシリーズのひとつ「スピードマスター」にパイロットに向けた「スピードマスター パイロット」が登場した。大空や宇宙と深い関わりがあるオメガというブランドを体現する意欲的なモデルに仕上げられている。
Text by WASEDA Kosaku
コックピットの計器類を反映させたアイコニックなデザインが特徴
オメガの時計は、長い歴史の中でパイロットに高く評価されてきた。第二次世界大戦中、オメガはイギリス国防総省に11万本以上の時計を提供し、空軍や海軍のパイロットを支援した。そのなかでも、特に有名なのがUK/CK2292だ。この時計は空軍と艦隊航空隊のパイロットに広く支給され、ハリケーンやスピットファイアの強力なエンジンの後ろに座るパイロットにとって、理想的な耐磁性を備えていたことで知られている。
1957年には「スピードマスター」が登場し、瞬く間にアメリカ空軍のパイロットたちに採用された。この時計を装着したパイロットの多くは、後にNASAの初の有人宇宙計画であるマーキュリー計画の宇宙飛行士となる。1969年には新たに「フライトマスター」が発表され、航空機パイロットの特別なニーズに応えるとともに、空を行き来する旅行者にとっても理想的なウオッチとなった。従来のクロノグラフとは一線を画す前衛的なデザインが特徴で、パイロットが瞬時に時刻を確認できる機能を提供した。
また、1969年はコンコルドの初飛行の年でもあり、この飛行機のいくつかの機体にはオメガの計時機器が標準装備され、クルーも正確な時間を把握するためにオメガを好んで着用していたという話もある。そのなかでも、ジョン・ハケット機長はコンコルドを操縦し、大西洋を初めて横断したことで有名だ。
このようにオメガは歴史のなかで、空の上での任務を支え、厳しい条件下でも信頼性を発揮してきた。そのレガシーをさらに進化させたのが、今回登場した新作「スピードマスター パイロット」だ。
「スピードマスター パイロット」のデザインは、初代「スピードマスター」からインスピレーションを受けたもの。このモデルの直径は40.85mmと小ぶりで、腕馴染みの良さが魅力だ。堅牢かつ高い視認性を誇るデザインが特徴である。初代「スピードマスター」は、アメリカ空軍のパイロットたちに支持され、優れた機能性と精度で長きにわたり信頼を築いてきた。この新しいモデルでは、初代の精神を継承しつつ、現代の技術を駆使した革新を取り入れている。
ケースはシンメトリーを保ちながらも、ステンレススティールで仕上げられ、光の反射を抑えるためにブラッシュ仕上げが施されている。また、ベゼルにはマット仕上げのアルミニウムリングが使用され、タキメータースケールにはオメガ独自のデザインが反映されている。“ドット・オーバー 90”(DON)や“ドット・ダイアゴナル・トゥ 70”といった特徴的なディテールが施され、スピードマスターの伝統を色濃く残したルックスが魅力だ。
さらに、ダイアルにはグレイン仕上げのマットブラックが採用され、視認性の向上が図られている。時針と分針にはホワイトのスーパールミノヴァが塗布されている。クロノグラフ秒針は、オレンジのニスで先端を際立たせており、デザイン上のアクセントになっている。
そして目を引く特徴的な2つのサブダイアルは、どちらも中央部分はオパリン仕上げで、外周には傾斜をつけて立体感を持たせている。3時位置には、60分および12時間の同軸積算計が搭載されており、その針は印象的な三角形をしている。マットオレンジの色合いはダイアル上で強い存在感を放っている。このデザインは、航空機のコックピットに見られる「燃料消費率」のインジケーターからインスパイアされており、実用性を兼ね備えた美しいデザインに仕上がっている。
9時位置に配置されたスモールセコンドは、マットイエローの針とブルーの人工水平線が施されている。このデザインは、航空機のコックピットに見られる目標照準表示からインスピレーションを受けており、細部にまで航空機への敬意が込められている。
搭載されているムーブメントは、オメガのコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー9900。このムーブメントは、スイス連邦計量・認定局(METAS)による厳格なテストに合格したもので、優れた精度、性能、そして耐磁性を誇る。ケースバックにはスピードマスターの象徴的なシーホースのメダリオンが刻まれ、外周には防水性を示す「100m/330ft」の刻印が施されている。
また、「スピードマスター パイロット」には、オメガが特許を持つコンフォートリリースシステムを備えたステンレススティール製のブレスレットが付属している。さらに、特製のグレーのNATOストラップも付属しており、このストラップはケブラー®繊維を使用して強度が高められている。ストラップにはブラッシュ仕上げのステンレススティールバックルが搭載され、デザインの統一感を保っている。
「スピードマスター パイロット」は、歴史的な伝統を守りながらも、現代のテクノロジーとデザインの進化を感じさせるモデル。単なるウオッチの枠を超え、航空機パイロットにとって欠かせないツールであり、大空との歴史に裏打ちされた、誇り高き1本に仕上げられている。
スピードマスター パイロット
ムーブメント|Cal. 9900/自動巻き、54石、毎時28,800振動、パワーリザーブ60時間
マスター クロノメーター認定
ケース|ブラッシュ仕上げのステンレススティール製、アルミニウム製ベゼルリング
ケース直径|40.85mm
ケース厚さ 14.65mm
防水|100m
風防|両面無反射コーティングを施したサファイアクリスタル製のボックス型風防
価格|146万3000円
ムーブメント|Cal. 9900/自動巻き、54石、毎時28,800振動、パワーリザーブ60時間
マスター クロノメーター認定
ケース|ブラッシュ仕上げのステンレススティール製、アルミニウム製ベゼルリング
ケース直径|40.85mm
ケース厚さ 14.65mm
防水|100m
風防|両面無反射コーティングを施したサファイアクリスタル製のボックス型風防
価格|146万3000円
問い合わせ先
オメガ
Tel.0570-000087
https://www.omegawatches.jp/