LOUNGE /
MUSIC
2024年11月20日
京都・木屋町にある新しい心地。ミュージックラウンジ「FUL」
FUL|フル
京都・木屋町に心地よさを追求した空間を実現したミュージックラウンジ「FUL」。空間、ストーリーの造り込みを手がけるプロジェクトチームには、FPM田中知之氏をはじめ、錚々たるクリエイターたちが集結した。伝統が息づきながらもアバンギャルドな気質をもつ、京都らしさ溢れる場だ。
Text by WASEDA Kosaku
10基の天井スピーカーを設置。森から降り注ぐ⾳に体ごと包まれる
平安時代から日本の都として栄えた京都。皇族や貴族たちが信仰の場として、多くの神社を建立し、神社を取り囲む「鎮守の森」も多く存在する。自然崇拝を背景に設置される鎮守の森だが、参拝者に安らぎを与え、心の拠り所としての役目を果たしていた。
下鴨神社の「糺の森」に代表される「鎮守の森」だが、現代では信仰の希薄化などにより姿を消すことも珍しくない。長い歴史のなかで伝統を守りぬいた京都は、他にはない神秘性をもち、それがひとびとを惹きつけている。
ミュージックラウンジ「FUL」(フル)は、“サウンドフォレスト”をコンセプトにしたミュージックバーだ。京都の繁華街の中心に位置しながらも、「鎮守の森」のように訪れるゲストたちを⽇々のストレスから解放し、まるでパワースポットのように極上の癒しと安らぎを与えてくれる。
店名の「FUL」は、「Mindful(心を満たす)」や「Peaceful(安らぎ)」というメッセージを込めて選ばれたものであり、訪れる人々に心の安らぎを提供したいという気持ちから名付けられた。
自然の恵みを取り入れた店内は、まるで森の中にいるかのような感覚を味わうことができる。「鎮守の森」を模したデザインが施されており、土、鉄、木、石といった自然素材が巧みに組み合わさり、モダンで洗練されながら温かみのある空間が広がる。中央には古材で造られた巨⼤なシンボルツリーがそびえ立ち、ゲストを見守るように佇んでいる。
ソファのラウンジ、ハイチェアのカウンターバー、ダイニングテーブルの3つの異なるエリアで構成。シーンや人数によって使い方を選べるのがうれしい。ソファのラウンジエリアには、半個室席も用意されており、プライベートな空間でゆったりと過ごせる。ハイチェアのカウンターバーでは、立ち寄りやすく、カジュアルにドリンクを楽しむことが可能だ。また、ダイニングエリアでは、友人や家族と一緒にゆっくりと食事を味わえる。
音楽環境は1 SOUND 社製のスピーカー10 基が天井に設置され、店内のどこにいても音楽がまるで森の木々から降り注ぐかのように感じられる。この音響設計により、鮮明に⾳像を全⾝に響き渡らせる⾳圧を保ちながらも、決して会話の邪魔をしない絶妙な環境が作り出された。
この環境で、厳選されたジャズやポストロック、エレクトロニカ、クラシックなどの幅広いジャンルのアンビエントミュージックや、さらには鳥のさえずりや森の音といった自然音が楽しめる。
ドリンクメニューも充実しており、約120種類のナチュラルワインがセラーに揃っている。これらのワインは、世界各地から厳選されたものであり、京都の一角とは思えないバリエーションの多さが魅力だ。
また、香りをテーマにしたオリジナルカクテルもラインナップ。「COLORFUL(1,800円)」は、佐賀県産のサフランの香りが漂うテキーラに、柚子とピノ・ノワールを合わせた独自のカクテルで、色とりどりの美しさが目を引く一杯である。さらに、プーアール茶の香りをまとった芋焼酎のコーヒーカクテル「GRACEFUL(2,000円)」も提供されており、飲む者の心を掴む魅力的なメニューが揃っている。
もちろんフードメニューも多彩で、バーフードには日本のストリートフードをアップデートした料理が豊富にラインナップされている。例えば、「瞬間プレス海老せんべい、ハリッサマヨネーズ(700円)」や、「だし巻きサンド(1,200円)」、「すき焼き春巻き(1,350円)」など、どれも一度は試してみたいユニークな一品。軽食からしっかりとした食事まで、幅広い選択肢が用意されており、訪れるゲストのニーズに応えるメニューが展開されている。
「FUL」は、訪れるゲストを日々のストレスから解放し、まるでパワースポットのように極上の癒しと安らぎを提供する場所だ。音楽と自然の調和を楽しむこの新しい空間は、京都の文化と伝統を感じることができる新たな憩いの場として、多くの人々に愛されることだろう。
FUL(フル)
住所|京都市中京区河原町通三条下ル⼤⿊町67-3 フォーラム⻄⽊屋町 1F
営業時間|17:00〜24:00(火曜~日曜)(L.O.23:30)
定休⽇|月曜
席数|78 席(バー: 22 席、ダイニング: 28 席、ラウンジ:28 席)
Instagram|@ful_kyoto
住所|京都市中京区河原町通三条下ル⼤⿊町67-3 フォーラム⻄⽊屋町 1F
営業時間|17:00〜24:00(火曜~日曜)(L.O.23:30)
定休⽇|月曜
席数|78 席(バー: 22 席、ダイニング: 28 席、ラウンジ:28 席)
Instagram|@ful_kyoto
PROJECT TEAM
■PRODUCE
田中知之(音楽家/プロデューサー)
自身の音楽プロジェクト FPM(Fantastic Plastic Machine)名義で計 8 枚のオリジナルアルバムをリリース。アーティストのプロデュース、リミックスも多数手掛け、国内外の映画やドラマや商業施設への楽曲提供も。世界 100 以上の都市での DJ経験があり、米国のコーチェラ・フェスティバルなど海外の有名フェスへの出演も多い。東京 2020 オリンピック開会式/閉会式、同パラリンピック開会式音楽監督。洗足学園音楽大学 音響デザイン学科客員教授。
田中知之(音楽家/プロデューサー)
自身の音楽プロジェクト FPM(Fantastic Plastic Machine)名義で計 8 枚のオリジナルアルバムをリリース。アーティストのプロデュース、リミックスも多数手掛け、国内外の映画やドラマや商業施設への楽曲提供も。世界 100 以上の都市での DJ経験があり、米国のコーチェラ・フェスティバルなど海外の有名フェスへの出演も多い。東京 2020 オリンピック開会式/閉会式、同パラリンピック開会式音楽監督。洗足学園音楽大学 音響デザイン学科客員教授。
■CO-PRODUCE
小南綾(プロデューサー)
アメリカ・ニューヨーク大学でビジネスマネジメントを学んだ後、東京にて外資系ラグジュアリーホテルやTRUNK HOTELにて新規プロジェクト立ち上げなどの経験を経る。現在は様々な店舗開発のアドバイスや、コミュニティ構築のディレクションなどに携わる。
小南綾(プロデューサー)
アメリカ・ニューヨーク大学でビジネスマネジメントを学んだ後、東京にて外資系ラグジュアリーホテルやTRUNK HOTELにて新規プロジェクト立ち上げなどの経験を経る。現在は様々な店舗開発のアドバイスや、コミュニティ構築のディレクションなどに携わる。
■INTERIOR DESIGN
松中博之(DESIGN ROOM 702)
⻄宮市目神山でアトリを構え、国内外の商業施設の建築・内装設計やプロダクトデザインを手掛ける。インテリアデザイン、アンティークバイヤー、海外アーティストのキュレーター、イベントや空間ディレクターとしても活動。
松中博之(DESIGN ROOM 702)
⻄宮市目神山でアトリを構え、国内外の商業施設の建築・内装設計やプロダクトデザインを手掛ける。インテリアデザイン、アンティークバイヤー、海外アーティストのキュレーター、イベントや空間ディレクターとしても活動。
■SOUND SYSTEM
栃堀悟(eastaudio inc.)
Rainbow Disco Club やrural、ULTRA JAPAN などの音楽フェスのサウンドシステム、また ZOUK TOKYOや RAISE、SEL OCTAGON などのナイトクラブの音響インストールをプロデュース。オリジナルスピーカーの設計や製作、販売、海外音響機器の輸入販売を行う。
栃堀悟(eastaudio inc.)
Rainbow Disco Club やrural、ULTRA JAPAN などの音楽フェスのサウンドシステム、また ZOUK TOKYOや RAISE、SEL OCTAGON などのナイトクラブの音響インストールをプロデュース。オリジナルスピーカーの設計や製作、販売、海外音響機器の輸入販売を行う。
■PLANT DESIGN
綛谷武史(MAESTRO)
2009 年より京都にて四季の表現者として MAESTROを始動。花と緑といった命の彩りをキャンパスに擦り込む造形をする事をコンセプトに掲げて、花/緑/自然と寄り添う生活の豊かさを独自の概念で創造した完全提案型の花屋。ラグジュアリーブランドやホテル、百貨店や企業に納品した装花、装飾はいずれも高い評価を受ける。
綛谷武史(MAESTRO)
2009 年より京都にて四季の表現者として MAESTROを始動。花と緑といった命の彩りをキャンパスに擦り込む造形をする事をコンセプトに掲げて、花/緑/自然と寄り添う生活の豊かさを独自の概念で創造した完全提案型の花屋。ラグジュアリーブランドやホテル、百貨店や企業に納品した装花、装飾はいずれも高い評価を受ける。
■PLANT DESIGN
竹岡篤史(松竹園)
1995年に日本国内の植物生産者向けに海外の植物苗や種子の輸入販売をスタート。「海外植物バイヤー」として東南アジアのタイをベースに頻繁に海外に出て、日本国内の植物愛好家からの植物のオーダー対応、 全国の小売店へのレアプランツの販売やディレクション、日本から海外への植物の輸出を手掛けている。
竹岡篤史(松竹園)
1995年に日本国内の植物生産者向けに海外の植物苗や種子の輸入販売をスタート。「海外植物バイヤー」として東南アジアのタイをベースに頻繁に海外に出て、日本国内の植物愛好家からの植物のオーダー対応、 全国の小売店へのレアプランツの販売やディレクション、日本から海外への植物の輸出を手掛けている。
■NATURAL WINE CURATOR
田代啓(ワインコンサルタント/ソムリエ)
ミシュラン一つ星のアジアンフュージョン・Chi-Fuを含むグループのディレクター兼ヘッドソムリエ。ワインディレクターとしても国内外のレストランのワインリスト作成・ペアリング考案を手掛ける。世界のレストランやワインバーのワインリストを紹介する Star Wine List の日本統括アンバサダーを務める。
田代啓(ワインコンサルタント/ソムリエ)
ミシュラン一つ星のアジアンフュージョン・Chi-Fuを含むグループのディレクター兼ヘッドソムリエ。ワインディレクターとしても国内外のレストランのワインリスト作成・ペアリング考案を手掛ける。世界のレストランやワインバーのワインリストを紹介する Star Wine List の日本統括アンバサダーを務める。
■COCKTAIL PRODUCER
齋藤恵太(LIQUID WORKS)
20 代前半で自動車整備士からバーテンダーに転向し、2015 年には日本代表として出場した世界大会にて世界 3 位を獲得。バーテンディングサービスとバーテンダーの為のファッションブランド「LIQUID WORKS」を立ち上げ、2019年には渋谷宇田川町にLIQUID WORKSのカクテル開発工場のバー「LIQUID FACTORY」をオープン。1年にしてASIAʼS 50 BEST BARS にランクイン。
齋藤恵太(LIQUID WORKS)
20 代前半で自動車整備士からバーテンダーに転向し、2015 年には日本代表として出場した世界大会にて世界 3 位を獲得。バーテンディングサービスとバーテンダーの為のファッションブランド「LIQUID WORKS」を立ち上げ、2019年には渋谷宇田川町にLIQUID WORKSのカクテル開発工場のバー「LIQUID FACTORY」をオープン。1年にしてASIAʼS 50 BEST BARS にランクイン。
■DRINK & FOOD ADVISOR
松尾大(グルメ&ワインコンダクター)
2010 年から始まったナチュラルワインのイベント“FESTIVIN”の立ち上げメンバーとして企画・構成・司会などを担当し、東京、京都、福岡、仙台で同イベントを開催。2015年より、ぐるなびでグルメサイト“dressing”、ミシュランガイドの公式サイト“クラブミシュラン”の編集を経て、現在はPR業務や商品開発などにも携わる。
松尾大(グルメ&ワインコンダクター)
2010 年から始まったナチュラルワインのイベント“FESTIVIN”の立ち上げメンバーとして企画・構成・司会などを担当し、東京、京都、福岡、仙台で同イベントを開催。2015年より、ぐるなびでグルメサイト“dressing”、ミシュランガイドの公式サイト“クラブミシュラン”の編集を経て、現在はPR業務や商品開発などにも携わる。
問い合わせ先