オーデマ ピゲが現代に甦らせた、ストリームライン・モダンの美学
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2026年3月10日

オーデマ ピゲが現代に甦らせた、ストリームライン・モダンの美学

 

AUDEMARS PIGUET|オーデマ ピゲ ネオ フレーム ジャンピングアワー

 
オーデマ ピゲは、スイス・アンデルマットで開催された「APソーシャルクラブ」において、最新コレクションを発表した。「ロイヤル オーク」「ロイヤル オーク オフショア」「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」といった定番コレクションに加え、特に注目したいのが、1929年の歴史的モデルにオマージュを捧げた「ネオ フレーム ジャンピングアワー」だ。
 

Text by WASEDA Kosaku

ゆったりとした時の流れを纏うタイムピース

 
「ネオ フレーム ジャンピングアワー」は、1929年に製作されたプレモデル1271のデザインを継承しつつ、現代的な解釈を加えたモデルだ。プレモデル1271は、アールデコ後期に台頭したストリームライン・モダン様式からインスピレーションを得ていたデザインディテールが大きな特徴のモデル。このスタイルは、遠洋定期船を意味する「パクボ」とも呼ばれ、列車や船舶の流線型フォルムに着想を得たもので、二度の世界大戦間のアメリカにおいてスピードとモダニティの象徴として発展した。
 
クリーンなライン、曲線、丸みを帯びた角、そして航海を想起させる素材使いが特徴であり、アールデコの現代性とバウハウスの洗練されたミニマリズムが融合した美しいルックスが魅力だ。
 
新作の心臓部には、オーデマ ピゲ初となる自動巻きジャンピングアワームーブメント、キャリバー7122が搭載された。熟練技術とヴィンテージ的な魅力を融合させた全く新しい構造を持つこのムーブメントは、創業以来継承してきた革新の精神と創造性を体現している。
 
ケースサイズは34.6mm×34mmで、18Kピンクゴールドのレクタンギュラーケースには縦方向のゴドロン装飾が施されている。両サイドから先端に向かって絞られたラグへと繋がる流れは、しなやかさと躍動感が表現されている。
 
CNC加工による品格ある装飾は、ケースバック、リューズ、ローターにも採用され、特にケースバックとラグのラインを正確に揃えるためには極めて高度なクラフツマンシップが遺憾なく発揮されている。
 
文字盤は、ブラックPVD加工を施したサファイアクリスタルによるツートーンデザインが特徴的。時と分のゴールドフレームのアパーチャーには黒地に白の数字がプリントされている。6時位置にはピンクゴールドカラーの「Audemars Piguet」ロゴが配される。
 
一見シンプルなサファイアダイヤルだが、その製造には多くの加工と特別な組み立てプロセスが必要だ。オリジナルのプレモデル1271ではメタルダイヤルが使用されていたが、現代の防水基準を満たすためサファイアクリスタルが採用された。
 
本モデルは12時と6時位置にメタルフレームがなく、サファイアクリスタルのエッジがそのまま露出している。そのため2気圧防水を実現するには、ダイヤルプレートをサファイアクリスタルに接着してからケースにネジ止めするという、このモデルのために新たに開発された独自技術が導入されていることも特筆すべきポイントだ。
シースルーケースバックからはムーブメントの精緻な仕上げを鑑賞できる設計となっており、1930年代のデザイン精神に現代的な視点からオマージュを捧げている。
 
そのほか、新設計のリューズは、巻き上げ時の操作性を高めつつ、より洗練された外観を実現。デザイン面の継承だけでなく、人間工学的観点から多くの改良が施されている。
 
エレガントなブラックのレザーストラップには、オーデマ ピゲのデザインチームが開発したテキスタイル調のモチーフが施された。ケースとの一体感を高めるため、ラグの間でサファイアと滑らかに接合する設計となっており、ヴィンテージ感がより感じられる仕上がりになっている。
 
「ネオ フレーム ジャンピングアワー」は、ストリームライン・モダン様式が花開いた1930年代、まだ時間がゆったりと流れていた時代の優雅さを、ウオッチそのもののデザインが体現している。美しいフォルムや精微なディテールが、現代を生きる我々に忘れかけていた時間の豊かさを思い起こさせてくれる。
 
ネオ フレーム ジャンピングアワー
ケースサイズ|34.6mm×34mm
ケース素材|18Kピンクゴールド
文字盤|ブラックPVD加工サファイアダイヤル、マイクロブラスト仕上げを施したピンクゴールドのアパーチャー
ムーブメント|キャリバー7122、自動巻き
パワーリザーブ|52時間
防水|20 メートル
ブレスレット|ブラックカーフレザーストラップ、18Kピンクゴールドのピンバックル
価格|979万円(税込)
 
問い合わせ先

オーデマ ピゲ ジャパン

Tel.03-6830-0000
 

オーデマ ピゲの時計に対するよくある質問

 
Q. オーデマ ピゲが世界的に人気がある理由はなぜでしょう?
 
最大の理由は、1875年の創業以来、外部資本に頼らず創業家による独立経営を貫いてきた点にあります。特に1972年に発表した「ロイヤル オーク」は、ステンレススティール製でありながら高級時計として市場に投入した先駆的モデルとして時計史に刻まれており、そのアイコニックなオクタゴン(八角形)ベゼルのデザインは今も世界中で熱狂的な支持を集めています。また、複雑機構(コンプリケーション)においても高い技術力を誇り、トゥールビヨンや永久カレンダーなど難易度の高いムーブメントを製造している点も、時計ファンから高く評価されている理由のひとつです。
 
 
Q2. 「ジャンピングアワー」とはどのような機能ですか?
 
通常の時計は時針が連続的に動きますが、ジャンピングアワーは毎正時に時間表示が瞬時に切り替わるコンプリケーションです。この瞬間的な切り替えを実現するために、内部では通常とは異なるエネルギーの蓄積・解放システムが採用されており、精密な部品加工と高い組み立て精度が要求される機構です。
 

Q3. この時計のケース素材とサイズを教えてください。
 
ケース素材は18Kピンクゴールドで、サイズは34.6mm × 34mmのレクタンギュラーシェイプです。CNC(コンピューター数値制御)マシンによる高精度加工と職人によるハンドクラフトを組み合わせることで、精緻な仕上げが実現されています。文字盤はブラックPVDを施したサファイアクリスタルに時刻窓を埋め込んだデザインです。
 
 
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