料理
「料理」に関する記事

BOOK|松嶋啓介『バカたれ。』
BOOK|“バカ”が世界を変える史上最年少一ツ星シェフが15人と“バカ”を語るミシュラン外国人史上、最年少で一ツ星に輝いたシェフ、松嶋啓介。彼が雑誌やウェブコンテンツとして継続してきたトークセッションを『馬鹿塾』と呼ぶ。それを一冊にまとめたものが『バカたれ。』である。各界のキーパーソン、15人と交わしたトークの内容は、刺激と発見、そしてあたらしい大人の価値観を提案する。Photographs by KOBAYASHI Itaru(ITARU studio)Text by ITO Yuji(OPENERS)勇気の先に見えるもの表紙には、堂々と大きな書体で『バカたれ。』というタイトルが描かれている。一瞬、手に取るのをためらいがちになるが、小さな勇気をもってすれば、その先には“バカ”たちの開けっ広げなトークが待っている。この本でいうところの“バカ”とは、間違いなく仕事ができないほうのそれではなく、愛や尊敬の念が込められたほうのことを意味している。実際、登場する人物は各界における第一人者。...

ART FILE 23|「elBulli: Ferran Adrià and The Art of Food」|連載「世界のアート展から」
ART FILE 23|イギリス・ロンドン|「サマーセットハウス」世界一予約の取れないレストラン「elBulli: Ferran Adrià and The Art of Food(エル・ブリ:フェラン・アドリアと料理のアート)」(1)世界中の美食家に知られる三ツ星レストラン「エル・ブリ」と、オーナーシェフのフェラン・アドリアの初回顧展が、ロンドンのサマーセットハウスで9月29日(日)まで開催。年間200万件の予約が殺到する、世界一番予約が取れないレストランと呼ばれていた「エル・ブリ」の歴史とフェラン・アドリアの偉業を振り返る。Text by Winsome Li (OPENERS)“意外性と感動”にこだわった前衛料理1964年、「エル・ブリ」はスペイン・カタルーニャ地区にあるカラ・モンジョイという海沿いの町に開店した。店の名前は初代オーナーの愛犬、フレンチ・ブルドッグの品種名である“ブリ”に由来する。1984年、フェラン・アドリアは料理人として「エル・ブリ」に入社。わずか3年のキ...

TRAVEL|ANAインターコンチネンタルホテル東京からディナー付きスイート宿泊プランが登場
TRAVEL|「ピエール・ガニェール」5周年記念ディナー付きスイート宿泊プランANAインターコンチネンタルホテル東京「エクスペリエンス・ガストロノミーク」を発売ANAインターコンチネンタルホテル東京では、世界を舞台に活躍し三ツ星シェフとして名高い美食の巨匠、ピエール・ガニェール氏と提携するレストラン「ピエール・ガニェール」の開業5周年を記念し、同レストランでのディナーとジュニアスイートの宿泊パッケージプラン「エクスペリエンス・ガストロノミーク」を発売する。Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)ピエール氏独自の味覚の世界を楽しむひとときこのたび発売される「エクスペリエンス・ガストロノミーク」プランは、36階から東京都心の景色を一望できるレストラン「ピエール・ガニェール」の春のディナーコースに、宿泊ルームのなかでも人気が高いジュニアスイートでの宿泊、そして宿泊客専用ラウンジとして国内最大級の広さを誇る「クラブインターコンチネンタルラウンジ」の利用がセットになった2...

器と料理、双方に焦点をあてた鮮やかな写真集『LIVE 器と料理』| 51%
51%|五割一分“LIVE=ここにしかあらわれない、いま” を料理と器で表現器と料理、双方に焦点をあてた鮮やかな写真集『LIVE 器と料理』プロジェクトのテーマは、“to eat is to live.(生きることは食べること)” 。3名の器の作り手と、料理の作り手、写真家、デザイナー、プランナー、ギャラリストなど、同時代に生きる、作るひと・表現するひとが立ち上げたプロジェクト「LIVE器と料理」より、初の写真集『LIVE 器と料理 to eat is to live』が発売された。Text by KAJII Makoto (OPENERS)料理と器、それぞれの立場とそれぞれの想いプロジェクト「LIVE器と料理」は、ふだんはそれぞれのフィールドを通じて、食や暮らしにかかわる仕事をしているプロたちが、2011年の東日本大震災後に集結。“LIVE=ここにしかあらわれない、いま”を大切にしながらプロジェクトは動き出した。写真集『LIVE 器と料理』は、四季のある日本に生まれたことを誇りに...

BOOK|レストラン「ロオジエ」の真髄を記した書籍『THE STORY OF L’OSIER』
BOOK|内装からカトラリーにいたるまで、ひとつひとつに込められた驚きの物語『THE STORY OF L’OSIER 最高のレストラン「ロオジエ」 最上のおもてなしの秘密』資生堂が経営するフレンチレストラン「ロオジエ」。そこにかかわる人びとのインタビューを通し、いかにしてロオジエという特別な存在が作られているのか、驚きの物語とともにその真髄を記した書籍『THE STORY OF L’OSIER 最高のレストラン「ロオジエ」 最上のおもてなしの秘密』が、マガジンハウスより発売中だ。Text by ENOMOTO Kozue (OPENERS)「ロオジエ」を形作る無形有形の物語1973年のオープン以来、40年もの長きにわたり王道のフレンチレストランという揺るぎないイメージを保ちつづけているロオジエ。本書では、レストランを構成する“もの”を通してロオジエがもつ固有の文化を検証。料理だけにとどまらず、エントランスや内装、インテリア、カトラリー、おもてなしの心にいたるまで、どのようにしてロ...

MOVIE|ミッテラン元大統領の専属シェフの実話映画『大統領の料理人』
MOVIE│パレスホテル東京では、映画に登場するメニューを味わえるイベントも開催ミッテラン元大統領の専属女性シェフの実話をもとにした『大統領の料理人』1980年代、フランスのミッテラン元大統領に仕えた女性料理人の実話をもとにした『大統領の料理人』が9月7日(土)より、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほかで全国順次公開される。Text by YANAKA Tomomiフランス一の美食通といわれるクリスチャン・ヴァンサンが監督料理への愛と腕だけで、政争渦巻く官邸のなかでミッテラン大統領の心を虜にした女性シェフを描いた『大統領の料理人』。味わい深いストーリー、めくるめくご馳走、口に運んだときの衝撃と驚きの痛快さ。グルメの国フランスから誕生したこの上なくおいしい映画が日本にも上陸する。監督はフランス一の美食通といわれる映画監督クリスチャン・ヴァンサン。厳選されたメニューと料理の音にまでこだわり、観客が五感すべてで楽しめるシーンが随所にちりばめられた。主人公の女性シェフには、フ...

BOOK|乾物を制すものは食卓を制す!? 南風食堂『乾物の本』
BOOK|乾物の世界にあらたな風を吹き込む南風食堂の最新レシピ集“KANBUTSU”にスポットを当てた『乾物の本』 食を楽しむ空間を提案する料理ユニット、南風食堂がお届けする最新レシピ本は、近年見直されている保存食“KANBUTSU”にスポットをあてた『乾物の本』。ドライフーズをテーマにひと工夫した、見た目にも栄養的にもうれしい一冊が誕生した。Text by KUROMIYA Yuzu 乾物を使いこなすと毎日の食卓が変わる!? 干し野菜、ドライフルーツ、干し魚、ひじき、豆、湯葉、油麩、乾燥こんにゃく、乾燥しょうが――。ちょっと使っただけで残ってしまっているいろいろな乾物が、きっとあなたのキッチンにもあるはず。このレシピ本では、保存性に優れ、あらゆるジャンルの料理に活用できるキッチンの名脇役“KANBUTSU”にスポットをあてた、とっておきの49レシピを紹介。定番メニューも良いけれど、いつも同じだとちょっぴり飽きてしまう。もっとバリエーションを広げたいそんな気持ちに応え、洋風やアジア...

MOVIE|橋本愛主演で送る春夏秋冬の4部作『リトル・フォレスト』
MOVIE|自然の恵みを食べて、生きる力を充電する春夏秋冬の4部作生きるために食べる。食べるためにつくる『リトル・フォレスト』「月刊アフタヌーン」に連載された五十嵐大介の人気コミックを橋本愛主演で映画化。夏・秋・冬・春の4部構成になっており、夏・秋編となる『リトル・フォレスト 夏・秋』が8月30日(土)よりロードショーされる。冬・春編は2015年2月に公開予定だ。Text by KUROMIYA Yuzuフードコーディネーターは「eatrip」、原作に忠実に料理を再現生きるために食べる。そして食べるためにつくる。すべてがひとつながりになった暮らしの中で、自分の生き方を見つめなおしていく主人公の姿を描き出す『リトル・フォレスト』。美しい四季の移ろいを映し出すため、約1年に渡って岩手県奥州市にてオールロケを敢行。春夏秋冬の4部作として完成させた。旬の食材を使ってつくる食事は、料理研究家・野村友里が率いる「eatrip」チームがディレクションを担当。畑でとれたトマトを使ったパスタ、山で採...

ART|現代美術家、松蔭浩之 個展「黄金町バザール」で開催
ART|過去3年間に自身で調理した料理写真70点を一挙公開!現代美術家、松蔭浩之 個展「日常採取~ア・デイ・イン・ザ・ライフ」開催現代美術家の松蔭浩之氏が、過去3年間の自炊料理写真を撮影しつづけるという、これまでの作風とは異なるスタイルで作品を制作。8月1日(金)から黄金町バザール「Galley Saitou Fine Arts(ギャラリー サイトウファインアーツ)」(通称Y-ゼミ)で開催される個展「日常採取~A DAY IN THE LIFE」で、はじめて披露される。Text by KAJII Makoto (OPENERS)料理写真を媒体にして過去3年間を顧みるミヅマアートギャラリーに所属する松蔭浩之氏は、女性のポートレイトやパフォーマンス、インスタレーションなどを制作するアーティスト。現代美術家、写真家であり、アーティストグループ『昭和40年会』会長でもある氏が、過去3年間に自身で調理した料理写真70点を一挙公開。3.11からノマド生活を経て急展開の結婚……と、料理写真を媒体...

EVENT|「BUKATSUDO」が講座とワークショップを開催
EVENT|大人の部活が生まれる 街のシェアスペース「BUKATSUDO」が講座とワークショップを開催「大人の部活が生まれる 街のシェアスペース」をコンセプトにした施設「BUKATSUDO」。10 月のグランドオープンに先駆け、各界の著名人を講師に迎えた連続講座やワークショップを開催し、日常を豊かにする体験や「部活」が始まるきっかけを提供していく。Text by WATANABE Reiko(OPENERS)音楽や本、料理など、連続講座から1日限定のワークショップも「BUKATSUDO」 とは 、横浜・みなとみらいの造船ドック跡地「横浜ランドマークタワー ドックヤードガーデン(国重要文化財)」に、「大人の部活が生まれる、街のシェアスペース」をコンセプトに誕生したシェアスペース。株式会社リビタが事業主として企画・プロデュース・運営し、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が推進する「ドックヤードガーデン活用事業」として、横浜市の文化芸術創造都市施策の具現化に寄与する、公民連携プロジェクト...

BOOK|ワイン好きが集うウグイス&オルガン初のレシピ本『なぜかワインがおいしいビストロの絶品レシピ』発売
BOOK|看板メニューレシピやお店づくりのコラム、ワイン解説も収録『なぜかワインがおいしいビストロの絶品レシピ』サンマーク出版から、ワイン好きが集う東京・三軒茶屋「ウグイス」と、西荻窪「オルガン」のメニューをまとめた『なぜかワインがおいしいビストロの絶品レシピ~隠れた人気店ウグイス&オルガンの自慢の50 皿~』が3月23日(月)に出版される。本書は著者であり掲載店の店主でもある紺野真氏のコラムや、おすすめワインも収録している。Text by MATSUOKA Wutami(OPENERS)50皿の厳選された前菜、メインディッシュ、デザートのレシピ著者の紺野真氏は、1987年の高校卒業後に渡米し、カリフォルニア・ロサンゼルスでレストランを3つ掛け持ちしながら料理の腕を磨き、1996年に帰国。原宿のカフェ「ヴァジー」、世田谷のビストロ「オー・ランデ・ヴー」などを経て2005年、紺野氏は念願のビストロ「ウグイス」をオープン。多くのワイン好きに支持され、2011年には2号店「オルガン」も開...

MOVIE|おいしい料理と人生を味わう映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
MOVIE|ジョン・ファヴローが監督、製作、脚本、主演の四役を務める最新作人生の意味を見つめるロードムービー『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』一流シェフから屋台の親父へ――。ひとりの中年男性が向き合う人生の転機を通して、気の利いた会話とおいしい料理、そして意外な展開とともに人生の本当の意味を見つめるロードムービー『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』が、2月28日(土)より全国ロードショーされる。Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)ストーリーとともに五感を刺激する料理や音楽の数々ロサンゼルスにある一流レストランの総料理長として活躍していたカール・キャスパーは、ある出来事から急に人生のターニングポイントと向き合うことになる。いままで疑いもしなかった自身のキャリアに泥を塗られ、さらにひとりの人間としても大きな岐路に立たされてしまったのだ。店を去らざるを得なくなった彼は、仕事と家族、両方の問題と直面する。なかなか次の仕事も見つからず、離婚した元妻が引き...

EVENT|デンマークの食文化や芸術、ライフスタイルに触れるイベント
EVENT|デンマークの食文化や芸術、ライフスタイルに触れるイベント『ダック ― デニッシュ アート & カルチャー ウィーク VOL.3』を開催今年で3回目を迎える『DANISH ART & CULTURE WEEK(デニッシュ アート&カルチャー ウィーク)VOL.3』(通称『DAC』)は、デンマークの奥深い食文化や芸術、そしてライフスタイルを体感することができるイベントだ。南青山「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップ ストア」で、3月5日(木)から8日(日)まで開催される。Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)現代アートを代表するカスパー・ボネンと、レストラン「カドー」がいざなう世界『ダック ― デニッシュ アート & カルチャー ウィーク VOL.3』は、北欧テイストと日本の感性を組み合わせた美しい世界観で作品を生み出しているフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンと、彼の妻でありカフェやライ...

EAT|代官山ヒルサイドテラスで遠山正道の「おいしい教室」開催
EAT|代官山ヒルサイドテラスにて全7回のスクール形式遠山正道の「おいしい教室」、開講!食べるスープの専門店の「スープストックトーキョー」を主宰する遠山正道氏による“おべんとうスクール”が、豪華なゲストを招き、代官山ヒルサイドテラスで全7回にわたって開催される。Text by KAJII Makoto (OPENERS)個性あふれるゲストと体感する、おいしく、知的で、楽しい時間普段、なにげなく食べたり目にする“お弁当”をあらためて見直してみると、お弁当の向こうにいままで気づかなかったじつに多くの情景に気づく──遠山正道氏が“お弁当”をテーマに、食に縁のある多彩なゲストを迎えて、「おいしいって何?」を考えるスクールを開講する。第1回ゲストのフードディレクターの野村友里さんは「色と白」をテーマに、第2回ゲストのキギ(植原亮輔・渡邉良重)さんは「美しい弁当」をテーマに講座を開く。受講生は毎回、テーマに沿った手づくりのお弁当を持参。そしてゲスト講師と遠山正道氏もお弁当を持ち寄り、みんなでそ...

MOVIE|全米やヨーロッパで大ヒットを記録したインド映画『めぐり逢わせのお弁当』
MOVIE|全米やヨーロッパで大ヒットを記録したインド映画誤配送をきっかけに男女が出会う『めぐり逢わせのお弁当』インドの大都会ムンバイを舞台に、夫の愛情を取り戻すため料理に腕をふるう主婦と、早期退職を控えた男がお弁当の行きちがいから出会う『めぐり逢わせのお弁当』。情感あふれるストーリーでインドはもちろん、全米やヨーロッパで異例の大ヒットを飛ばした話題作が8月9日(土)より、シネスイッチ銀座ほかで全国公開される。Text by YANAKA Tomomi監督は本作が長編初挑戦のリテーシュ・バトラインドで広く利用されているという弁当宅配システム。お昼どきともなるとダッバーワーラー(弁当配達人)が慌しく、しかしそのお弁当を間違えることなく配り歩くという。間違って配られる確率はなんと、600万個に1個という非常にまれな数字。そんな偶然の誤配送をきっかけに出会う、孤独な男女を描いたのが『めぐり逢わせのお弁当』だ。小規模な予算でつくられた本作は、インド映画の歴史を書き換えたと評され、昨年のカン...