トゥールビヨン
「トゥールビヨン」に関する記事
カルティエの芸術的なレアピース|CARTIER
CARTIER|カルティエカルティエの芸術的なレアピース(1)2009年以降、完全自社開発による複雑時計を毎年発表して時計愛好家を虜にし、ジュエラーとしてはもちろんのこと、ウォッチメーカーとしても頂点を極めているカルティエ。そのクリエーションの勢いは止まらない。2015年9月30日〜10月3日に開催された香港の「WATCHES & WONDERS2015」でも新しい複雑時計が公開された。Photographs & Text by SHIBUYA Yashihitoミステリアスな時を演出歯車などの伝達機構は一切見えない。まるで魔法のように空間に浮かんだ状態の時分針が、時間の経過とともにそれぞれ動いて時刻を表示する。1912年に天才時計職人モーリス・クーエと共同で開発した「ミステリークロック」」は、時計の歴史に燦然と輝くカルティエの名作のひとつだ。このミステリアスなメカニズムを最新のウォッチメイキングの技術を使い、腕時計で実現したのが、2013年に発表された「ロトンド ...
BREGUET|ブレゲのプレ・バーゼル、ジュネーヴで新作を発表
BREGUET|ブレゲブレゲのプレ・バーゼル、ジュネーヴで新作を発表Text by OPENERS先の1月20日、スイス ジュネーブにて開催されたブレゲのプレ・バーゼルにて、今年の新作が発表された。登場したのは「トラディション トゥールビヨン・フュゼ シリシオン」。あらたにシリコン素材のブレゲひげぜんまいを搭載したモデルである。1795年にブレゲの創始者であるアブラアン-ルイ・ブレゲが考案した「ブレゲ式オーバーコイル(ブレゲひげぜんまい)」。ぜんまい外側の先端を内側へとカーブさせたこのひげぜんまいはすぐれた等時性を得るために発案され、いまでもたくさんの時計に採用されているものだ。通常ひげぜんまいはメタル製でできているため、振動や磁気、重力の影響などによりゆがみが生じることがある。そこでブレゲはこのムーブメントの主要パーツへと、長い時間をかけて探求を重ねてきた。その開発には、酸化を防ぐためのゴールド製ひげぜんまいや、ブレゲの「マリー・アントワネット」に使用されている等時性改善のための...
ジェイコブ|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|JACOB & CO.
JACOB & CO.|ジェイコブダイヤモンドを使用したラグジュアリートゥールビヨン巨大な3軸トゥールビヨンがケース内で回転ラグジュアリーウォッチの作り手としてのジェイコブの手腕は、やはり一流である。2014年に引き続いて登場した「アストロノミア トゥールビヨン」や今回のバーゼルワールド最高額を噂されるバケットダイヤでケースもストラップも埋め尽くした「ビリオネア」は、ハイジュエラーとしての面目躍如のデキ映えだ。Text by KAWADA Akinori超弩級の天文トゥールビヨンが帰ってきた2014年に登場した超弩級の複雑時計が、2015年2本の新作として再登場した。「アストロノミア トゥールビヨン」は、そのメカニズムをすべて明らかにした姿にまず驚かされる。中央から4方向に伸びるアームがあり、それぞれの先端には、立体的に運動する3軸トゥールビヨン、地球儀、文字盤、月を模したダイヤモンドの球体がセットされ、それぞれが回転運動しつつ、時計のケース内を公転するように運動する。この...
ユリス・ナルダン|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|ULYSSE NARDIN
ULYSSE NARDIN|ユリス・ナルダン海洋クロノメーターの名門ブランド驚異の新機構を披露(1)創業者ユリス・ナルダンは、海洋クロノメーターの名手であり、やはり海とは切っても切れない縁で繋がっている。2017年のアメリカスカップに挑戦するスウェーデン艇のチーム“アルテミス レーシング”と公式スポンサーシップを締結したという知らせは、今回のバーゼルワールドでも大きなニュースのひとつであった。そんなユリス・ナルダンの高い開発力を実感させる新作を発表。イノベーティブな技術に挑む姿勢を今回も見せてくれた。Text by KAWADA Akinori独自素材によって実現した高精度のトゥールビヨン美しいグランフー・エナメル文字盤とともに6時位置には、トゥールビヨン機構が搭載されている。通常のトゥールビヨンと異なり、このユリス・アンカー・トゥールビヨンの脱進機には、ナノ微結晶ダイヤモンドでシリコンをコーティングした「ダイヤモンシル」が脱進機に使用されている。脱進機の革新に挑みつづけてきたユリ...
連載|スイスで活躍する日本人時計師 第3回「ジラール・ペルゴ」植松 純さん
連載第3回|植松 純さんスイスの複雑時計ブランド「ジラール・ペルゴ」の時計師(1)「ジラール・ペルゴ」社は、スイス時計産業の聖地、ラ・ショー=ド=フォンに本拠地を置くブランドだ。1791年の創業以来、スリーブリッジ トゥールビヨンなど複雑機械式モデルを数多く製作している。この老舗時計ブランドでも日本人の時計師が活躍していた。植松純さんは、2013年にジラール・ペルゴへ入社。複雑機械式時計の組み立てを任されている。彼はどんな経緯でこの地にたどり着いたのだろうか。Photographs & Text by SANO PERRET Tomoko時計師との出会いはTV番組だったスイスとフランスの国境付近に位置するラ・ショー=ド=フォンは、ユネスコの世界遺産に指定されている時計の街。時計製造都市として19世紀から都市計画がなされ、かつては陽当たりの良い北斜面に、工房が軒を連ねていたという。ジラール・ペルゴ社は、この北斜面を登ったところにある。社屋が大通りに面しているので、工房内のよう...
ショパール|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|CHOPARD
CHOPARD|ショパールジュネーブとフルリエの二元体制で自社ムーブメントを展開(1)主にジュエリーで知られるショパールだが、実は、時計専門家も唸る本格的な腕時計製造工房をもっている。ジュネーブの工房で自社ムーブメントを製造するいっぽう、厳しい製造規格で知られるスイスのフルリエにも工房を置いている。今回は毎年登場する「ミッレ ミリア」コレクションに、このフルリエの工房の公認クロノメータームーブメントを搭載するモデルを発表した。Photographs by NAGASHIMA TohruText by KAWADA Akinoriジュネーブとフルリエ、いずれも高度な自社ムーブを製造ショパールの創業者、ルイ-ユリス・ショパールのイニシャルを冠した自社製ムーブメント、L.U.Cキャリバーはジュネーブの工房で生産されている。厳しい製品規格として有名なジュネーブシールを取得している。いっぽう、ショパールはフルリエにも工房があり、そちらでも自社製のショパール・キャリバーを製造する二元体制を取っ...
H.モーザー|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|H.MOSER & CIE.
H.MOSER & CIE.|H.モーザーシンプルを極めるスイスの時計メーカー(1)世の中に「シンプルな腕時計」は数多く存在する。H.モーザーは、ほかのどんな時計ブランドと比較しても明らかに異なるブランドだ。ベーシックな腕時計を探しているのなら、一度は、このブランド腕時計をじっくりと観察することをオススメする。時計職人の英知の結晶を体感することができるはずだ。Text by KAWADA Akinori創業者ハインリッヒ・モーザーの起業家精神を讃えたモデル「ベンチャー・スモールセコンド」は、創業者ハインリッヒ・モーザーの起業家精神を讃えたモデルだ。これまで18Kレッドゴールドケースのみだったが、あらたにホワイトゴールドケースが登場した。なんと言っても、クラシカルなドーム型風防の向こうに見える、ホワイトの文字盤の潔さに心を奪われる。文字盤には、ロゴ、ローマンインデックス、スモールセコンドの目盛りをプリントするのみ。それゆえにホワイト文字盤の美が際立つ。ホワイトラッカーを幾重に...
広島で「ジャケ・ドロー フルコレクションフェア 2015」を開催|JAQUET DROZ
JAQUET DROZ|ジャケ・ドロー貴重なコレクションがラインナップ「JAQUET DROZ Full Collection Fair 2015」開催18世紀に活躍した天才時計師、ピエール-ジャケ・ドローの哲学を伝承したスイスの超高級機械式時計ブランド、ジャケ・ドロー。そのジャケ・ドローは、2015年6月13日(土)~6月21日(日)、広島の時計ショップ「UNITED SALON」において「JAQUET DROZ Full Collection Fair 2015」を開催する。Text by Hirumaxコレクションから貴重なモデルを展示「JAQUET DROZ Full Collection Fair 2015」では、ブランドを象徴する8をモチーフとしたスポーツモデルにトゥールビヨン機構を搭載した複雑機構のモデル、夜空に浮かぶ月を連想させるジャンピングアワーモデル、ジャケ・ドロー独自の青をコート・ド・ジュネーブ文字盤に取り入れたスポーツウォッチなど、ジャケ・ドローコレクション...
アーノルド&サン|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|ARNOLD & SON
ARNOLD & SON|アーノルド&サン独創的な複雑機構により他の追随を許さない世界観を構築(1)アーノルド&サンは18世紀後半にイギリスの時計師ジョン・アーノルドが興した時計工房をルーツとする。現在はスイスに本拠を置き、トゥールビヨンをはじめとした独創的な複雑機構を開発・製造する少量生産の工房として知られている。2015年の新作は、いずれも独創性を極めたモデルが揃った。Photographs by NAGASHIMA TohruText by KAWADA Akinori海洋クロノメーターの機構を腕時計に搭載この「コンスタントフォース トゥールビヨン」は、時計の動作を一定の力に保つ「コンスタントフォース機構」と回転運動によって精度を保つ「トゥールビヨン」を同時に搭載したアーノルド&サンならではの複雑時計だ。文字盤はシースルーで、そこに見える時計のメカニズムは4つに分かれている。右上と左上にはそれぞれ動力源となる香箱がある。ここから左下にあるコンスタントフォース機構に動力...
Dior|ディオールの今年の顔は、“ラグジュアリーウォッチ”
Dior|ディオールディオールの今年の顔は、“ラグジュアリーウォッチ”2008年にアイコンコレクションである「ディオール クリスタル」から発表され、多くの人びとの話題を呼んだトゥールビヨン。今年は2009年の新作として、新たなカラーバリエーションがくわわった。ディオールのトゥールビヨンは、コレクションの顔であるサファイアクリスタルとバゲットカットのダイヤモンドをトゥールビヨンのブリッジにまでセッティングした、いわばムーブメントにまで装飾をほどこした時計。昨年はブラックモデルのみの展開だったが、今年は鮮やかな赤を表現するためにルビーの装飾が選ばれた。ブリッジにほどこされたインビジブルセッティングのダイヤモンドはそのままに、バゲットカットのルビーをベゼルとブレスレットにふんだんに使用。ほどこされたルビーはサファイアクリスタルと色味を合わせるために長年をかけて探し出されたものであり、ジュエラーとしての一面をももつディオールのこだわりがすみずみまでに発揮されたモデルだ。ディオール クリスタ...
グラフ|GRAFF ザ・マスターグラフ・トゥールビヨン
Graff|グラフThe MasterGraff Tourbillon|ザ・マスターグラフ・トゥールビヨンText by OPENERSダイヤモンドジュエラー「グラフ」の提案するメンズダイヤモンドウォッチは、35カラット以上のダイヤモンドがセッティングされた豪華なトゥールビヨン。マルチファセットのベゼルには、グラフの職人がひとつひとつファセットの形と大きさに合わせてカットしたダイヤモンドが一面にほどこされている。爪の見えないインビジブルセッティングで、時計すべてがまるでひとつの大粒のダイヤモンドであるかのような錯覚を起こす。ブリッジやローターにもダイヤモンドがセッティングされている、どこまでもダイヤモンドの輝きを楽しむことができる腕時計だ。自動巻き、Ptケース×ダイヤモンド(35ct)×クロコダイルストラップ、47mm、世界限定5本、価格未定。
Richard Mille|トゥールビヨンを身につけて全仏オープンで優勝!
Richard Mille|リシャール ミルラファエル・ナダル、超軽量・超耐久性のトゥールビヨンを身につけて全仏オープンで優勝!テニス4大世界大会のひとつ、全仏オープンでスペインのラファエル・ナダルが優勝。彼がそのとき身に着けていたのは、超軽量・超耐久性を誇るトゥールビヨン搭載の腕時計だった。全仏オープン テニス大会にて決勝にて、優勝したラファエル・ナダル今年6月に開催されたテニス4大世界大会のひとつである全仏オープン テニス大会。このたびスペインの選手、ラファエル・ナダルが優勝し、6月7日発表の世界ランキングでスイスのロジャー・フェデラーに代わって約1年ぶりに1位へと復帰を果たした。今回の大会でナダルが身に着けていた時計が話題に上っている。彼が試合で身に着けていたのは、自身がプロモーションを契約も交わしているリシャール・ミルの腕時計「RM027」。トゥールビヨン機構搭載のこのモデルを身に着け、ナダルは全7試合をプレー、見事優勝を果たした。「RM027」は、今年の1月に発表されてす...