独自素材によって実現した高精度のトゥールビヨン

美しいグランフー・エナメル文字盤とともに6時位置には、トゥールビヨン機構が搭載されている。通常のトゥールビヨンと異なり、このユリス・アンカー・トゥールビヨンの脱進機には、ナノ微結晶ダイヤモンドでシリコンをコーティングした「ダイヤモンシル」が脱進機に使用されている。

脱進機の革新に挑みつづけてきたユリス・ナルダンが開発した新機構が搭載されている。また脱進機のアンクルは、髪の毛よりも細い2本の屈曲したブレードで支えられている。ゼンマイから動力が伝わり、アンクルが動くとこのブレードが揺動し、テンプの動きをサポートする。このブレードの働きで、ゼンマイのトルクが弱まってもテンプの動きは衰えず、時計の精度が保たれる。海洋クロノメーターの高精度を追求してきた創業期からのDNAを感じさせる技術開発の試みが、このモデルにも受け継がれている。

ユリス・アンカー・トゥールビヨン
ケース｜18Kホワイトゴールド
直径｜44mm
ムーブメント｜手巻き（Cal.UN178）
機能｜トゥールビヨン（独自のユリス・アンカー脱進機搭載）、パワーリザーブ表示
ストラップ｜アリゲーター
防水｜30ｍ
限定数｜18本
発売時期｜8月予定
予価｜1100万円

新世代の耐震装置ユリショック・セーフティ・システム搭載

「フリーク」はユリス・ナルダンの革新性を示す象徴的な腕時計である。そもそも、時計の精度を司るパーツ自体を時分針としつつ、そこへトゥールビヨンも組み込んでしまうという発想が尋常ではない。ユリス･ナルダンは、技術開発を推し進め、シリコン製脱進機、デュアル・ユリス脱進機などの新機構を次々とフリークへ投入していった。

そして今回「フリーク」が「フリーク ラボ」へと進化した。これまでは、デュアル・ユリス脱進機を針の先端に配していたが、今回は、針の回転軸上（文字盤の中心）に配置した。そして、脱進機のテンプの軸（テン芯）を受ける耐震装置を、新開発のユリショック・セーフティー・システムに変更。これはシリコンパーツを使用して耐震装置の構造を簡素化し、衝撃がくわわっても、テン芯が中央に配置される仕組みである。このように「フリーク」は、ユリス･ナルダンの最先端技術が常にフィードバックされたシリーズの系譜が受け継がれている。

フリーク ラボ
ケース｜18Kホワイトゴールド
直径｜45mm
ムーブメント｜手巻き（Cal.UN-210）
機能｜トゥールビヨン（分針にセットした脱進機が回転）、日付表示
ストラップ｜アリゲーター
発売時期｜8月予定
予価｜1400万円

ヴィヴァルディ『ヴァイオリン協奏曲ホ長調』を演奏

ユリス・ナルダンは音を奏でる時計も得意としており、ミニッツリピーターやそれらと連動するオートマタ時計などの傑作をこれまでも製作してきた。2013年に発売された「ストレンジャー」もそれに連なるモデルで、フランク・シナトラの名曲『夜のストレンジャー』をオルゴールが奏でた。

今回の新作のミュージカルウォッチは、ヴィヴァルディの『ヴァイオリン協奏曲ホ長調』を演奏する。これまでのメカニズムを踏襲しつつ、毎正時か、プッシュボタンを押せば、12時位置のディスクが回転を開始。猫のヒゲのように配されたコームをピンが、弾き、美しい演奏が流れる。

10時位置のプッシュボタンで毎正時の演奏のオン・オフを選択でき、8時位置の指針でそれを確認できる。側面の8時位置のプッシュボタンが、任意のタイミングで演奏をスタートさせる。リューズによる機能の選択など操作性も優れており、ファンなら、一度は触れてみたい傑作である。

ミュージカルウォッチ ヴィヴァルディ
ケース｜18Kローズゴールド
直径｜45mm
ムーブメント｜自動巻き（Cal.UN-690）
機能｜プチソヌリ（毎正時に自動演奏、オン・オフを8時位置に表示）、オルゴール（8時位置のボタンで演奏を開始/停止）、リューズ機能のインジケーター（巻き上げ、時刻調整、日付調整の選択、機能の選択された状態を4時位置に表示）、日付表示
ストラップ｜アリゲーター
防水｜3気圧
限定数｜99本
発売時期｜9月予定
予価｜1400万円