日本
「日本」に関する記事
国内外の音楽文化を歓ぶ「Worldwide: Japan Project」|MUSIC
MUSIC|モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2016がプロデューステーマは「日本の美意識」と「サンバの歩み」2016年10月8日に、特別企画「Worldwide: Japan Project」が開催される。プレゼンターをジャイルス・ピーターソンが務め、テーマが異なる2つのライブを実施するという豪華な音楽イベントだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)2つのライブを”フリーコンサート”という形で実施する「Worldwide: Japan Project」は、モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2016がプロデュースする、恵比寿文化祭内の特設ステージで行うフリーコンサートだ。特徴は、異なる2つのテーマを設け、それぞれそのテーマに沿ったライブを行うこと。今回は、「日本の美意識」と「サンバの歩み」をテーマに、イベントを構成する。「日本の美意識」をテーマにした『JAPAN STAGE in TOKYO』は、南仏最大級の音楽祭「Gilles Pete...
日本の伝統と現代の素材を活かした桐下駄「みかも木履」|MIKAMO MOKURI
MIKAMO MOKURI|みかも木履日本の伝統と現代の素材を活かした桐下駄「みかも木履」国産桐とスウェット生地を利用した下駄「みかも木履」。美しいルックスと履き心地のよさを両立する下駄を作っている。今、下駄を選ぶ意味とは。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)“不必要”を楽しむ今や、下駄は靴にとって代わられ、日常で使うことはほぼ皆無に等しい。実は、下駄は血流の促進など健康面でメリットがあるといわれている。だからこそ、もう一度下駄に着目してみるのもどうであろう。徳島県に拠点を構える「みかも木履」。ここでは、鼻緒にスウェット生地を使用するなど日本の伝統と現代の素材を融合した桐下駄を生産している。みかも木履は下駄を「日本の風土に見事に合った、完成された素晴らしく美しい文化」であるのだろうと語っている。そこで、現代のライフスタイル・生活シーンに合わせることができるデザインをもつ、はき心地の良い下駄を追求し、生まれたのが、ご紹介しているモデル。そのルックスはシンプルそ...
受け継がれる茶の美意識、「茶の湯の継承 千家十職の軌跡展」が開催|MITSUKOSHI
MITSUKOSHI|日本橋三越本店日本の美のDNAを味わえる「茶の湯の継承 千家十職の軌跡展」2016年8月31日から日本橋三越本店にて、「千家十職の軌跡展」が期間限定で開催される。古来より受け継がれてきた多数の茶道具が、一堂に会する貴重な場となる。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)千利休所持の茶道具など約250点を展示茶の湯の大成者である千利休から400年以上も続く千家の茶道。その千家好みの茶道具を制作する十の職家を「千家十職」という。その歴史は、大正12年5月、三越大阪店にて「千家十職茶器陳列会」を開催し、そこで「千家十職」が命名されたことに始まる。永樂家 『金襴手葵御紋茶碗』十一代保全作樂家 『黒樂茶碗 銘万代屋黒』初代長次郎作『茶の湯の継承 千家十職の軌跡展』では、三千家の各お家元に代々伝わる「名品」「代表作」をはじめ、千家十職の各職家や美術館所蔵の茶道具、約250点を展覧する。控えめながらも存在感のある日本の美意識を味わえる展示となる。永樂家〈...
今年も日本橋三越本店が「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」を開催|MITSUKOSHI
MITSUKOSHI|三越今年も日本橋三越本店が「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」を開催昨年に引き続き日本橋三越本店で「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」」が2016年8月17日から22日まで、開催される。美しい明治期の工芸が集結する、スペシャルなイベントだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)明治期の工芸作品約40点を一堂に展示昨年に開催され、好評を得た明治維新後に制作された工芸作品にスポットをあてた展示会「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」。当時の日本の「工芸」は劇的に大きな変貌を遂げた。これまでの幕藩体制の終焉と社会の近代化とともに、工芸職人のほとんどは失職。新しい需要を求めてその制作内容を変化させていった。それは外貨獲得という目的のため、海外輸出や万国博覧会への作品制作へと繋がっていったという。このような中で、旧体制時にその技術レベルは最高潮に達していたといわれるが、日本の高い制作技術はさらなる進化をとげ、「超絶技巧」と現在呼ばれるほど精緻で驚くべき技巧が凝ら...
“日本の美”を次世代に継承するショップ誕生|JUNRIAN
JUNRIAN|順理庵店舗造りから日本を意識「和」を感じるイベントも開催重松理ユナイテッドアローズ名誉会長が個人事業として2016年4月5日にオープンした「順理庵」。“日本の美”をテーマに衣料品や生活道具を取り扱う。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)巨匠達がプロデュースしたアイテムを取り揃えるユナイテッドアローズ創業者であり、名誉会長である重松理氏がオープンさせたショップが「順理庵(じゅんりあん)」だ。順理とは理(ことわり)に従うという意味をもつ。“日本と日本人の高い精神性と美意識が詰め込まれた小売店の創造を通し、日本の一つの真正なる美の基準= THE GENUINE NIPPON STANDARDを次世代に伝承し、継承を促すこと”を理念とする。順理庵の店舗は日本の伝統的な建築様式の一つである「数寄屋造り」から着想を得て、無垢の木と土壁を使用した。日本の真正なる美を体感できる空間を目指したという。取り扱うアイテムは衣料品や生活道具など。京都の帯匠「誉田屋源...
暮らしのなかで表情を変えるキャビネットが復刻|NIPPON FORM
NIPPON FORM|にっぽんフォルム“開けると閉じて、閉じると開く”キャビネット「Rin」禅問答のような遊び心溢れるデザインで表情を変える「にっぽんフォルム」から、凛とした美しさをもつ横格子デザインのリビングキャビネットが登場。キャビネットが備えた2枚の引き戸が互いに交差するさまは、まるで禅問答のやり取りのようだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)格子戸のようなデザインに隠された仕掛け「にっぽんフォルム」は、従来の「和」「洋」の様式にとらわれない、現代の日本人の暮らしになじむ家具や生活道具などを紹介する「ライフスタイルショールーム」だ。日本の生活習慣である靴脱ぎや床座、季節感や自然志向を前提に、インテリア空間を提案している。このたび、登場したリビングキャビネット「Rin(リン)」も、にっぽんフォルムらしいものづくりの視座が息づいている。リンという名前は“きびしくひきしまっているさま”を意味する「凛」に由来する。じつはこの新アイテムは、2001年に家具コ...
日本人の足型に合わせたシューズ|WHEELROBE
WHEELROBE|ウィールローブ2015年に誕生した日本のシューズブランド妥協しない木型へのこだわり日本のシューズブランド「ウィールローブ」。そこで製靴されるシューズは、日本人の足型に合わせたオリジナルの木型を用いることで、優れた履き心地を実現したという。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)堅牢なつくりをもつシューズ「WHEELROBE(ウィールローブ)」は、2015年に日本で誕生したシューズブランド。WHEEL とは車輪を意味し、ブランド名は「軌跡」を表す。妥協せずに作った靴を人生の軌跡のなかで、愛着をもって履いてほしいという願いをブランドコンセプトに掲げる。ユーザーに長く愛用してもらうべく、修理が容易な“グッドイヤーウェルト製法”を採用し、製靴している。また、アウトソールにはラバーの半張りを張り込んだ。この半張りが、剥がれてしまうのを防ぐために、アウトソールのつま先部分を斜めに削り、ラバーを差し込む一手間を加えている。革は、アメリカはシカゴにあるHOR...
CITIZEN|フルメタルケースでさらに機能アップ
CITIZEN|シチズンPROMASTER Eco-Drive SATELLITE WAVE -AIR|プロマスター エコ・ドライブ サテライト ウエーブ・エアフルメタルケースでさらに機能アップ人工衛星から時刻情報を受信するサテライトシステムを搭載する「エコ・ドライブ サテライト ウエーブ・エア」。チタニウム素材の特性を活かし躍動感と軽さを強調。プロマスターコレクションのあらたな世界観を追求する。Text by SHIBUYA Yasuhito世界最速で宇宙と繋がる時計標準電波ではなく、もっとも近い場所にあるGPS衛星の日付・時刻信号を受け取り、そのデータを基にすみやかに現在時刻を計算して表示する衛星電波ウォッチとして、2011年のコンセプトモデルとして発表された先代「エコ・ドライブ サテライト ウェーブ」。本作は、その後継モデルとして発表された同機構を搭載する新作。今回は、コンセプトモデルではなくフラッグシップモデル、つまり製品版としての登場となる。さらに、最短受信時間が約4秒と...
CITIZEN|2013年新作ウォッチ、バーゼル現地レポート
CITIZEN|シチズン芸術的なインスタレーションも大きな話題に「プロマスター」の革新を告げるふたつのフラッグシップ2009年のバーゼルワールドから、技術開発力にデザインの美しさが伴った近未来型の時計、「シチズン エコ・ドライブ コンセプトモデル」を発表し続けてきたシチズン。今年は、1989年に誕生したスポーツウォッチシリーズ「プロマスター」に、最先端の技術と遊び心のあるデザインという価値をくわえ進化。あらたな命を吹き込む。Text & Photographs by SHIBUYA Yasuhito約5万6000個のムーブメントによる幻想的なインスタレーション会場の大リニューアルに伴って、各ブランドのブースの位置もデザインも、ほぼすべてが一新された2013年のバーゼルワールド。スペースを贅沢に使った斬新なデザインのブースが存在感を競ったが、シチズンはそんな新ブースのなかで間違いなく、もっとも高い評価を得たブランドのひとつだ。フェア開催中は常に多くの来場者で賑わっていたし、地...
“乳白色の肌”を生み出したエコール・ド・パリの寵児『FOUJITA』|MOVIE
MOVIE|“乳白色の肌”を生み出したエコール・ド・パリの寵児オダギリジョー主演、藤田嗣治の激動の生涯を描く『FOUJITA』実在した画家、藤田嗣治(ふじた・つぐはる)激動の生涯を小栗康平監督が映画化した『FOUJITA』。11月14日(土)から全国公開される。Text by YANAKA Tomomi脚本も小栗康平監督みずから執筆モディリアーニやスーチン、キスリングらとともに、エコール・ド・パリを代表する画家として活躍、世界中で愛された日本人画家、藤田嗣治。唯一無二ともいえるうつくしき“乳白色の肌”の生みの親であり、パリの寵児でもあった彼の人生は、第二次世界大戦により翻弄されていく。そんな彼の波乱の生涯を映画化したのは、『死の棘』(1990年)でカンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリと国際批評家連盟賞をダブル受賞した名匠、小栗康平監督。みずから脚本も執筆し、日本とフランスの合作で指揮を執った。出演にはオダギリジョー、そして5番目の妻の君代に中谷美紀と演技派が名を連ねている。192...
ミステリアスな人生を紐解くドキュメンタリー『氷の花火 山口小夜子』|MOVIE
MOVIE|没後8年、“東洋の神秘”のミステリアスな人生を紐解くドキュメンタリー『氷の花火 山口小夜子』世界中の人びとに“東洋の神秘”と称賛された伝説のモデル、山口小夜子。しかし、その人生は多くの謎に包まれていた――。彼女の人物像を紐解くドキュメンタリー『氷の花火 山口小夜子』が10月31日(土)より、シアター・イメージフォーラムにて公開される。Text by KUROMIYA Yuzuつねに時代の先端を走りつづけた彼女が目指したものとは写真提供:セルジュ・ルタンス1970年代初頭、欧米コンプレックスに陥っていた日本。そんななか“日本人であること”を武器にたったひとりで世界に挑んだ女性がいた。黒髪に切れ長の瞳、神秘的で妖艶な容姿でセンセーションを巻き起こした山口小夜子だ。イブ・サンローラン、ジャンポール・ゴルチエ、山本寛斎ら一流のファッションデザイナーに愛され、セルジュ・ルタンス、横須賀功光などトップクリエイターに多くのイマジネーションを与えた彼女だが、その正体はミステリアスだった...
INTERVIEW|『紙の月』監督・吉田大八×俳優・池松壮亮 スペシャル対談
INTERVIEW|再び顔を合わせた“戦友”が語る、本物とニセモノの境目『紙の月』公開記念監督・吉田大八×俳優・池松壮亮 スペシャル対談(1)バブル崩壊直後の1994年を舞台に、銀行の契約社員として働くまじめな主婦が、ふとしたきっかけから巨額の横領へと手を染めていく様を、スリリングかつスキャンダルに描き出した映画『紙の月』。直木賞作家・角田光代が描いた衝撃の同名ベストセラーを原作に、人間の本性をあぶり出すのは、昨年の第36回日本アカデミー賞で『桐島、部活やめるってよ』に最優秀作品賞をもたらした吉田大八だ。そして、宮沢りえが演じる主人公・梅澤梨花の相手役で、梨花を罪へと加速させる平林光太を演じたのが、池松壮亮。舞台『ぬるい毒』でタッグを組んだ吉田監督と池松壮亮が、再び顔を合わせ話題作に挑んだ。撮影を終えて半年ほど経った秋の東京で、映画について振り返ってもらった。Text by MAKIGUCHI JunePhotographs (portrait) by JAMANDFIXStyli...
アッシュ・ペー・フランスが発信する“日本の感性をつなぐ場所”オープン|rooms
rooms|ルームス日本特有の感性や美意識がつまった、進化するジャパンブランドが揃う東京・渋谷ヒカリエに“日本の感性をつなぐ場所”オープンアッシュ・ペー・フランスが主催する合同展示会「rooms(ルームス)」が手がける、“日本”にフォーカスした新ショップ「rooms Ji-Ba(ルームス ジーバ)」が、渋谷ヒカリエShinQs 2階にオープン。つくり手やスタッフのおもいに包まれた空間で、ふだん出合えない、すてきでユニークなものと巡り合える。Text by KAJII Makoto (OPENERS)取り扱いブランド数は約50ブランドルームス ジーバは、rooms地場産のディレクター石塚杏梨さんの目線で、日本中から集めた工芸品や民芸品、クリエイターアイテムなど約50ブランドをラインナップ。石塚杏梨さんは、「世界がまだ知らないすばらしい技術やうつくしいデザインは、この国がもつこの上ない資源。だからこそ、その可能性を地域のもの、日本のものとしてだけで終わらせてほしくない。いま私たちがやる...
『岸辺の旅』主演・浅野忠信 独占インタビュー|INTERVIEW
INTERVIEW|黒沢清監督最新作『岸辺の旅』“魂の絆”を描いた切ない愛の物語主演・浅野忠信 独占インタビュー(1)第68回カンヌ国際映画祭のある視点部門で日本人初となる「監督賞」に輝いた、黒沢清監督の最新作『岸辺の旅』。湯本香樹実による同名小説を、浅野忠信、深津絵里のダブル主演で映画化した本作は、長らく失踪していた夫が死者となって妻のもとに戻り、妻とともに死後の軌跡を辿る旅に出る、という異色のロードムービーであり、魂の絆を描いた切ない愛の物語。黒沢監督作品には『アカルイミライ』(2003年)以来の2度目の出演ながら、いずれもカンヌに出品という快挙を成し遂げた浅野忠信さんに、本作に至るまでの俳優人生における心境の変化や、映画や演技にたいする熱いおもいをうかがった。Photographs by KOBAYASHI Takashi(ITARU studio)Text by WATANABE Reiko10代、20代のころの自然な動きをもう一回追及してやってみたい――黒沢監督とは『アカ...
理想の一献を目指す能登杜氏たちを追うドキュメンタリー『一献の系譜』|MOVIE
MOVIE|理想の一献を目指す能登杜氏たちを追うドキュメンタリー継承される日本酒造りの記録『一献の系譜』日本が世界に誇るお酒「日本酒」とその造り手「杜氏」。能登という風土が醸し出す、酒造りの世界を追ったオニバスドキュメンタリー『一献の系譜』が、9月26日(土)より新宿武蔵野館でロードショーされる。Text by KUROMIYA Yuzu大寒の時期、不眠不休で酒造りをおこなう杜氏たち日本古来より親しまれてきた「日本酒」造りは、農閑期となる冬、農夫が現金稼ぎのために働きに出たことがはじまりだったという。家族と離れ、辛く厳しい現場で蔵全体の未来を左右するほど、大きな責任が課せられるひとりの選ばれし「杜氏」というポジション。本作では、石川県能登半島を出身とする酒造りの技能集団「能登杜氏」を通して、日本酒造り、伝統の継承、そして自然豊かな能登という風土を描き出す。おなじく能登を舞台にしたドキュメンタリー『ひとにぎりの塩』でも監督を務めた石井かほりが再びメガホンを取り、ナレーションは篠原とも...