暮らしのなかで表情を変えるキャビネットが復刻|NIPPON FORM
NIPPON FORM|にっぽんフォルム
“開けると閉じて、閉じると開く”キャビネット「Rin」
禅問答のような遊び心溢れるデザインで表情を変える
「にっぽんフォルム」から、凛とした美しさをもつ横格子デザインのリビングキャビネットが登場。キャビネットが備えた2枚の引き戸が互いに交差するさまは、まるで禅問答のやり取りのようだ。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
格子戸のようなデザインに隠された仕掛け
「にっぽんフォルム」は、従来の「和」「洋」の様式にとらわれない、現代の日本人の暮らしになじむ家具や生活道具などを紹介する「ライフスタイルショールーム」だ。日本の生活習慣である靴脱ぎや床座、季節感や自然志向を前提に、インテリア空間を提案している。このたび、登場したリビングキャビネット「Rin(リン)」も、にっぽんフォルムらしいものづくりの視座が息づいている。
リンという名前は“きびしくひきしまっているさま”を意味する「凛」に由来する。じつはこの新アイテムは、2001年に家具コンペ「Woody Frontier Shizuoka」で入選し、製品化されて好評を博すも廃版になってしまったもの。今回、にっぽんフォルムがオリジナル商品としてプロデュースし、再生産する運びとなった。
このキャビネットの特徴のひとつが、「開けると閉じて、閉じると開く」という禅問答のやり取りのような仕組みの引き戸だ。格子状の引き戸をスライドさせることで、このキャビネットは開閉する。戸をスライドさせて開けることで、片側に戸が寄り一枚扉のような形状になり「閉まって」収まる。逆に戸を閉めることで、両側とも格子状に戻って「開いた」状態になる。
また、キャビネットの中に照明器具を入れれば、桟の隙間から美しい明かりが漏れてくる。これらの仕掛けには、表情が固定されるのではなく、使う人が表情を自由に変えられるような家具を作りたいというデザイナーの想いが込められているという。デザインを手掛けたのはデザインユニット「ao2(エーオーツー)」。製造は、高度な木工技術を誇る、広島の木工家具メーカー「いまだ」が手がけた。
素材は人気の家具材、ウォルナットとホワイトオークの2種類を用意。塗装の下地にはウレタン、仕上げにラッカーを使うことで品のある素材感が、キャビネットをいっそう魅力的なものにしている。
Rin
価格|26万4600円
サイズ|約W1800×D470×H370mm
素材|ウォルナット、ホワイトオーク
塗装|ラッカー塗装仕上げ
にっぽんフォルム
営業時間|10:30~19:00
定休日|水曜 ※祝日を除く
東京都新宿区3-7-1 新宿パークタワー内
リビングデザインセンターOZONE 5F
にっぽんフォルム
Tel. 03-5322-6620
http://www.ozone.co.jp/nipponform/