IWC

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にアメリカ人時計師のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが、ドイツとの国境沿いに位置するスイス・シャフハウゼンに創設したブランド。アメリカですでに実用化されていたオートメーション化をスイスの時計界にも導入し、より効率的で完成度の高い時計作りを目指していた。

この当時、既にシャフハウゼンにはヨハン・ハインリッヒ・モーザーによって大規模な発電施設があったことから、ジョーンズはシャフハウゼンを創業地として選んだといわれているが、ドイツ国境沿いに位置する地の利のため、同ブランドは質実剛健で高品位な時計製造を特徴とするようになる。

IWCが最も急速な成長を遂げたのは航空産業の発達が関係している。なかでも1930年代に開発した「パイロットウォッチ」は、第2次世界大戦中にイギリス空軍を始め、ドイツ、オーストリアの軍にも正式採用され、世界中のパイロットの憧れとなった。

その後もペラトン自動巻き機構や、2499年まで表示可能な永久カレンダー機構などの独自機構を次々と開発。また耐磁時計「インヂュニア」や、自社製ポケットウオッチにインスパイアされた「ポルトギーゼ」、高深度ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」などの人気シリーズを次々と発表して、世界中の時計愛好家たちから高い支持を獲得している。

【創業年】1868年 【創業地】スイス、シャフハウゼン 【主なシリーズ名】インヂュニア、アクアタイマー、ポルトギーゼ、ダ・ヴィンチ 【問い合わせ先】IWC free15 0120-05-1868

IWC|ポルトギーゼ・ハンドワインド

IWC|ポルトギーゼ・ハンドワインド

IWC|アイ・ダブリュ・シーPortuguese Hand-Wound|ポルトギーゼ・ハンドワインド文=渋谷康人時計愛好家垂涎、伝説の手巻きムーブメント搭載のシンプルモデル1868年に地元シャフハウゼンの企業家とともにIWCを創業したアメリカ人時計師フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ。彼が製作した第1号のポケットウォッチは、当時としては考え得る限り最新の機械式ムーブメントを搭載していた。そしてその基本仕様を継承する手巻きムーブメント「Cal.98295」は、通称“ジョーンズ・キャリバー”と呼ばれ、そのクラシックな味わいで、IWCの数ある機械式キャリバーのなかでももっとも魅力的なムーブメントのひとつである。これまでプレミアムな限定モデル中心に使用されてきた、この珠玉のムーブメント搭載のシンプルなスモールセコンドモデルが、ついにレギュラーモデルとして登場した。なかでも100万円を大きく切る価格で登場した写真のステンレススティール・モデルは、まさに時計愛好家の期待に応えた特別な1本で...
IWC|アイダブリューシー 2011年S.I.H.H.速報!

IWC|アイダブリューシー 2011年S.I.H.H.速報!

IWC|アイダブリューシーシンプル&エレガントウォッチの名作コレクション「ポートフィノ」が待望の完全リニューアル!航空機創生期の19世紀末ごろからパイロットウォッチの製造に力を注いできたIWC。100年ものあいだ培ってきたその高度な技術を結集した今回の新作は、1984年に誕生した「ポートフィノ」コレクションのリニューアルモデルだ。IWCのベーシックなウォッチと位置づけられているモデルの21世紀仕様が、ついに登場した。文=渋谷康人パイロットウォッチで培った、最高の時計技術スイス北部、ドイツと国境を接する古都でありライン河水運の要衝で、ヨーロッパ有数の瀑布「ラインの滝」で観光地としても有名なシャフハウゼンを本拠地に1868年から時計づくりをつづけているIWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)。創業者がアメリカ人であったなど、興味深い逸話には事欠かず、懐中時計の時代から時計業界の技術的なリーダーとして、時計の精度と耐久性を追求した数々の歴史的傑作を世に送り出してきた。いまも昔も...
IWC|華麗なるポルトギーゼの「トゥールビヨン・ハンドワインド」

IWC|華麗なるポルトギーゼの「トゥールビヨン・ハンドワインド」

究極のミニマリズム華麗なるポルトギーゼの「トゥールビヨン・ハンドワインド」IWCの「ポルトギーゼ」に、ふたつの新作モデルが登場。先日ご紹介した「ポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシック」に続き、今回は、同コレクションの頂点に立つ「ポルトギーゼ・トゥールビヨン・ハンドワインド」をご紹介。クラシカルながら最新技術を組み合わせた、時計ファン垂涎の一本だ。Text by YANAKA Tomomiポルトギーゼのトゥールビヨン搭載モデル「ポルトギーゼ」コレクションの頂点に立つ「ポルトギーゼ・トゥールビヨン・ハンドワイド」は、9時の位置に華麗なるトゥールビヨンを見ることができる。搭載されるムーブメントは、1920年代から製造され伝統と最新技術を組み合わせながら進化をつづけるキャリバー98000シリーズの最新版、キャリバー98900を採用。この時計のためにエンジニアたちはテンプの振動数を2万8800回/時に向上させ、優れた精度を実現した。ケースは18Kホワイトゴールド、または18Kレッドゴールド製...
IWC|ハミルトンとロズベルグがIWCのあたらしいアンバサダーに就任

IWC|ハミルトンとロズベルグがIWCのあたらしいアンバサダーに就任

IWC|アイ・ダブリュー・シーF1ドライバーの腕元に輝くIWCの時計ハミルトンとロズベルグがIWCのあたらしいアンバサダーに就任F1チーム「メルセデスAMGペトロナス」とオフィシャル技術パートナーを組むスイスの時計メゾンIWCのアンバサダーに、チームを牽引するドライバーのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのふたりがあらたに就任した。Text by YANAKA TomomiIWCとF1の共通点ドイツとの国境の町であるスイス・シャフハウゼンで1868年にその歴史をスタートしたマニュファクチュールIWC。質実剛健で高品位なものづくり、精密機械技術の分野において長年にわたる輝かしい歴史は、ドイツを代表する自動車メーカー、メルセデス・ベンツとの大きな共通点となっている。なかでもメルセデス・ベンツのパフォーマンスブランドであるAMGとは、2004年にパートナーシップを締結。さらに、今年1月には、F1チーム「メルセデスAMGペトロナス」とのオフィシャル技術パートナーとしてのタッグも実現した。...
IWC|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥ

IWC|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥ

IWC|アイ・ダブリュー・シーPilot's Watch MarkⅩⅥ|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥText by OPENERS1936年に発表された「パイロット用の特製腕時計(マークⅨ)」に端を発する、IWCのフラッグシップモデル「マークシリーズ」。この時計の特徴は、ブラックダイヤルに、夜光塗料を施したハイコントラストな指針と大きな数字を配することによって、昼夜を問わず優れた視認性が得られることだ。マークⅨのあとにも、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」「マークⅩ」「マークⅪ」「マークⅫ」「マークⅩⅤ」、そして2006年に登場した現行の「マークⅩⅥ」へと続くが、初代モデルによって考案された最大限視認性を考慮した基本デザインは、ずっと踏襲され続けている。歴代マークシリーズ現行のマークⅩⅥは、ケース径39mmと比較的大振りなサイズを採用するが、昨今のデカ厚隆盛の時計界にあっては、かなりスマートなシルエットといえるだろう。文字盤のデザインは、1940年に登場した「ビッグ・パイロット・...
IWC|アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ

IWC|アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ

IWC|アイ・ダブリュ・シーアクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフText by OPENERSIWCが初めてダイバーズウオッチ「アクアタイマー」を手掛けたのは1967年。そのスペックは、200m防水と回転式インナーベゼルを備えた初代から本格的な仕様だった。その後、82年には2000m防水という高深度対応のチタン製ダイバーズ「オーシャン 2000」を、99年には初の機械式潜水計を搭載した「GST ディープワン」を発表。圧倒的な技術力で、一気にダイバーズウォッチの分野のリーディングブランドとなった。そして、2004年に満を持して発表したのが、初代モデルと同じネーミングを持つ「アクアタイマー」である。現行「アクアタイマー」のモデル名は、アクア(=水)とタイミング(=時間調節)の合成語であるだけでなく、回転式のインナーベゼルをはじめとした初代機から培ってきた技術開発を結集し、さらに発展させたことも表している。その中でも特に時計界を驚かせたのが、12気圧防水仕様の「アクアタイマ...
IWC|ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」の進化

IWC|ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」の進化

IWC|アイ・ダブリュ・シーダイバーズウォッチ「アクアタイマー」の進化未来に向けてつねにコレクションの革新をつづけるIWC。今年は2003年にデビューしたダイバーズウォッチ・コレクション「アクアタイマー」がタフに進化。また「ダ・ヴィンチ」では新型永久カレンダーモデルがついに発表された。文=渋谷康人幻の機械式水深計付きモデルが進化して再登場アクアタイマー・ディープ・ツー生産数がごくわずかだったため、時計コレクターのあいだでは“幻の傑作”と呼ばれる1997年発表の機械式水深計付きダイバーズモデル「GSTディープワン」から10年あまり。その基本コンセプトを引き継いだ腕時計が、新生アクアタイマーのフラッグシップモデルとして発表された。とはいえ機械式水深計のメカニズムはまったくの新設計。時計の機械式ムーブメントとは完全に独立し、文字盤の左半分に配された目盛りに青と赤の2本の針で、現在深度とダイビング中に到達した最大深度を表示する。潜水時間マーキング用のベゼルが操作しやすいアウタータイプなのも...
特集予告|スイス・ジュネーブで開催される新作展示会の情報を1/20より掲載予定

特集予告|スイス・ジュネーブで開催される新作展示会の情報を1/20より掲載予定

[SIHH2015][WPHH]など現地よりレポートスイス・ジュネーブで発表される新作情報を1/20より公開予定2015年の世界の時計業界の行方を占う国際高級時計展示会「SIHH2015」(Salon International Haute Horlogerie)が1月19日からスイスのジュネーブで開催される。このSIHHで発表される新作情報をOPENERSでは随時、公開予定。WATCH&JEWELRYページに特別ページを設けて1月20日(火)より、更新していく。また、Web Magazine OPENERSの公式Facebookページでも現地からニュースをお届けする予定だ。<取材予定ブランド>・A.ランゲ&ゾーネ・オーデマ ピゲ・カルティエ・ボ−ム&メルシェ・グルーベル・フォルセイ・IWC・ジャガー・ルクルト・モンブラン・パネライ・パルミジャーニ・フルリエ・ピアジェ・ラルフ ローレン・リシャール・ミル・ロジェ・デュブイ・ヴァシュロン・コンスタンタン・ヴァン ク...
IWC│アイ・ダブリュー・シー 「パイロット・ウォッチ“ファザー・アンド・サン”」の新モデル誕生

IWC│アイ・ダブリュー・シー 「パイロット・ウォッチ“ファザー・アンド・サン”」の新モデル誕生

IWC|アイ・ダブリュー・シー父と息子に捧げるペアウォッチ「パイロット・ウォッチ“ファザー・アンド・サン”」の新モデル誕生クラフツマンシップによる高い精度と、シンプルで洗練されたデザインで質実剛健な時計づくりをつづけるIWC。人気の「パイロット・ウォッチ」コレクションから、父と息子の絆をテーマにした新モデル「ファザー・アンド・サン」が登場した。Text by YANAKA Tomomi父は「ビッグ・パイロット・ウォッチ」、子は「パイロット・ウォッチ・マークXVI」モデル男同士だからこそ、言葉を交わさずとも理解しあえる固い絆を体現したIWCの「パイロット・ウォッチ“ファザー・アンド・サン”」。2008年に引きつづき、家族を愛する男性のためにつくられた第2弾となる新モデルが登場した。父親のためのモデルはパワーリザーブと日付表示を備える「ビッグ・パイロット・ウォッチ」。直径46mmの印象的なケースで、IWC製キャリバー51111ムーブメントを搭載。実際は168時間以上ものパワーリザーブを...
香港高級時計ショー2014|Watches & Wonders 2014

香港高級時計ショー2014|Watches & Wonders 2014

世界が注目する“隠れた時計王国”香港の高級時計ショー「Watches & Wonders 2014」スペシャルレポート「新作時計はスイス2大時計フェアを見ればOK」という常識が変わり始めている。2015年のジュネーブサロンまで3カ月を切った9月末、同じ出展ブランドによる時計フェアが香港で開催され、新作が数多くお披露目されたのだ。その概要と注目作をレポート。Text by SHIBUYA Yasuhito時計愛好家なら絶対見逃せない第2回目を迎えたアジア版、“S.I.H.H.”2014年9月29日から4日間、香港・灣仔(ワンチャイ)にある香港コンペンション&エキシビジョンセンターで、時計愛好家には垂涎の高級時計ショー「Watches & Wonders 2014(以下W&W)」が開催された。この「W&W」は、業界関係者やマニアでもまだ知らない人は多いはず。それもそのはず、第1回が開催されたのは2013年。今年はまだ第2回目で、しかも日本の時計バイヤーや...
IWC|海洋保護活動のパイオニアに捧ぐ一本

IWC|海洋保護活動のパイオニアに捧ぐ一本

IWC|アイ・ダブリュー・シーアクアタイマー・クロノグラフ“エクスペディション・ジャック=イヴ・クストー”海洋保護活動のパイオニアに捧ぐ一本時計の都スイスで毎年開催される高級時計見本市「SIHH」で、IWCは人気のダイバーズウォッチコレクション「アクアタイマー」を完全リニューアル。中でも注目は、スキューバ潜水装置の開発者であり海洋保護活動の先駆者であるフランス人ジャック=イヴ・クストーに捧げられた「クロノグラフ“エクスペディション・ジャック=イヴ・クストー”」だ。Text by SHIBUYA Yasuhitoジャック=イヴ・クストーに捧げるスイスの中でも最もドイツに近い、ライン川沿いの美しい小都市シャフハウゼンで、質実剛健な「男のための腕時計」を作り続ける名門は2014年、1967年からスタートした人気のダイバーズウォッチコレクション「アクアタイマー」を完全リニューアルした。防水性の向上とともに今回のリニューアルで大きなテーマとなったが、ダイビングシーンに限らず日常で幅広く活用で...
60 件