シンプルかつ抜群の使いやすさを誇る“ワールドタイム”|IWC
IWC|アイ・ダブリュー・シー
往年の名機を使った、世界一周の旅路を
応援する“スピットファイア”シリーズ限定モデル
SIHH2019では、「パイロット・ウォッチ」コレクションの“スピットファイア”シリーズから新作が登場。なかでも独自のタイムゾーナー機構(ワールドタイム)を搭載した「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・スピットファイア“ロンゲスト・フライト”」の操作の簡便さと時刻の読みやすさに注目したい。
Text by KOIZUMI Yoko
ベゼルを押しながら回すのみ。ユーザビリティ重視の操作機構
“スピットファイア”は、レジナルド J. ミッチェルによって設計され、1930年代から’40年代にかけて活躍した英国空軍の単発戦闘機である。最も洗練された戦闘機のひとつとして知られ、その卓越したパフォーマンスにより“傑作”と讃えられてきた。
この戦闘機の名を冠した“スピットファイア”シリーズは、2003年にIWCに登場。そしてSIHH2019にて、新作5モデルが追加されるに至った。
設計者ミッチェルが誇った独自のエンジニアリングに敬意を表し、新作はすべてでIWC自社製キャリバーを搭載。なかでも「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・スピットファイア“ロンゲスト・フライト”」は、実用性能に富むワールドタイムだ。
搭載ムーブメントは、本機のために開発されたキャリバー82760。82000系のオートマチックキャリバーがパイロットウオッチに採用されるのは初めてのことであり、機構の強化が図られている。耐磁性能を確保するため、ムーブメントは軟鉄ケースに収められており、ケースバックはシースルーとはなっていない。その代わり、裏蓋にはスピットファイアの勇姿がエングレーブされているので、その世界観をお楽しみいただきたい。
タイムゾーナー機構(ワールドタイム)の優れた点は、ベゼルのシンプルな回転操作だけで、時針、24時間表示、日付はすべて自動的に調整され、異なるタイムゾーンをセットすることができることにある。そもそもタイムゾーン操作に、リュウズへのアクセスを必要としないのだ。しかも小窓に表示される24時間計だけがそのタイムゾーンになるのではなく、各表示すべてがベゼルで選んだ都市の時刻にリセットされる。このスムーズな操作スタイルが、いかなる状況のなかでもスマートな所作を生む。
新作は「シルバースピットファイヤ-The Longest Flight(最長飛行)」プロジェクトに捧げられ、モデル名にもプロジェクト名“ロンゲスト・フライト”が冠される。このプロジェクトは“スピットファイア”で初の世界一周飛行を行なうもので、今夏、スティーブ・ボールトビー・ブルックスとマット・ジョーンズのふたりの英国人パイロットによって、約4万3000㎞、世界26カ国を巡る予定になっている。
パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・スピットファイア“ロンゲスト・フライト”
Ref|IW395501
ムーブメント|自動巻き(Cal.82760)、パワーリザーブ60時間、秒針停止機能付きセンターセコンド、ワールドタイマー機構、24時間表示
ケース素材|SS
ケース径、厚|46mm、15.2mm
防水|6気圧
価格|143万円(税別)
限定数|世界限定250本