連載・藤原美智子 2013年7月|ボディブラシでの“ドライ”ブラッシングで肌磨き
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年4月7日

連載・藤原美智子 2013年7月|ボディブラシでの“ドライ”ブラッシングで肌磨き

2013年7月|1カ月間実践してみたら、肌に透明感が出てきた!

「ボディブラシでの“ドライ”ブラッシングで肌磨き」

先月の連載では、今“はまっている”ドミニック・ローホー氏の本を紹介しましたが、今月もまた、今“はまっている”ことを紹介したいと思います。それはボディブラシでブラッシングすること。これは美容と健康に効きますよ!

Photographs&Text by FUJIWARA Michiko

1日2回、お風呂に入る前の肌が乾いている状態のときに

ボディブラシというのは何も特殊なものではなく、お風呂で身体を洗うときに使うアレ。これで1日2回、お風呂に入る前の肌が乾いている状態のときに全身をブラシでブラッシングすることにはまっているのだ。じつは、これはドミニック・ローホー氏の著書のなかの一冊、『シンプルに生きる 美しいからだをつくる』(幻冬舎)のなかで紹介されていた方法。ドライブラッシングをすることで老廃物が促されるし、肘(ひじ)や足の指の黒ずみ、膝やかかとのざらつき、甘皮の乾燥、足のたこや皮がむけるといった症状が改善される。そして私が、この1カ月間実践して実感したのは、肌に透明感が出てきたこと。身体の皮膚にも透明感なんてあったんだー、と(遥か昔にはあったのかもしれないが)ビックリしている。それにドライブラッシングのなんという気持ち良さ。湯船に入った瞬間の「フワァ~~」という、気持ちが解放されていくような感じだ。

藤原流、ドライブラッシングの順番教えます

さて方法は、まず足の指、足の甲(ここが意外と気持ち良い)、かかと、くるぶしという感じで足先からはじめて、ふくらはぎから膝、太ももへと脚の外側も内側も表も裏も大きく螺旋(らせん)を描きながらクルクル撫で上げるような感じでブッラシング。膝はとくに丁寧に。そしてお腹もクルクルしたあと、脚の付け根にリンパを流すような感じでブラッシング。ウエスト部分も脚の付け根に向かってシュッシュッとブラッシング。左右の胸はそれぞれ時計周りにクルクル。それから腕はまず手首の裏側からはじまって、脇の下まで裏側全体をクルクル。つぎに腕の表側は手首から肘、肩の付け根まで。とくに脇の下と肘は念入りに。つぎは首と肩部分。首筋は力を弱めて耳から首の付け根まで。首の裏側は少し力を入れてクルクル。そして背中はブラシが届くところまでゴシゴシ。

さて、ちょっと恥ずかしいというか、あまりひとには言いたくはないことだが、私がこのブラッシングをして驚いたのは、主に首から下の上半身にできていた小ちゃいイボ(いわゆる老人イボ!?)がポロッ、ポロッと取れてきたこと。このイボは主に首筋や脇の下、バストの下側など上半身のリンパの流れが悪そうな箇所に多くできるもの。イボ自体は小ちゃいので「まぁー、いいか~」と思えば思えるものだが、気になるといえば気になる存在。最近では美容皮膚科で一つひとつレーザーで取ってくれるが、頼めても首筋ぐらいだけだ。「上半身のイボを全部」なんて、あまりにも気が引けるので頼みにくいし、根気を要する施術だから医師に嫌がられるにちがいない。そんなふうに諦めていたイボがドライブラッシングでちょっとずつではあるが取れてきた。これは「ラッキ〜!」としかいいようがない。私のように諦めている大人の女子はぜひ、試してみてほしい。

乾いている肌にブラシを当てる刺激は肌に良くない?

このような透明感やイボ効果のほかにも実感しているのは、脚が浮腫(むくみ)にくくなってきたこと。これは老廃物の排泄とリンパの流れが良くなるという証だろう。脚だけでなく顔も浮腫みにくくなるので、とくに飲んだ日の夜は丁寧にすることにしている。それにドライブラッシングは消化器官や腎機能にも効くらしいので、それもうれしい点だ(これは、まだあまり実感はない)。

じつは白状すると、私はこれをはじめる前は「ブラシで身体を洗うのって、どうよ?」と思っていた。つまり、刺激は肌に良くないと思っていたのだ。しかも乾いている肌にブラシを当てるなんて……。などと思いながらもじつは、自分は洗浄ブラシで全身マッサージをしているし(2012年7月の連載で紹介)、水分を押し込むように肌をパッティングするという美容法(10年6月の連載に掲載)も実践している。すでに、十分に肌に刺激をあたえているではないか。そして、それらの効果も十分に実感しているではないか。それに、このブラッシング法はスウェーデンやほかの国でも昔からおこなわれているという。「ならば……!」ということで試してみたら大正解ということだったのである。

お風呂タイムの私の全行程を紹介!

でも美容家には肌に刺激をあたえてはダメというひとも多くいる。その説を聞くと「たしかに!」と思うのだが、「良い刺激なら、いいんじゃない?」という派に属している自分だったのだ。木や植物は先端を切る“切り戻し”をすると、より成長が活発になるのだが、人間の皮膚も同じではないだろうか(たとえが悪いかしら?)。つまり過保護よりも、少しだけスパルタ式のほうが皮膚にとっては良い刺激になるのではないかということだ。もちろん力を強く入れ過ぎたり、天然ではない素材のブラシを使ったりしては駄目なことはいうまでもない。それに皮膚が弱いひとや炎症があるひとは、うーんと力を抜きながらソーッとおこなったほうがいいだろう。

このようにお風呂に入る前にドライブッシングするのが私の日課の一つにくわわったのだが、ここでお風呂タイムの私の全行程を説明してみよう。最初にドライブラッシングするわけだが、その後、汗を思いきりかきたいときは3月の連載で紹介したボディクリームを塗ってからお風呂に。そして湯船に入っているときは“かっさ”( 12年12月の連載で紹介)で脚や顔のコリなどをほぐし、お風呂後は身体をオイルやクリーム(上記のもの)で、頭や耳周りは洗浄ブラシでマッサージ。どれも所要時間は1~2 分くらいなので、全行程で要するのは5~6分くらいだろうか。これらすべて要は、コリをほぐして血行やリンパの流れを良くするためのものだが、それぞれがそれぞれの効果があるし、それぞれの気持ち良さがある。この“気持ち良い”という感覚も美と健康と心には重要な要素だと思っているので、どれも私にとっては大事な行程といえるだろう。

さて、肌も磨いて浮腫みもなくなってきたし、あとは夏に向けて体型を整えるだけかな~♪。……しまった、もう間に合わないか!?

           
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