特集|SIHH2012
「特集|SIHH2012」に関する記事
Cartier|ジュネーブサロン総力レポート!
Cartier|カルティエ伝説の名作ウォッチ「タンク」に、十数年ぶりの新作が登場!紳士用ウォッチの絶対定番といえば「カルティエ」の「タンク」。地上戦に革命を起こしたこの秘密兵器の最大の特徴、2本の無限軌道をモチーフに誕生したこのウォッチは、発売以来腕時計の世界にもまた革命を起こし続けてきた。そして今年、カルティエは新たなタンクで、腕時計デザインの世界に再び革命を起こした。Text & Event Photographs by SHIBUYA YasuhitoSIHHの盟主的存在であり最高のデザイン力と宝飾時計技術で、世界を魅力する時計造りを展開するメゾン「カルティエ」。その偉大な歴史は宝飾時計を中心に、時計史に残る数多くの“不朽の名作”で彩られている。2009年からは自社開発ムーブメントを搭載した複雑時計コレクションを展開。総合時計メゾンの座を着々と固めつつある。今年、2012年も、思わずため息の出る芸術的な宝飾時計の新作に加え、ミニッツリピーター・フライング・トゥールビヨ...
Vacheron Constantin|ジュネーブサロン総力レポート!
Vacheron Constantin|ヴァシュロン・コンスタンタントノー型誕生100周年に、卓越したセンスを改めてアピールあくまで上品でインパクトはないが、記憶に残る。時を重ねるごとに、さりげない、しかし揺るぎのない魅力がわかってくる。「ヴァシュロン・コンスタンタン」とはそんな腕時計ブランドだ。今年は時計デザインをリードし続けてきたトノー型モデルが誕生して1世紀。これを記念する特別な新作が登場した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito優雅で繊細な味わいをもつ腕時計作りで、とくに王侯貴族に愛される至高のブランドのひとつ。1755年、ジュネーブに工房がスタートしてから現在まで、一度も休むことなく時計作りを続けていることから“現存する世界最古の時計メーカー”とも呼ばれるヴァシュロン・コンスタンタン。中でもミニマムなデザインを追求したドレスウォッチの世界では、他の追随を許さぬ歴史を持つ。2012年はその本領が改めて発揮される年と...
IWC|ジュネーブサロン総力レポート!
IWC|アイ・ダブリュー・シー永久カレンダー搭載モデルを筆頭に、プレミアムなパイロットウォッチがテイクオフ!ドイツ的な、質実剛健なスタイルを守りながら、最新の技術や素材を導入し、毎年確実に製品を進化させるIWC。今年、進化の対象となったのは、コレクションの中でも最も男性的といえるパイロットウォッチ。自社製の複雑機構を搭載したムーブメントを使った、時計愛好家にも魅力的なモデルも登場した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito文化的にもドイツの影響が色濃いシャフハウゼンで、スイス時計とはひと味違うシンプルで質実剛健なスタイルと、独自の哲学を守りながら1868年から時計製造を続けるIWC(アイ・ダブリュー・シー)。「男の時計」であることを全面に押し出したユニークな広告でも有名だ。2012年は、まさにこの「男の時計」本領発揮の年となった。1930年代からの輝かしい歴史を持つパイロットウォッチのコレクションが、「トップガン」「クラシッ...
Audemars Piguet|ジュネーブサロン総力レポート!
Audemars Piguet|オーデマ ピゲ傑作「ロイヤル オーク」、40周年を期に原点回帰!クルマとは異なり、時計業界には誕生から数十年間も基本デザインを変えない傑作がいくつか存在する。しかも驚くべきことにその大部分は、昨年2011年夏に逝去したひとりの天才が創造したものである。2012年、オーデマ ピゲはその天才が創造した傑作コレクションを、誕生40周年を記念してリニューアルした。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhitoスイス時計界屈指の名門であるオーデマ ピゲを代表する製品のひとつが、「ロイヤル オーク」。“20世紀最高の時計デザイナー”と讃えられるジェラルド・ジェンタがデザインし、1972年のバーゼルフェアで発表されたステンレススティールケースのこの薄型スポーツウォッチは、今年誕生40周年を迎えた。今日、時計業界で最も人気の高い「ラグジュアリー・スポーツウォッチ」というジャンルを創造し、しかも他の追随を許さず輝き続け...
MONTBLANC|ジュネーブサロン総力レポート!
MONTBLANC|モンブラン超高速クロノから複雑時計、レディスまで圧巻のラインナップ自社開発のクロノグラフムーブメントを搭載した個性的な外観の「ニコラ・リューセック」の発売以降、時計専業ブランドを凌駕する充実した時計作りを展開するモンブラン。2012年もその充実ぶりは特筆に値する。中でも今年は、機械式時計の限界に挑戦した1/1000計測可能な革新のクロノグラフも登場した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito名門ステーショナリーブランドのモンブランが1997年、初の腕時計コレクションを発表したとき、今日のような複雑時計にまで及ぶコレクションを有する本格時計ブランドになるとは誰も予想しなかったはずだ。しかし、2006年にクロノグラフの名門「ミネルバ」の工房を傘下に収めて「ミネルバ高級時計研究所」を開設して以降、モンブランの“本気”は時計関係者の注目するところとなる。そして2008年、初の完全自社製ムーブメントを搭載したクロノ...
Ralph Lauren|ジュネーブサロン総力レポート!
Ralph Lauren|ラルフ ローレン「スポーティング コレクション」にアウトドア用モデル登場コレクションの誕生から4年目を迎えたラルフ ローレン ウォッチ。他の時計ブランドと比較すると、完全な新作モデルは例年同様に控えめだ。しかし、コレクションそれぞれにバリエーションの充実が図られており、本格時計ブランドとして確実に進歩をつづけている。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhitoいま一度コレクションを確認しよう。まずはラルフ・ローレン氏ご自慢のヴィンテージカー・コレクションのひとつ、「ブガッティ タイプ57SC クーペ・アトランティック」の内装をモチーフにデザインした、「スポーティング コレクション オートモーティブ モデル」。次にブラックセラミックケース&ブレスレットにローマ数字インデックスというユニークな組み合わせで、精悍さとエレガンスを両立する「スポーティング コレクション クロノグラフモデル ブラックマットセラミック...
TAG HEUER|機械式クロノグラフへの情熱
TAG HEUER|タグ・ホイヤー昨年に続き、超高速クロノグラフのプロトタイプを発表!世界中から時計バイヤーやジャーナリストなど時計関係者が集まるSIHH開催期間中のジュネーブでは、そのSIHH以外にもさまざまな時計展示会が開かれる。なかでも今年とくに注目を集めたのが、それぞれ展示会を開催したLVMH(ルイ・ヴィトン モエ・ヘネシー)グループのタグ・ホイヤー、ゼニス、ウブロの3ブランドだ。お披露目された新作の一部をご紹介しよう。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito2011年1月、バーゼルフェアに先駆けジュネーブのエキシビジョンホールにて、1/1000秒単位まで計測可能な機械式クロノグラフのコンセプトモデル「マイクロタイマー フライング 1000」を発表し、時計界を驚愕させたタグ・ホイヤー。機械式クロノグラフの技術革新に賭ける情熱は、2012年のジュネーブで、さらに革新的なコンセプトモデルとなって姿を現した。通常の機械式時計...
ZENITH|名作「エル・プリメロ」の特別限定モデル
ZENITH|ゼニス「エル・プリメロ」1969モデルに待望のオープンモデルが登場世界中から時計バイヤーやジャーナリストなど時計関係者が集まるSIHH開催期間中のジュネーブでは、そのSIHH以外にもさまざまな時計展示会が開かれる。なかでも今年とくに注目を集めたのが、それぞれ展示会を開催したLVMH(ルイ・ヴィトン モエ・ヘネシー)グループのタグ・ホイヤー、ゼニス、ウブロの3ブランドだ。お披露目された新作の一部をご紹介しよう。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhitoここ数年、自動巻きクロノグラフムーブメントの名作「エル・プリメロ」を搭載したモデルに留まらず、マリンクロノメーターの伝統を受け継ぐ超複雑機構搭載モデル「クリストファー・コロンブス」からシンプルなモデルまで、積極的な展開を試みている名門ゼニス。ムーブメントから自社開発・生産するマニュファクチュールとしての実力が、いま改めて注目を集めている。ジュネーブでの展示会は、来るバー...
Van Cleef & Arpels|ジュネーブサロン総力レポート!
Van Cleef & Arpels|ヴァン クリーフ&アーペル「ポエティック コンプリケーション」に待望の新作精密機械であると同時に、至高の宝飾芸術品である。時計専業ブランドの製品にはない「ヴァン クリーフ&アーペル」の腕時計の魅力はこの点にある。「ポエティック コンプリケーション」のシリーズは、まさにそれを体現するもの。今年も魅力的な新作が登場した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito世界最高峰の宝飾メゾンであると同時に、時計の世界では2006年以降、ロマンティックなストーリーを複雑機構で表現する「ポエティック コンプリケーション(詩的な複雑時計)」という画期的なコンセプトを打ち立て、時計愛好家からも目の離せない存在となった「ヴァン クリーフ&アーペル」。今回の新作は、07年、ゆりかごで眠る赤ちゃんに妖精が「幸福と愛と喜び」をプレゼントするシーンを、レトログラード機構で表現した「レディ アーペル フェアリー」で...
SIHH 2012|ジュネーブサロン総力レポート!
2012年SIHH、全20ブランドを徹底解剖高級時計はさらに精緻に、さらに美しく毎年、早春のジュネーブで開催される「SALON INTERNATIONAL de la HAUTE HORLOGERIE(国際高級宝飾時計展)」、略称SIHH。時計関係者の間では「ジュネーブサロン」の通称で知られている。22回目を迎える完全招待制のこのエクスクルーシブなイベントは、スイス時計業界の最高峰に位置する厳選された名門・高級ブランドの芸術的な新作モデル、そして世界中のバイヤーやジャーナリストが一同に集う、その年の高級時計のモードを決める展示会だ。去る1月16日から20日にかけて開催された今年のSIHHから、世界をリードする時計メゾン各社のコレクションの全貌と最注目モデルをお伝えしよう。Text & Event Photographs by Yasuhito ShibuyaFeatured BrandsZENITHゼニス名作「エル・プリメロ」の特別限定モデルHUBLOTウブロあのマラドーナ...
GIRARD PERREGAUX|ジュネーブサロン総力レポート!
GIRARD PERREGAUX|ジラール・ペルゴ独自のスタイル&技術を凝縮した、時計通好みの新作時流にブレることなく、伝統に根ざしたスイス機械式時計の未来を追求する名門。今年も昨年発表の220周年記念コレクションに引きつづき、伝統のスタイルに革新を織り込んだ新作を展開した。なかでも注目に値するのが、シンプルフェイスのミニッツリピーターと、スポーティなトゥールビヨンモデルだ。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito昨年創業220周年を祝って、偉大な伝統にふさわしい時計コレクター垂涎の複雑時計や、いつまでも色褪せることのないクラシックデザインのシンプルモデルなど、魅力的なアニバーサリーコレクションを発表したジラール・ペルゴ。昨年から正式に世界有数のラグジュアリー・ブランドグループであるPPRグループ(グッチ、ブシュロンなどを擁する)の傘下となり、より安定した体制での事業展開が実現した。しかし体制は変わっても市場に迎合することなく...
PIAGET|ジュネーブサロン総力レポート!
PIAGET|ピアジェ“世界でもっとも薄い”自動巻きスケルトンムーブメント!「より薄く、より優雅な機械式腕時計」を一貫して追求し、機械式ムーブメントの“薄さの記録”を塗り替えてきたピアジェ。2012年は、自動巻きスケルトンムーブメントと、その搭載モデルで2つの“世界最薄”を達成。また、円と楕円を融合させた、優雅なケース&文字盤デザインが特徴の新作も登場した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito女性たちを虜にするハイジュエリーウォッチやジュエリーコレクションで世界を魅了するいっぽうで、1874年創業でスイス有数のムーブメントメーカーにしてマニュファクチュールでもあるという、2つの偉大な顔を持つピアジェ。これまで世に送り出してきたムーブメントは、複雑クォーツから機械式のフライングトゥールビヨンまで、驚くほど多彩。そして、そのなかでも昔からのピアジェのスペシャリテこそ、優雅な超薄型ドレスウォッチ用の超薄型機械式ムーブメントだ。そ...
PANERAI|ジュネーブサロン総力レポート!
PANERAI|パネライモダンもヴィンテージも、充実の新作を展開「潜水特殊部隊のための軍用ダイバーズ」という、歴史的な原点をつねに忘れないパネライ。今年もスタンダードモデルを充実させるいっぽうで、コレクター向けの魅力的なスペシャルエディションも数多く登場。また素材遣いもセラミックからレッドゴールドまで多彩な展開。ファンには“うれしい悩みの年”となった。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhitoイタリア海軍特殊潜水部隊のために製造した1936年のプロトタイプモデル以来、その機能的でアイコニックな基本スタイルはそのままに、改良をくわえながら進化し、他国の海軍でも使われてきたパネライ。1998年、SIHHでの劇的な復活以来、リュウズガードなしの「ラジオミール」と、ブリッジ型のリュウズガードを備えた「ルミノール」それぞれに、過去の歴史をふまえながら、ディテールやムーブメント、そしてケース素材に工夫を凝らしたモデルを展開している。2012...
FRANCK MULLER|独自の展示会「W.P.H.H.」にて新作を発表!
FRANCK MULLER|フランク・ミュラーNo.1時計師ブランドとして、メカニズムもスタイルも円熟期にメカニズムにせよデザインにせよ、いつもあたらしい“なにか”を提示してくれる「フランク・ミュラー」。今年はとくに、デザインの斬新さが際立つモデルの発展と充実が目を惹く。とはいえ、そんな素材遣いや大胆な意匠のいっぽうで、古典的なテイストを追求したモデルも登場。コレクションに深みがくわわった。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito現代時計界のカリスマ、時計師フランク・ミュラーには、ふたつの顔がある。ひとつは、主にブレゲに代表される優れた時計師の遺志を継ぐ“Master of Complication(複雑時計の巨匠)”という顔。そしてもうひとつが、腕時計を「時を知る道具」ではなく「時を楽しむ道具」に変えた“時計界の前衛芸術家”という顔だ。1992年のブランド創設以来、伝説的な発展を遂げた彼と彼の後継者たちによる世界No.1の時...
ROGER DUBUIS|ジュネーブサロン総力レポート!
ROGER DUBUIS|ロジェ・デュブイふたつの新コレクション登場で、あらたな世界観を創出独立系ブランドとして発展をつづけてきたが、2009年にリシュモン・グループの傘下に入り、ブランドの再構築を進めてきた個性派マニュファクチュール、「ロジェ・デュブイ」。今年はふたつの新コレクションが登場。計4つのコレクションで構成される「新生ロジェ・デュブイ」の全貌がついに姿を現した。Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito1995年、時計師ロジェ・デュブイと、時計にかんして深い造詣を持つ実業家カルロス・ディアスのふたりの情熱から誕生した「ロジェ・デュブイ」。新進ブランドながら全モデルにジュネーブ・シールを取得するなど、伝統を踏まえた最高峰の機械式腕時計をムーブメントから開発、製造するマニュファクチュールとして知られている。また斬新なデザインで時計界に新風を吹き込むスタイルリーダーとしても、世界中に熱狂的なファンを持つ。2009年にリシュ...