IWC|ジュネーブサロン総力レポート!
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2015年3月30日

IWC|ジュネーブサロン総力レポート!

IWC|アイ・ダブリュー・シー

永久カレンダー搭載モデルを筆頭に、プレミアムなパイロットウォッチがテイクオフ!

ドイツ的な、質実剛健なスタイルを守りながら、最新の技術や素材を導入し、毎年確実に製品を進化させるIWC。今年、進化の対象となったのは、コレクションの中でも最も男性的といえるパイロットウォッチ。自社製の複雑機構を搭載したムーブメントを使った、時計愛好家にも魅力的なモデルも登場した。

Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito

文化的にもドイツの影響が色濃いシャフハウゼンで、スイス時計とはひと味違うシンプルで質実剛健なスタイルと、独自の哲学を守りながら1868年から時計製造を続けるIWC(アイ・ダブリュー・シー)。「男の時計」であることを全面に押し出したユニークな広告でも有名だ。

2012年は、まさにこの「男の時計」本領発揮の年となった。1930年代からの輝かしい歴史を持つパイロットウォッチのコレクションが、「トップガン」「クラシック」「スピットファイア」3つのラインに再編され、完全な新作6モデルをくわえて一新されたからである。

その中には、パイロットウォッチにしてパーペチュアルカレンダー機構を搭載したモデルや、その機構にくわえて日付と月を大きくデジタル表示する“デジタル・デイト/マンス”機構を搭載したモデルなどが含まれている。また、しばらく製品ラインナップから姿を消していたダブル・クロノグラフ(スプリットセコンドクロノグラフ)やUTC(ワールドタイマー)モデルも“復活”した。

さらに「トップガン」には、“ミラマー”と銘打ったシリーズが用意された。従来の黒と白が基調のパイロットウォッチとは一線を画すカラーリングが最大の特徴。メタリックグレーのセラミックケースに、マットグレー文字盤、カーキグリーンの布製ストラップという、ファッションの世界でも人気の“ミリタリー”なカラーリングが斬新だ。視認性を追求してアワーサークルとチャプターリングを独立させたデザインも新鮮である。

男性ならぜひとも1本はラインナップに入れておきたい。そんな魅力的なコレクションである。

IWC|アイ・ダブリュー・シー 01

「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー“トップガン”」

自社製永久カレンダームーブメントを搭載

2100年まで修正不要で、2299年末まで使用可能な永久カレンダー機構を装備した7日 巻き自社製ムーブメント「キャリバー51614」を搭載する“トップガン”コレクションの、ハイエンドモデル。北・南半球が独立したユニークなムーンフェイズ表示が、特別なモデルであることを強烈に主張する。時計愛好家にとっては航海用の高精度ウォッチを起源とするコレクション「ポルトギーゼ」でおなじみのメカニズムだ。「パイロットウォッチ=クロノグラフ」という常識に挑戦し、あえて永久カレンダーという贅沢なメカニズムを盛り込んだ大胆不敵な遊び心に拍手を送りたい。方向性は180度違うが、同じラインの「ビッグ・パイロット・ウォッチ」と同様に、IWCだから実現できたスペシャルなパイロットウォッチだ。

自動巻き、直径48ミリのセラミックケース、ブラック・ソフトストラップ。349万6500円(予価)。5月発売予定。


IWC|アイ・ダブリュー・シー 02

「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ“トップガン・ミラマー”」
大人のための、旬のミリタリーテイスト

パイロットウォッチのカラーリングといえば、昔から航空機のコックピットと同じ「マットブラックのダイヤルに、ホワイトのインデックスと針」がお約束。しかし、IWCは「トップガン」ラインの“ミラマー”と名付けられたシリーズでこの常識を自ら破り、旬のミリタリーファッションにマッチする、グレーを基調にした斬新なカラーリングを初めてパイロットウォッチに導入した。本モデルはフライバック機構付きクロノグラフ。ハード過ぎないテイストは、カジュアルなスタイリングのアクセントとしてもぴったりだ。なお“ミラマー”の名称は、1996年までアメリカ海軍航空隊のエースパイロットを養成する場所だった、カリフォルニア州ミラマーに由来する。そう、映画「トップガン」の舞台である。

自動巻き、直径46ミリのセラミックケース、カーキグリーンの布製ストラップ。114万9750円。4月中旬発売予定。


IWC|アイ・ダブリュー・シー 03

「パイロット・ウォッチ・ワールドタイマー」
シンプルで実用的。新コレクションの隠れた逸品モデル

世界を旅するトラベラー、世界を相手にするビジネスマンにぴったりのワールドタイム機能付きモデル。時分秒針が表示する現在時刻にくわえ、文字盤の外周に組み込まれた回転式の24時間リングと、その外側にある都市名が記された外周リングの組み合わせで、世界各地の現在時刻が、午前か午後かを含めて簡単に読み取れる。1998年に登場した「パイロット・ウォッチ・UTC」の後継に当たる存在だ。シックで控えめなワールドタイマーウォッチを求める人にオススメしたい。

自動巻き、SSケース、アリゲーターストラップ。87万6750円。4月中旬発売予定。


IWC|アイ・ダブリュー・シー 04

「スピットファイア・パーペチュアル・カレンダー・デジタル・デイト/マンス」
優雅でプレミアムなパイロットクロノ

フライバック・クロノ機構、永久カレンダー機構にくわえ、月と日付を2ケタでデジタル表示する機構を持つ自社製ムーブメント「キャリバー89800」を搭載。新コレクションで最も複雑なメカニズムを持つプレミアムモデル。クロノグラフ機構の積算時間が12時位置のインダイヤルで、通常の時計表示と同様のスタイルでわかりやすく表示される点が、このモデルの自慢と言えよう。いま、最もプレミアムでエレガントなパイロットウォッチである。

自動巻き、レッドゴールドケース、アリゲーターストラップ。506万1000円(予価)。12月発売予定。

IWC

Tel.03-3288-6359

           
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