FRANCK MULLER|独自の展示会「W.P.H.H.」にて新作を発表!
FRANCK MULLER|フランク・ミュラー
No.1時計師ブランドとして、メカニズムもスタイルも円熟期に
メカニズムにせよデザインにせよ、いつもあたらしい“なにか”を提示してくれる「フランク・ミュラー」。今年はとくに、デザインの斬新さが際立つモデルの発展と充実が目を惹く。とはいえ、そんな素材遣いや大胆な意匠のいっぽうで、古典的なテイストを追求したモデルも登場。コレクションに深みがくわわった。
Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito
現代時計界のカリスマ、時計師フランク・ミュラーには、ふたつの顔がある。ひとつは、主にブレゲに代表される優れた時計師の遺志を継ぐ“Master of Complication(複雑時計の巨匠)”という顔。そしてもうひとつが、腕時計を「時を知る道具」ではなく「時を楽しむ道具」に変えた“時計界の前衛芸術家”という顔だ。1992年のブランド創設以来、伝説的な発展を遂げた彼と彼の後継者たちによる世界No.1の時計ブランド「フランク・ミュラー」の製品も現在、このふたつのカテゴリーで展開され、世界中のファンを楽しませている。
2012年1月、ジュネーブ郊外のジャントーにある本社シャトーで開催された独自の展示会「W.P.H.H.」で発表された新作は、基本的には昨年2011年のモデルをさらに進化、発展させたものだ。
たとえば、複雑時計の巨匠としての実力が遺憾なく発揮された、直径20mmという超特大サイズのトゥールビヨン脱進機を備える「ギガ・トゥールビヨン」もバリエーションが充実。また、ケースから文字盤まですべてをブラックのクロコダイル革の意匠でまとめた「ブラック・クロコ」には待望のクロノグラフモデルと、時針が毎正時にアクロバティックに運針する“クレイジー・アワーズ”モデルが登場。さらに2010年に発表された本格スポーツモデル「コンキスタドール・グランプリ」にも、日本限定モデルが発表された。そして今年、斬新な文字盤の意匠で来場者の目を釘づけにしたのが「ゴシック・アロンジェ」と、まるでアンティークモデルのような古き良きテイストの「ヴィンテージ」。
これ以外にも、世界最小の自動巻きトゥールビヨンモデルなど、新作の製品バリエーションは充実をきわめており、一度の取材では把握できないほど。他と比較すればあたらしいブランドではあるが、すでに円熟期を迎えているといっていいだろう。
「ゴシック・アロンジェ ノワール」
“つねに死を意識し、充実した時間を送る”ためのタイムピース
ファッションの人気モチーフのひとつであり、「生と死」を象徴する意匠として古来より使用され、命の時間を刻む道具である時計との関連も深い髑髏(ドクロ)。この意匠を、長く引き延ばした“アロンジェ・インデックス”とともに大胆に文字盤にあしらった、フランク・ミュラーならではのシンプルウォッチ。刺激的なファッションアイテムであると同時に、「充実した“生”を生きるためには死をつねに意識することが必要だ」というラテン語の古いことわざを体現した、哲学的なモデルでもある。
自動巻き、ブラックPVD加工のSSケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ縦55.5×横39.5mm。152万2500円、6月7日発売予定。
「コンキスタドールGP・ライジングサン」
“日出る国”をモチーフにした日本限定モデル
ブラックチタンにアルミニウム系のハイテク素材「エルガ」を組み合わせたケースで2010年に登場。フランク・ミュラー初の本格スポーツモデルとしてセンセーションを巻き起こした「コンキスタドール・グランプリ」の日本限定スペシャルモデルがこれだ。ビザン数字インデックスを、日の丸のモチーフである太陽をイメージした深紅にし、文字盤に日本列島を取り巻く海をイメージさせたヌーベルバーグギョウシェを施してある。身に着けるだけで元気になれる、パワーを秘めた1本だ。日本のみ100本販売の限定モデル。クロノグラフも限定50本で用意される。
自動巻き、ブラックチタン&エルガケース、ラバーストラップ(Dバックル仕様)、ケースサイズ縦57.4×横38.4mm、日本100本限定。115万5000円、3月10日発売予定。
「レディ トゥールビヨン オートマティック」
世界最小の、女性のための自動巻きトゥールビヨンモデル
ブランドのアイコンであるトノウ・カーベックスケースに、世界最小、ムーブメントの直径わずか11.6mmという自動巻きトゥールビヨンムーブメントを搭載したレディスモデル。自動巻き機構にはマイクロローターを採用。表側でトゥールビヨンの動きを眺める楽しみにくわえて、シースルーバックのケース裏からものぞき見ることができる。複雑メカニズムの価値を知る女性にフランク・ミュラーが贈る、優雅でエポックメイキングな複雑モデルだ。
自動巻き、ホワイトゴールドケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ縦42.25×横30.3mm、シースルーバック。価格、発売時期未定。
「トノウ・カーベックス ヴィンテージ」
最初期モデルのシンプルなスタイルを再現
古典時計に造詣の深いフランク・ミュラーが、そのセンスを遺憾なく発揮してデザインした、フランク流の「ヴィンテージデザイン」モデル。ケースはもちろんフランクのアイコンであるトノウ・カーベックス。ブレゲ数字や針をはじめ、古き良き時代のエッセンスをあらたに解釈しており、レトロ感たっぷりの文字盤にファンは安心するだろう。ひとまわり大きなサイズの仕様も選ぶことができる。
自動巻き、ホワイトゴールドケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズは縦48.5×横35mm。246万7500円、4月発売予定。
「ギガ トゥールビヨン」
コレクター驚愕、狂喜のビッグサイズ・トゥールビヨン
2011 年に発表され、世界中の時計コレクターを驚愕させた、直径20mmという超ビッグサイズのトゥールビヨン脱進機および、4個の香箱を持つ「ギガ・トゥールビヨン」の最新仕様。昨年のスケルトン仕様とちがって香箱は見えないが、なにしろ巨大なトゥールビヨン脱進機に圧倒される。
手巻き、ホワイトゴールドケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズは縦59.2×横43.7mm。発売時期未定。
フランク・ミュラー ウォッチランド東京
Tel.03-3549-1949
http://www.franckmuller-japan.com/