インタビュー
「インタビュー」に関する記事

MOVIE|村上 淳が語る、園 子温監督作品『希望の国』
「原発問題は、今後ずっと日本と世界に問いつづけるものです」映画『希望の国』 村上 淳インタビュー(1)映画『ヒミズ』で東日本大震災の被災地に踏み込んだ映画監督、園 子温が、『希望の国』では原発事故に直面した家族を描いた。観る者一人ひとりにとってあまりにリアルな体験である原発事故を題材にしているため、フィクションでありながら、心の奥深くを捉えて離さない。今なお放射能におびえ、怒り、戦う私たちにとって、希望の国とは──村上 淳さんに、この家族の物語の話をうかがった。映画『希望の国』は、10月20日(土)から、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー公開される。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by HARA Emiko 園監督からは「ムラジュンの良さを引き出したい」と言われました<ストーリー>東日本大震災から数年後の日本のとある町。小野家と鈴木家は隣り合い、つつましくも幸せに暮らしていた。ある日、大震災が発生、...

NOOKA|連載・マシュー・ワォルドマン|Vol.30 「ジュエリーブランド「Bijules」デザイナー、Jules Kimにインタビュー」
視覚と思考の限界を超える能力を発揮する希有な芸術家Vol.30 「Bijules」デザイナー、Jules Kimにインタビュー「Bijules(ビジュールズ)」のデザイナー、Jules Kim(ジュールズ・キム)は、ジュエリーにおける芸術と美学のバランスを平然と支配しているクリエイターです。すべてのユーモア、悲劇、両面性、愛や憎しみ……、こうしたわれわれの生きる、美しくも混沌とした世界を映し出すようなオブジェを作り出す能力を秘める、希有な芸術家の一人です。Text by Matthew Waldman“体験”も作り出す、ジュエリーデザイナーJulesとともに歩むということは、先見の明をもった存在となるでしょう。思想家とは、今までにない方法で、思想や表現によって、静かにこの世界の謎を描写します。いつの時代でも芸術から芸術家を分離することは困難です。女神の美しさに圧倒されることで、ファンタジーはより身近なものに映り、あなたは、自身のなかに物語を見つけることができるでしょう。また、彼女が...

INTERVIEW|「サステイナブル」という哲学を共有する、世界的シェフと一流コーヒーメーカー
INTERVIEW|「サステイナブル」という哲学を共有する世界的シェフと一流コーヒーメーカー成澤由浩シェフ インタビュー(1)昨今、衣食住のすべてにおいて、世界中で提唱されている、「sustainable(サステイナブル)」という言葉はご存知だろうか? 将来の環境や次世代利益を考えたうえでの“持続可能”を意味し、「いいもの」「美味しいもの」を味わってしまった私たちにとっては、重要なキーワードとなっている。今回、この“持続可能”というフィロソフィーに共感した成澤シェフが、「ネスプレッソAAAサステイナブル・クオリティ™プログラム」が行われている、ブラジルのコーヒー農園を訪ねた。Text by FUJII AkiPhotographs by NARISAWA Yuko & Nespresso「コーヒーは世界で共有している食材」だから、この目で生産地を見たかった世界に先駆け、「サステイナビリティーとガストロノミーの融合」というテーマで、自然保護に関わる料理を発表している、成澤由浩...

INTERVIEW|「サスティナブル」という哲学を共有する、世界的シェフと一流コーヒーメーカー
INTERVIEW|「サステイナブル」という哲学を共有する世界的シェフと一流コーヒーメーカー成澤由浩シェフ インタビュー(1)昨今、衣食住のすべてにおいて、世界中で提唱されている、「sustainable(サステイナブル)」という言葉はご存知だろうか? 将来の環境や次世代利益を考えたうえでの“持続可能”を意味し、「いいもの」「美味しいもの」を味わってしまった私たちにとっては、重要なキーワードとなっている。今回、この“持続可能”というフィロソフィーに共感した成澤シェフが、「ネスプレッソAAAサステイナブル・クオリティ™プログラム」が行われている、ブラジルのコーヒー農園を訪ねた。 Text by FUJII AkiPhotographs by NARISAWA Yuko & Nespresso「コーヒーは世界で共有している食材」だから、この目で生産地を見たかった世界に先駆け、「サスティナビリティーとガストロノミーの融合」というテーマで、自然保護に関わる料理を発表している、成澤由...

谷尻 誠 × リコーGR DIGITAL III 「余白」
谷尻 誠 × リコーGR DIGITAL III「余白」今や世界が注目する新進気鋭の建築家、谷尻 誠。つねにリコーGR DIGITALを持ち歩いては、気になった建築や風景に出会うたびにシャッターを切るという彼は今回、大学でのレクチャーのためにはじめて訪れたメキシコにも最新のGR DIGITAL Ⅲを持参。メキシコの青い空と、建築の共演をレンズにおさめた。写真=谷尻 誠鈴木健太(ポートレート)文=三宅和歌子いつもそばにあるGR DIGITALOPENERSで連載をもち、広島と東京を往復しながら建築、インテリア、インスタレーション、プロダクトデザインなどさまざまな分野で活躍をしている谷尻誠さん。そのデザインに共通しているのが、あたらしい視点をもったもの。考え方であったり、関係性であったり、つねにどこかにあたらしさがあるものを世に送り出している。そんな谷尻さんのそばにいつもあるのがGR DIGITAL。GR DIGITALの発売と同時に購入し、現在では3台のGR DIGITALを持ってい...

INTERVIEW|東京スカパラダイスオーケストラ・谷中敦 25周年記念インタビュー
INTERVIEW|東京スカパラダイスオーケストラ・谷中敦 インタビュースカパラ25周年の総決算! アルバム『SKA ME FOREVER』を語る(1)今年デビュー25周年を迎えた東京スカパラダイスオーケストラ。「最新作が最高作でないアーティストは、つづける意味がない」と言いきる谷中敦に、最新作『SKA ME FOREVER』についてインタビュー。スカパラの25年間、そしてこれからの活動など、その想いを語ってくれた。Text by Ayako Takahashi幅広い音楽性と独自のスタイルで“トーキョースカ”を確立──25周年、おめでとうございます。これまでのスカパラについてお聞かせくださいもう25年経ったのが信じられないくらいですね。もともとは高校からの仲間とやっていたバンドがあったんですが、大学のときに、そのバンドの仲間が、スカバンドをやるという人たちに誘われて。その人が、スカパラの創始者で、いまはもう辞めてしまったバンマスのASA-CHANG。要するに、スカパラに僕のバンドが...

INTERVIEW|写真展『3人展 ―Soul Brothers―』立木義浩インタビュー
エミール・ミュレール|ベルナール・マチュシエール|立木義浩Emile MULLER|Bernard MATUSSIERE|Yoshihiro TATSUKI『3人展 ―Soul Brothers―』 立木義浩インタビューOPENERSで開催をお知らせした、飯塚ヒデミ氏(Track Artwork Factory)のプロデュースによる写真展『3人展 ―Soul Brothers―』が、東京と大阪のキャノンギャラリーで好評のうちに終了した。キャノンギャラリー銀座で、立木義浩氏と、立木氏のアシスタントを務めた経験もあるフランス人写真家 ベルナール・マチュシエール氏にお話を聞いた。Text by OPENERS男たちの不思議な人生へのかかわりかた──キャノンギャラリーの会場に入られて感想はいかがですか?立木 写真家ひとりの展覧会というのはよくあるけど、この3人展はおしゃれでしょ。それぞれが歴史をもっているカメラマンだからね。とくに今回は、エミール・ミュレールというしたたかな大人の報道写真家...

伊藤嶺花×鈴木康広|スピリチュアル対談(後編)
スピリチュアル対談 Vol.15|鈴木康広伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「自然と人とモノの“心”をつなぐ正義の味方、クリエイティブメッセンジャー」(後編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解くリーディングと複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなかおもてに出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by JAMANDFIXText by TANAKA Junko (OPENERS)第15回目のゲストは、前編で戦場の医師だったという意外な前世が明らかになった、アーティストの鈴木康広さん。後編では、“人生の相棒”であるけん玉との運命の出合いから、インスピレーションの源、鈴木さんの現世での使命についてさらにくわしく解き明かしていきます。――前世は戦場の医師だった...

ピーター・バラカン×中野香織「21世紀のダンディズム」を語る(第3回)
中野香織『ダンディズムの系譜 男が憧れた男たち』発刊記念ピーター・バラカンさんと21世紀のダンディズムを語る(全4回)第3回 イギリスと日本のメディア比較『ダンディズムの系譜 男が憧れた男たち』(新潮選書)の発刊を記念して、ピーター・バラカンさんをお招きしての“ダンディズム対談”。第3回は、イギリスのタブロイド紙などと日本のメディアの比較を語ります。文=中野香織Photo by Jamandfix撮影協力=レ・コントアール・ド・ラ・トゥールダルジャンタブーありすぎの日本、自制心なさすぎのイギリス中野 イギリスの次世代のダンディ候補として、王室の若い王子たちの顔も思い浮かぶんですけど、彼らの評判はどうですか? とくにハリー王子。タブロイドにしょっちゅうひどい写真が載ってますけど……。バラカン タブロイドもね、しょうがないんです(笑)。この前も水泳のマイケル・フェルプスがターゲットにされていました。外国の彼のガールフレンドのところでマリファナを吸っている写真をタブロイドが買ってね。かわ...

ピーター・バラカン×中野香織「21世紀のダンディズム」を語る(第4回/最終回)
中野香織『ダンディズムの系譜 男が憧れた男たち』発刊記念ピーター・バラカンさんと21世紀のダンディズムを語る(全4回)最終回 21世紀のダンディズム――ロマンティックな個人主義イギリス出身のバラカンさんをお迎えしての“ダンディズム対談”もいよいよ4回目です。最終回のテーマは、本稿のメインである「21世紀のダンディ」について。21世紀的なダンディのあり方を示す著名人やそのアイデンティティについて語ります。文=中野香織Photo by Jamandfix撮影協力=レ・コントアール・ド・ラ・トゥールダルジャン21世紀のダンディとは?中野香織 21世紀にダンディのあり方が語られていくとすれば、どういう人が出てくるのかな。ダンディということばの解釈を思いきり広げて、21世紀において共感を得るような男性、と言い換えるとすれば。ピーター・バラカン かっこいいと思う男と、生き方に共感を覚える男は、また違いますね。才能のあるかっこいいミュージシャンは破天荒な人が多いから、ドラッグをやってたり、若くし...

佐々木進氏×鈴木正文氏 スペシャル対談
佐々木進氏(JUN代表取締役社長)×鈴木正文氏(ENGINE編集長)対談あたらしい時代を担うクリエイティブなひと、来たれ(1)ファッションを中心に、レコードショップや飲食店など情報発信の場をとおして、魅力的なライフスタイルを提案するファッションブランド「JUN」。2020年に向けてさらに進化すべく「JUN2020」プロジェクトを発足。同プロジェクトの中心を担う人材を公募するという。その総指揮をとる佐々木 進社長に、旧知の仲であるENGINE編集長が期待することは。文=小川フミオ写真=五十嵐隆裕クルマ趣味という共通点──ファッションとクルマを軸に、クリエイティブな仕事の楽しさについて、話しをうかがいたいと思います。そもそも『ENGINE』の鈴木正文編集長と、佐々木進社長が知り合ったきっかけは?佐々木 12、13年前になりますね。共通の友人を介して、お話をするようになって。鈴木さんがENGINEの創刊準備でお忙しくしていらっしゃるころだったと記憶しています。熱気に溢れていて、楽しそうで...

INTERVIEW|TOM FORD×松浦俊夫スペシャル対談
TOM FORD × 松浦俊夫スペシャルインタビュートム・フォード、初監督作 『A Single Man』 について語るトム・フォード。1990年代のファッションビジネスにおいてもっとも成功したデザイナーのひとりであり、洋服のデザインのみならず広告などのビジュアル・ディレクションからブティックのインテリアにいたるまで、ブランドイメージの構築を一手に担い、“クリエイティヴ・ディレクター”という肩書きを一般的なところにまで浸透させた男。そんな彼が以前から公言してはばからなかった「映画を撮る」という夢を実現させ、初監督作品『A Single Man』とともに先日開催された第22回東京国際映画祭に参加した。深まりゆく秋の東京・新宿。DJ・プロデューサーとして国内外で活動をつづけながらプロダクトのクリエイティヴ ディレクションからGILLES PETERSON、TOMATOといった海外のアーティストのエージェントなどさまざまな顔をもつ松浦俊夫氏が、超過密スケジュールをこなすトム・フォードに単...

新連載|丸若裕俊の“旅のモノ語り”~同行逸品~|ゲスト 谷川じゅんじ|ThreeBond
新連載「同行逸品」|丸若裕俊がゲストと繰り広げる“旅のモノ語り”同行二人目|谷川じゅんじ(JTQ株式会社・代表)多数の旅道具を通じて(1)伝統的な匠の技と、最新の技術力を融合・投影したプロダクトをプロデュースする、丸若屋代表の丸若裕俊氏。彼をホストに、毎回異なるゲストが“旅に同行(どうぎょう)するモノ”を持参して、旅について語らう新連載がスタートする。本連載をサポートするのは、“旅には、人と人をくっつける力がある。それは旅仲間同士の絆であったり、旅行者と地元住民の絆であったりする”──そのように考える工業用シール剤・接着剤メーカー「株式会社スリーボンド」だ。ゲスト二人目は、「空間をメディアにしたメッセージの伝達」をテーマに、イベント、エキシビション、商業スペースなどにおいて、目的に合わせた空間を構築する“スペースコンポーザー”、谷川じゅんじ氏だ。※「同行逸品(どうぎょういっぴん)」とは、四国遍路の言葉「同行二人(どうぎょうににん)」からヒントを得たタイトルです。常に弘法大師と一緒に...

INTERVIEW|映画『ゼラチンシルバー LOVE』 操上和美監督×祐真朋樹 インタビュー対談 その1
INTERVIEW|映画『ゼラチンシルバーLOVE』操上和美監督 × 祐真朋樹 インタビュー対談(その1)写真家であり、クリエイティブディレクターでもある操上和美さんの初監督作品の映画『ゼラチンシルバー LOVE』。その衣装は、これまた映画初挑戦となるスタイリストの祐真朋樹さんが担当。当代きってのクリエイターふたりが、それぞれの「初」について語ります。まずは、ふたりの出会いから──。Text by OPENERSPhoto by Jamandfix映画は総合芸術ファッション祐真朋樹 クリ(操上)さんは、ボクがこの業界に入る前から尊敬していた人なんですよ。操上和美 出会いは、たしか仕事だったよね。祐真 そうですね。操上 バーで会って、一緒に飲んだとかではなかったです(笑)。仕事で会いましたね。祐真 一緒にお仕事ができると決まったときは、「やっと一緒にできる!」とうれしかったです。たしかJRA(日本中央競馬会)でしたね。操上 木村拓哉くんのときだね。祐真 JRAのCMをやったときに、操...

INTERVIEW|映画『ゼラチンシルバー LOVE』|操上和美監督×祐真朋樹 インタビュー対談 その2
INTERVIEW|映画『ゼラチンシルバー LOVE』祐真朋樹 × 操上和美監督 インタビュー対談(その2)操上和美さんの初監督映画『ゼラチンシルバー LOVE』で、衣装担当に初挑戦した祐真朋樹さん。ふたりのクリエイターの、ふたりの「初」仕事についての対談は核心へ──まずは、主人公の男(永瀬正敏さん)の黒づくめの服の話からスタート。Text by OPENERSPhoto by Jamandfix映像言語を読み解く祐真朋樹 彼はもともと写真家だったわけです。写真家って、黒い服を着るのには“必然性”があると思うんですよね。写り込んじゃいけないとか、いろいろあるんです。それとどこか孤独というか、のぞいて押すという作業だから孤独じゃないですか?だから、あまり派手な服を着るのは変かなと思うんですよ。とくに主人公は“のぞき”で撮っていたりするわけで、そういうこともイメージとしてありましたね。それに革のコートは、すごく男の哀愁というか、古くいえば高倉健さんのトレンチコートもそうだけれど、そうい...