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2025年7月4日
アストンマーティンの美学宿る、日本初のラグジュアリーレジデンス「N°001 Minami Aoyama」
N°001 Minami Aoyama|ナンバーワン ミナミアオヤマ
アストンマーティンの日本初となるラグジュアリーレジデンス「N°001 Minami Aoyama」(ナンバーワン ミナミアオヤマ)が東京・南青山に完成した。本プロジェクトは、日本の高級不動産開発をリードするVIBROAとのパートナーシップにより実現したアジア初のプロジェクトだ。
Text by WASEDA Kosaku
光や素材、地下空間を繊細につなぎとめる
本レジデンスは、マイアミの「Aston Martin Residences」やラス・アル=ハイマの「The Astera, Interiors by Aston Martin」に続く、アストンマーティンの特別住宅開発プログラムの一環。
アジア初のレジデンスとなる「N°001 Minami Aoyama」は、VIBROAとアストンマーティンのチーフ・クリエイティブ・オフィサー、マレク・ライヒマン氏率いるデザインチームが緊密に連携し、クラフトマンシップ、革新性、そして美しいデザインへの情熱を住空間に反映させている。
延床面積724平方メートル(7,793平方フィート)の地上3階・地下1階という構成で、都市の喧騒から離れた静けさを感じられるように仕上げられている。都市的スタイルと、高い美的感性をもつ顧客に向けた空間として完成した。
外観は縦ルーバーで構成され、時間帯によって光の反射が変化し、建物に動きとプライバシーをもたらす設計となっている。2階のスパテラスには波打つ鏡天井と植栽が施され、内と外が緩やかに溶け合う独特な空間演出が施されている。
なかでも印象的なのが、地上階に設けられたオートモーティブ・ギャラリーだ。この展示空間には希少な屋内駐車スペースが2台分設けられ、車両がまるで彫刻作品のように演出されている。
敷地は傾斜がついており、VIBROAはその地形を生かすために大規模な地下空間を掘削した。これにより、ジムやワインセラーに加え、ゴルフシミュレーターやプライベートスパのための専用スペース、そして3つのバスルーム一体型のベッドルームが備えられている。
2階のスパ施設には、天然のヒノキ材で覆われたサウナやスパバスが完備され、専用設計のオーディオシステムも組み込まれている。この洗練された癒しの空間には、ランドスケープが施されたプライベートテラスが隣接しており、露天の温泉プールと屋外用のシーティングエリアも完備している。
邸宅全体を通じて感じられるのは、光、眺望、空間への細かな配慮がなされていること。屋上テラスへと導かれる動線の中で、素材の色調が暗から明へと変化し、光へと向かう旅路を象徴的に表現している。
最上部には、エンターテインメント空間としてのキッチン設備、遠くまで見渡せる夕景、そして緑化された屋上の一部を備えた壮大なテラスが広がり、東京タワーもこの屋上から眺めることができる。
そして邸内の移動体験をより豊かにしているのが、折り紙のような造形を持つ、インパクト溢れる螺旋階段だ。折り曲げられたスチール材から成るこの階段は、地下から地上階までを結び、室内庭園に隣接し、特注のペンダント型シャンデリアによって照らされている。
建築設計から素材の選定、家具に至るまで、アストンマーティンの各モデルと同様の美意識が反映されており、アストンマーティンの車両に装備されているBowers & Wilkinsオーディオシステムが本レジデンスにも完備されているところからも、こだわりが感じられる。
内装には、イタリアのアイコニックなブランドMolteni&Cによる特注ワードローブやキッチンキャビネットを含む、厳選されたプレミアムなイタリア家具を導入している。
キッチンには黒い溶岩石のカウンターとグレーオークのキャビネットを採用し、ディテールにはネビュラ・スチールやピューター金属が使用されている。多くのユニークな家具は、アストンマーティンの直接監修のもとで特注製作された。
アストンマーティンのマレク・ライヒマン氏は、このプロジェクトについて次のように述べている。
「設計・建設を通して、東京の文化、歴史、スタイルへの敬意を表現すべく、VIBROAと密に連携した。東京は当社のデザインスタジオにおける重要なインスピレーション源であり、日本およびアジアにおける存在感の拡大は、創造とコラボレーションの土壌を育んでいる。アストンマーティンにとって、デザインとは単なる自動車を超えた概念である。ファッション、建築、料理の世界からのインスピレーションがチームの創造性に影響を与えている」
また、VIBROAの代表取締役CEOである吉田利行氏は、「VIBROAは、アストンマーティンというアイコニックなウルトラ・ラグジュアリーブランドとコラボレーションできることを大変光栄に思う。彼らの卓越したデザイン哲学と専門性は、この邸宅にとどまらず、日本の不動産の世界全体に新たな次元をもたらしてくれる」と語っている。
アストンマーティンのデザインチームがアジアで初めて手掛けた完全オーダーメイドのプライベートレジデンスであるこのプロジェクトは、アストンマーティンが日本およびアジア市場で事業を拡大していることの象徴でもある。2024年春にペニンシュラ東京内にオープンしたアストンマーティン銀座ショールームに続く、重要な一歩と位置づけられている。
「N°001 Minami Aoyama」は、日本におけるアストンマーティンの自動車を超えた総合的なラグジュアリーブランドとしての地位を確立するプロジェクトだ。英国の伝統的なクラフトマンシップと現代的なラグジュアリーが見事に融合した邸宅は、感度の高い人々の心をきっと動かすはずだ。
問い合わせ先
VIBROA
https://vibroa.com/