創業当時からスポーツ競技に積極的にかかわり、特にモータリゼーションの進化を支え続けた時計ブランドとして、レーサーをはじめとする多くのアスリートからリスペクトを受ける「タグ・ホイヤー」。 その前身である「ホイヤー」社は、1860年、当時弱冠20歳であったエドワード・ホイヤー氏によって、スイス・サンティミエに創業。1868年にリューズ巻き懐中時計の特許を取得、1889年にはパリ万国博覧会でスプリットセコンド・クロノグラフを出品し銀賞を受賞するなど、早い時期から頭角を現していた。 1916年には、いまなお語り継がれるストップウオッチのマスターピース「マイクログラフ」を発明。この100分の1秒計測が可能という画期的な計測機器によって、ホイヤー社はスポーツシーンに欠かすことのできないブランドとして一躍世界的に認知されることとなる。1964年には、伝説のロードレース「カレラ」の名を冠したクロノグラフを発表し、当時の多くのレーサーたちに愛用された。 続く1969年には、世界初の自動巻きクロノグラフ・ムーブメントを積んだ「モナコ」を披露。ハリウッドスターのスティーブ・マックウィーンが公私共に愛用したことでもよく知られ、その様子は名作フィルム「栄光のル・マン」によって、世界中のレースファンの目に焼きつけられた。 その後、ほかの多くのブランドが辿ったように、1970年代のクオーツショックによって、ホイヤー社も一時経営危機に陥る。しかし、1985年当時、F1マクラーレン・チームのオーナー会社でもあったタグ・グループの投資によって見事復活を遂げ、現在のタグ・ホイヤーに改称。 現在は、従来以上にモータースポーツとの関わりを深めるほか、2005年には腕時計で初めて100分の1秒計測が可能な自動巻きクロノグラフ「キャリバー360」を発表するなど、タグ・ホイヤーの革新は続く。 【創業年】1860年 【創業地】スイス、サンティミエ 【主なシリーズ名】グランドカレラ、カレラ、リンク、モナコ、ニューアクアレーサー、フォーミュラ1 【問い合わせ先】LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー ディヴィジョン Tel. 03-...
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TAG HEUER|タグ・ホイヤーあらたな腕時計のジャンルが誕生特集|バーゼルワールド2015にみるスマートウォッチのトレンドを検証 タグ・ホイヤー編(1)3月に開催された世界最大の高級時計展示会「バーゼルワールド2015」の新潮流として、隠れた主役となったスマートウォッチ。それらのモデルを検証していきます。第2弾はアップル ウォッチの対抗馬の本命としてもっとも注目を集めた腕時計ブランド「タグ・ホイヤー」が発表したあらたなプロジェクトを検証していきます。Photographs & Text by SHIBUYA Yasuhito最強のパートナーシップでアップルに挑む3月20日、前日にバーゼルワールドでおこなわれた「タグ・ホイヤー」の記者会見が、ロイターをはじめ世界中の経済紙やIT系のニュースサイトを賑わせた。これは極めて異例なことだ。ただ、その記者会見の参加者とその内容、ニュースバリューを考えれば、それは当然のことだった。世界的な知名度と人気を誇るウォッチブランド「タグ・ホ...
TAG Heuer Aquaracer夏を迎える前にタグ・ホイヤーのフェアーでダイバーズ・ピースを手にしよう2009年5月15日(金)~7月16日(木)の期間、全国で「タグ・ホイヤー ダイビング フェア」が 開催される。同フェアでは、バーゼルで発表された「アクアレーサー 500M」やアクアレーサー イル・デ・パン限定モデル」など、選りすぐりの新作が集まる予定。今回お目見えする新作の「アクアレーサー 500M」はレッド・ドット・アワード/Reddot Design Award (ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが年一回主催する、世界最大のデザイン・コンペティション) を受賞した逸品。スポーツウォッチブランドのトップを行くタグ・ホイヤーだが、同社はこのダイバーズ・ピースの分野においても名品と呼ばれる品々を生み出してきた。 「アクアレーサー イル・デ・パン ダイビング限定モデル」、左: 23万1000円(メンズ)、右:17万3250円(レディス) ことにこの...
今年で40周年を迎えるタグ・ホイヤーの「モナコ」、記念すべき最新作を紹介2009年の今年、タグ・ホイヤーウォッチの柱である「モナコ」が生誕40周年を迎える。それを記念してこのたび復刻版が発売、コレクションに新たなモデルがくわわることとなった。「モナコ」のなかでもオリジナルとされるのが、赤いクロノグラフ針とメタリックブルーのダイヤルが色鮮やかなブルー・モナコだ。ラウンドのクロノグラフが主流の時代に誕生した、この斬新なスクエアケースと立体的なドーム型の風防、そしてマイクロローターを装備した世界初の自動巻きクロノグラフ「クロノマティック キャリバー11」は、1969年の発表と同時に世間を大いににぎわせることとなる。「モナコ自動巻き クロノグラフ」「モナコ自動巻き クロノグラフ」ことにこの「モナコ」は、スティーブ・マックイーンが愛用していたことでも知られる。レーサーのジョー・シフェールより腕時計を紹介されたマックイーンはそれをとても気に入り、実際に身に着けて映画『栄光のル・マン』の撮影に臨...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーアクアレーサー自動巻 クロノグラフText by OPENERSタグ・ホイヤーといえば、レーシングウオッチというイメージが強いが、実はマリンウオッチの分野でも、これまで数々の功績を残してきた。1895年には懐中時計の防水ケースで特許を取得し、1950年にはヨット競技用のレガッタ・クロノグラフである名作「マレオグラフ」を発表。1979年には200m防水を誇るクオーツ・クロノグラフ「1000シリーズ」も登場している。「アクアレーサー自動巻 クロノグラフ」は、そんなタグ・ホイヤーの海との関わりを象徴するダイバーズウオッチとして、多くのユーザーから支持されている人気モデルだ。外部コネクタであるプッシュボタンを有するために、どうしても防水性が下がってしまうクロノグラフ機能を搭載しながら、300m防水という本格ダイバーズ並みのハイスペックを装備。文字盤にレイアウトされた、タテ3つ目のインダイヤルが、スポーティでスタイリッシュなイメージを与えてくれる。また、イン...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーリンク自動巻Text by OPENERS腕時計といえば、もともと時計本体にレザーストラップを装着したものが主流だった。それが、現在のようにメタルバンド(ブレスレット)を装着したものが登場し始めたのは、それほど昔のことではない。現在、タグ・ホイヤーを代表する「リンク」シリーズの前進である「S/el(セル)」シリーズも、1987年の段階で、SSブレスを採用した先駆的なフルメタルウオッチであった。しかも、S/elシリーズは人間工学を取り入れた曲線基調のフォルムで、最大限フィット感も重視されていた。右の写真はS/elの初代モデルであるが、人間の背骨を意識したいという、独創的なメタルブレスのデザインは、時計ファンでなくとも馴染み深いものではないだろうか。S/elシリーズは、故アイルトン・セナも愛用するモデルとして、1990年代に大ブレイクを果たす。コンセプトは「スポーティ&エレガンス」で、まさしく“音速の貴公子”と呼ばれた、セナのイメージにもぴったりだった...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーモナコ自動巻 クロノグラフText by OPENERSF1グランプリのなかでも、過酷な市街地コースを走る、名物レースのモナコ。1969年、タグ・ホイヤーは、この栄えあるグランプリの名を冠した名作クロノを生み出す。それは防水性能を持つ世界初のスクエアケースに、同じく世界初となる自動巻きクロノグラフ・ムーブメントCal.11(通称:クロノマチック)を搭載した、アヴァンギャルドなタイムピースだった。そして、このような当時としてはきわめて斬新なモナコに注目したのが、映画『栄光のル・マン』に出演したスティーブ・マックィーンだった。彼は劇中でモナコを愛用するばかりか、レーシング・スーツにもタグ・ホイヤーのパッチを縫い付けると自ら提案。ル・マンを舞台にした24時間耐久レースで、ポルシェ917Kを疾駆させるマックィーンの姿は世界中に放映され、モナコも一躍レーシングファンの注目を集めるのだった。その後、モナコは1990年代に復刻されるが、当時としては斬新すぎたデザ...
BASELWORLD 2009 TAG Heuer|タグ・ホイヤー誕生40周年の歴史的傑作を軸に、本領を存分に発揮創業者エドワード・ホイヤーの“革新の志”に基づいて、いつの時代も積極的にスポーツウォッチの未来を創造してきたタグ・ホイヤー。創業150周年を1年後に控えた今年、その製品はメカニズムでもバリエーションでも、かつてないほどの充実を見せている。中でもいちばん注目したいのが、誕生から40周年を迎えた角型腕時計「モナコ」の限定モデル各種。どれもモータースポーツファンには絶対に見逃せない、心惹かれる逸品ばかりである。文=渋谷康人Monaco Vintage Chronograph Gulf Limited Editionモナコ・ヴィンテージ クロノグラフ ガルフ限定モデルレーシングドライバーとしても活躍した名優スティーブ・マックイーンが自らプロデュース&主演&参戦し、ル・マン24時間レースの全貌を描き出した傑作映画『栄光のル・マン』。1971年に公開されたこの映画で、彼が実際にドラ...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーMonaco Vintage Chronograph Gulf Limited Editionモナコ・ヴィンテージ クロノグラフ ガルフ限定モデル文=渋谷康人名優マックイーンも身に着けた伝説のカラーストライプをダイヤルにレーシングドライバーとしても活躍した名優スティーブ・マックイーンが自らプロデュース&主演&参戦し、ル・マン24時間レースの全貌を描き出した傑作映画『栄光のル・マン』。1971年に公開されたこの映画で、彼が実際にドライブした当時最強のマシンが「ガルフポルシェ917K」だ。この時計は同車のボディと同じ、レース通にはお馴染みのオレンジとブルーのガルフストライプのカラーリングを文字盤に施した特別限定モデル。ベースモデルは新作の「モナコ自動巻 クロノグラフ」。ムーブメントを鑑賞できるようケースをシースルーバック化するなど、プレミアムなディテールが満載だ。TAG Heuer Monaco Vintage Chronograph Gulf Lim...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーAquaracer 500M Steel & Gold|アクアレーサー 500M スティール&ゴールド文=渋谷康人大人のためのリアル・プレミアム・ダイバーズダイバーズウォッチの定番として世界中で愛されている「アクアレーサー」コレクションに最上級モデルが登場した。ラバー素材を流し込みコーティングを施すことでグローブをした手でも快適な操作感を実現した新設計の逆回転防止ベゼル、大深度でも窒素酔いの危険を避けて安全に潜るためのヘリウムガスを使った飽和潜水に対応する自動ヘリウムエスケープバルブ、そして500M防水というプロダイバーも納得のハイスペックが最大の特徴だ。さらにこのスティール&ゴールド仕様は、ベゼルをサテン仕上げのゴールド素材とすることで、深みある高貴な輝きを加えて、ステンレスモデルにはないプレミアム感を実現している。TAG Heuer Monaco Vintage Chronograph Gulf Limited Edition|タグ・ホイヤー ...
TAG Heuer|タグ・ホイヤーMonaco 24 Concept Chronograph|モナコ24 コンセプト クロノグラフ文=渋谷康人ムーブメント全体をフローティングマウント新作の発表と同時に、発売を前提とした新技術搭載の魅力的なコンセプトモデルを毎年同時に公開し、ファンや時計愛好家をワクワクさせてくれるタグ・ホイヤー。今年のバーゼルフェアで発表されたコンセプトモデルの開発テーマは、“耐衝撃性”だ。時を刻む10振動の機械式ムーブメント全体を、ケース内の4本のスティール製チューブでフローティングマウント。さらに宇宙工学などによって合成フィルター素材で取り巻くことで、外部からの衝撃をほぼ完全に吸収し、過酷な使用条件でも高精度が確保できる構造となっている。ブラックダイヤルにブラックPVD加工のステンレススティール・ケースと文字盤、その上のガルフカラーのストライプから生まれるクールでレーシーな雰囲気も素晴らしい。TAG Heuer Monaco Vintage Chronograp...
TAG Heuer|タグ・ホイヤー新コンセプトモデルに、自社製ムーブメント搭載クロノグラフ……。時計界の革新者は今年も新技術で、バーゼルの話題の中心に。たぐいまれなる視野と実行力を持つカリスマ的リーダー、CEOのジャン−クリストフ・ババン氏の指揮のもと、つねに時計の技術とトレンドをリードするタグ・ホイヤー。今年の新作も、時計技術者たちの「夢」を具現化したコンセプトモデルから限定モデルまで、世界中から集まった時計のプロを唸らせる力作がそろった。文=渋谷康人今年、創業150周年を迎えたスイス・スポーツウォッチの名門「タグ・ホイヤー」。同社はこれを記念してバーゼルフェアで、時計史上初となる、ヒゲゼンマイの代わりに強力な磁石同士の反発力を使ってテンプを振動させる脱進機「ペンデュラム」を搭載したコンセプトモデルを公開した。実用化までまだまだ数多くの技術的問題はあるというが、1675年にクリスチャン・ホイヘンスがヒゲゼンマイを開発して以来、機械式時計の心臓部として使われてきたメカニズムに挑戦す...
TAG Heuer|タグ・ホイヤー1970年代ならではの優しくあたたかみのあるデザインヴィンテージ感が魅力文=渋谷康人Silverstone Limited Edition|シルバーストーン 限定モデル1950年からF1グランプリの舞台となり、数々の名勝負が展開されてきたイギリスのグランプリサーキット「シルバーストーン」。1974年にタグ・ホイヤーはこのサーキットにちなみ、スクエア(正方形)の角をやわらかく丸めたケースを持つ、ツーインダイヤルデザインの通好みのクロノグラフを発売した。この知る人ぞ知る伝説のクロノグラフ「シルバーストーン」が、タグ・ホイヤー創立150周年を記念するアイテムのひとつとして、基本デザインを踏襲しながら世界3000本の限定モデルとして36年ぶりに帰ってきた。F1がいまとはちがう人間味にあふれた紳士のスポーツであったころのデザインゆえか、ケースのやさしい丸み、深みがあるブルーまたはブラウンの文字盤の上品で落ち着いた色づかいなど、ヴィンテージ感覚に心なごまされる...