1917年に製造されたオリス初の腕時計を、現代技術を用いて完璧に復刻|ORIS

1917年に製造されたオリス初の腕時計を、現代技術を用いて完璧に復刻|ORIS

ORIS|オリスいま世代を超えて愛すべき、特別なアイテムを求めてヴィンテージデザインがブームである。新品だが、はじめから使用した感のある風合いは、まるでいい感じに洗い込まれたデニムと出合うのに似ている。真っさらであることの気恥ずかしさがなく、はじめからしっくりくる。そのうえ、ひと昔前のデザインが一巡して新鮮に見えているオールドスタイルは、これ以上、時代を経ても古びない安心感がある。ダメ押しはコレだ。ブランドが出した最初の時計デザインというストーリーは、もうコロシ文句にさえ聞こえる。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)「この時計、オリスが出した最初の時計の復刻デザインなんだって」さて、この時計のユーザーは、満面の笑みを浮かべてこう言うことができる。事実であるからして、自慢でもなんでもない。こう言ってはなんだが、パワーブランドならばいざしらず、ORISは実用時計を誠実に作り続けているブランドだけに、嫌味に取られることがないのがいい。オリスでは、これまで19...
ブランド創業70周年を記念した特別アニバーサリーモデル|MICHEL HERBELIN

ブランド創業70周年を記念した特別アニバーサリーモデル|MICHEL HERBELIN

MICHEL HERBELIN|ミッシェル・エルブラン古き良き時代のディテールを備えたクラシカル&エレガントな手巻き時計フランス・シャルクモンにて時計作りを行なってきたミッシェル・エルブランは今年で創業70周年。シャルクモンとは、ジュラ山脈のフランス側にある時計の街で、スイス国境からたった数キロの距離にある。この地にはかつて30を越える時計メーカーが存在していた。現在は5つにも満たないほどに縮小してしまったが、シャルクモンこそが、フランスを代表する時計産地であり、そのシャルクモンにて、ミッシェル・エルブランは現在も変わらず、時計作りを続けている。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)創業家による一貫したモノづくりの姿勢が、正統性へと繋がる創業家がビジネスを売り渡さずに、現在も時計作りに携わっているミッシェル・エルブランのビジネス体制は、誉れ高きことである。工房で働く従業員数およそ70名。その多くは人生を時計作りに捧げてきたベテランたちだ。彼らの審美眼によ...
アメリカン・クラシックの極み。「イントラマティック 68 オートクロノ」|HAMILTON

アメリカン・クラシックの極み。「イントラマティック 68 オートクロノ」|HAMILTON

HAMITON|ハミルトン時流におもねらない硬派なルックス。いま注目したいヴィンテージ感!ハミルトンは現在、スウォッチ グループに属するスイスメイドブランドとなっているが、もともとはアメリカを代表する時計メーカーだった。アメリカが先陣となって切り開いたグローバル時代のなか、ハミルトンもまた彼の国を代表する時計ブランドとして、個性を強烈にアピールしたのだった。そんななかで、このクロノグラフはアンダーステイトメントなルックスを有しているところが珍しく、硬派である。時流におもねらない、このヴィンテージスタイルが、いまとても素敵に見える。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)没個性が鮮烈な個性。名付けて1960年代の“ムジ・クロノ”ハミルトンと言えば、数々のアイコニックモデルを抱えるブランドである。例えば、エルヴィス・プレスリーが愛した「ベンチュラ」。爆発的ヒットを飛ばしたLED式デジタルウォッチ「パルサー」もある。資本がスイスに移って以降も、ハミルトンは独創的...
ポイントはディテール! ヴィンテージデザインを盛り上げる技のオンパレード|Bell & Ross

ポイントはディテール! ヴィンテージデザインを盛り上げる技のオンパレード|Bell & Ross

Bell & Ross|ベル&ロスベル&ロスの原点を示すヴィンテージシリーズが誕生から20周年。久しぶりに登場した保守本流の定番顔!!「お待たせしました!」と言わんばかりに、ラウンドフォルムのヴィンテージシリーズが今年のバーゼルでは同時に10本も登場。今秋、いよいよ日本にも入荷されてくる。しかも単なる復刻ではなく、ディテールが刷新され、かつてのヴィンテージシリーズからさらに直球感が増しているのだ。なかでも最もシンプルさで際立つモデルが「BR V1-92 BLACK STEEL」である。26万5000円(税別)なのである。このご時世に、好感が持てる正直プライスが嬉しいではないか。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)「デザイン」「クオリティ」「プライス」のグッドバランスベル&ロスが大人の男たちの心を鷲掴みにする理由は、つまるところ上記に尽きる。ビッグメゾンのような派手さはなくても、ひと目見ると、ベル&ロスと分かる“引き算の美学”。「それ、どこのブラ...
ブレゲが本気で古典を追求したら、こうなった! 「クラシック 7147」|Breguet

ブレゲが本気で古典を追求したら、こうなった! 「クラシック 7147」|Breguet

Breguet|ブレゲ1775年の創業以来のアイデンティティを示す上品で洗練されたディテールの追求と、その編集やはり、神はディテールに宿るのである。この汚れなき美しさ、そして堂々感! 昨今のドレスウォッチの流行、そしてクラシック回帰のデザイントレンドを軽く一蹴するような、圧倒的な存在感が、この新作にはある。なぜだろう、決して派手さはないのに、今年のバーゼルで最も雄弁な1本に思えるのは……。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)5つのディテールが奏でる、優雅なハーモニー1.グランフー文字盤グランフーとは、大きな炎の意味。ガラス釉薬を塗ったダイアルを炉で焼成する段階で文字盤が炎に包まれることから、この名がある。エナメル製法の基本とされるグランフーは、一色使いで、ごまかしは効かず、工程が多岐にわたることから失敗するリスクが大きい。さらにこのモデルではスモールダイアルを凹面としているが、こうしたシンプルなディテールこそ職人のワザを要する。そして、文字盤中心から3...
時を哲学するエルメスが今年、表現するのは「待ちどおしい時間」|HERMÈS

時を哲学するエルメスが今年、表現するのは「待ちどおしい時間」|HERMÈS

HERMÈS|エルメス経年変化を経て、艶やかさを増すレザーのように、時に対して真摯に向き合うエルメスの精神がここにエルメスにとって、腕時計とは哲学を表現する場である。エルメスにかかると、時間もまたオブジェのひとつ。“時刻を正確に刻む”“時を計測する”こととは別の、もうひとつの“時間の表現”を求め、エルメスは数々のファンタジーを創造している。「アルソータンシュスポンデュ」は時刻表示を一時停止させ、楽しい時間を漫喫させるものだった。その系譜を継ぐのが、2017年のバーゼルワールドで披露された「スリム ドゥ エルメス ルゥール・アンパシアント」である。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)待ちどおしい気持ち、はやる気持ちを機械で、ウィットを効かせて表現この時計の使い方はこうだ。これから12時間以内に訪れる大切な時間を時計にセット。4時位置と5時位置の間のスモールダイアルは、カウントダウン計となっている。そして、残り1時間となった時に、隣の扇形針が連携。針は細や...
「スリム ドゥ エルメスGRRRRR!」エルメスの熊が文字盤に収まるっ!|HERMÈS

「スリム ドゥ エルメスGRRRRR!」エルメスの熊が文字盤に収まるっ!|HERMÈS

HERMÈS|エルメスエルメスのカレ“GRRRRR!”モチーフを時計の文字盤にした世界限定6本の激レアアイテム2016年秋冬のメンズカレ(スカーフ)で登場した、アリス・シャーリーがデザインした人気モチーフ“GRRRRR!”が、ついに時計の文字盤になった。しかもホワイトゴールドの文字盤にミニアチュール技法を用いてエナメルコーティングした、伝統工芸技術を生かしたモデルなのだ。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)とても愛くるしく、とても稀少で、とてもラグジュアリーエルメスの職人技が冴える逸品である。世界でたった6本しか作られず、しかもすべて手仕事ゆえに値段もかなりのもの。しかし、ひと目見て愛くるしい瞳にやられてしまった人は続出中なのである。かくいうワタクシも、そのひとり。この絶妙のトリミング感といい「ここから出してー!」と訴えかけてくるかのような瞳の力強さといい、もうメロメロなのだ。ホワイトゴールドの文字盤に、色の層を重ね、乾燥・焼成を幾度となく繰り返し、こ...
伝説のクロノグラフ「エル・プリメロ」は、ついに1/100秒計測の時代へ|ZENITH

伝説のクロノグラフ「エル・プリメロ」は、ついに1/100秒計測の時代へ|ZENITH

ZENITH|ゼニスクロノグラフ針がビュンビュン回る。文句なく楽しい、この疾走感っ!2016年に襲った時計産業低迷の波を受け、2017年のバーゼルワールドは攻め組と守り組にクッキリ分かれた。いや、経済の落ち込み時期を無難にやり過ごし、再び好機が訪れるのを待つのは順当な姿勢である。しかしゼニスは違った。1/100秒計測を可能とした機械式クロノグラフの量産化にこぎつけ、このタイミングで発表したのである。びっくりだ。そのずば抜けた姿勢には、数々のブランドを大成功に導いたジャン-クロード・ビバー氏による強気の采配も垣間見える。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)2017年の目玉新作「デファイ エル・プリメロ 21」クロノグラフ針が、1秒間に1回転するのである。男の子は動くものに目を奪われるというが、その意味では、もう右目も左目も奪われまくりだ。もちろん過去にも1/100秒計測モデルは複数のブランドから誕生してきたが、それらは限定品もしくは、少量生産品だった。つ...
ル マルシェ デ メルヴェイユ コレクションから登場したキャットヘッド|GUCCI

ル マルシェ デ メルヴェイユ コレクションから登場したキャットヘッド|GUCCI

GUCCI|グッチこの秋、GUCCIからのリコンファーム。それは「L’AVEUGLE PAR AMOUR(盲目的な愛)」アイコニックなル マルシェ デ メルヴェイユ コレクションから発表される4つのシークレットウォッチは、キャットヘッドモチーフをスライドするとダイアルが現れるスタイル。GUCCIのクリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレ氏のクリエイティブなビジョンを体現したモデルとなっている。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)ヘッドをスライドさせ、時刻を読み取るシークレットウォッチ最新作となる32mmバージョンでは、美しい色合いとコンテンポラリーなスピリットが融合。レッドレジン製のケースはグリーン・レッド・グリーン ウェブのナイロンストラップとの組み合わせだ。ル マルシェ デ メルヴェイユRef.|YA146409ムーブメント|クオーツケース素材|レッドレジン、回転式キャットヘッドカバーケース径|32mmクラウン|レッドサファイア スワ...
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