ブランド創業70周年を記念した特別アニバーサリーモデル|MICHEL HERBELIN
MICHEL HERBELIN|ミッシェル・エルブラン
古き良き時代のディテールを備えた
クラシカル&エレガントな手巻き時計
フランス・シャルクモンにて時計作りを行なってきたミッシェル・エルブランは今年で創業70周年。シャルクモンとは、ジュラ山脈のフランス側にある時計の街で、スイス国境からたった数キロの距離にある。この地にはかつて30を越える時計メーカーが存在していた。現在は5つにも満たないほどに縮小してしまったが、シャルクモンこそが、フランスを代表する時計産地であり、そのシャルクモンにて、ミッシェル・エルブランは現在も変わらず、時計作りを続けている。
Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)
創業家による一貫したモノづくりの姿勢が、正統性へと繋がる
創業家がビジネスを売り渡さずに、現在も時計作りに携わっているミッシェル・エルブランのビジネス体制は、誉れ高きことである。工房で働く従業員数およそ70名。その多くは人生を時計作りに捧げてきたベテランたちだ。
彼らの審美眼により、ブランドのアニバーサリーモデルとして登場したのが、「Inspiration 1947」である。1920年代〜30年代に流行したアール・デコのデザインを取り入れつつ、腕時計が大衆化していった1940年代のおおらかさも感じさせるこのモデルは、まるでアンティークウォッチのように、当時の雰囲気をそのまま伝えている。
楔形インデックスにドーフィン針。これは光の反射により、薄明かりの下でも蓄光材を使うことなく文字盤を読ませる工夫だ。当然、1940年代には蓄光材があったが、ドレスウォッチには無粋なのである。
サンレイ仕上げのシルバーダイヤル。しかもドーム型に文字盤を盛り上げている。これはムーブメントの厚みを少しでも薄く見せる工夫だ。3時位置のカレンダーは実用主義。本来、ドレスウォッチにカレンダーは無用だが、そこはやはり普段使いには重宝する。
リュウズトップには、ブルー石の装飾。正式にはサファイアのカボションをあしらったところだ。このカボションがあるかないかで、伝統を正しく継承しているか否かが決まる。こうした“おいしい”ディテールを、フランス人が外すわけはない。
そして、ボリュームのあるケースに対する華奢なラグ。これは懐中時計を後付で腕時計にした時代の名残である。この時代背景まで描写しているところが、時計マニアも微笑むおおらかさである。
アニバーサリーモデルといっても、Value Priceに収めてくるのが、ミッシェル・エルブランである。スーツをよりクラシックに見せるには、ドレスウォッチ。そのドレスウォッチの正統を受け継ぐ「Inspiration 1947」は、ディテールリッチなハイバリューモデルなのである。
Inspiration 1947
Ref.|1947/P11MA
ムーブメント|手巻き(SW216-1)セリタ製
パワーリザーブ|42時間
ケース|イエローゴールドPVD加工を施したSS
ケース径|40mm
ケースバック|シースルー
ストラップ|レザー
防水|3気圧
価格|24万8000円(税別)
限定数|世界限定500本
オールージュ
Tel.03-6452-8802
http://michel-herbelin.jp/