映画
「映画」に関する記事

MOVIE|最後に「平和と安全」を味わうのは誰か?『標的の村』
MOVIE|最後に「平和と安全」を味わうのは誰か?オスプレイ配備に反対する村人たちの姿を追うドキュメンタリー『標的の村』アメリカ軍基地に四方を囲まれた沖縄北部にある人口160人ほどの東村高江地区。その地に計画された、新型輸送機オスプレイ配備に反対する住民たちの姿を追いながら、沖縄の基地への抵抗の歴史を紐解いていくドキュメンタリーが『標的の村』だ。8月10日(土)より、ポレポレ東中野ほかで全国順次ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi監督は琉球朝日放送のキャスター、三上智恵さん日本にあるアメリカ軍基地の74%が密集する沖縄。2012年9月26日、新型輸送機オスプレイの配備の反対運動をつづける住民たちは身を投げ出し、クルマを並べ、台風のなか、アメリカ軍普天間基地のゲート前に座り込み22時間にわたり完全封鎖した。この全国ニュースからほぼ黙殺された前代未聞の出来事の一部始終を記録していたのは、地元テレビ局の琉球朝日放送だった――。監督は琉球朝日放送のキャスターとして...

MOVIE|ルーズベルト大統領の知られざる恋『私が愛した大統領』
MOVIE|ルーズベルト大統領の知られざる素顔、そして恋物語を描く大人のラブストーリー『私が愛した大統領』ニューディール政策や、第二次世界大戦中の強いリーダーシップなどで知られる、ルーズベルト大統領の知られざる素顔、そして恋物語を描く『私が愛した大統領』。9月13日(金)より、TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi監督は『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェルアメリカ合衆国の歴代大統領のなかで、リンカーンやジョン・F・ケネディに勝るとも劣らない人気を誇るフランクリン・デラノ・ルーズベルト。アメリカ史上四選された唯一の大統領として名を刻む彼だが、じつは重度の障害による車いす生活と、秘められた恋のエピソードがあった。歴史の転換期のなかにありながらも、ルーズベルトの従姉妹で恋人となるデイジーの、穏やかで素直な心情に寄り添う恋模様を映画化したのは『ノッティングヒルの恋人』や『恋とニュースのつく...

MOVIE|1950年代、不朽のビート文学を完全映画化『オン・ザ・ロード』
MOVIE|試写会に5組10名をご招待!ビート・ジェネレーションの姿がスクリーン上に蘇る1950年代、不朽のビート文学を完全映画化した『オン・ザ・ロード』(1)1950年代ビート文学の代表作、ケルアックの『路上/オン・ザ・ロード』。何度も映画化の話が持ち上がっては、頓挫してきたという“幻の企画”が、ウォルター・サレス監督の手によってついに実現。OPENERSでは8月30日(金)のロードショーに先駆け、8月19日(月)18:30からおこなわれる試写会に、読者5組10名を招待する。Interview & Text by TANAKA Junko (OPENERS)青年から大人への道のり1957年に発表されたジャック・ケルアックの『路上/オン・ザ・ロード』。ボブ・ディランに「ぼくの人生を変えた本」と言わしめ、ジム・モリソンやジョン・レノン、デニス・ホッパー、ジム・ジャームッシュに多大な影響を与えた不朽のビート文学。その後のカウンターカルチャーの時代には、“ヒッピーの聖典”となった...

MOVIE|“永遠の妖精”がデジタル・リマスター版で銀幕に蘇る
MOVIE|永遠の妖精がデジタル・リマスター版で銀幕に蘇るオードリー・ヘプバーンの人気作3本を上映!清純で可憐な容姿で“永遠の妖精”と呼ばれたオードリー・ヘプバーンの魅力がふんだんに詰まった3作品が、全作品デジタル・リマスター版で鮮やかに蘇る。9月28日(土)より3週間限定、新宿ピカデリーほかで全国ロードショーとなる。Text by KUROMIYA Yuzu20世紀のファッション・アイコン女優の美しさ、ファッションの素晴らしさをスクリーンで体験し、劇場で映画を見る楽しみ、幸福感を味わってもらおうと組まれたプログラム「スクリーン・ビューティーズ」。その第1弾では、“永遠の妖精”オードリー・へプバーンが登場する。彼女の人気作『ティファニーで朝食を』『パリの恋人』『麗しのサブリナ』の3本を、全作品高画質デジタル・リマスター版で上映。『パリの恋人』 Copyright©1956 by Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved....

MOVIE|『ニーナ~ローマの夏休み』劇場鑑賞券をプレゼント
MOVIE|劇場鑑賞券を5組10名にプレゼント若い女性の揺れ動く心情を新星女性監督が描き出すイタリアのハイセンスが結集『ニーナ~ローマの夏休み』昨年の東京国際映画祭に出品され、女性から圧倒的な支持を得た『ニーナ~ローマの夏休み』が、新宿シネマカリテにて8月10日(土)よりロードショー。OPENERSでは公開を記念し、5組10名に劇場鑑賞券をプレゼントする。Text by KUROMIYA Yuzu着こなしも真似したくなるイタリア期待の新星、エリザ・フクサスのデビュー作『ニーナ~ローマの夏休み』。1981年生まれの女性監督が、「なにかしたいけれど、なにをしていいかわからない」、そんな同世代の女性の複雑な心情を見事に捉えてみせた。アルマーニ銀座タワーを手がけたことでも有名な世界的建築家、マッシミリアーノ・フクサスを実父にもつ彼女は、本作で父親から受け継いだ才能を遺憾なく発揮。そのスタイリッシュでファンタジックな空間づくりは、フェデリコ・フェリーニの『アマルコルド』やアラン・レネの『去年...

MOVIE|『スティーブ・ジョブズ』、日本公開が11月に決定
MOVIE|伝説の男の知られざる半生を描く『スティーブ・ジョブズ』の日本公開が11月に決定2011年に56歳の若さでこの世を去ったスティーブ・ジョブズ。彼の半生を描き、アシュトン・カッチャーを主演に迎えて製作が進められていた『スティーブ・ジョブズ』の日本での劇場公開が、11月1日(金)に決まった。Text by YANAKA Tomomi「ジョブズにそっくり!」と話題になったアシュトン・カッチャーアップル創始者であり、革新的なプロダクトやコンテンツを世に送りつづけてきたスティーブ・ジョブズの知られざる人生を描いた映画『スティーブ・ジョブズ』。アメリカでは8月16日(金)からの公開が決定していたが、ついに日本でも11月1日(金)に公開されることが決定した。今回、ジョブズを演じたアシュトン・カッチャーはジョブズ本人の映像を熱心に研究。独特の歩き方や振る舞いを学んだほか、役づくりのためのダイエットも敢行した。さらに、自分とジョブズの顔を真ん中で半分に分けてつくった写真をみずからツイッター...

MOVIE|SF映画の金字塔『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
MOVIE|愛する者を守るために、人類は何を犠牲にするのか想像を超えるアクション、そして心を揺さぶる人間ドラマSF映画の金字塔『スター・トレック イントゥ・ダークネス』世界的大ヒットを記録した前作『スター・トレック』から4年。再び“スター・トレック”旋風が巻き起こる。ヒットメーカー、J.J.エイブラムス監督が放つ心を揺さぶる人間ドラマ『スター・トレック イントゥ・ダークネス』が、8月23日(金)より全国公開。Text by KUROMIYA Yuzu人類の未来をかけた壮絶な戦い最新作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』では、超高解像度のIMAXカメラによる撮影と、3Dにより驚異の映像を実現。壮大なスターシップ同士のバトルから生身の人間のリアルファイトまで、“スター・トレック”の世界にふさわしい前人未踏の映像を創り上げた。なんといっても観る者の心に訴えかけるドラマティックな展開が、本作における最大の魅力だろう。困難に直面し、自らの信念にむき合う事になるクルーたち。愛する者、さら...

MOVIE|ミッテラン元大統領の専属シェフの実話映画『大統領の料理人』
MOVIE│パレスホテル東京では、映画に登場するメニューを味わえるイベントも開催ミッテラン元大統領の専属女性シェフの実話をもとにした『大統領の料理人』1980年代、フランスのミッテラン元大統領に仕えた女性料理人の実話をもとにした『大統領の料理人』が9月7日(土)より、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほかで全国順次公開される。Text by YANAKA Tomomiフランス一の美食通といわれるクリスチャン・ヴァンサンが監督料理への愛と腕だけで、政争渦巻く官邸のなかでミッテラン大統領の心を虜にした女性シェフを描いた『大統領の料理人』。味わい深いストーリー、めくるめくご馳走、口に運んだときの衝撃と驚きの痛快さ。グルメの国フランスから誕生したこの上なくおいしい映画が日本にも上陸する。監督はフランス一の美食通といわれる映画監督クリスチャン・ヴァンサン。厳選されたメニューと料理の音にまでこだわり、観客が五感すべてで楽しめるシーンが随所にちりばめられた。主人公の女性シェフには、フ...

MOVIE|世界の映画祭を席巻した話題作『タンゴ・リブレ 君を想う』
MOVIE|激しくも繊細な愛をタンゴのリズムにのせて綴る世界の映画祭を席巻した『タンゴ・リブレ 君を想う』各国の映画祭で絶賛され観客を魅了したタンゴ映画『タンゴ・リブレ 君を想う』。9月28日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷にて公開される。Text by KUROMIYA Yuzu役者自らが踊る本格的なタンゴシーンは圧巻平凡で単調な暮らしをしていた中年男性が、タンゴ教室で出会ったひとりの女性に惹かれ、これまでの人生観や世界が一変していく様子を、ときに激しく、時に繊細なタッチで綴る愛のドラマ『タンゴ・リブレ 君を想う』。2012年ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞、2012年ワルシャワ国際映画祭でもグランプリを受賞し、世界の映画祭を席巻した話題作が、いよいよ日本でも公開となる。監督は、『ポルノグラフィックな関係』などで知られるフレデリック・フォンテーヌ、そして『やわらかい手』を手がけたフィリップ・ブラスバンが脚本を担当。主演...

MOVIE|試写会にご招待! 極上の知的サスペンス『危険なプロット』
MOVIE|試写会に5組10名をご招待!鋭匠フランソワ・オゾンが仕掛ける極上の知的サスペンス日常に潜む狂気をあぶり出す『危険なプロット』本年度、フランス映画祭でオープニングを飾ったフランス映画界の旗手フランソワ・オゾン監督最新作の邦題が『危険なプロット』に決定。10月公開に先立ちOPENERSでは、10月2日(水)19:00から東商ホールにておこなわれる試写会に5組10名を招待する。Text by KUROMIYA Yuzuフランスで動員数120万人を超える大ヒット!『危険なプロット』は審美眼をもつ高校教師と、文才に恵まれた生徒との緊張感漂うやりとりから生まれる、サスペンスをはらんだ緻密な人間ドラマ。原題の『Dans la maison』(英題『IN THE HOUSE』)は生徒が小説を書くために、同級生の家へ入り込む物理的な意味と、そしてそのすべてが詰まった場所という精神的な意味も内包したタイトルだった。邦題ではさらに具体的に教師と生徒がともに紡ぎ出す物語がエスカレートし、現実と...

INTERVIEW|『黒いスーツを着た男』主演、ラファエル・ペルソナにインタビュー
INTERVIEW|成功を掴みかけた男の哀しい転落劇『黒いスーツを着た男』主演、ラファエル・ペルソナ インタビュー(1)完璧な人生だった、あの夜までは――。犯すつもりのなかった罪を背負った“黒いスーツを着た男”。事件の日を境に、男は一気に奈落の底へと落ちていく。フィルム・ノワールの本場フランスから、先の読めないスリリングな展開が秀逸なクライム・サスペンスが到着した。8月31日(土)に封切りとなる本作の魅力を、主演のラファエル・ペルソナ自ら語る。Photographs by JAMANDFIX (portrait)Interview & Text by TANAKA Junko (OPENERS)仏映画界イチ押しの逸材その美貌とカリスマ性、卓越した演技で「アラン・ドロンの再来」との呼び声も高いラファエル・ペルソナ。本国フランスでは、今年だけで6本の主演作が公開されるほか、ファッション誌がこぞって特集を組み、彼の跡を追っている。さらに今年3月には、有望な若手俳優に贈られるパトリ...

MOVIE|ダイアナ妃の真実の姿をつまびらかにする『ダイアナ』
MOVIE|ナオミ・ワッツの“瓜二つ”な演技にも注目ダイアナ妃の真実の姿をつまびらかにする『ダイアナ』交通事故により、36歳の若さで死を遂げた元英国皇太子妃ダイアナ。彼女の半生、そして秘められた恋を描く『ダイアナ』が10月18日(金)より、TOHOシネマズ有楽町ほかで全国公開される。OPENERSでは公開に先立ち、10月8日(火)18:30からよみうりホールでおこなわれる試写会に10組20名を招待する。Text by YANAKA Tomomiショパールやトッズ、ヴェルサーチなどトップブランドが全面協力今年8月31日で、衝撃的なダイアナ妃の死から16年を迎える。しかし、その存在はいまもなお多くの人の心のなかで生きつづけている。そんな彼女が王室から離れてから、ひとりの女性として生きていく姿、誰も知らないダイアナをつまびらかにする『ダイアナ』がロードショーされる。主演は2度のアカデミー賞ノミネートを誇る実力派、ナオミ・ワッツ。ダイアナの特徴である、ささやくように柔らかな声と話し声や、憂...

MOVIE|『山形国際ドキュメンタリー映画祭』を10月に開催
MOVIE|世界のいま、アジアのいまをドキュメンタリー映画で見つめる『山形国際ドキュメンタリー映画祭』を10月に開催ドキュメンタリー映画に特化した、アジアでも数少ない映画祭『山形国際ドキュメンタリー映画祭』(YIDFF)。10月10日(木)から17日(木)まで、山形市で開催される。Text by YANAKA Tomomiアジアの新進作家を“発掘”する『アジア千波万波部門』など多彩なプログラム1989年、アジアで最初の国際ドキュメンタリー映画祭としてスタートした『山形国際ドキュメンタリー映画祭』。これまでにカンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを受賞した河瀬直美監督や、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督らを積極的に紹介してきた2年に1度の祭典が、今年も開催される。8日間の期間中は、117の国と地域から応募のあった1152本のなかから、厳選した15本の最新ドキュメンタリーを上映する『インターナショナル・コンペティション部門』を開催。また、YIDFFの開催に尽力した故小川紳...

MOVIE|西島秀俊主演! 過疎が進む村に暮らす人びとの記憶『ハーメルン』
MOVIE|過疎が進む村に暮らす人びとの記憶を優しく描き出す日本が誇る新鋭、坪川拓史監督による『ハーメルン』自然豊かな福島・会津を舞台に、そこで生きる人たちの姿を優しく描き出す『ハーメルン』が、9月7日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi構想7年、震災をはさみ足掛け2年半をかけて撮影廃校となった小学校でひとり静かに暮らす年老いた元校長と、過疎が進むその村に暮らす人びとの記憶を優しく描き出す『ハーメルン』。日本の原風景ともいわれる奥会津の昭和村を舞台に、1場面1場面が絵画のように美しい大人のファンタジーが誕生した。本作でメガホンを取ったのは、『美式天然』で第23回鳥の国際映画祭で史上初のグランプリと最優秀観客賞のダブル受賞を果たし、その後も世界各地の映画祭に招かれ、高い評価を得ている坪川拓史監督。舞台となる廃校を求めて全国を探し歩き、解体が決まっていた福島県昭和村の喰丸小学校にたどり着いたものの、震災をはさみ構想7年、足掛...

MOVIE|渡辺謙、佐藤浩市ら日本映画界が誇る俳優陣が集結『許されざる者』
MOVIE|渡辺謙、佐藤浩市ら日本映画界が誇る俳優陣が集結イーストウッドの傑作を李相日が日本映画として再生した『許されざる者』クリント・イーストウッドによる名作を、李相日監督が渡辺謙や佐藤浩市ら日本映画界が誇るキャストを迎えてリメイクに挑んだ『許されざる者』。9月13日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi舞台は維新後の北海道“最後の西部劇”といわれ、第65回アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞した原作から、舞台を明治維新後の北海道に移して壮大なスケール描かれた『許されざる者』。映画史に残る最高傑作がこの秋、日本映画となって再生する。監督は『悪人』や『フラガール』の李相日。かつて黒澤明の『用心棒』に感動したイーストウッドが『荒野の用心棒』に主演し、希代の名作にもうひとつの命を与えたように、イーストウッドの『許されざる者』に射抜かれた李監督が、あらたな命を注ぎ込んだ。キャストは、渡辺謙や柄本明、佐藤浩市という日本を代表...