MOVIE|ルーズベルト大統領の知られざる恋『私が愛した大統領』
MOVIE|ルーズベルト大統領の知られざる素顔、そして恋物語を描く
大人のラブストーリー『私が愛した大統領』
ニューディール政策や、第二次世界大戦中の強いリーダーシップなどで知られる、ルーズベルト大統領の知られざる素顔、そして恋物語を描く『私が愛した大統領』。9月13日(金)より、TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショーされる。
Text by YANAKA Tomomi
監督は『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェル
アメリカ合衆国の歴代大統領のなかで、リンカーンやジョン・F・ケネディに勝るとも劣らない人気を誇るフランクリン・デラノ・ルーズベルト。アメリカ史上四選された唯一の大統領として名を刻む彼だが、じつは重度の障害による車いす生活と、秘められた恋のエピソードがあった。
歴史の転換期のなかにありながらも、ルーズベルトの従姉妹で恋人となるデイジーの、穏やかで素直な心情に寄り添う恋模様を映画化したのは『ノッティングヒルの恋人』や『恋とニュースのつくり方』のロジャー・ミッシェル監督。ラブストーリーと歴史ドラマの魅力を引き出し、軽快なユーモアで味付けした。
デイジーという愛称のとおり、野に咲く花のような控えめで一途に愛を貫くヒロインには『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』などで3度のアカデミー賞にノミネートされているローラ・リニー。一方、国民の圧倒的支持を集めるトップリーダーであると同時に、男性としてしたたかな面をもちあわせるルーズベルトにはビル・マーレイが扮した。
大統領の秘密を目の当たりにするデイジー
アメリカが長引く不況に苦しみ、ヨーロッパから忍び寄ってくる戦争の影におびえていた1930年代。大統領のフランクリン・デラノ・ルーズベルトは日々の激務で心身が疲弊し、体調不良に悩まされていた。そこに息抜きのおしゃべりの相手を務めるために呼び寄せられた従姉妹のデイジーと意気投合、穏やかな恋がはじまる。
自然豊かな実家で執務をおこなうフランクリンに寄り添い、彼のオアシスとなるデイジー。「デイジーがいると暗い世界情勢を忘れる」。フランクリンのその言葉はデイジーにとって人生最高の賛辞だった。
そして1939年、イギリスが戦争に参入した際にアメリカの支援を取り付けるべく訪米した英国王ジョージ6世夫妻を、フランクリンは実家に招く。夜更けにジョージ6世と二人だけで腹を割る歴史的なトップ会談をおこなうフランクリン。一方、対談の行方が気になり、眠れないデイジーは彼女も知らなかった大統領の秘密を目の当たりにする――。
『私が愛した大統領』
9月13日(金)より、TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショー
監督│ロジャー・ミッシェル
出演│ビル・マーレイ、ローラ・リニー、サミュエル・ウェスト、オリヴィア・コールマン、エリザベス・マーヴェル、オリヴィア・ウィリアムズ
配給│キノフィルムズ
2012年/イギリス/94分
http://daitoryo-movie.com/
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