『My Freedamn! Vol.5』 (2)

『My Freedamn! Vol.5』 (2)

田中凛太郎氏インタビュー『My Freedamn! Vol.5』 完成記念スペシャルトーク 第2回『My Freedamn! Vol.5』P200-201より本のテーマ談議から、いよいよ話は本の中身ヘと……。『My Freedamn! Vol.5』の目玉はスカル!──具体的な中身ですが、今回の見どころはどのあたりでしょう?田中 今回の目玉は、ずばりスカルです。古着マニアの間でもスカルは3本指に入るほど価値あるモチーフです。特にスカルのスカジャンというのは非常に希少で、値段もすごく高い。今回の本にはそれを数多く紹介しています。ここに10何着のスカルのスカジャンの写真がありますが、世界で現存している数自体50はないと思います。実はこの写真というのもまとめて撮ったわけではなく、これまで持ってる人に出会うたびに必ず撮らせてもらってたんです。滅多に出会えるものじゃありませんからね。──撮影はどういうふうなやり方で?『My Freedamn! Vol.5』P202-203より田中 僕は情報が入...
『My Freedamn! Vol.5』 (3)

『My Freedamn! Vol.5』 (3)

田中凛太郎氏インタビュー『My Freedamn! Vol.5』 完成記念スペシャルトーク 最終回『My Freedamn! Vol.5』P254-255より凛太郎氏の本はその膨大な物量もさることながら、常に圧倒的なクオリティの高さで見る者を唸らせる。最終回を迎えた田中凛太郎スペシャルトーク。話はいよいよそんなクオリティをキープするための本作りの秘密へと。最後の詰めこそが本当の勝負──このクオリティの本になると編集作業というのもなかなか大変そうですね田中 いつもギリギリまで撮影してそれから編集作業に入りますが、実はひととおり並べてみてからが勝負なんですよ。そこからどこまで引き上げるか、ということですね。いま世の中に出ている本は、だいたいそこで止めちゃってるものの方が多い。それはつまり時間とコストの問題です。でも僕はその最後の詰めにこそこだわってしまいますね。──それは具体的にはどういう作業をするんですか?田中 そこからさらに足していきます。デザイナーさんはすごく嫌がりますよ。どんど...
『My Freedamn! Vol.6』完成!(1)

『My Freedamn! Vol.6』完成!(1)

『My Freedamn! Vol.6』完成!そして制作過程で思ったこと……(第1回)前作『My Freedamn! Vol.5』の発表からおよそ3ヵ月。早くも去る3月23日には最新作『My Freedamn! Vol.6』が発売された。そこで今回は、そのVol.6の見どころと、制作過程で田中氏が見たアメリカの過去と現在、そしてアメリカ人にとってのフィフティーズなど、彼が感じたアメリカを思いのままに語ってもらった。interview&text by TAKEUCHI Toranosuke(Citywrites)『My Freedamn! Vol.6』 P8よりアメリカのフィフティーズとは、シャツの時代──最初に『My Freedamn! Vol.6』の概要を簡単にご紹介いただけませんでしょうか田中凜太郎 前回までのこのコーナーでもお伝えした通り、Vol.5とこのVol.6は「フィフティーズ」というひとつのテーマで作った本の前編、後編の関係に当たります。で、Vol.6に収めたのは、主...
『My Freedamn! Vol.6』完成!(2)

『My Freedamn! Vol.6』完成!(2)

『My Freedamn! Vol.6』完成!そして制作過程で思ったこと……(第2回)前回に引き続きお送りする 『My Freedamn! Vol.6』 完成記念スペシャルインタビュー。話は、ボウリングシャツからフィフティーズを巡るアメリカの社会論、文化論へと広がって……。interview&text by TAKEUCHI Toranosuke(Citywrites)アメリカの50年代がアメリカから消えていく今回この『My Freedamn! Vol.6』を作っている過程で強烈に感じたのは、アメリカからアメリカの50年代の風景が急速に失われているな、ということでした。つい何年か前までは片田舎に行けば簡単に見ることのできた風景が、本当になくなっているんですよ。幸い服の中にはまだ当時のアメリカを見ることができますが、これだってもう少しすると触れなくなってしまうでしょうね。ギターなんかは、早くからヴィンテージという概念のあったジャンルですが、これからは服もギター同様文化財になっていくは...
『My Freedamn! Vol.6』完成!(3)

『My Freedamn! Vol.6』完成!(3)

『My Freedamn! Vol.6』完成!そして制作過程で思ったこと……(第3回)『My Freedamn! Vol.6』 完成記念スペシャルインタビューの最終回。原点ともいうべきフィフティーズの風景が失われつつあるアメリカは、これからいったいどんな方向に進んでいくのか。そして、田中氏の本作りは、どんな理想へと向かっているのか。 話はそんな未来へと展開していきます。interview&text by TAKEUCHI Toranosuke(Citywrites)『My Freedamn! Vol.6』 P17よりアメリカには過去をルールにしないでほしい──前回までのお話では、いまのアメリカ人のベースだった50年代の風景がアメリカから失われているということでしたが……田中凜太郎 風景だけでなく、すでにフィフティーズな人もいなくなってしまいました。いまはちょうど、フィフティーズに象徴される20世紀のアメリカが終わったところなんじゃないでしょうか。ですが、僕は逆にこれからのアメリカが...
Chapter9:コート・ジ・ボアール

Chapter9:コート・ジ・ボアール

Chapter 9 : 大好きなコート・ジ・ボアール約半年振りにニューヨーク(NY)の部屋に戻ってきた。日本にいるとバタバタして落ち着いて書き物も出来ないのでこっちでゆっくり原稿を書こう……と、思っていたらとんでもない災難に見舞われてしまった。“ベッド バグ” って聞いたことがあるだろうか。なんか可愛い小動物を思わせるこの名前の生き物の正体は “南京虫”。いま、40年ぶりに全米を震撼させているこの “南京虫” が、私のアパートにも出没し、最初はタカをくくっていた私も見事にこの虫に体中を刺され、仕事どころの騒ぎではなくなり、最終的に引越しまでする羽目になった。私の借りていたアパートは決して雑多な場所でも不潔な場所でもなく、たしかに様々な人種はいるけれどどちらかというと環境の良いエリアで結構気に入っていたのだけれど……マジ、南京虫はヤバイ! アフリカのどんな貧しいエリアに行っても、どんなホテルに泊まっても、南京虫には刺されたことがなかったのに……まさかNYで刺されるとは……。あ~あ。さ...
「DITA」トップセラー3発表!

「DITA」トップセラー3発表!

大好評! サングラス第2弾タフで、セクシーで、かっこいい「DITA」トップセラー3発表!世界中のおしゃれセレブが手放せないファッションアイテムで、ビッグシェイプ人気のトップを走るアイウェアブランド「DITA」。ブログ人気No.1の某バラエティアイドルも愛用するサングラスの2007トップセラーモデルを発表!他社が競ってリリースする、最新トレンドモデルのオリジナル!モデル【TARGA】¥37,800→商品ページへ2007サングラスの最新トレンドとなっている、セルとメタルのコンビネーションモデル「TARGA」。80年代に流行したデザインを最新の技術と素材で再構築した、人気No.1。DITA、cazal製品はウェブショッピングマガジン「ルモアズ」でお買い求めいただけます。モデル名から価値がある、DITA社創立10周年記念モデルモデル【DECADE】¥49,350→商品ページへ流行のティアドロップタイプをビッグシェイプで仕上げた「DECADE」。テンプルにはベータチタン素材を使用しているので...
#02 Stefan Marx

#02 Stefan Marx

#03 Nieves(2)レコードにレーベルのカラーがあるように、出版社が本を選ぶ基準になってもいい。オルタナティブな視点で、良質な本をリリースする出版社と本を紹介していく『UTRECHT』代表・江口宏志の“レーベルで選ぶブックガイド”。スイスの出版社、Neives編2回目は、ドイツ人デザイナー、ステファン・マルクスを紹介します。【左】『I Wait Here For You Forever as Long as It Takes』Stefan Marx(Nieves刊)3990円【右】『Todenhausen』Stefan Marx(Nieves刊)840円ジン――創作のルーツをサラリと1979年生まれ、ドイツ・ハンブルグ在住。インディペンデントTシャツレーベル『THELOUSY LIVIN'COMPANY』のデザイナー兼イラストレーターとしても活動する、ステファン・マルクスによる最新作品集。軽い出版物を得意とするNievesの出版物としては異例の全96ページのヴォリュームながら...
#03 『Dog and Wolf』

#03 『Dog and Wolf』

#03 Nieves(3)レコードにレーベルのカラーがあるように、出版社が本を選ぶ基準になってもいい。オルタナティブな視点で、良質な本をリリースする出版社と本を紹介していく『UTRECHT』代表・江口宏志の“レーベルで選ぶブックガイド”。今週はニューヨークの新世代フォトグラファー、ニック・ハイムをフィーチャー。みずみずしい感性が、ファインダーの先に見据えるリアルとは?『Dog and Wolf』Nick Haymes(Nieves) 3360円普段のスケートボーダーたち1968年イギリスに生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動する、写真家ニック・ハイム初の作品集。「犬とオオカミの間」という詩的なタイトルのとおり、いまどきのどうということもないスケートボーダーたちの、少年から青年になる彼ら独特な勢いと、精神的な未熟さや不安が、その32ページに収められている。一見ラフに撮っているようで、注意深く見てみると、構図を含め高い完成度をもっていることがわかる。tinyvices.comのティム...
「M.Y. LABEL」のカフリンクスはボタンで留める

「M.Y. LABEL」のカフリンクスはボタンで留める

「M.Y. LABEL」のカフリンクスはボタンで留めるプロダクトデザイナー吉田眞紀氏が手がけるジュエリーブランド、「M.Y. LABEL」のラインアップに、ボタンをデザイン・モティーフにしたカフリンクスが加わった。手首を彩るかがやき袖口にさり気ない品格をプラスしてくれる、小さな、でも無視できない存在、カフリンクス。レザー・スモール・グッズの「M.Y.+」もリリースした吉田眞紀が手がけるそれは、素材にも実際のボタン同様、白蝶貝が使われウィットが効いている。ラピスラズリなどの半貴石を思わせる、ジュエル・カラーは全5色。ちなみに、デザインちがいのバリエーションにも、おなじくボタンがモティーフになったものが揃う。カフリンクスのようにささやかなアイテムなら、自分にとってはじめての色でも取り入れやすいはずだ。たまには冒険してみるのもいいだろう。スチームアイロンでふわっと仕上げたコンバーチブルカフにも、ゆったりと折り返されたフレンチカフにも、あわせるシャツを選ばないニュートラルなデザインは、すん...
ato|デザイナー 松本 与 インタビュー(後編)

ato|デザイナー 松本 与 インタビュー(後編)

ato|アトウデザイナー 松本 与 インタビュー (後編)これからのファッションをつくっていくデザイナーの話を聞きたい」。表参道や銀座がインターナショナルブランドの聖地になる一方で、なかなか日本人デザイナーの声が聞こえてこない今こそ、そのタイミングだと思う。 おなじ時代の空気を吸っているファッションデザイナーが、なにを考え、なにを提示し、なにを越えていこうとするのか。FASHION DESIGNER'S FILEの第1回は、東京コレクションに参加し国内外のバイヤーから高い評価を得、また今シーズンからワールドの基幹レディースブランド「INDIVI」のディレクターにも就任した「ato」の松本 与さん。ご本人の希望で顔写真はないが、顔の見えるインタビューとなった。TEXT by KAJII Makoto(OPENERS)the other side fashion vol.1interview with MATSUMOTO ato松本 与 「ato」デザイナー トレンドも、気持ちも、強い...
#04 『here and there』

#04 『here and there』

#04 Nieves(4)レコードにレーベルのカラーがあるように、出版社が本を選ぶ基準になってもいい。オルタナティブな視点で、良質な本をリリースする出版社と本を紹介していく『UTRECHT』代表・江口宏志の“レーベルで選ぶブックガイド”。今週はファッションジャーナリスト、林央子をフィーチャー。Nievesに参加する日本人の先駆けとなった、彼女がもつ感性とは?here and thereNievesからは、いままでミヤギユカリ、長崎訓子、ホンマタカシなど多くの日本人アーティストのジンや作品集が発行されている。その先駆けとなったのが、ファッションジャーナリスト、林央子をゲストエディターに迎えた『ZOO MAGAZINE #4』だった。だから、彼女が関心のある人々やものごとを、雑誌形式で発行する『here and there』が、前号よりnievesの刊行物となったのは、とても自然に思える。そして、8月末に発売される最新号『here and there vol.7』では「Paris - ...
第4回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(1)

第4回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(1)

Wanna be coffee and milk?(1)ポップで楽しくてハッピーな服をつくりたくて‥‥。小沢 宏×窪 浩志(ビームス メンズ統轄部 部長 クリエイティブディレクター)原宿のインターナショナルギャラリー ビームスの2階メンズフロアに行くと、最新モードの緊張感とテンションをもったコレクションのなかに、肩の力を抜いたようなカジュアルな服が共存している。手にとってみると、プライスタグはマグカップ状になっていて、コースターにも使えると書いてある。ラグジュアリー・ブランドの高級服には感じることのできないこの親密な距離感は、『coffee and milk』。小沢さんとビームスの窪さんのふたりが手がけるブランドだ。Photo by Jamandfix20年以上たって、機が熟した感じ──今シーズンの『coffee and milk』のコレクションもカッコイイですね。ニットキャップ、イケてます(笑)小沢 ありがとうございます。もう20年以上もまえのことですけど、ギャラリーがビームス原...
第5回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(2)

第5回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(2)

Wanna be coffee and milk?(2)インターナショナルギャラリー ビームスに、この服があることの意味。小沢 宏×窪 浩志(ビームス メンズ統轄部 部長 クリエイティブディレクター)小沢さんとビームスの窪さんの2人が手がけるブランド『coffee and milk』は、現在ビームス10店舗で扱っている。なぜ小沢さんは、何故インターナショナルギャラリー ビームスで販売する服をつくりたいと思ったのか?その思いに迫る。Photo by Jamandfix勝手な思いこみから生まれた『coffee and milk』──大事なポイントなんですが、なぜ『coffee and milk』はギャラリーでなくてはならなかったんですか?小沢 それは、僕の勝手な思いこみなんですが、ギャラリーがいまの空間になってから、また一段と好きになったんですね。音楽は一切流れていなくて、静寂ななかに緊張感があって、お客さんも服と向き合いながら、ちょっと距離感をもって眺めているのがとてもクールな感じで...
第6回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(3)

第6回 ブランド『coffee and milk』×OPENERSコラボ完成!(3)

Wanna be coffee and milk?(3)オウプナーズ×『coffee and milk』別注パーカいよいよ発売!小沢 宏×窪 浩志(ビームス メンズ統轄部 部長 クリエイティブディレクター)『coffee and milk』の07-08秋冬コレクションのテーマは「BLACK MOUNTAIN」。その代表的なモチーフをプラスした、オウプナーズ完全別注のフーデッドパーカをrumorsで発売します。限定枚数なので、どうぞお早めに!Photo by Jamandfix秋冬のトレンドを『coffee and milk』的に解釈──小沢さんと窪さんのコンビでつくる『coffee and milk』ですが、今シーズンの出来はいかがですか?小沢 基本的には僕がいろいろ絵を描いて、窪さんに「こんなのはどうですか?」とみてもらって進めています。それは雑誌のファッションページをつくるのと似ていて、テーマを決めて、どうスタイリングするかを考えて、スタッフを決めて……というのを、3次元でやっ...
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