スーツ小物
「スーツ小物」に関する記事
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品 Vol.03 ペニーローファー
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品Vol.03 世代を問わない靴 “ペニーローファー”ペニーローファーは、学生から大人まで世代を問わず愛されている革靴だ。オンオフ関係なく、コーディネートを楽しめる夏の万能シューズであり、老舗のシューズメーカーには名品として知られるものが存在する。ここ数年、アイビーをはじめとするトラッドな装いがふたたびコーディネートの選択肢のひとつにくわわったことで、この靴にも注目が集まっている。Photographs by YUASA TohruStyling by IDA MasaakiText by MURAMATSU Ryo(OPENERS)時代を経ても変わらない夏の定番ペニーローファーは、足の甲の部分にスリットをほどこした、スリッポンタイプの靴である。“ペニー” と付けられた名前の由来は、1960年代にイェールやハーバードといったアメリカの北東部の名門私立大学8校からなるアイビー・リーグの学生たちが、1セントのコインをスリット部分に挟んだことから来て...
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品 Vol.01 傘
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品Vol.01 価値のある上質な “傘”凡庸なファッションスタイルや価格を重視した商品が好まれる現代。かつて紳士は、手の届く範囲のなかで高価なものを求め、礼儀やマナーのひとつとして身だしなみにこだわった。名品と言われるものには、相応の歴史と背景があり、これまで多くの紳士が愛した理由がある。今回の特集では、夏のワードローブの定番であるパナマハット、傘、ペニーローファーを3回に渡って紹介する。コーディネートの提案やヒストリーの解説をくわえながら、それぞれのアイテムの魅力に迫った。Photographs by YUASA TohruStyling by IDA MasaakiText by MURAMATSU Ryo(OPENERS)雨の日の装いをモダンに演出アンブレラの語源は、ラテン語の “アンブラ” である “影” を意味し、もともと日傘を指していた。雨が多いことで知られるイギリスでも、産業革命が進む18世紀ごろまで傘は婦人が使うものであり、紳士...
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品 Vol.02 パナマハット
特集|初夏を彩る、ジェントルマンの必需品Vol.02 盛夏帽の代表 "パナマハット"名品と言われるものには、それに相応しい歴史と背景があり、紳士が愛した理由がある ―― 本特集の2回目となる今回は、夏の定番として愛されているパナマハットを紹介。クラシックな美しい作りに特徴があり、オンオフ問わず取り入れられるところにこの帽子の良さがある。世界のなかでも一流のハットメーカーのものを中心に、この価値をお伝えする。Photographs by YUASA TohruStyling by IDA MasaakiText by MURAMATSU Ryo(OPENERS)帽子がおとなの立ち振る舞いを変える盛夏帽の代表であるパナマハット。これは、中南米などの熱帯地域に存在するパナマ草を原料にしたもの。トキヤ草とも呼ばれ、ヤシに似た細長い葉に特徴がある。この若葉を細かく割いて乾燥し、編み込んだものがパナマハットだ。この歴史にはさまざまな捉え方があるが、大筋は16世紀ごろまで遡る。当時、スペイン人が...
第30回 「衣」にまつわる話_カフリンクス編(前編)
第30回「衣」にまつわる話_カフリンクス編(前編)カフリンクス(cuff links)は、字のごとくシャツの袖口(カフ=cuff)のボタンホールを繋ぐ(リンク=linkする)留め具ですが、さりげなく個性を発揮できる、魅力的なアイテムです。語り=吉田眞紀まとめ=戸川ふゆきPhoto by Jamandfixアクセサリーは、もともと男性のためのモノカフリンクスの起源には諸説ありますが、17世紀のフランスで生まれたというのが有力です。そもそもアクセサリーは、男性の「富と権力の象徴」で、王や貴族が「クラス=階級」を誇示するために用いられていたようです。当時貴族のあいだでは、装飾的なボタンをつけることが一般的で、中世の絵画にはヒラヒラの襟や袖、金や宝石で飾られたボタンを身につけた男性がよく描かれていますよね。しかしシャツのカフスは洗濯が必要だったため、その装飾ボタンも今日のような取り外しが容易な、カフリンクスの形態となっていったと考えられます。19世紀に入ると、それまでファッションリーダーだ...
第31回 「衣」にまつわる話_カフリンクス編(後編)
第31回「衣」にまつわる話_カフリンクス編(後編)さりげなく個性を発揮できるアイテム──カフリンクス。前編に引き続き、M.Y.LABELのプロダクトをご紹介します。語り=吉田眞紀まとめ=戸川ふゆきPhoto by Jamandfixおしゃれは、やせ我慢から?!お気づきの方もあるかもしれませんが、M.Y.LABELのカフリンクスは、裏側にバネのついた金具を使ったものはなく、一体型のモノか、もしくはスナップ式の金具で留めるクラシックなスタイルです。中世では、アクセサリーは「富と権力の象徴」とされ、靴やカフリンクスも自分の手によって身につけるものではなかったようです。この歴史を踏まえ、カフリンクスのトラディションと本来のスタイルを守り、多少着けにくいことがあっても、装飾性を優先したいと僕は考えるようになりました。もちろん僕自身、文明の利器にお世話になっているので、ものごとの合理化や簡便化を否定するつもりはありませんが、この片手でつけるにはちょっとやっかいな(!)、いえ少しだけ練習の必要な...
AS by atsuko sano|劇団荒城、荒城月太郎が演じる未来の希望と覚悟
AS by atsuko sano|エーエス バイ アツコ サノ劇団荒城、荒城月太郎が演じる未来の希望と覚悟ジュエリーと大衆文化の関係性をひも解く、「AS by atsuko sano(エーエス バイ アツコ サノ)」のコレクションをお伝えする第3回は、劇団荒城に在籍する、荒城月太郎氏が演じるショートムービーを紹介する。近未来のコズミックとミリタリーという、ふたつの世界観を演じ分ける姿に注目してほしい。Photographed by WATANABE Hajime(diapositive)Direction by IKUTA KojiHair&Make by TADOKORO ChikaText by ITO Yuji(OPENERS)“samurai spirit”をテーマとしたコレクション2011年に発表されたRINコレクションは、“5つのリン”をコンセプトにしている。「輪」=輪廻と和を示す、アズサークルの原点、「凛」=身が引き締まる美しさ、勇ましさ、「倫」=筋道、人間...
UNITED ARROWS|バイヤー特集|ドレスアップのための大切なモノ
UNITED ARROWS|ユナイテッドアローズユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館 ディレクター・小木“Poggy”基史氏ドレスアップのための大切なモノ昨年4月にリニューアルした『ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館』の“UNITED ARROWS&SONS(ユナイテッドアローズ&サンズ)”デビューを指揮した小木基史氏。「ほぼ一年間、いろんなスーツにトライしました」と語る。Text by OPENERSPhoto by JAMANDFIXスーツを着たい、小物で気分を変えたい!昨年2月に『Liquor,woman&tears(リカー、ウーマン&ティアーズ)』が閉店し、ユナイテッドアローズ本体で働くようになって、スーツをよく着るようになったという小木氏。先輩の鴨志田(康人)氏に薦められた出石尚三氏の著書『スーツの百科事典』を読んでスーツの歴史を紐解くなど、「ドレスアップについて学びました」という。「出石さんの本のなかで、1920年代のアメリカでは、真夏に白のフランネルのスリー...
Salvatore Ferragamo|卓越した職人技が光る、メンズ 靴バッグ コレクション
Salvatore Ferragamo|サルヴァトーレ フェラガモ2010-11 AWメンズ 靴バッグ コレクション卓越した職人技が光る、モノづくりの最高峰知性と品格と冒険心溢れる大人の男が満足できるもの――それは上質な素材を使い、熟練の職人たちの手を経てこそ生み出される至高のアイテムである。サルヴァトーレ フェラガモ発、秋冬の小物をご紹介する。Text by OPENERSPhoto by JAMANDFIX伝統と技術を結晶させた、メンズ小物の最高峰がここにどれだけ着こなしをエレガント、かつ洒落を効かせて仕上げられるかは、小物づかいによりけりだ。そのひとがどのような考え方をしているのかはディテールにこそ宿る。靴やバッグなどの小物には、身に着けるそのひとの人生観や哲学までがあらわれると言っても、決して過言ではないだろう。素材の上質さと、卓越した技術によって生み出される美しさは、単にラグジュアリーな見かけであるだけに終わらない。居心地を良くしてくれるアイテムは、自然と自信溢れる身のこ...
初夏の装いに華やかさをくわえるフェアファクスのポケットチーフ|FAIRFAX
FAIRFAX|フェアファクス初夏の装いに華やかさをくわえるポケットチーフ日本を代表するネクタイブランド「FAIRFAX(フェアファクス)」のアイテムを紹介する連載『フェアファクスの提言』。今月は、ネイビーを基調としたコーディネートをさらに奥ゆきのあるものにする、ポケットチーフを紹介する。Photographs by JAMANDFIXStyling by TOCHIGI MasahiroText by IWANAGA Morito(OPENERS)ネイビーを活用したアイテムのグラデーション初夏のジャケットスタイルは、ほどよい軽快さをネイビーで演出したい。「フェアファクス」が提案するのは、ブレザーやニットタイなどに同色を選びつつも、質感や色の深さで差をつけることによって生まれる、立体感のあるスタイルだ。ポイントとなるのが、着こなしにトーンをくわえ、ドレッシーな印象をあたえてくれるポケットチーフ。挿し方ひとつでイメージを左右するものだが、今回はパフアンドクラッシュで華やかにアレンジし...
AS by atsuko sano|ハイジュエリーと大衆文化のケミストリー
AS by atsuko sano|エーエス バイ アツコ サノハイジュエリーと大衆文化のケミストリーパリを拠点にグローバル展開を続けるジュエリーブランド「AS by atsuko sano(エーエス バイ アツコ サノ)」が新作コレクションを発表した。そのデザインは「コズミック」と「ミリタリー」をテーマにしたもの。独創性のなかに潜んだ、アイデアの源をたどると、それは大衆文化から受けた刺激にあった。Text by ITO Yuji(OPENERS)Vol.1過去と現代、そして未来を自在に行きかうための刺激ジュエリーとしての本質を問われるなかで、デザイナーであるAS(アズ)氏が出会ったのが「大衆演劇」。そこからクリエーションの力を授かった新作にまつわるストーリーを紹介する。Vol.2「大衆演劇」と「アートアクアリウム」に見る、親しみのあるアート「大衆演劇」と「アートアクアリウム」からインスピレーションを得た、劇団荒城の座長・荒城真吾氏とアクアリウム クリエイターズ オフ...
「M.Y. LABEL」のカフリンクスはボタンで留める
「M.Y. LABEL」のカフリンクスはボタンで留めるプロダクトデザイナー吉田眞紀氏が手がけるジュエリーブランド、「M.Y. LABEL」のラインアップに、ボタンをデザイン・モティーフにしたカフリンクスが加わった。手首を彩るかがやき袖口にさり気ない品格をプラスしてくれる、小さな、でも無視できない存在、カフリンクス。レザー・スモール・グッズの「M.Y.+」もリリースした吉田眞紀が手がけるそれは、素材にも実際のボタン同様、白蝶貝が使われウィットが効いている。ラピスラズリなどの半貴石を思わせる、ジュエル・カラーは全5色。ちなみに、デザインちがいのバリエーションにも、おなじくボタンがモティーフになったものが揃う。カフリンクスのようにささやかなアイテムなら、自分にとってはじめての色でも取り入れやすいはずだ。たまには冒険してみるのもいいだろう。スチームアイロンでふわっと仕上げたコンバーチブルカフにも、ゆったりと折り返されたフレンチカフにも、あわせるシャツを選ばないニュートラルなデザインは、すん...
ベーシックをアップデートする「STEFANOMANO」のバッグ
ベーシックをアップデートする「STEFANOMANO」のブリーフケースブリーフケースのデザインはどれもさほど変わらない。だからこそのブリーフケースなのかもしれない。かぎられた変更可能な要素のなかで、こだわるべきはブランドのロゴ? それとも、そのアイコン的なパターンやマテリアル? あるいはもっと“些細”なことだろうか?少しだけ新しくなった気のする“日常”ブリーフケース「CLUB 2240」|6万1950円バッグの持ち手が本体につながる部分は、たいていはD環など金属の“輪”になっているものだ。だが、この「CLUB 2240」はちがう。持ち手は途切れることなくそのまま本体へと続き、その機能がデザインのアクセントになっている。“袋”そのものの構造もそうだ。大事なモノはジッパーのなかに。しょっちゅう出し入れするものなら、マグネットを開ければ大きな開口部で中身は一目瞭然である。どれも大差ないブリーフケースのデザインで、このバッグはディテールを遊ぶことで、ベーシックなアイテムにわずかばかりかもし...
F. CLIO|ヒストリー&コンセプト
F. CLIO|F. クリオイタリアントレジャー「F. CLIO」が誕生するまでイタリアのバッグブランド、それもいわゆるファクトリーブランドともなれば、型どおりの先入観が頭をよぎる。だが、この「F. CLIO」は違う。クオリティの高さはそのままに、イタリアの太陽のような、なんとも言えない“あたたかみ”に溢れているのだ。Text by HOSOMURA GotaroPhoto by Jamandfixあらたな伝統が今産声をあげる世界的に革製品で著名なブランドの源をたどると、馬具製造工房に行き着くところは少なくない。用途によって革や縫製を変えなければならず、また堅牢性や緻密さなどを求められる馬具の知識や技術は、鞄をはじめとする革製品に応用してあまりあるからだ。ここに紹介するイタリアのバッグブランド「F. CLIO」も、嚆矢はひとりの馬具職人にある。その人物こそ「F. CLIO」の母体PELLETTERIA CLIO社の創業者 ボイスキィオ・ガルビアーティ氏。15歳のときに老舗馬具工房で...
Borsalino|ボルサリーノ 大丸心斎橋店 オープン
Borsalino|ボルサリーノ男のステイタスを美しくかぶろうボルサリーノ 大丸心斎橋店 オープン世界最高峰のイタリア帽子ブランド ボルサリーノ。大丸心斎橋店本館メンズプレタ売場5階に、ボルサリーノ・バースタイルのショップが2月20日(土)にオープンした。帽子初心者には、かぶるよろこびを。ボルサリーノ通には、選べる楽しさを1969年に公開されたフランス映画『Borsalino』(邦題ボルサリーノ)は、1930年代のマルセイユを舞台に、当時人気絶頂だったアラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドの共演も話題になり、“ボルサリーノをかぶることは、男のステイタス”というムードを全世界に広めた。その映画の印象とタイトルが強烈だったことで、ボルサリーノは欧米を代表するダンディズムや男の粋の極致のように語られることが多かったが、最近のモデルでは、日本人に似合うブリム(ツバ)の幅が狭く、クラウン(山型)が大きめで低めのかぶりやすいタイプも多数登場していて、カジュアルにもかぶりやすい。ボルサリーノ...
フェアファクスのこだわりが詰まったブルーのストライプタイ|FAIRFAX
FAIRFAX|フェアファクスさり気ないこだわりを秘めたブルーのストライプタイ日本が誇るネクタイブランド「FAIRFAX(フェアファクス)」がリリースする、スーツスタイルの必需品を毎月ピックアップしていく連載『フェアファクスの提言』。今月紹介するネクタイは、この春夏にフェアファクスが自信をもって推奨する、ブルーのストライプタイのコレクションだ。Text by IWANAGA Morito(OPENERS)美しく深みのあるブルーの秘密スーツスタイルにおいても、今季春夏のランウェイから降りてきたトレンドカラーのブルーが見受けられるこのごろ。「フェアファクス」は持ち前のアイデアで、ストライプとブルーという要素を掛け合わせ、オリジナリティと上質さを表現。シンプルなストライプタイに見えるなかで、特徴的なのはファブリックへのこだわりだ。それは、経糸にブルーの糸を使っている点。通常、ネクタイの経糸には、黒か白を用い、横糸で色を表現するのがセオリー。フェアファクスは、ほかのストライプタイとは一線を...