SIHH2016|ジュネーブサロン特集
「SIHH2016|ジュネーブサロン特集」に関する記事
ボーム&メルシエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|BAUME & MERCIER
BAUME & MERCIER│ボーム&メルシエブランドの幅を広げる3つの新作コレクション(1)今回のSIHHでは、新作の数を絞ってきたボーム&メルシエ。レディースモデルの印象の強いブランドだが、男性に向けた開発した「ケープランド シェルビー® コブラ 1963」が発表された。また、プロメスのミニサイズモデルも発表され、時計愛好家からエントリーしようとするビギナーまで幅広いユーザーに向けて発信された新作がラインナップされた。文/河田昭則ボーム&メルシエに個性的なモデルが登場2016年のSIHHで、ボーム&メルシエがリリースしたモデルは3タイプ。メンズ2タイプ、レディース1タイプと、かなり個性的なラインナップをリリースした。メンズのクロノグラフは2モデルだが、「クリフトン」は多機能で完成度が高くオーセンティックなイメージを大切にする。一方の「ケープランド」の限定モデルは、モータースポーツ系で、アクティブさ、チャレンジするスピリットを表現する。レディースは、ストラップに特徴を持...
ピアジェ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PIAGET
PIAGET|ピアジェピアジェが機械式とクォーツを融合したムーブメント開発ピアジェはジュエラーとして広く知られているが、時計を自社生産することができるマニュファクチュールブランドでもある。新作「ピアジェ エンペラドール・クッション」700Pでは、スイスの伝統的な機械式腕時計のノウハウに加え、最先端のテクノロジーによって新たな偉業を成し遂げた。機械式とクォーツ、それぞれの腕時計の長所を融合し、腕に装着することで腕時計の電力を蓄電する機構を開発したのだ。文/河田昭則ピアジェのクォーツ時計の歴史をオマージュSIHH2016におけるピアジェの新作のなかでも、編集部がいちばんに注目したのが、「ピアジェ エンペラドール・クッション」700Pである。これは、ピアジェが卓越したマニュファクチュールであるとともにその開発力の高さを証明するモデルでもある。1976年、ピアジェは自社内でクォーツムーブメントを開発していた。厚さ3.1mmは、当時としては最薄クォーツムーブメントだった。以来、ピアジェは独自...
オーデマ ピゲ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|AUDEMARS PIGUET
進化を続けるロイヤル オーク(1)今年のオーデマ ピゲには2つの傾向をみいだすことができる。一つは、創業以来手がけてきた複雑機構ミニッツリピーターの最先端モデル、もう一つはこれもやはり創業時から受け継がれてきた素材、イエローゴールドをロイヤル オークのデザインコードで発表した点だ。文/河田昭則旗艦モデルにふさわしいコレクションの充実もはやブランドを代表するコレクションとして不動の地位を占める「ロイヤル オーク」が、コレクションを大きく拡充している。まず、ケースを初めとする外装について。大きく注目したいのは、18Kイエローゴールドケースモデルの新展開である。近年、ゴールドモデルは、肌への馴染みのよいカラーということもあって、ピンクゴールドに人気が集まる傾向にあったが、古典的なラグジュアリーカラーであるイエローゴールドを大きく取り上げることで、近年の時計界における原点回帰の流れに一石を投じることになりそうだ。同時に、好対照なヴィヴィッドでカジュアルなカラーを、ロイヤル オーク オフショ...
パネライ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PANERAI
PANERAI|パネライ薄型ムーブメントへの挑戦(1)2016年のパネライは、自社ムーブメントに改めて注目だ。キャリバーP.4000系に多機能型の2つのムーブメントが登場するとともに、複雑系などでもいかんなく実力を発揮している。文/河田昭則新型自社ムーブメントで機能を拡張2005年に登場した自社製ムーブメント、キャリバーP.2002以降、マニュファクチュールとして揺るぎない地位を築き上げてきたパネライ。年々、機能面で幅を広げつつあり、2016年は2つの新型ムーブメントが登場した。マイクロローター式の自動巻きで、第二時間帯表示、パワーリザーブ表示などを備えたキャリバーP.4001とP.4002である。両者の違いはパワーリザーブ表示の位置にあるが、いずれも2014年に登場したマイクロローター式の基本ムーブメントキャリバーP.4000がベースになっている。薄型自動巻きの「ラジオミール 1940」に多くの機能を搭載したミドルレンジモデルがリリースされ、マニュファクチュールブランドとしての実...
アイ・ダブリュー・シー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|IWC
IWC|アイ・ダブリュー・シー伝説を継承する新パイロット・ウォッチ(1)毎年のSIHHにおいて、中核コレクションの一つを、そっくりリニューアルしてしまうのが、IWCの通例となっている。今年は、言わば「パイロット・ウォッチ」の年であり、強力なラインナップが整備された。Text by KAWADA Akinoriパイロットウォッチの伝説再び今年は、どのコレクションがリニューアルされるか。この問いの回答を得ることは、IWCのブースを訪れる者には、ひとつの楽しみであり、今回はブース入口に、かつての英空軍の名戦闘機スピットファイアが、まるで航空博物館かのように天井から吊り下げられ、驚いた人も多いはずだ。2016年は「パイロット・ウォッチ・イヤー」。2012年以来となる、同コレクションの改編期に当たる。コレクションの中核となる「マーク」シリーズが「マークXVII」から「マークXVIII」へ世代が進み、同「クロノグラフ」にも、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」にも、全般にビンテージ感を高めるデザイ...
カルティエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|CARTIER
CARTIER|カルティエメンズモデルへの新たな挑戦(1)2016年1月18日、高級時計メゾンが一堂に介して開催される見本市、SIHH(通称、ジュネーブサロン)が、いよいよ開幕した。新しく多数の優れた技術を持つブランドが参加するなど、話題の多いなか、去年に引き続いて、新しいコレクションをリリースするなど、カルティエの精力的な動きには、開幕早々、大いに注目させられた。Text by KAWADA Akinori新コレクション「ドライブ ドゥ カルティエ」男のための時計。2016年のSIHHのために、カルティエが用意していた腕時計「ドライブ ドゥ カルティエ」は、文字通りそんな時計である。それは、本能に忠実で、活動的、それでいてエレガントなスタイルを持つ。緩やかで流麗なカーブを描くヘキサゴン(八角形)のベゼルとクッション型ケースの組み合わせは、1930〜40年代を彷彿とさせるレトロさを漂わせつつ、ダイナミックと優雅さを兼備する。まさに本能のままに自由に生きる男の腕にふさわしいスタイリン...
ヴァシュロン・コンスタンタン|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|VACHERON CONSTANTIN
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタンラグジュアリースポーツの原点「オーヴァーシーズ」(1)2015年に創業260年に到達したヴァシュロン・コンスタンタン。15年末に登場した“史上最も複雑な時計”が展示され、ブースが賑わう中、ブランドのアイデンティティを体現するラグジュアリースポーツ「オーヴァーシーズ」を全面的にリニューアルした。Text by KAWADA Akinori伝統と最新が交錯した新しい歴史の幕開け2015年が創業260年の記念の年ならば、2016年は新しい歩みの第一歩。世界最古級のブランド、ヴァシュロン・コンスタンタンのブースを訪れた人は、そんな思いにとらわれたのではないだろうか。ヴァシュロン・コンスタンタンのブースを訪れると、最初に目につくのが、2015年に登場した“史上最も複雑な時計”「リファレンス57260」だ(時計の詳細はこちら)。この時計は、新開発の技術も多数搭載するが、言わば、260年にわたるジュネーブのキャビノティエの培った...
A.ランゲ&ゾーネ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|A. LANGE & SÖHNE
A. LANGE & SÖHNE|A.ランゲ&ゾーネ円熟のコンプリケーションが完成(1)ドイツ時計の芸術的な完成度の高さを象徴するA.ランゲ&ゾーネは、2015年に創業者の生誕200年を大々的に祝ったばかりだが、その歩みは衰えるところをしらない。実に精力的な開発を推し進めており、極めて印象に残るモデルを連発している。Text by KAWADA Akinori驚くほどの精力的な新モデルのラッシュ息切れを知らないとは、まさにこのことだ。2015年に創業者の生誕200周年の節目を迎えたA.ランゲ&ゾーネの1年は慌ただしく、年間を通して、メモリアルモデルのリリースが続いたほかに、イベントも目白押し。そのうえ、新工房の落成まで重なった。常人なら一休みしようと思いたくなる忙しさだっただろうが、2016年のジュネーブサロンは、常と変わらぬ新作のリリースが行われ、そのうちの3本は、圧倒的な完成度の高さを誇るコンプリケーションだった。インプレシッブなことこの上ない、新作をここでは紹介したい...