自立した女性のためのモデル「ベルベッド」

2012年に発表された「ベルベット」コレクションは、今年、メカニズムだけでなく、美しいエナメル装飾が施された文字盤など贅沢な作りのコレクションが発表された。こうした強いこだわりに触れる度にロジェ・デュブイが一級品のマニュファクチュールであることを思い知らされる。

エナメルと宝飾により完成されたレディースモデル

美しく着飾った女性には、美しい花が似合う。レディースモデル「ベルベット」でも、今回登場した「ブロッサム ベルベット ブルー」は、そんな思いを強くしてくれる時計である。

まず、文字盤を埋め尽くす花に目を奪われてしまう。マザーオブパールの文字盤にはホワイトゴールドの茎を植え込み、花をあしらっている。花びらや葉はグラン・フー エナメルによって形作られ、センターにダイヤモンドをセット。女性ならずとも、息を飲む出来栄えで、職人の手仕事に敬意を評したくなる。

そして、ベゼルとラグに86個、さらに文字盤センターのバレルシェイプに48個、花のセンターに合計6個、バックルに14個と、合計154個（約1.9カラット）ものダイヤをセットしている。

12時位置と6時位置は、ベゼルを二重構造として、ホールを開けた構造となっているのも目を引くポイントになっており、「ベルベット」に共通のデザインとなっている。宝飾と細部に渡る細工は、隙のない作りであり、ロジェ・デュブイの外装技術のハイクオリティを証明するものである。

ブロッサム ベルベット ブルー
ケース｜ダイヤモンドセット18Kホワイトゴールド
直径｜36mm
厚さ｜8.77mm
ムーブメント｜自動巻き（Cal.RD821)
ストラップ｜ブルーファブリック（サテン仕上げ）
防水｜3気圧
発売時期｜2016年夏予定
予価｜984万円（税別）

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セレブが愛する靴ブランド「マサロ」とコラボ

「ベルベット ディーバ イヤー」に当たっては、「ベルベット」のフェミニンなイメージを、さらにかきたてるためのデザインも用意された。それがこの「ベルベット by マサロ」である。

マサロは、フランス・パリの著名なシューメーカーである。1894年に創業して以来、世界中のセレブを顧客に、エレガントな靴を作り続けてきた。日本の男性に対しては知る人ぞ知るというくらいの知名度なのは、マサロがレディス中心であるうえ、オートクチュールやカスタムメイド中心の少規模工房であり、プレタポルテ（既製品）をほとんど手がけていないからである。わずかにメンズのプレタポルテもあるにはあるが、そのスタートに当たってはハイソな女性ファッション誌で大きなニュース扱いされるほどだった。むしろ、そのことがレディスのオーダーメイドシューズ界の大御所であることを物語っている。

今回、マサロが「ベルベット」のために用意したのは、マサロがデザインした靴と対になる時計のストラップである。

徹底しているのは、ストラップに合わせた靴が、実際に用意されていたことだろう。そして、靴とストラップのデキ映えにも、目が釘付けにされた。どちらも、ラグジュアリーなイメージを前面に押し出してゴールド。

時計のストラップのレザーにはプリーツ加工が施してあり、センターに凸部がラインを形成している。それがストラップに強いアクセントを付けている。このプリーツとラインは靴のヒールの背後にもレイアウトされており、さりげなく共通のフォーマットによるデザインだということを主張している。

さらに、時計の文字盤のセンター寄りに、今回の「ベルベット」に共通するトノーシェイプが配され、その内側をストラップや靴と同じゴールドに仕上げ、さらに小粒なダイヤモンドを162個も敷き詰め、全体のデザインに統一感をもたせている。こうしたゴールドを前面に押し立てた色使いは、強い存在感を主張できる。それこそ、カクテルパーティーに着飾って出かけるのに、ピッタリと言うべき時計とストラップ、そして靴として完成されている。時計だけに関して言っても、ロジェ・デュブイの優秀なムーブメントと冴え渡るジェムセッティングの技術を、一段とエレガントに飾り立てる、まさに逸品である。

ベルベット by マサロ
ケース│18Kホワイトゴールド、ベゼルとラグに86個のダイヤモンドセット
直径│36mm
厚さ│8.77mm
ムーブメント│自動巻き（Cal.RD821）
ストラップ│ゴールドプリーツレザー オートクチュールストラップ、バックルに14個のダイヤモンドセット
限定数│88本
発売時期│2016年夏予定
予価│591万円