カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋

連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第21回 ヌクムク

連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第21回 ヌクムク

第21回 nuku muku HOMEMADE Breads & Cakes|ヌクムクこだわりとぬくもりがたっぷりの、丸っこいかたち東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載の第21回は、西武池袋線中村橋駅から徒歩5分、目白通りを渡ったところにある『ヌクムク』。一見、アメリカンヴィンテージをあつかう雑貨屋さんにも見える外観ですが、店内にはこだわりの本格パンやお菓子がぎっしりです。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ自分たちの居心地のいい空間でつくる、大好きなパンとお菓子「自分たちの好きなものに囲まれて働ける、居心地のいい空間にしようと思っていたら、自然とこんなふうになったんです」と、オーナーの与儀高志シェフはにっこりと微笑む。『ヌクムク』の店内には、ヴィンテージのおもちゃや雑貨がところ狭しとディスプレイされ、それらとまったく違和感なく、本格的な長時間発酵のパンや、丁寧につくられたケーキや焼き菓子がならんでいる。店内に貼られたお知らせのイラス...
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TOKYO PREMIUM BAKERIES|第8回 ダンディゾン

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第8回 ダンディゾン

第8回 Dans Dix ans│ダンディゾン10年後を見据えてシンプルにつくる、安心素材のパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第8回は、JR中央線・吉祥寺の街にオープンして6周年を迎えた『ダンディゾン』。パン職人ではないオーナー夫妻が、「地元においしいパン屋をつくりたい」とはじめたお店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほメインは食パン4種類。──毎日食べるパンだから若者の「住みたい街」として人気の高いJR中央線の吉祥寺。駅の北側の喧噪が遠のいた辺り、大正通りの輸入玩具店の先を曲がった突きあたりが、『ダンディゾン』の入る淡いピンク色の建物だ。目の前に小さな公園を配する奥まった場所の地下で、日々パンが焼かれているとは、ちょっと想像しにくいロケーションである。以前は専業主婦だったオーナーの引田かおりさんは、空き地だったこの土地を眺めるたびに「いつかここでなにかできたらいいな」と漠然と思っていたそうだ。それからいくつもの偶然と幸運を引き寄...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第20回 ロワンモンターニュ

連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第20回 ロワンモンターニュ

第20回 Loin montagne|ロワンモンターニュ「白神こだま酵母」 のちからで、ふっくらきめ細やかなパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載も第20回となりました。今回はJR王子駅から徒歩5分、北区区役所近くの『ロワンモンターニュ』。「白神こだま酵母」を使って遠山 広シェフが焼くパンは、生地がきめ細かく、香りも華やかです。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ大いなる自然の恵み それがパンなり『ロワンモンターニュ』のパンには、「白神こだま酵母」という野生酵母が使われている。この酵母は、1997年に世界自然遺産である秋田県“白神山地”のブナ原生林から、県の菌研究家 小玉健吉工学博士(故人)と県の総合食品研究所によって発見された菌を、分離・選抜した「製パン用野生酵母」である。一般の酵母に比べ発酵力が持続するため、添加物をくわえる必要がなく、乾燥や低温にも強い。またトレハロース(オリゴ糖の一種)を大量にたくわえるため、華やかな香りと、ほんのり...
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TOKYO PREMIUM BAKERIES|第14回 ブーランジェリー スドウ

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第14回 ブーランジェリー スドウ

第14回 Boulangerie Sudo|ブーランジェリー スドウ見て幸せ、食べて幸せのパンとお菓子。大切にしているのは、その 「口どけ」東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第14回は、三軒茶屋と下高井戸をつなぐ東急世田谷線・松陰神社前の駅前に昨年10月にオープンした『ブーランジェリー スドウ』。数々のコンクールで受賞経験をもつ実力派シェフのお店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほたまに食べておいしいものではなく、いつ食べてもちゃんとおいしいものを東急世田谷線・松陰神社前駅の目の前、電車内からもよく見える『ブーランジェリー スドウ』。タイユバン ロブション、ペルティエ、マリアージュ ドゥ ファリーヌなど、都内の名店でシェフをつとめ、数々のコンクールでの受賞歴をもつ須藤秀男シェフが、元同僚のやはりパン職人の奥さま、枝里子さんと一緒にオープンした店だ。それにしても“天職”に巡り合えた人は、なんと幸せそうに笑うのだろう。「おいしいものをつく...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第10回 ショーマッカー

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第10回 ショーマッカー

第10回 Schomaker|ショーマッカーアレンジなしの正真正銘ドイツパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第10回は、東急目黒線と大井町線が交差する大岡山で人気のドイツパン『ショーマッカー』。ドイツ北西部の実力派ベッカライ『ショーマッカー』から「のれん分け」を許された、本場の味が魅力です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほなるべく国産の材料で、なるべくからだによいパンを昔ながらの風情が残る、大田区・大岡山の北口商店街。中央の通りから一本左の細い道を5分ほど進むと、パン屋のおじさんのイラストがSの字をかたどる看板を掲げた『ショーマッカー』にたどりつく。一見ごく普通の、こじんまりとした町のパン屋さんだが、一歩店内に入ると、ずらりと並んだドイツパンの見事なラインナップに「これは本物のドイツパンの店だ!」と期待が一気に高まった。清水信孝シェフは、大学の農獣医学部に在籍していたころから「食」に興味があり、アルバイトで製パンの面白さに触れたことが...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第17回 アオサン

連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第17回 アオサン

第17回 AOSAN|アオサン「大きな時計」 が目印の、行列のできるパン屋さん東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第17回は、京王線・仙川駅からほど近い公園の向かいにある『アオサン』。お店の内装や外装も手づくりでスタートした、心なごむパン屋さんです。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ試行錯誤を繰り返し、本当につくりたいパンだけをメニューに載せる『アオサン』は、京王線の仙川駅から南側をつつじヶ丘方面に歩いて4分ほどの児童公園の真向かいにある。店主の奥田充央さんはフランス菓子店とドイツ菓子店、さらに天然酵母パンの老舗「ルヴァン」で修行を積み、2006年2月に、やはりパン職人だった奥さまとともに『アオサン』をオープンした。店頭にはこれといった看板はなく、かわりに目を引くのが、小学校の校庭で見覚えのある大きな時計。この場所は以前理容室で、前の公園で遊ぶ子どもたちが、店内の時計をのぞき込んでは時間の確認をしていたそうだ。それを知ったご主人の奥田さんは...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第13回 ジャンティーユ

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第13回 ジャンティーユ

第13回 gentille|ジャンティーユお年寄りも外国人も小学生も足繁く通う「新・町のパン屋さん」東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第13回は、目黒と中目黒の中間に位置する山手通り沿いにある『ジャンティーユ』。パリをイメージしたやさしい雰囲気の店内は、不思議と気分をリラックスさせてくれます。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほからだにやさしいパンをつくり、人にもやさしくしたいという思いJR目黒駅と東急東横線中目黒駅の中間の山手通り沿い、「田道」信号の目の前にあるのが、アンティークの木のドアが印象的な『ジャンティーユ』だ。ご主人の坂口 実シェフは、地元でつづくパン屋さんの三代目。パリでのパン修行時代に料理の勉強中だった奥さまと出合い、帰国後、自分たちのスタイルのパン屋をと装いもあらたに店をオープンしたのが2007年のこと。店名の『gentille(ジャンティーユ)』は、フランス語で「やさしい」という意味で、からだにやさしいパンを提供し、ひと...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第3回 Signifiant Signifié | シニフィアン・シニフィエ

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第3回 Signifiant Signifié | シニフィアン・シニフィエ

第3回 Signifiant Signifié | シニフィアン・シニフィエここにしかない、味わいと歯ごたえ東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する新連載「TOKYO PREMIUM BAKERIES~カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋~」。第3回は、世田谷公園すぐ近くの『シニフィアン・シニフィエ』。パン好きのひとなら、志賀勝栄シェフの名をきっと一度は聞いたことがあるでしょう。地方からわざわざパンを買いに訪れるファンも多い、人気シェフのお店にうかがいました。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ長時間発酵と加水、そして高温でしっかり焼くこと国道246号線から三宿通りへ入って世田谷公園前、「自衛隊中央病院」バス停から徒歩1分。横断歩道近くの大きな窓ガラスの建物が『シニフィアン・シニフィエ』だ。重厚なディスプレイ兼レジカウンターがレイアウトされた店内は、広々として洗練されたモダンな雰囲気が漂う。聞けば、志賀勝栄シェフは新潟の米づくり農家の息子さんだそ...
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