カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋
「カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋」に関する記事
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第2回 Main Mano|マンマーノ
第2回 Main Mano|マンマーノおいしく食べてもっと幸せになれるパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する新連載「TOKYO PREMIUM BAKERIES~カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋~」。第2回は、代々木上原駅近くに昨年の12月オープンした『マンマーノ』。フランス語のMainとイタリア語のManoは、どちらも「手づくり」を意味し、手から手へこころをこめて渡したいという思いがこめられた店名です。12歳からパンを焼きつづけているという特異な経歴をもつ毛利将人シェフのつくるパンとは、いったいどんな味がするのでしょう。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ飽くなき探究心と、素材へのこだわりが極上のパンを生み出す小田急・代々木上原駅の北口を降りて、線路沿いの細い道を右方向に進む。ほどなく写真屋の角を曲がると、いきなりパリの街角を思わせるたたずまいのパン屋『マンマーノ』があらわれる。目印は、テラス席のグリーンのパラソルだ。こちらの若きシェ...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第1回 der Akkord|アコルト
第1回 der Akkord|アコルト原材料100%オーガニックのベーカリー東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する新連載「TOKYO PREMIUM BAKERIES~カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋~」。第1回は、ドイツ語で和音の意味をもつ、神宮前の『アコルト』です。以前『アコルト』でパンを買って、そのレベルの高さに驚いたことがありました。100%オーガニックとは、いったいどこがそんなにちがうのかを確かめるべく、今回真っ先に取り上げました。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ安全な素材と、素材から生まれる、さらなるおいしさ青山通り沿いの花屋の角を曲がって数分、左手に見えるインディゴブルーの看板が目印だ。こじんまりとした陳列スペースの割に、奥の作業場が広いのは、いかにも「パン工房」の雰囲気。スタッフの丁寧な説明を聞きながら試食したパンは、しっかりと小麦本来の味がした。なんといっても『アコルト』の特長は、100%オーガニックの原材料を使用して...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第5回 ARTISAN TERRA|アルティザン・テラ
第5回 ARTISAN TERRA|アルティザン・テラ生きものである「酵母」の声を聞きながらつくるパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第5回は、池尻小学校にほど近い三宿通り沿いの『アルティザン・テラ』。三宿でレストランやパン、洋菓子店を展開する『ラ・テール』の姉妹店です。職人(アルティザン)の名前にふさわしく、シェフの素材やパンづくりへのこだわりは、並々ならぬものでした。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ「有機JAS認証」取得のパンと、生産者のわかる国産小麦国道246号線を三宿交差点で世田谷公園方面に曲がって数分、洒落たレストランが点在する三宿通り沿いの『アルティザン・テラ』は、パリのブーランジェリーのようなおしゃれな店構えだ。ガラス越しに見えるパンや焼き菓子が、通りがかる人の気分をなんともウキウキとさせる。パン屋さんの三代目に生まれたシェフの栄徳 剛氏であるが、現在はラ・テールグループで『ブーランジェリー ラ・テール』と、この『アルテ...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第7回 スピカ・麦の穂
第7回 Spica│スピカ・麦の穂明日の自分をつくる、「いのちのもと」となるパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第7回は、東急池上線長原駅下車徒歩5分の『スピカ・麦の穂』。国産の小麦粉や材料にこだわり、日本の食文化に合った「いのちのもと」となるパンをコツコツと焼く、小さな街のパン屋さんです。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ国産小麦と天然酵母、そして生産者の顔の見える素材東急池上線長原駅を降りて徒歩約5分。環七通りを越えた懐かしいムードの漂う商店街に店を構える『スピカ・麦の穂』。小さな店舗ながら、都内の自然食品店にもパンを卸す実力店だ。以前にお土産でいただいた、ナッツやフルーツがたくさん入ったこちらのパンが記憶に残っていた。しっかりとした噛み応えのある、ずっしりと重たいパン。しかし一本筋の通った正直な味がするのだ。会社員や飲食店勤務を経て、大手パンメーカーで働いていた降矢泰次シェフが天然酵母のパンに出合い、天然酵母パンの老舗『ル・ヴァン...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第9回 ネモ ベーカリー&カフェ
第9回 nemo Bakery & Café|ネモ ベーカリー&カフェパン職人歴20余年のシェフが焼く 「本当に自分がつくりたいパン」東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第9回は、東急目黒線の武蔵小山駅近くの『ネモ ベーカリー&カフェ』。活気ある“町のパン屋さん”は、今日もおいしいパンとコーヒーを求める多くのお客さんでにぎわっていました。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほからだにやさしい素材、「粉と酵母」の特長をしっかり活かす全長800メートルを誇る昔ながらのアーケードが圧巻の武蔵小山商店街の前を通り過ぎ、通りを一本渡ってまもなく、落ち着いた店構えの『ネモ ベーカリー&カフェ』を見つけた。たくさんの魅力的なパンが並ぶベーカリーコーナーの奥には、アンティークを基調とした内装が心地よいカフェが併設され、焼きたてのパンを飲物と一緒に楽しめるようになっている。町には少々失礼ながら、武蔵小山っぽくない、ずいぶんと洒落たパン屋さんなのである。根...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第11回 パサージュ ア ニヴォ
第11回 Passage à niveau|パサージュ ア ニヴォ目指すのは、休日の朝にお父さんがバゲットを買いに来るパン屋東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第11回は、JR中央線武蔵境駅からほど近い場所で若いご夫婦が営む『パサージュ ア ニヴォ』。オリジナルキャラクターの「バゲットくん」が示すように、看板商品は粉の味がしっかりとする本格派のバゲットです。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ大切にしたいバゲットの口溶けと歯触り、そして小麦本来の味JR中央線武蔵境駅の南口、線路に沿ってビルの間の路地を三鷹方向に歩くとほどなく、通りの向こうの赤レンガ色の建物が目に留まる。その一階左側の店が、フランス語で「踏切」という名前の『パサージュ ア ニヴォ』だ。ウィンドウには、「Ici se trouvait un passage à niveau.Arrétes-vous ici comme à ce temps-là. (ここには踏切がありました。そ...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第12回 ブーランジェリー ニコラ
第12回 Boulangerie Nicolas|ブーランジェリー ニコラいつもひとと違うことを。自己表現の方法としてのパンづくり東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第12回は、伝説のパン屋・半蔵門『ミュゼ』で腕をふるっていた杉山洋春シェフがあたらしく開いた『ブーランジェリー ニコラ パンダーチザン』(以下『ブーランジェリー ニコラ』)です。東急多摩川線・鵜の木駅からほど近い住宅街のなかにある店舗は、赤いテントが目印です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ低温長時間発酵させると、酵母が旨味を出し、粉も熟成されみずから旨味を出す東急多摩川線の鵜の木駅を降りて賑やかな多摩堤通りから一本入ると、そこには閑静な住宅街が広がる。田園調布方面へ5分ほど歩くと、「こんなところにパン屋さんが?!」というタイミングで現れるのが、『ブーランジェリー ニコラ』だ。あまりに控えめな佇まいに、気をつけていないと通り過ぎてしまいそうだ。昨年10月にオープンした『ブーラ...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第16回 天然酵母パン エリゾー
第16回 erizo|天然酵母パン エリゾー住宅街のまんなかにある 「100%あこ天然酵母」 のパン屋さん東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第16回は、京王線のつつじヶ丘駅からバスで10分ほど走った住宅街のまんなかにある『エリゾー』。食べることの大好きな安部枝里さんが、修行の末に自宅敷地内に開いた「あこ天然酵母パン」のお店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ「ここのパンなら食べられる」と具合の悪い子どもが言ったパン京王線のつつじヶ丘駅から、深大寺行きのバスに揺られること数分。調布市立上ノ原小学校の真裏の住宅街に、洒落た一軒家が建っている。グリーンのドアとドアまでの長いアプローチは、小さなフレンチレストランのようだ。ここは安部枝里さんが実家を改装して店舗としての設えを整え、2007年4月にオープンした「あこ天然酵母100%」のパン屋さん、『エリゾー』だ。29歳まではOLをしていたという安部さん。もともとおいしいものが大好きで、祖父母も自...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第19回 マールツァイト
第19回 MAHL ZEIT|マールツァイト100%自家培養 「ミルク酵母のパン」 を掲げる、小さな名店東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第19回は、文京区茗荷谷の『マールツァイト』。こちらのパンはすべて、農薬がかけられていない野草を食べて育った健康な牛のミルクでつくった、100パーセント自家培養の「ミルク酵母」で焼かれています。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ大きく丸くまとめたら、あとは「ミルク酵母」の力にまかせるお茶の水女子大学のキャンパスのほど近く、春日通りから斜めに分かれた道を下ると左手に赤いテントの『マールツァイト』が見えてくる。店頭には「ミルク酵母のパン」ののぼりが揺れ、手描きのポスターなどもにぎやかに貼られている。いったいどんな方がパンを焼いているのかと、恐る恐るドアを開けると、オーナーの白井幸子さんのとびきりの笑顔に迎えられた。白井さんは以前からパン教室で教えていたが、パンと酵母の研究会で「ミルク酵母」と出合い、その酵母...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第22回 ブーランジェリー コパン
第22回 Boulangerie Copain|ブーランジェリー コパンシンプル イズ ベスト。ブレない味のパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載の第22回は、西武池袋線の大泉学園駅から徒歩4分の住宅街に建つ小さなお店、『ブーランジェリー コパン』。若き女性シェフの池田知嘉子さんが、スタッフとふたりでテキパキとパンを焼く地元の人気店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ粉の味を引き出すために、ひと手間くわえる。気持ちを込める西武池袋線の大泉学園駅を南口に出て住宅街を歩くこと数分、いなげやスーパーの斜め向かいに、建坪わずか7坪の小さなパン屋『ブーランジェリー コパン』がある。オープンは2006年。もとは飲食店だったところを改装して店舗にしたそうだが、作業しやすいように厨房スペースを広くとったため、売り場は変形の三角形で、ふたりもお客さんが入ればいっぱいだ。そんな小さな店内には、焼き菓子もふくめると常時60種類ほどのパンやお菓子がならんでい...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第4回 Boule Beurre Boulangerie|ぶーる・ぶーる・ぶらんじぇり
第4回 Boule Beurre Boulangerie|ぶーる・ぶーる・ぶらんじぇり何度でも通いたくなる、記憶に残る味のパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載「TOKYO PREMIUM BAKERIES~カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋~」。第4回は、東京の西部・八王子で人気の『ぶーる・ぶーる・ぶらんじぇり』です。「ぶーる」は丸いパン、もうひとつの「ぶーる」はバター、そして「ぶらんじぇり」はパン屋さんを意味します。じつは自然派のパン屋激戦区の八王子で、2006年のオープン以来、評判の高い「ぶーる・ぶーる」で出会ったパンとは……。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ生地には必要最低限しか触れず、パンのなかに糖分を残すかつては宿場町として栄えた八王子。北口から西放射線道路を突き抜け、国道20号線の八日町信号をわたると、「みずき通り商店街」がはじまる。数メートル先に見える、爽やかなブルーと赤いドアが隣り合った、小さな雑貨屋さんのような...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第23回 パナデリア ティグレ
第23回 PANADERIA TIGRE|パナデリア ティグレシェフの舌と感性が生み出す、繊細な味のパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第23回は、東急東横線学芸大学駅から少し離れた、閑静な住宅街にある『パナデリア ティグレ』。開放感のある明るい店舗が印象的です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほシンプルなパンこそ、ごまかしがきかない東急東横線の学芸大学駅を降り、駒沢通りに出て西に歩くこと約8分、静かな住宅街のまんなかで「こんなところにお店があるかしら……」と心配になるころ、『パナデリア ティグレ』のやわらかな黄色の建物が見えてくる。ここは、製パンメーカーに勤務ののち、代官山の名店『アルトファゴス』の立ち上げからかかわり、のちにシェフを任された望月哲二氏が、2007年に独立して開いたパン屋さんだ。店名『ティグレ』はスペイン語で「虎」。お店のテーマカラーは「黄色」で、ロゴにも愛嬌のある虎のイラストが描かれている。寅年生まれのオーナーが、自...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第18回 ブーランジェリー ルボワ
第18回 Boulangerie Lebois|ブーランジェリー ルボワ訪れたひとを楽しくさせる、パワーを秘めた本格パン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第17回は、中野富士見町の中野通りに沿いにある『ブーランジェリー ルボワ』。ウッディな外観が印象的な、こじんまりとした洒落たお店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ目指すは、地域への “あたらしく、おいしいもの” の発信基地地下鉄丸ノ内線の中野富士見町駅を降りて徒歩約3分、中野通りを右折するとヨーロッパの田舎にポツンとあるような、かわいらしい木造の建物が目に入る。ここが“Lebois”(フランス語の冠詞 Le + 森 bois)と綴る、森 朝春さんの店『ブーランジェリー ルボワ』だ。森シェフは、金沢出身のパン屋さんの3代目。東京の製パン学校を卒業後、5年間パン屋さんに勤務し、その後フランスで約3年の修行の末、2001年にこのお店を開いた。じつは以前、パーティーのケータリング業を営む友...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第6回 L’atelier de Plaisir│ラトリエ ドゥ プレジール
第6回 L’atelier de Plaisir│ラトリエ ドゥ プレジール自然酵母の面白さに魅了されたシェフの焼くパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第6回は、小田急線、祖師ケ谷大蔵駅徒歩5分の住宅街にある『ラトリエ ドゥ プレジール』。約30種類の自家培養した自然酵母を自在に操り、300種類のパンを焼く、“自然酵母マイスター”とも呼べる田中祐治シェフのお店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ自家培養の自然酵母で、どこまでおいしいパンがつくれるか小田急線の祖師ケ谷大蔵駅の南側を、成城学園前駅方面へ歩くこと5分、閑静な住宅街に『ラトリエ ドゥ プレジール』が現れる。外壁のブラウンのタイルと、窓からのぞくオーストリア製の石臼が、お店の清潔な印象を際立たせている。オープンは2007年の12月。田中シェフの実家はパン屋さんだそうだが、氏はレストランやベーカリー勤務のあと、1999年にパンの通販からスタートし、製パンコンサルタントを経てこの...
連載・TOKYO PREMIUM BAKERIES|第24回 ブーランジェリー イチ
第24回 Boulangerie ichi|ブーランジェリー イチワイン好きのシェフがつくる、ワインと食事に合うパン東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第24回は、都営地下鉄浅草線西馬込駅すぐ近くの『ブーランジェリー イチ』。メゾンカイザーのチーフブーランジェを経て2006年に独立した市毛 理氏が、その実力を思う存分発揮する人気店です。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほお手本は、フランスの気軽に寄れる「パンとお惣菜の店」都営地下鉄浅草線の起点駅、西馬込駅の改札を出て徒歩1分、国道1号線沿いにある『ブーランジェリー イチ』。思いのほか小さな店構えだが、開店とともに朝からお客さんが途切れることのない、地域でも人気のパン屋さんだ。市毛シェフは、国内外数店のパン屋で修行ののち、青山紀ノ国屋インターナショナル、メゾンカイザーのチーフブーランジェと、輝かしい経歴をもつ。2006年に独立して西馬込に『ブーランジェリー イチ』を開き、2009年にはすぐ近く...