祐真朋樹|かっこいい男の定義 第7回 祐真朋樹×沖野修也

祐真朋樹|かっこいい男の定義 第7回 祐真朋樹×沖野修也

祐真朋樹|かっこいい男の定義第7回 祐真朋樹×沖野修也──沖野さんのソロアルバムのスタイリングももちろん祐真さん担当ですね。沖野 祐真さんには撮影で何度か声をかけていただいたり、僕がやっていた「コズミックビレッジ」というユニットのスタイリングをお願いしていました。それでソロを出すなら祐真さんしかあり得ないと思っていました。祐真 沖野さんのこの仕事をする前に、音楽ファッション誌の「メンズ・ファッジ」という雑誌の仕事を沖野さんに紹介していただいて、沖野さんと何度かメールのやりとりをしたんですね。その中で提案したスタイリングの中に気に入ったものがあって、アルバム『UNITED LEGENDS』の撮影では、ボータイと革ジャンのスタイリングに決めました。沖野 モンドグロッソのときも一度スタイリングをお願いしたんですが、僕は祐真さんのスタイリングしかチェックしていないんです。──沖野さんご自身からアルバムの紹介をぜひ。沖野 普通、ソロ・アルバムというのはスケールダウンしがちなんですね。ロックバ...
祐真朋樹|#shot-1 京都・豆屋源蔵にて

祐真朋樹|#shot-1 京都・豆屋源蔵にて

祐真朋樹|#shot-1京都・豆屋源蔵にて 豆屋源蔵にて 和んでますね~。これは京都の鴨川沿いにあるレストランです。置屋を改装した、湯葉メニューを中心にした店。名前は豆屋源蔵。撮影は確か2004年の秋だったと思います。この日の夜に行われた大阪のGUCCIのオープニングレセプションのために来たんだけど、ついでに京都に寄りまして、でもって長年付き合いのある金城甫永さんとランチをした時です。 金城さんとは、かれこれ20年以上の付き合いになります。京都に戻った時は必ず連絡して、毎回新しい食べ物屋さんやバーへ連れて行って貰っています。この時の僕の格好は、バレンシアガのVネックセーター、ジル・サンダーのVネックTシャツで、ミラン・ヴクミローヴィックがディレクターをしていた時のもの。生地をバイアスに使っていたもので凄く着やすかった。パンツは、この頃よくはいていたアバークロンビー&フィッチのミリタリーパンツ。軽い素材の迷彩柄とこのヘビーウェイトの無地タイプを交互にはいていましたね、なんかどの...
祐真朋樹|#shot-2 ジョシュアと、金閣寺へ

祐真朋樹|#shot-2 ジョシュアと、金閣寺へ

祐真朋樹|#shot-2ジョシュアと、金閣寺へ これは、2006年の4月だったはず。京都へ「TAKEO KIKUCHI」の広告撮影に行ったときですね。ロケ場所の下見をして廻っている途中、空いた時間を生かしてモデルのジョシュアを金閣寺へ連れて行きました。ジョシュアはニューヨーク・ブルックリン生まれのブルックリン育ち。と、自分ではそう言ってました。ジョシュアとは2005年の12月にマイアミで撮影をしたのが最初。彼の基本ルックはラッパースタイルで、この日の彼が着ている黒Tシャツも、写真では見えませんが丈が膝下まであります。 大き過ぎんじゃない? と言うと、「いや、これはまだ小さい方だ」とかわされました。たしかアンビルのトリプル・エクストラ・ラージだったと思います。もうワンピースって感じ。その膝下からはブカブカのジーンズの裾がルーズに顔を覗かせていました。色は浅いブルー。ブランドは不明っていうか、聞き忘れた。スニーカーは白のナイキ・エアマックスだったはず。そんなヨウヨウ、なスタイル...
祐真朋樹|#shot-3 「2005 2.14」の着こなし

祐真朋樹|#shot-3 「2005 2.14」の着こなし

祐真朋樹|#shot-3「2005 2.14」の着こなしこの写真は、雑誌『CASA BRUTUS』で連載しているMIRACLE CLOSETの撮影現場で撮ったものです。鼻につけているものは、撮影場所としてお借りした、青山のインテリアショップに置かれていたディスプレー小物。何なのかは不明です。このとき着ているコート、もしくはジャケットに関しては、どこのものだか覚えていません。ショルダーや衿に大胆なステッチが入っていますねー。首元までキチッと締めて着ていますが、僕はこういったユニフォームライクな着こなしを好んですることが多いですね。たとえばタートルネックのセーターをピシっと着たり、シャツを第一ボタンまで留めたり、ボウタイやナロータイを締めてみたり。たぶん、僕は姿勢がわるく、日頃ボンヤリとした表情をしているから、洋服を過度にキチンと着てちょうどいいくらいの崩しになるんだと思っているんですね。もし僕が背筋がピンと伸びてるタイプで、歯並びバッチリのバリバリマッソーな体型であれば、また着こなし...
祐真朋樹|#shot-4 ドバイにて

祐真朋樹|#shot-4 ドバイにて

祐真朋樹|#shot-4ドバイにてこれは今年2月の写真。1月のパリメンズコレクションのあと、その足でドバイへ飛んで『BRUTUS』マガジンの撮影をしました。このときは、スタイリングはもちろん、キャスティング、そしてカメラも担当です。年に2回参加している『BRUTUS』のファッション特集号では、毎回変わった場所へ行って撮影するケースが多い。このときはドバイ、その前はカナリア諸島のテネリフェ島、そして、ごく最近行ってきたのはスイスのサンモリッツ……。いろんなロケーションで撮影をしています。マイアミや、ブラジル、ベルリン、ダブリンなどにも行きました。もちろんロンドンやニューヨーク、ロサンジェルスにも行ってます。本当にいろんなところでいろんな人たちに会って、いろんなチームで撮影をしているわけです。このコラムにも、これからその過去の記録がいっぱい出てくることでしょう。さて、このときはドバイの砂漠へ行って、いまも遊牧民のライフスタイルを守りながら観光客などを楽しませているキャンプにお邪魔して撮...
祐真朋樹|#shot-5 一番たくさん持っているのは白いシャツ

祐真朋樹|#shot-5 一番たくさん持っているのは白いシャツ

祐真朋樹|#shot-5一番たくさん持っているのは白いシャツこの写真は、まさにこれから撮影に入ろうとしているところですね。場所は恵比寿。デザインアパートとでもいいましょうか、Wonderwallの片山正通さんがつくったビルの前でのショットですね。撮影してくれたのは、顔を手のひらで隠しているフォトグラファーの角田みどりさん。この日の撮影は『POPEYE』誌で連載している巻頭のファッションページですね。この日の僕の格好は、ジャケットがディオール・オム。これは、シーズン的には2シーズン前のアイテムで、要は2年連続で着ている希少なアイテムです。しかも、これはおなじ形・素材で2着持っていて、もう一着のほうは背中に刺繍のアップリケが付いているのですが、そちらはワンシーズンで終了。いまは着ていません。シャツは、ちょっと見えにくいので忘れてしまいましたが、こういうときに僕はほとんどの場合白いシャツを着ます。白にかぎらずシャツを着る機会はひとよりかなり多いと思いますが、やっぱりいちばんたくさん持って...
祐真朋樹|#shot-6 KOTO BOLOFO とイビザロケ

祐真朋樹|#shot-6 KOTO BOLOFO とイビザロケ

祐真朋樹|#shot-6KOTO BOLOFO とイビザロケ今年の1月、ミラノコレクションとパリコレクションのあいだの一週間をつかって、『GQ JAPAN』の撮影でイビザ島へ行きました。一緒に写っているひとはフォトグラファーのKOTO BOLOFO。この業界に入ってくしばらくした1986年か87年頃、当時あったクールなイタリアのメンズ誌『PER LUI』で彼の写真をはじめて見ました。それですごくいい写真だな~って感動しちゃったんですね。まさか20年も経ったいまになって一緒に仕事ができるなんて思っていなかった。だからこの撮影はすごくモチベーションが上がりましたね~。彼は、撮影前も撮影中も変わらぬテンションでギャグを飛ばしっぱなし。それがどれも本当におもしろい。いっつもコミカルで、サタディナイトライブにでも出ているかのようにずっーーーーとボケまくってました。途中からは僕もそのペースに慣れてきて「なんでやねん」という日本伝統の突っ込みを彼に伝授しました。それを気に入ったKOTOが、じつに...
祐真朋樹|#shot-7 Men's Non-no Gの撮影で沖縄へ

祐真朋樹|#shot-7 Men's Non-no Gの撮影で沖縄へ

祐真朋樹|#shot-7『メンズノンノ G』の撮影で沖縄へ今年の2月、ドバイの撮影から東京に戻って2泊し、そのあと『Men's Non-no G』の撮影で沖縄へ行きました。沖縄本島の読谷村を中心に撮影したのですが、この写真は古いモーテルの屋上で撮ったもの。ASIAという消えかかった文字の壁と灰色の空のコントラストが気に入りました。僕は、米軍キャンプのある沖縄や横須賀に特有のこの独特なムードからすぐ戦後をイメージするクセがある。横須賀のベース付近に行った時もおなじ思いがした。酔っ払いの米軍兵と戯れる厚化粧の日本女性、みたいな絵が頭に浮かんでしまうのだ。なんでだろう。そんな時代に生きていたわけでもないのに、いろんな映画やテレビドラマ、小説、写真集などで見た記憶が、まるで自分が体験したかのような感覚をともなって蘇ってくるのだ。そういう時代、日本の男たちはその光景をどんな気持ちで見ていたのか。まっ、いまも昔も日本女性はあきらかに日本の男たちより逞しくしたたかだし、外国人からの人気も日本の男...
祐真朋樹|#shot-8 キャビア好きのモーリス・オハヨン

祐真朋樹|#shot-8 キャビア好きのモーリス・オハヨン

祐真朋樹|#shot-8キャビア好きのモーリス・オハヨン 今回はだいぶ昔の話題で失礼いたします。いや~撮影しまくってますねー。この日はミラノメンズコレクションが終わった翌日だったと思う。パリへ移動する前に、朝一番に『CASA BRUTUS』の撮影をドゥオモにあるGUCCI CAFEで撮影。午後からは『Fashion News Mens』の撮影をDOLCE&GABBANAのショールームでしました。その後、僕が泊まっていたHOTEL BVLGARIの部屋でも『Fashion News Mens』の撮影。夜は超グッタリした記憶があります。この時のミラノでは、前半はテレビ番組『情熱大陸』(毎日放送系列)のクルーにベタ付き取材されたこともあってとにかく忙しかった。…まっ、いつだって忙しいことは忙しいんだけどね。 この日の格好はパンツがNOTIFYのブーツカット。バイアス使いになっていたのが好きで、よくはいていました。ポケットも手が入れやすく、パンタロン感覚ではけるいいパン...
祐真朋樹|#shot-9  初夏のニューヨークにて

祐真朋樹|#shot-9 初夏のニューヨークにて

祐真朋樹|#shot-9初夏のニューヨークにてこれは、2005年6月の写真ですね。UNITED ARROWS(UA)の新ライン、『DARJEELING DAYS』の立ち上げのイメージビジュアルで教授(坂本龍一さん)にモデルをしてもらうことになり、教授のお宅付近まで来ていました。このリムジンはユナイテッドアローズのスタッフが「気分を盛り上げましょう」「タクシー3台でわかれて行くよりこれ1台のほうが効率いい」、ということでチャーターしてくれたもの。白いジャケット&コンビルックには、妙にハマったシチュエーションでした。白いジャケットはバレンシアガのものです。袖が細いのが気に入っていて、このころは毎日着ていました。靴は、この撮影の直前に行っていたサルディニアで買ったGUCCIのもの。ミラノからサルディニアへ飛んだんだけど、その短いフライトでロストバゲッジをくらい、急遽サルディニアのお金持ち御用達おみやげストリートで購入。ほとんどGUCCIとPRADAしか売っていないようなところで、しかもメ...
祐真朋樹|#shot-10  初夏のニューヨークにて(その2)

祐真朋樹|#shot-10 初夏のニューヨークにて(その2)

祐真朋樹|#shot-10初夏のニューヨークにて(その2) これは前回のニューヨークでの続きですね。教授(坂本龍一さん)の撮影本番日です。ユナイテッドアローズのダージリンデイズの広告写真を撮影するために、教授のスタジオへお邪魔しました。ダージリンデイズは、こだわりのある大人のための、お洒落なカジュアルウエアって感じ。この撮影のときは、かなりリラックスウエア中心でした。写真で着ている教授のボタンダウンシャツやチノパンツもダージリンデイズ。僕のショートトレンチはHAUTE、ピンクのセーターはアレキサンダー・マックイーン、トリムTシャツはディオール・オムかアメリカンアパレルのもの。コードレーンの太めパンツはバレンシアガで、スニーカーはちょっと不明? どこのだったか? 教授のスタジオ撮影では、教授がアフリカから持ち帰った民族音楽の楽器を演奏してもらったり、置いてあった面白そうな本を読んでもらったりして、何気ないスナップ的なファッション写真が撮れるように心がけました。 ひとりで立ってい...
祐真朋樹|#shot-11  玄関先でのセルフポートレートの数々

祐真朋樹|#shot-11 玄関先でのセルフポートレートの数々

祐真朋樹|#shot-11玄関先でのセルフポートレートの数々これは、ひと頃、「365日コーディネート」という企画を自分のホームページにつくろうと考えていたころに撮りためていたものです。全部自宅の玄関でのセルフポートレートですが、いちいち着替えて、ではなく、全部ちがう日に撮っています。時期的には2005年の4月から6月ころだと思う。左上の白いジャケットはヴェロニク・ブランキーノかな? 黒いシャツとジーンズと靴はディオール・オム。メッシュベルトもヴェロニク・ブランキーノ。右上のスタイルは前回のニューヨークでのスタイルとほぼおなじかな? ショートトレンチはHAUTE、コードレーンのファイブポケットはバレンシアガですね。コンビの靴はGUCCI。カメラは当時気に入って使っていた京セラの逸品ですね。トートバッグはジャック・スペード。左上のポロシャツとスラックスはまたしてもヴェロニク・ブランキーノですね。これも好きでよく着ていました。ベルトとポインテッドトゥの靴はディオール・オムです。最近はまっ...
祐真朋樹|#shot-12  POKITでスーツをつくるの巻

祐真朋樹|#shot-12 POKITでスーツをつくるの巻

祐真朋樹|#shot-12POKITでスーツをつくるの巻これは2006年の11月の写真で場所はロンドン。『POKIT』でスーツをつくりました。メイド・トゥ・メイジャー、またの名をビスポーク・クチュールってやつです。 デザイナー兼オーナーのふたりとは、2001年に雑誌『ソトコト』の取材で知り合いました。そのころはまだ店はオープンしていなかったんだけど、この日、おもしろそうな店があるな~と覗き込んだらふたりが店にいたというわけ。店のガラス越しに、思わずおたがいに「オッー!」と絶叫。なんか、無名時代に取材をしたことや、そのときに取材場所に使った甘いもの屋がすごく渋かったことなど、当時の記憶が走馬燈のように頭のなかを駆け巡りました。で、僕も単純なもんで、気持ちの昂ぶったはずみで、彼が自慢するオリジナルのビスポークをその場でオーダーすることに……。サヴィル・ロウ、ナポリ・クチュールなどなど、海外でのスーツづくりは何度も体験しているが、これほどカジュアルな感覚でするのははじめてなので...
祐真朋樹|#shot-13  わが、ご幼少の砌(みぎり)の記録……ぷっ。

祐真朋樹|#shot-13 わが、ご幼少の砌(みぎり)の記録……ぷっ。

祐真朋樹|#shot-13わが、ご幼少の砌(みぎり)の記録……ぷっ。 この写真はタイムトラベルだと思って見てください。僕が3歳~4歳の写真です。つまり1968~1969年ころの写真ってことですね。親父がカメラが好きで、どこへ行くにもカメラを持っていました。どこのカメラかは忘れましたが、いつも大事そうに持っていました。で、まずハットを被ったモノクロ写真は、京都の四条通りに今もある大丸百貨店の屋上で撮ったもの。屋上の遊園地が現在もあるかどうかは不明ですが、このころは大丸へ行くとこの屋上に来るのが好きでした。多分このときはパトカーのおもちゃ車に乗ってますね。髪型がキテるな、と。表情は、何故かムッとしていますね~。このときは3歳だと思いますが、この長袖の赤いポロシャツを気にいっていたことと、どこへ行くのにもこの帽子を被って行くと決めていたのは憶えています。右下は京都の蹴上げ付近にある動物園でのショット。このときは4歳になっていました。このバックル付きのブーツを買うのに、親父がかなり協...
祐真朋樹|#shot-14  カナリア諸島にて

祐真朋樹|#shot-14 カナリア諸島にて

祐真朋樹|#shot-14カナリア諸島にてこれは2006年の11月の写真。『BRUTUS』の撮影でカナリア諸島へ行ったときに、空の青さに感動してスナップ! なんとも中途半端な表情だなぁ~、手も顔も……格好もどうでもいいって感じになっていますね(笑)。このときは既に撮影も終わり、最後に島の観光タイアップで用意してもらった山男専用ホテル取材に向かっている途中だったんです。もう、ダラダラですね……(笑)。 ディオール・オムの2005年春夏のポロシャツに、2006年秋冬のジャケットを合わせています。超ありえない組み合わせだけど、もうどうでもよかったんだと思う。高地で空気が薄く、頭もボケボケだったはず。ブランデーグラスが似合いそうなサングラスはボッテガベネタ。チノパンはシカタ(CICATA)でマイワードローブの定番ですね。靴はピエール・アルディ、これは2005年の11月にロンドンのドーバーストリートマーケットで購入したものです。こんな本気系登山エリアで、こんな白い靴はいている人は絶対に...
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