クラウン70周年、聖地から始まる至福のドライビングジャーニー
CAR / FEATURES
2025年12月24日

クラウン70周年、聖地から始まる至福のドライビングジャーニー

 

TOYOTA CROWN ESTATE|トヨタ クラウン エステート

 
クラウン生誕70周年を記念したプロジェクト「47ROADS BY CROWN」。全国47都道府県から「世界に誇る日本の道」を選定し、クラウンで走る豊かな移動時間を提案する取り組みだ。その一環として、革新と挑戦のDNAを共有する全国の厳選ホテルを訪れる一般の方向けドライビングプログラム「THE EMOTIVE JOURNEYS」第2弾が開催された。
 
今回は体験取材として、1955年に初代クラウンが発表された東京・虎ノ門、その歴史的な場所に開設されたクラウン専門店「THE CROWN 東京虎ノ門」を起点に、クラウン エステートで約120kmを走り、千葉県いすみ市の里山に佇むラグジュアリーヴィラ「五氣里-itsukiri-」へ。紅葉に彩られた房総のワインディングロードと、ローカルガストロノミーが織りなす至福の体験を辿った。
 

Text by YAMAGUCHI Koichi|Photographs by NAGAO Masashi

聖地から始まる旅

 
東京・虎ノ門。高層ビルが林立するこの一角に、まるで都会のオアシスのような空間がある。「THE CROWN 東京虎ノ門」──それは単なる自動車ディーラーではない。70年前、初代クラウンが産声を上げた地に端を発する、まさにクラウンブランドの聖地である。
 
 
クラウンのエンブレムが描かれた大きな暖簾をくぐると、視界に飛び込んでくるのは漆喰の壁と、アートとして昇華された盆栽など和を感じさせる空間。「茶の間」と名付けられたオーナーズラウンジには、縁側を模したベンチが設えられている。腰を下ろせば、日本庭園に見立てた展示スペースにクラウンが佇む姿を眺めることができる。日本建築の美学と現代デザインの洗練が絶妙に調和した空間設計は、伝統とモダニズムの理想的な融合を体現している。
 
ここにいるのは、単なるセールススタッフではなく「クラウンコンサルタント」と呼ばれる専門スタッフたちだ。彼らはクルマのスペックを語るのではなく、顧客一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、クラウンとの一期一会の出会いを演出する。全国にわずか6店舗しか存在しないこの特別な場所は、クラウンを中心としたコミュニティの結節点でもある。

グランドツアラーとしての真価

 
今回のドライブでステアリングを握ったのは、クラウン エステート。4つのボディバリエーションを持つ16代目クラウンの中でも、長距離移動における快適性とドライビングプレジャーを高次元で両立させたモデルだ。
 
「THE CROWN 東京虎ノ門」を後にすると、芝公園から首都高速にのり、レインボーブリッジを渡る。眼下に広がる東京湾の景色を眺めながら、クラウン エステートの上質な乗り心地が身体に馴染んでいく。
 
湾岸線を横浜方面へと進み、やがてアクアラインへ。この海底トンネルと海上道路を組み合わせた約15kmの区間で、このクルマの真価が明らかになった。特に印象的だったのは、横風への対応だ。アクアラインの海上部分では強い横風を受けたが、クラウン エステートは進路を乱されることなく、まっすぐに、安定して走り続ける。この揺るぎない直進安定性は、高速巡航における精神的な余裕を生み出す。
 
同時に、室内は驚くほど静謐だ。風切り音やロードノイズが巧みに遮断され、まるで上質なラウンジにいるかのような空間が保たれている。
 
 
館山自動車道を経て、当初の予定では「47ROADS BY CROWN」で千葉県の推奨ルートとされる、房総半島内陸部を縦断する県道88号富津館山線を走る予定だった。しかし、この日は晩秋の紅葉シーズン。より自然の彩りを堪能できる「もみじロード」へとルートを変更することにした。

約1000本のもみじが織りなす回廊

 
駒川に沿って延びる県道182号、通称「もみじロード」。延長約10kmにわたって続くこの道は、県内屈指の紅葉の名所として知られている。約1000本のもみじが生い茂る景観は、まさに晩秋の贈り物だ。
 
大小のコーナーが連続するカントリーロードを、ゆったりとしたペースで進む。赤や黄色に色づいた葉が木漏れ日を透かし、路面に揺らめく光と影の模様を描いている。
ここでもうひとつ、クラウン エステートの魅力を実感した。それは正確なハンドリングだ。ドライバーが思い描いた通りのラインを、クルマは忠実にトレースする。この一体感は、単なる移動手段を超えた、ドライビングそのものを味わう歓びを呼び起こす。
もみじロードを抜け、東へと一般道を進むと、やがて外房の海岸線に出る。鴨川の海岸で小休止。穏やかな太平洋の波音に耳を傾けながら、ここまでの道のりを反芻する。都心の喧騒から離れ、山の紅葉を抜け、海辺へと至る。この変化に富んだルートこそが、日本という島国の多様な表情を凝縮している。
 
外房黒潮ライン、国道128号線を経て、いすみ市へ。太陽が西に傾き始めた頃、目的地である「五氣里-itsukiri-」に到着した。
 

日本の原風景が息づく場所

 
里山の緑に抱かれるようにして佇む全20棟のオーベルジュヴィラ。「五氣里-itsukiri-」という名には、「里・食・宿・湯・遊」という五つの要素を通じて心身を養うという思想が込められている。
 
 
都心からクルマで90分という距離にありながら、ここには時間の流れ方そのものが異なる空間が広がっていた。初夏には蛍が舞い、秋には黄金の稲穂が風に揺れる。そうした日本人の記憶に深く刻まれた原風景が、ここには確かに息づいている。
 
 
チェックインを済ませ、案内されたプライベートヴィラへ。70㎡を超える大空間には、現代的な洗練と和のエッセンスが絶妙に調和している。そして何より特筆すべきは、各棟に備えられた天然温泉の露天風呂だ。
 
さっそく、湯船に身を沈める。目の前には里山の景色が広がり、遠くで鳥のさえずりが聞こえる。この地に湧く黒湯は、美肌の湯として知られる希少な泉質だという。THE CROWN 東京虎ノ門から約120km、クラウン エステートとともに辿ってきた道のりを思い返しながら、温泉の恵みに身を委ねる。運転の疲れが溶けていくようだった。

ローカルガストロノミーの真髄

 
日が暮れる頃、この滞在における最大の愉しみのひとつである夕食の時間が訪れた。レストラン「餐-san-」を率いるのは、地元いすみ市出身の木村藍シェフ。「ゴードン・ラムゼイ at コンラッド東京」など数々の名店で修業し、2012年よりフレンチの名店「シュヴァル・ドゥ・ヒョータン」で腕を振るってきた彼女は、24年より「五氣里-itsukiri-」のシェフとして、故郷いすみの食材の魅力を引き出す料理を提供している。
 
木村シェフが提示するのは、真の意味でのローカルガストロノミーだ。いすみ川で獲れた天然ウナギ、地元の漁港に揚がった鮮魚、近隣のハンターが仕留めたジビエ、そして契約農家が丹精込めて育てた有機野菜。それらの素材が持つ本質を見極め、最適な技法でアプローチする。
 
供されたコースは、単なる美食を超えた体験だった。それは「ここでしか、今しか味わえない」という、時間と場所に紐づけられた特別な瞬間の連続である。一皿ごとに、この土地の物語が立ち上がってくるようだった。
 
 
食事を終え、ヴィラへ戻る。部屋に備えられた薪ストーブに火を入れると、ゆらゆらと揺れる炎が部屋の隅々まで温めてくれる。クッションに身を委ね、グラスを傾けながら、この一日を振り返る。

心が動く旅の意味

 
クラウンというブランドが70年間守り続けてきた「革新と挑戦」のDNA。それは単に新しい技術を投入することではなく、時代の一歩先を行く価値を提案し続けることだった。今回訪れた「五氣里-itsukiri-」もまた、日本の伝統的な価値観を守りながら現代的な快適性を融合させる、同じ精神を持つ場所だと感じた。
 
「47ROADS BY CROWN -THE EMOTIVE JOURNEYS-」というプログラム名が示すのは、心が動かされる旅の体験だ。効率やスピードが重視される現代において、あえてゆっくりと時間をかけて移動し、その過程そのものを味わう。クラウン エステートの静かで快適な室内、正確なハンドリング、安定した走りは、そうした「移動の豊かさ」を最大化するために存在している。
 
翌朝、窓の外には里山の日常的な風景が広がっていた。チェックアウト後、ヴィラの周囲でクラウン エステートの撮影を行う。畑や農家の家々が点在する、日本の原風景ともいえる里山の中に佇むクルマの姿は、都会では決して見ることのできない光景だった。
 
 
クラウン生誕の地から始まり、日本の原風景へと至ったこの旅。次はどの地域の、どんなシーンと出会えるのか。クラウンとともに走ることで得られる発見は、まだ始まったばかりだ。
 
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