連載

Diary-T 245 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その三

Diary-T 245 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その三

Diary-T Vol.32Diary-T 245 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その三文・アートワーク=桑原茂一壁中にグラフィティーが描かれたスケーボーくんたちの溜まり場付近の図。近くにとてもしゃれた日本人が経営するスケーボーショップ&セレクトショップがある。店の中にはミニランプ?まである。説明が難しいがセンスがどこか違う。私にはセレクションがとても素敵に感じた。それにしても、skullの、しゃれこうべの、なんちゅうの、普遍性?にはどうしても私はしっくりこない。なぜみなさまそれがそんなにお好きなの?おや、なんと、あのshing02が台湾にやってくるではないか。まさに本物は国境を越える。彼のストイックとその姿勢は、ヒップホップが決して失ってはならないソウルだと思う。音楽はまぎれもなくある種のドラッグだが、そのことをちゃんと理解して使う音楽家のみにピュアーという言葉を捧げて欲しい。shing02へ最大のリスペクトを込めたい。そうなのだ、ジャンルはともかく、あらゆる...
Diary-T 246 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その四

Diary-T 246 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その四

Diary-T Vol.32Diary-T 246 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その四文・アートワーク=桑原茂一私のアジアがここにある。いつか、いつか、親日の台湾には新幹線が走っている。で、一路、高雄へ豪華絢爛水上レストランは今は昔。七月十日創刊 台湾ディクショナリーそのタイミングで、創刊イベントをまず高雄で開催する。TASM2012 after311 Rockin'AllowTシャツの展覧会だ。日本からの六十名に台湾から十名を加え、総勢七十名の作品を展示販売する。日本での販売が暫く延期になったのこともあり、まずは、台湾を成功させようと考えている。そしてこの催しは、九月には台北でも行う。出来れば、上海でも、香港でも。もちろん、ART SCHOOLもPartyも。さて最初の展覧会を行う高雄はまるで横浜赤レンガ倉庫 を彷彿させる港の近くのギャラリー街で行う予定だ。私が視察したその日も恋人たちや家族ずれで賑わっていた。ただ行政が中心になって行われていると聞いて、私は...
Diary-T 247 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その五

Diary-T 247 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その五

Diary-T Vol.32Diary-T 247 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その五文・アートワーク=桑原茂一高雄は港町だったのだ。しかもデカイ。気を使って頂いて世界で二番目に高い?高層ビルのホテルを予約して頂いたのはいいが、高所恐怖症気味の私はお尻むずむず夜景を楽しむ余裕はなかった。やっぱり気分は平屋がいい。で、最初に来た八年前?にも確かぶらついた高雄の夜市に出向いた、毎夜毎夜繰り広げられる夜市。安い。安い。安い。しかし時々臭い。豆腐の腐らせた臭豆腐を食べさせるたった一軒の屋台のお陰でその匂いになれないくら~の私はすべての食欲を失ってしまった。来る前にうまい安い新鮮海鮮料理でお腹いっぱいだったせいもあるが、確かなんとかの○玉も食べさせられたのも影響しているかもしれない。そして人気の仙草水(ゼリー?)専門屋台で腕を振るうおばさまの年季の入った手つきに見とれてしまった。あんまり甘くないというのもなんだか拍子抜けした。しかもたったの六十円也。身体にいいのかそうで...
Diary-T 248 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その最終回。

Diary-T 248 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その最終回。

Diary-T Vol.32Diary-T 248 Taiwan dictionary 台北高雄の旅 その最終回。文・アートワーク=桑原茂一台湾の求人ポスターの元気のよさに目を見張る。労働に対してまだ純な思いがあるのではないか。お店はどこでも親切だ。マニュアル通りのセリフしかは話せない日本の労働者たちの心の貧しさをまだ彼らは知らない。働くことを効率にしか置き換えることが出来ないメンタリティーを子供の頃から植え付けられたロボットのような日本の若き二十代~三十代前半までの労働者たちに変化が訪れるとするなら、それは台湾の労働者たちに混ぜてもらうことでしかないかもしれない。働くこと。それ自体が、人間に喜びを生み出すものだということ。思い通りにならないから仕事はクリエイティブにならざるを得ないのだ。台湾で生きてみる。これまでとは違う私に出会う為にはもうつかの間も躊躇している余裕はない。行き当たりばったりで生きてきた私だが、TheEndをあますところ十年程度と捉えるなら、台湾、パリ、インドネシ...
Diary-T Vol.32 243~248|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.32 243~248|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.32桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 243~248Diary-T 248 台北高雄 最終回Diary-T 247 台北高雄の旅 五Diary-T 246 台北高雄の旅 四Diary-T 245 台北高雄の旅 三Diary-T 244 台北高雄の旅 二Diary-T 243 台北高雄の旅 一桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプス』をオープン、89年フリーペーパー『dic...
Diary-T Vol.33 249~254|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.33 249~254|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.33桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 249~254Diary-T 254 LiLyへの道Diary-T 253 GOGOBANDiary-T 252 流浪Diary-T 251 Speak LowDiary-T 250  子供の非Diary-T 249 宮沢章夫の「素...桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプス』をオープン、89年フリーペーパー『dictionary...
Diary-T 249 宮沢章夫の「素晴らしきテクの世界」

Diary-T 249 宮沢章夫の「素晴らしきテクの世界」

Diary-TDiary-T 249 宮沢章夫の「素晴らしきテクの世界」文・アートワーク=桑原茂一私の大変尊敬する作家、宮沢章夫から新刊「素晴らしきテクの世界」が届いた。誠にうれしい。なぜなら、面白いからだ。ふふふと微笑む程度の笑いなら、そこかしこに書きなぐられているから、うれしさも微小だがハハハ…と声に出して笑える。読み物に出会うことはめっきり容易ではないから、ハハハ…自分の発する笑い声にハッとサプライズし心から陽気な気分になってしまう。腹から笑える。これがどれほど楽しいことか(泣く)そういえば、なんでも声に出して読みたい本というのがあるらしい。うん?…出して読みたい本?「本」では響きも文章の締めの座りも見劣りがしてしめっぽくて不都合な趣はどうあがいても抗えない気がする。で類語辞典で「本」の言い換えを検索してみると、図書館・書店などに並ぶ本 類語・縁語書物 ・ 著作 ・ 著書 ・ 書籍 ・ 図書 ・ 蔵書 ・ 文献 ・ 作品 ・ 書き物 ・ ものの本(によると~) ・ 印刷物 ・...
Diary-T 250  子供の非

Diary-T 250  子供の非

Diary-TDiary-T 250  子供の非文・アートワーク=桑原茂一子供の日にもかかわらず?朝からディクショナリー倶楽部で会議。とはいえ暖かい日差しを浴びながらやさしい風を感じながら和やかな楽しい会議。しかも冷蔵庫に残されていた?上品な甘さのリンゴジュースを味わいながら。さて今日も気持ちのいい日が始まっているぞ…、そこへ携帯が鳴る。緊急連絡至急某所へドライバーよろしく。うっむ。困っているのか、わかった。会議を途中で抜け、出動開始!なに?行き先が分からん?駅の名前は?駅へ電話、カーナビへ登録、GO!思ったより鈍い動きの高速道路。車内の空気は急げ急げしかも熱い熱い、窓全開!普段ならまじうるさいカーナビの声がなんて?うん?聞こえない?車が風を切る音でナビ声がかき消されていく。しかも煽るトラックそんなに急いでどこへ行く?あれ?コース可笑しくない?至る所にパトカー、このカーナビ可笑しくなったか?なんでここで出るの?しかもまた高速に入り直す。まっ、こっちの方が空いてるからいいかも。なんて...
Diary-T 251 Speak Low

Diary-T 251 Speak Low

Diary-TDiary-T 251 Speak Low文・アートワーク=桑原茂一「人は自分のことを話すためには、お金さえあきらめる」「喜びの感覚」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120509-00000005-wsj-int脳細胞とシナプスがかなり満足感を得るため、自分の考えを話すことを止められないのだ。自分の素直な気持ちを伝えるメッセージを「自己開示メッセージ(セルフ ディスクロージャー)」と言います。一般的に、セルフディスクロージャーを行うと中脳辺縁系ドーパミン経路に関わる脳の領域の活動が高くなる。ここは食べ物やお金、セックスなどで得られる満足感や快感と関係している部分だ。ねぇ~、あなた、う、うん、俺、疲れてんだよ~だって~、ねぇ~Rock'n Arrow 私はアキラメナイ。← Diary-T 249~254購入はこちらからhttp://ckstore.shop-pro.jp/?pid=43107258
Diary-T 252 流浪(ノマディズム)

Diary-T 252 流浪(ノマディズム)

Diary-TDiary-T 252 流浪(ノマディズム)文・アートワーク=桑原茂一名声とは幸福の輝かしき葬列イヴ・サンローランのドキュメンタリーに考えさせられる。すべてがあってすべてがない。終わりが近づいて来てからしか分からないこと、だらけだ。生きるってね。人生では多くの人と関わる訳だけれど、まるで交通事故のように出会ってしまうひとというのがいる。しかしそれも自分が呼び寄せたオーラかもしれない。私は悪くない。この言葉の呪縛で人は人を威嚇し遂には殺人までしでかすのではないか?もちろん企業間でも民族間でも国単位でもつまり戦争が終わらない理由のすべてにこれがある。子供のときから、「あなたが悪い」と断言される教育という名の愛情という名の洗脳。そこから始まる私を責めるすざましい暴力は無限で際限がなく、いつしか見たこともない強靭なモンスターを生み出してしまう。で、ここらで、そのカルマをあの津波にさらわれてしまったことにしませんか?うん?誰に聞いてるの?出来ないことは出来ない。自らどうしてもし...
Diary-T 253 GOGOBAN

Diary-T 253 GOGOBAN

Diary-TDiary-T 253 GOGOBAN文・アートワーク=桑原茂一塗って効くオットピン!エル!使用上の注意をよく読んで…これって、スネークマンショーのラジオコマーシャル?違います。これは日々ニッポン放送から流れている純粋なラジオコマーシャルです。塗って効く?って、どこに?↑想像力が要のラジオのCMとしては正しいですよね。オット、って、夫?ピン ッて↑ 夫のあそこが?エル→Lって、夫のあそこのサイズのこと?塗って効くオットピンエル!使用上の注意をよく読んで…これって普遍的なつくりのコマーシャルですよね。今時のラジオ。AMラジオは、もう、スネークマンショーはいらないね。AMラジオは、嫌、ニッポン放送は、充分に時間をかけて還暦後の人たちのマーケットを育てているのですね。これは変な意味ではなく、身体が機敏に動けない分想像力を研ぎすます必要がある年齢。つまりラジオというメディアの魅力が想像力ならば、間違いなく成功したラジオ局なんだと確実に認識出来ました。アメリカを始め世界では宗教...
Diary-T 254 LiLyへの道

Diary-T 254 LiLyへの道

Diary-TDiary-T 254 LiLyへの道文・アートワーク=桑原茂一まったく絶妙だ。もう駄目だろう。いくらなんでももう駄目だろう。あきらめかけたそのとき、すっと差し出される救いの神。LiLy Frankyという存在の魅力はその救いにあるのかもしれない。神の存在を、今日だけは、今だけは、と。神頼みする私たちの弱気心を見破るように、彼は誠に見事にジャストのタイミングで、手を差し伸べてくれる。では、ここまでを、もう少々解析解釈してみることにしよう。まず。何かをお願いする気持ち。すべてはここから始まるのです。つまりこの場合、「Rokin'Arrow」のデザインをLiLyへ依頼すること。そうはいっても、間違いなく忙しい方だから、お願いするのは無理だろう…。そうつぶやきながら同時に諦めの気持ちを反芻している。嫌、そんな弱気は駄目だ。気持ちを込めてぶつかろうよ。せめて趣旨だけでも聞いてもらおう。と弱気を封じ込めるやる気の勃興。しかしこの段階で既に心の隅に駄目が宿っている。そんな揺れ動く...
シャネルのあらたなプロジェクトが本日よりスタート|CHANEL

シャネルのあらたなプロジェクトが本日よりスタート|CHANEL

CHANEL|シャネルスペシャルコンテンツサイト「OUTSIDE CHANEL」公開シャネルのあらたなプロジェクト。スタートは日本からシャネルの精神を表現する方法として、スペシャルコンテンツサイト「OUTSIDE CHANEL」が本日公開された。日本をはじめ、世界各国で撮影された女性たちのドキュメンタリーから、シャネルに息づく精神、そしてエレガンスが伝わってくる。Text by IKEGAMI Hiroko(OPENERS)シリーズ第一弾のフィルムは日本が舞台ガブリエル シャネルの生涯やシャネルのアイコンにフォーカスした「INSIDE CHANEL」に対をなす形で公開された「OUTSIDE CHANEL」。これは、世界各国で撮影されたドキュメンタリーフィルムを紹介するサイト。登場するのは、アートや音楽、ビジネスなどさまざまな分野で活躍する女性たちだ。そして、最初のドキュメンタリーの舞台に選ばれたのは、日本。5人の日本人女性が自分の仕事について、生き方について、ときにはエレガンスにつ...
Diary-T Vol.35 261~265|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.35 261~265|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.35桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 261~265Diary-T 265 モアベターDanceDiary-T 264 what should I...Diary-T 263 Lily 革命の花Diary-T 262(2) See me. 焼...Diary-T 262 Very exciting!...Diary-T 261 生きて桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプ...
Diary-T Vol.34 255~260|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.34 255~260|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!

Diary-T Vol.34桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 255~260Diary-T 260 I was knock...Diary-T 259 今は見せない。Diary-T 258 黄色いニラDiary-T 257 誤摩化さない。Diary-T 256  常に裡から、Diary-T 255 モスク桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプス』をオープン、89年フリーペーパー『diction...
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