Diary-T 250  子供の非
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2015年4月15日

Diary-T 250  子供の非

Diary-T

Diary-T 250  子供の非

文・アートワーク=桑原茂一

子供の日にもかかわらず?朝からディクショナリー倶楽部で会議。とはいえ暖かい日差しを浴びながらやさしい風を感じながら和やかな楽しい会議。しかも冷蔵庫に残されていた?上品な甘さのリンゴジュースを味わいながら。さて今日も気持ちのいい日が始まっているぞ…、そこへ携帯が鳴る。
緊急連絡至急某所へドライバーよろしく。うっむ。
困っているのか、わかった。会議を途中で抜け、出動開始!
なに?行き先が分からん?駅の名前は?
駅へ電話、カーナビへ登録、GO!
思ったより鈍い動きの高速道路。車内の空気は急げ急げしかも熱い熱い、窓全開!普段ならまじうるさいカーナビの声がなんて?うん?聞こえない?車が風を切る音でナビ声がかき消されていく。しかも煽るトラックそんなに急いでどこへ行く?あれ?コース可笑しくない?至る所にパトカー、このカーナビ可笑しくなったか?なんでここで出るの?しかもまた高速に入り直す。まっ、こっちの方が空いてるからいいかも。なんて思い違い。混んでまんがな、えっ?えっ?どっち?聞こえない?肝心なところで暴走するバイク!カーナビの声が告げる標識見当たらず?これ違ってない?どこへ行くの?カーナビくん、うん?ここで降りるの?下の道の方が早いの?そもそもいったいこの車はどこへ向かうの?足立区?えっ?いったことないけど…うん?あれ?なんかみたことがあるようなないような…それにしてもこの辺りなんでこんなにひとが多いの?またしても車内の声は急げ急げ急げ…でもさ、車には羽がないから飛べないのだよ。三台前のバスが動かない。横断歩道に人が多すぎて動く前に信号が何度も変わっている。でも、熱いよね、えっ?33度?夏、夏、夏、好きくないけどクーラー入れますとも。
一発で喉に来た。あれ?あれ!あああれ、スカイツリーじゃん。写真、写真、あっ?iphongrapherが外れてただだのiphoneに成り下がっている。

でも撮る撮るが…眩しくで何も見えない画面が日差しの反射で見えないみえない撮れな~い。動く、やっと動く、あれれ、また高速に乗るの?私たちはどこへ?
右?左?まっすぐ?右?左?後ろ?へは行けませんここは高速車はどこへ…あっ、ここかも、降りろここだ降りろ、やった、きっとここだ~うん?なんでこんな高速の降り口におまわりさん?減速減速、止まる。”運転手さん、一時停止気がつきませんでしたか?うん?うん?うん?うん?え~道に迷いまして、その~やっと、遅れてまして、私がなにか?「一時停止違反です」?降り口?どこ?合流地点?(減速して注意して降りて来たやんか…なに難癖つけてんのやこの若いおまわり兄ちゃん)
”切符切りますから、信号右へ渡って待ってて下さい。”うん?二人組かい。どっちも若いな。うん?こいつら自転車で来てんのか。そうか、今日は点数稼ぎの日なんか、よりによって子供の日に、わてら迷える子羊もかかわらず、やっと辿り着いたところで、これかい。なんも危ないことしてませんやろ、せめて子供を送るまで待ってもらえませんか?始めての土地で迷いに迷ってやっとここまで、『出来ません。切符切りますから』あんたらそなことやってるから国民から信用されへんのや、『私たちがいないと事故が減りません』大きく出やがったな、ウソつけ!点数のノルマを消化するために狙ってたんやろ、通常、ここできっちり一時停止するやつなんかおらんことよく知っててこいつら弱いもんいじめしてのやな、あきれてものが言えない。がこいつら人の気持ちを汲むほど人間が出来ていない。マニュアル通りに『私たちがいないと事故が減りません』のオウム返し。哀しいかなこれ日本の現実だ。本当に事故をなくしたいなら守るところが違うやろ。こんないじましいことをさせて点数と国民から金巻き上げる警察に誰が信頼を置くだろうか?

若い彼らの何倍も生きて運転してこの国車事情は良くして知っている。彼らの言う通りに走っていたらこの国は渋滞地獄で経済効率もとんでもないことになっているだろう。賢いドライバーは車の流れを学んで走るから事故が起きないのだ。警察のマニュアル通りに走ることが本当は出来ないことぐらい本当に賢いお巡りさんなら分かっているはずや。
ほんなら言わしてもらいますけど、例えば、朝のラッシュ時にあらゆるところにコンビニの集配車が渋滞を巻き起こしている。しかし一度でも自転車に乗ったお巡りさんが切符を切りに来たところを見たことは皆無だ。これを癒着と言わずしてなにを癒着という。『私たちがいないと事故が減りません』というなら、まず毎朝、コンビニの集配車を取り締まれよ!ノルマを課せられた点数稼ぎの詭弁をさも偉そうに口角泡を飛ばす若きお巡りさんも実はまたこのいつの間にか腐りきった国の犠牲者かもしれない。人をみて判断するという当たり前のことさえできず、『私たちはひとをみて判断するのではなく、違反を見て判断するのです』一見どこにも間違いが含まれていないように思えるセリフに人間の社会が本当はどうなっているのか?
…どうだカツ丼でも食べるか?という今や漫画のような人情の機微は若いマニュアルくんには微塵もない。
所詮どう考えても取り締まりきれないこの国の道路交通法なら、今すぐ危険を起こしている現場からまず取り締まるべきではないか?

もうひとつ言っとくと、コンビニ経営者諸君、君たちは私たちの自動車税の百倍払いなさい。それがせめて人の道でしょう。これは氷山の一角だが、日本で賢く儲けているようにみえる企業のいくつかは、社会へ犠牲を強要し見て見ぬふりをしている。またある企業は土地を農薬や枯れ葉剤付けにして二度と草木も生えない土地と引き換えに格安の商品を生み出し人類の未来を勝手に食い尽くして利益を上げている。どこが文明国家だ。どこが民主主義だ。人類は日本人は本当に前に進んでいるのか?これでは弱肉強食の戦国時代となんら変わりないのではないか。権力を手にする為には手段を選ばない。鳴かねば鳴かしてみせようホトトギス。鳴かねば殺してしまえホトトギス。的経営者が世間では賢い経営者だと褒め讃えられている。金がすべて。まさに、子供の日に、この国の歪みを嫌というほど見せつけられるという現実。原発の問題は日常のこうした歪みに端を発しているのだということをもう一度考えてみる必要があるのではないか。目をつぶっていたのだこれまで…あなたも私も。そう、子供の日は子供の日にあらず。子供にどんな素晴らしい未来を描かせることが出来るのか?
それを問われている「大人の日」ではないか。
と考えてみてもよくよくないに違いない。

ps.本音を言えばもう言ってるか、今日のキップも、
まるで、やくざにかつあげされた気分だが、ちゃんと払いますよ。「見ケ〆」料ですよね。点数も二点上納しますよ。

だって私は間違いなく日本の国籍をもった大人ですもの。

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