日本でいえばまだ江戸時代半ば、1755年に創業したジュネーブの名門ブランド、ヴァシュロン・コンスタンタン。当時のスイス・ジュネーブは、「キャノビチェ」と呼ばれるエリート時計師が活躍する時代であり、同ブランドの創業者ジャン-マルク・ヴァシュロンもそのうちの一人だった。 1819年、創業者3代目に当たるジャック・バレテレミーが、フランスワ・コンスタンタンを共同経営者に迎え、現在のブランド名に改称される。また彼らは積極的に海外進出を行うなど、同ブランドの名を不動のものにした。ここに天才的な発明家のジョルジュ・A・レシューが加わり、新しいレバー式脱進機の開発、組織的な分業システムの確立など、さまざまな面でブランドを支えた。 当時はまだ高価なイギリス時計に対して、チープなスイス時計という考え方が支配的だったが、ヴァシュロン・コンスタンタンの台頭は、やがてはその図式を払拭するほどの勢いで伸びていく。そして20世紀初頭には懐中型のコンプリケーションを発表。スイス三大時計ブランドの一角を担う、世界最高峰のステイタスを掌握していた。第2次世界大戦後のジュネーブ平和会議に列席した米・ソ・英・仏の首脳陣にも、記念品として同社製品が寄与される。 懐中時計から腕時計へとシフトしていった時代、多くの名門が歴史の狭間に消え去ったが、同ブランドの名声はあいからず鳴り止まなかった。1970年代から続くクオーツショックも乗り越え、今年で創業252周年。この記録は継続する時計ブランドの中では世界最古のものである。そして2004年には、ジュネーブ郊外に巨大な自社工房を完成させ、意欲的に自社製品の拡充を図っている。 【創業年】1755年 【創業地】スイス、ジュネーブ 【主なシリーズ名】マルタ、オーヴァーシーズ、パトリモニー 【問い合わせ先】ヴァシュロン・コンスタンタン 0120-63-1755 公式サイトhttp://www.vacheron-constantin.com/
VACHERON CONSTANTIN
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタンふたつのタイムゾーンを同時に表示する「オーヴァーシーズ・デュアルタイム」ヴァシュロン・コンスタンタンが来年1月のSIHH2018を前に、「プレSIHH2018新作」として「オーヴァーシーズ・デュアルタイム」を発表。2018年2月以降にリリースされる予定だ。Text by YANAKA Tomomi付け替えに便利なアリゲーターストラップ、ラバーストラップも付属昨年リニューアルしたヴァシュロン・コンスタンタンの「オーヴァーシーズ」にトラベル機構を搭載した「オーヴァーシーズ・デュアルタイム」が登場。その最大の特徴といえるのが、ふたつのタイムゾーンを同時に表示することにある。搭載するのは、開発に数年を要したという自社製自動巻きムーブメント。時計はユーザーが現在いる場所のローカルタイムを表示し、先端に三角の矢をあしらったもう一方の時針は、リファレンスタイム、一般的に“ホームタイム”と呼ばれる時刻を示す。針調整は、いずれもリュ...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン「トラディショナル・コンプリートカレンダー・コレクション・エクセレンス・プラチナ」ヴァシュロン・コンスタンタンが誇るムーフェイズ時計「トラディショナル」に、プラチナ製の「トラディショナル・コンプリートカレンダー・コレクション・エクセレンス・プラチナ」が世界100本限定で誕生した。ケース、文字盤、ブレスレットすべてにプラチナを使用したレアモデルである。Text by YANAKA Tomomi日付を文字盤の外周に配置する古典派レイアウトも愛おしい2018年1月に開かれるSIHHを前に“プレSIHH”として発表された「トラディショナル・コンプリートカレンダー・コレクション・エクセレンス・プラチナ」。このモデルは機械式複雑時計を象徴するコンプリートカレンダーに焦点を当てたアイテムだ。2006年以降、「コレクション・エクセレンス・プラチナ」の名称のもとに限定モデルを発表してきたヴァシュロン・コンスタンタン。その特徴とは、プ...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン1940年代の代表作に現代的なアレンジをプラス。トリプルカレンダー機能を搭載したNEWヴィンテージヴァシュロン・コンスタンタンが「ヒストリーク」コレクションに月・曜日・デイト表示機構を搭載した新作「ヒストリーク・トリプルカレンダー1942」を発表。1940年代を代表するスタイルコンシャスなデイリーコンプリケーションが、現代に甦った。Text by YANAKA Tomomiヴィンテージデザインゆえの凛とした佇まいを再現ヴァシュロン・コンスタンタンが1942年に発表した「リファレンス4240」から着想を得て、復刻した「ヒストリーク・トリプルカレンダー1942」。実用コンプリケーションとして確立した技術やカレンダー表示の特徴的なデザインに焦点を当てたモデルだ。オリジナルモデルの復刻でありながら、現代的なアレンジも加味。トリプルカレンダーモデルとして登場した新作は、直径40mmのケースに3気圧の防水性が加わり、ケースバッ...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン“ジャパニーズ・スタイル文字盤”を彷彿とさせるタイムレスかつ精緻な印象ヴァシュロン・コンスタンタンと日本との100年に及ぶ友好関係を祝う特別な時計が、2017年10月末頃に75本限定でリリースされる予定だ。Text by KASUGA Hana文字盤に施されたハンドメイド特別装飾が素晴らしい上品かつ清楚な趣で、多くの日本人を魅了する「ヴァシュロン・コンスタンタン」。そもそも、このブランドと日本との関係は、いまからちょうど100年前、1917年にまで遡る。熟達の技や品質の高さが理解され、とりわけ当時の貴族たちに愛されていたという。やがて日本市場に合わせた時計を提供するようになり、“ジャパニーズ・スタイル文字盤”と称される独特のデザインも誕生。そんな日本との100年に渡る友好関係を記念したスペシャルなモデルが75本限定でリリースされる。「トラディショナル日本100周年記念モデル」は、ヴァシュロン・コンスタンタンのこれま...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン歴史ある地名を冠する最新モデルVACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン)の「ケ・ド・リル」に、ブルーの文字盤を採用したステンレススティールモデルが加わる。ブルーの文字盤とアリゲーターレザーストラップの調和が印象的で、シンプルなルックスは日常使いにもぴったりだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)構造がもたらすダイナミックなフォルムヴァシュロン・コンスタンタンの「ケ・ド・リル」は、高級腕時計製造の伝統を現代的なスタイルで表現したモデルだ。コレクション名の「ケ・ド・リル」は、ジュネーブ市内にあるメゾンゆかりの歴史的な地名に由来する。この度「ケ・ド・リル」にステンレススティールモデルに、トレンドカラーのブルーを纏う新たなモデルが登場する。頑強で軽量な直径41mmのスレンテススティール・ケースは、ポリッシュとサテンブラッシュ仕上げを施し、造形を強調している。ケースデザイン...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタンラグジュアリースポーツの原点「オーヴァーシーズ」(1)2015年に創業260年に到達したヴァシュロン・コンスタンタン。15年末に登場した“史上最も複雑な時計”が展示され、ブースが賑わう中、ブランドのアイデンティティを体現するラグジュアリースポーツ「オーヴァーシーズ」を全面的にリニューアルした。Text by KAWADA Akinori伝統と最新が交錯した新しい歴史の幕開け2015年が創業260年の記念の年ならば、2016年は新しい歩みの第一歩。世界最古級のブランド、ヴァシュロン・コンスタンタンのブースを訪れた人は、そんな思いにとらわれたのではないだろうか。ヴァシュロン・コンスタンタンのブースを訪れると、最初に目につくのが、2015年に登場した“史上最も複雑な時計”「リファレンス57260」だ(時計の詳細はこちら)。この時計は、新開発の技術も多数搭載するが、言わば、260年にわたるジュネーブのキャビノティエの培った...
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン世界限定各20本の希少なメティエ・ダール発表2016年1月のSIHHに先駆けて、“プレSIHH”の動きが本格化する矢先、いち早く、第1弾モデルを日本に上陸させたブランドが現れた。世界最古級の歴史を誇るマニュファクチュール、ヴァシュロン・コンスタンタンの装飾芸術とスケルトン加工も見事な希少な限定モデルである。Text by KAWADA Akinori世界最薄の手巻きムーブメントも搭載するリシュモン グループを中心とした高級時計メゾンが参加する見本市、SIHHの開催が2016年1月と迫っている。参加各ブランドが「プレSIHH」への動きを本格化させようとしている。そんななか、その第1弾モデルが日本に初入荷されたというニュースが飛び込んできた。世界最古級のマニュファクチュールであり、ジュネーブの時計職人“キャビノティエ”の伝統を今に伝えるヴァシュロン・コンスタンタンから、貴重なレディースの名品「メティエ・ダール・ファブリ...
VACHERION CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン創業260周年を記念して、圧巻の新作を披露(1)昨年は1月のS.I.H.H.(ジュネーブサロン)に先駆けて、多数の新作を披露したヴァシュロン・コンスタンタン。創業から260周年を迎えた現在世界最古の時計メゾンは、今年の香港でも圧巻の内容。世界でもっとも複雑な時計を世界ではじめて一般公開したほか、過去の名作をモチーフにしたクロノグラフや新レディースコレクションなど、どこよりも充実した新作を展示した。Photographs & Text by SHIBUYA Yasuhitoコレクターズピースの魅力を再現2015年のWATCHES & WONDERS新作のなかでも、時計愛好家にとって絶対に見逃せないモデルのひとつが、このクラシックな2カウンターダイヤルの手巻きクロノグラフだ。「ヒストリーク」というコレクション名と「1955」という年号が示すように、1955年製「Ref.6087」という、メゾンではじめ...