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2019年8月30日
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダーのNEWフェイス|VACHERON CONSTANTIN
VACHERON CONSTANTIN|ヴァシュロン・コンスタンタン
永久カレンダー+自動巻きを搭載しながらケース厚わずか8.1mmの実力モデル
ヴァシュロン・コンスタンタンの傑作ムーブメントを搭載した「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」。今年、新たなバリエーションが2モデル登場し、ラインナップが拡充した。このモデルの魅力は複雑機構を極薄く仕上げたところにある。改めてこのモデルの魅力をひも解いてみたい。
Text by KOIZUMI Yoko
徹底した使いやすさへの追求が贅沢なムーブメントを生んだ
ヴァシュロン・コンスタンタンは創業261年目を迎えた2016年、「オーヴァーシーズ」を進化させ、これまで以上にカジュアルエレガンスと実用性を兼ね備えたコレクションを披露した。
このオーヴァーシーズのベゼルは同社のアイデンティティであるマルタ十字をモチーフとしている点が特徴だ。マルタ十字とはキリスト教の騎士修道会であるヨハネ騎士団の象徴として知られ、8つの角で騎士道における8つの美徳を示すとされている。
このオーヴァーシーズのベゼルは同社のアイデンティティであるマルタ十字をモチーフとしている点が特徴だ。マルタ十字とはキリスト教の騎士修道会であるヨハネ騎士団の象徴として知られ、8つの角で騎士道における8つの美徳を示すとされている。
ただしヴァシュロン・コンスタンタンがこの形状を採用したのは、かつて香箱のカバーに取り付けられたパーツの形状から着想を得ており、宗教的背景からと言うわけではない。1880年にスイス・ベルンにあるスイス連邦知的財産庁に登録され、約140年にわたり、同社のシンボルとしてあり続けている。
これまでマルタ十字の意匠はさまざまなモデルに組み込まれてきたが、オーヴァーシーズほど、このアイコンを強く印象付けるデザインはない。その意味でもブランドのアイデンティティを最も具象しているコレクションと言えそうだ。
新コレクションと同時に登場しているのが「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」である。このモデルに搭載されるムーブメントはCal.1120 QP/1だ。時刻、日付、曜日、月、閏年、そしてムーンフェイズを2100年まで正確に表示する、機械式コンピュータともいえるムーブメントである。
これまでマルタ十字の意匠はさまざまなモデルに組み込まれてきたが、オーヴァーシーズほど、このアイコンを強く印象付けるデザインはない。その意味でもブランドのアイデンティティを最も具象しているコレクションと言えそうだ。
新コレクションと同時に登場しているのが「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」である。このモデルに搭載されるムーブメントはCal.1120 QP/1だ。時刻、日付、曜日、月、閏年、そしてムーンフェイズを2100年まで正確に表示する、機械式コンピュータともいえるムーブメントである。
どんな時計メーカーであっても複雑機構を薄型化することには苦心するものだが、ヴァシュロン・コンスタンタンはこの難題を華麗にクリアし、わずか4.05mm厚のムーブメントを完成させている。しかも自動巻き機構も搭載しているのだ。
仮にAという機構を持たせたい場合、ベースムーブメントにAの機構を備えたモジュールを重ねて製作するのが一般的だ。なぜならゼロベースで製作するよりもコストがかからず、短時間で作れるからだ。だが重ねることでムダなスペースが増え、完成した時計は厚くなる。
そんな道をヴァシュロン・コンスタンタンは選ばない。彼らは永久カレンダー機構を搭載した、薄い自動巻きムーブメントをゼロから作るのである。なぜならその方が装着フィールが良く、ゼンマイを巻く必要がなく、常に必要な情報を表示することができ、ユーザーにとって使いやすいからだ。
Cal.1120 QP/1の誕生により、“エクストラフラット”の名にふさわしいケース厚8.1mmを実現。これほどフィットするパーペチュアルカレンダーモデルはほかにない。そして現在、このムーブメントはオーヴァーシーズとパトリモニーに搭載されるのみである。もちろんシースルーバックからこの名機を見ることができる。22Kゴールド製ローターは、オーヴァーシーズらしく方位図がかたどられている。
数少ないモデルに対して、専用ムーブメントを制作するとはなんとも贅沢な話だが、これがヴァシュロン・コンスタンタンの矜持であり、実力であり、魅力である。
そして今年、「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」にブルーカラー・ダイアルモデルが登場した。ピンクゴールドケースとの組み合わせも精悍かつ大胆で、マルタ十字のモチーフともよく似合う。オーヴァーシーズのコンセプトであるカジュアルエレガンスの解釈をさらに一歩進めたモデルとなっている。
仮にAという機構を持たせたい場合、ベースムーブメントにAの機構を備えたモジュールを重ねて製作するのが一般的だ。なぜならゼロベースで製作するよりもコストがかからず、短時間で作れるからだ。だが重ねることでムダなスペースが増え、完成した時計は厚くなる。
そんな道をヴァシュロン・コンスタンタンは選ばない。彼らは永久カレンダー機構を搭載した、薄い自動巻きムーブメントをゼロから作るのである。なぜならその方が装着フィールが良く、ゼンマイを巻く必要がなく、常に必要な情報を表示することができ、ユーザーにとって使いやすいからだ。
Cal.1120 QP/1の誕生により、“エクストラフラット”の名にふさわしいケース厚8.1mmを実現。これほどフィットするパーペチュアルカレンダーモデルはほかにない。そして現在、このムーブメントはオーヴァーシーズとパトリモニーに搭載されるのみである。もちろんシースルーバックからこの名機を見ることができる。22Kゴールド製ローターは、オーヴァーシーズらしく方位図がかたどられている。
数少ないモデルに対して、専用ムーブメントを制作するとはなんとも贅沢な話だが、これがヴァシュロン・コンスタンタンの矜持であり、実力であり、魅力である。
そして今年、「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」にブルーカラー・ダイアルモデルが登場した。ピンクゴールドケースとの組み合わせも精悍かつ大胆で、マルタ十字のモチーフともよく似合う。オーヴァーシーズのコンセプトであるカジュアルエレガンスの解釈をさらに一歩進めたモデルとなっている。
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー
Ref|4300V/000R-B509
ムーブメント|自動巻き(Cal.1120 QP/1)
機能|時刻表示、パーペチュアルカレンダー(日付、曜日、月、閏年表示)、ムーンフェイズ、パワーリザーブ40時間
ケース素材|18Kピンクゴールド
ケース径、厚|41.5mm、8.1mm
ストラップ素材|容易に付け替え可能なインターチェンジャブルのラバーストラップとアリゲーターストラップ
防水|5気圧
価格|805万円(税別)
発売|2019年9月発売予定
Ref|4300V/000R-B509
ムーブメント|自動巻き(Cal.1120 QP/1)
機能|時刻表示、パーペチュアルカレンダー(日付、曜日、月、閏年表示)、ムーンフェイズ、パワーリザーブ40時間
ケース素材|18Kピンクゴールド
ケース径、厚|41.5mm、8.1mm
ストラップ素材|容易に付け替え可能なインターチェンジャブルのラバーストラップとアリゲーターストラップ
防水|5気圧
価格|805万円(税別)
発売|2019年9月発売予定
問い合わせ先
ヴァシュロン・コンスタンタン
Tel. 0120-63-1755
http://www.vacheron-constantin.com