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2024年7月18日
ポルシェ マカンがBEV専用モデルにフルモデルチェンジ|Porsche
Porsche Macan|ポルシェ マカン
ポルシェの電動化戦略における重要モデル
ポルシェジャパンは、フル電動化し第2世代へとフルモデルチェンジした新型マカンの予約受注を開始した。
Text by YANAKA Tomomi
エントリーグレードの「マカン」は初の後輪駆動
発売から10年を経て、フル電動モデルの第2世代へと移行したマカン。2024年1月にシンガポールでワールドプレミアを果たした2グレードも含め、全4グレードが一斉に日本へ導入された。
ラインアップはすべてBEVで「マカン」「マカン4」「マカン4S」「マカンターボ」の4グレードを展開される。
この全面的な電動化は、ポルシェが2030年までに新車販売の80%以上を電気自動車にするという野心的な目標の達成に向けた重要なステップであると考えられる。
マカンはポルシェの主力モデルであり、年間約8万7000台を販売する稼ぎ頭だ。そのため、マカンのBEV化はポルシェの電動化戦略に大きな影響を与えるからだ。また、フォルクスワーゲングループ内のBEV専用プラットフォーム(PPE)を活用できることも、電動化を後押しした要因の一つだろう。
特筆すべきは、エントリーグレードの「マカン」に初の後輪駆動が採用されたことだ。マカン4に使用されている最高出力250kW(340ps)の後車軸モーターのみを搭載することで後輪駆動し、より高い効率性につながるという。
オーバーブーストパワーを含めると最高出力265kW(360ps)、最大トルク563Nmを発生し、最高時速は220㎞を記録。全輪駆動のマカン4よりも車重は110kg軽量に。バッテリーは、ほかのグレードと同じく100kWhとなっており、WLTPモードの総合航続距離は最大641㎞になる。
一方、2024年1月にシンガポールでワールドプレミアされた「マカン4」と「マカンターボ」の間に位置するのが、全輪駆動の「マカン4S」だ。
「マカン4」「マカンターボ」と同様に、フロントおよびリアアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターモーターを採用しており、システム出力は330kW(448ps)、短時間のオーバーブーストを含めると最大380kW(516ps)、ローンチコントロールを使用すると最大トルクは820Nmを発生。
ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)も標準装備されており、最高時速は240㎞、0-100km/h加速は4.1秒を記録し、WLTPの総合航続距離は最大606㎞だ。
「マカン4」「マカン4S」「マカンターボ」には電子制御のポルシェトラクションマネジメント(ePTM)システムも搭載されており、従来の全輪駆動システムよりも約5倍速く前輪と後輪の間で駆動力を配分できるとポルシェでは謳う。
ボディサイズは全長4784×全幅1938×全高1622㎜のミッドサイズ。ホイールベースは先代よりも86㎜長くなった一方、フロントとリアのオーバーハングは短くなるとともに、空気抵抗は0.25に抑えられ、航続距離などに寄与する。
インフォテインメントシステムは、Android Automotive OSをベースに、「ヘイ、ポルシェ」と呼びかけることで起動する音声アシスタントが充電ステーションを含むルートなどを案内。さらに、拡張現実技術を備えたヘッドアップディスプレイなども装備された。
すべてのモデルでオプションとして、オフロードデザインパッケージも用意。荒れた未舗装道路や急な坂の上り下りもより楽になるといい、最低地上高は標準より10㎜高い195㎜となる。
マカンのステアリングは全グレード右側のみで、価格は「マカン」が998万円、「マカン4」が1045万円、「マカン4S」が1196万円、「マカンターボ」が1525万円となる。
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