“もうひとつのヘレンケラー物語”『奇跡のひと マリーとマルグリット』

“もうひとつのヘレンケラー物語”『奇跡のひと マリーとマルグリット』

実際にあった三重苦の少女と修道女の心の交流を描く『奇跡のひと マリーとマルグリット』19世紀のフランスに生きた三重苦の少女と修道女の心の交流を描く『奇跡のひと マリーとマルグリット』。6月6日(土)より、シネスイッチ銀座ほか、全国順次公開される。Text by YANAKA Tomomiセザール賞の受賞経験をもつイザベル・カレが修道女を熱演三重苦の少女マリーと、彼女に生きる喜びを与えた修道女マルグリット。19世紀のフランスで本当にあった“もうひとつのヘレンケラー物語”が日本でも公開される。メガホンを取ったのは、『デルフィーヌの場合』(1998年)などで知られるジャン=ピエール・アメリス監督。また三重苦の少女マリーを演じたのは、自身も聴覚にハンディキャップを抱える新人のアリアーナ・リヴォアール。ジャン=ピエール・アメリス監督により見出だされ、本作で映画デビューを果たした。そして、修道女マルグリットを演じたのは、セザール賞の主演女優賞にも輝いたことのあるイザベル・カレ。難病を抱えながら...
ジェームズ・フランコ原作の青春群像小説を巨匠コッポラの孫が映画化『パロアルト・ストーリー』

ジェームズ・フランコ原作の青春群像小説を巨匠コッポラの孫が映画化『パロアルト・ストーリー』

ジェームズ・フランコ原作の青春群像小説を巨匠コッポラの孫が映画化ジア・コッポラ監督の長編デビュー作『パロアルト・ストーリー』俳優ジェームズ・フランコ原作の小説を巨匠フランシス・F・コッポラの孫、ジア・コッポラが映画化した青春群像劇『パロアルト・ストーリー』。6月6日(土)から6月26日(金)まで、新宿シネマカリテで開かれる「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2015」で限定公開される。Text by YANAKA Tomomi若手注目のエマ・ロバーツら、繊細な感性を表現する若手俳優が集結人気俳優ジェームズ・フランコが自身の故郷パロアルトを舞台に2010年に発表した短編小説を映画化した『パロアルト・ストーリー』。誰もが経験する青春時代の繊細な人間関係や複雑な感情のもつれを映画化したのは、巨匠コッポラの孫であり、ソフィア・コッポラの姪、さらには写真家としても活躍するジア・コッポラだった。本作が長編映画のデビュー作となったジア・コッポラとジェームズ・フランコがタッグを組み、2...
ベストセラーノンフィクションを映画化した『凶悪』

ベストセラーノンフィクションを映画化した『凶悪』

原作本を3名にプレゼント!白石和彌監督がベストセラーノンフィクションを映画化心の闇へ切り込んだクライム・サスペンス『凶悪』ベストセラーノンフィクションを白石和彌監督が映画化した『凶悪』が、9月21日(土)から新宿ピカデリーほかで全国ロードショーされる。この公開を記念し、OPENERSでは原作本の『凶悪-ある死刑囚の告発-』を3名にプレゼントする。Text by YANAKA Tomomi迫力で演じきった主演の山田孝之死刑囚の告発をもとに、ジャーナリストが闇に葬られようとした殺人事件を暴き出し、犯人逮捕へと導いた顛末を綴ったベストセラーノンフィクション、『凶悪―ある死刑囚の告発―』が個性溢れるキャストを迎え、映画化。人間が内に秘める心の闇へ切り込んだクライム・サスペンスとして完成した。監督は、デビュー作『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で注目を浴びた白石和彌監督。実録路線の撮影方法で知られた、故若松孝二監督に薫陶を受けた愛弟子でもある彼が、現代社会を衝いた重量級の人間ドラマを生み...
いまをときめく綾野剛主演『シャニダールの花』

いまをときめく綾野剛主演『シャニダールの花』

いまをときめく綾野剛と鬼才・石井岳龍監督がタッグ女性の胸に咲く謎の花を巡るファンタジー『シャニダールの花』(1)選ばれた女性の胸に咲く謎の花を巡るファンタジー──。いまをときめく綾野剛と鬼才・石井岳龍監督のタッグで贈る『シャニダールの花』が、7月20日(土)よりテアトル新宿ほかでロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi7年間、温めつづけてきた入魂の一作2011年、10年ぶりの長編作『生きてるものはいないのか』を発表。これまでのビジュアルで魅せる作風から「会話劇」にシフトし、あらたな才能を開花させた石井岳龍監督。そんな彼が、7年もの間温めつづけてきたという入魂の一作が『シャニダールの花』だ。イラクのシャニダール遺跡で、埋葬された骨とともに花の化石が発見された。これは野蛮だったとされるネアンデルタール人も、死者を悼み、花を捧げていたことを意味する。石井監督は今回、「人間の“心”の発生の瞬間」といわれている、この“事件”にヒントを得て、寓話的な設定のなかに男女の姿、...
綾野剛主演で園子温監督が人気コミックを実写化『新宿スワン』

綾野剛主演で園子温監督が人気コミックを実写化『新宿スワン』

MOVIE|綾野剛主演で園子温監督が人気コミックを実写化歌舞伎町のスカウトマンたちが繰り広げる熾烈な争いを描く『新宿スワン』新宿・歌舞伎町を舞台に男たちの熾烈な争いを描いた和久井健原作の人気コミック『新宿スワン』を、綾野剛ら豪華キャストを迎えて園子温監督が映画化。5月30日(土)より全国ロードショーされる。Text by WATANABE Reiko(OPENERS)監督自身の青春の残像が刻まれた、エンターテインメント作品の王道『ヒミズ』や『TOKYO TRIBE』など、国内外から高い支持を集める鬼才・園子温監督が、8年間におよぶ連載直後から熱狂的な人気を誇る和久井健原作のコミックを、綾野剛、山田孝之、沢尻エリカ、金子ノブアキ、村上淳、伊勢谷友介ら豪華キャストを迎えておくる映画『新宿スワン』。新宿・歌舞伎町を舞台に、綾野剛演じる一文なしの白鳥龍彦が、スカウトマンとして働きながら、さまざまな人たちに出会い、成長していく姿を描いた物語だ。公開に先立ち、5月7日に新宿・歌舞伎町のTOHO...
河瀨直美監督の最新作『2つ目の窓』

河瀨直美監督の最新作『2つ目の窓』

奄美大島の豊かな自然を舞台に少年少女の恋をとおして描く命の奇跡河瀨直美監督の最新作『2つ目の窓』日本を代表する河瀨直美監督の最新作『2つ目の窓』が7月26日(土)より公開。奄美大島の豊かな自然を舞台に少年少女の恋をとおして、“命の奇跡”が描かれる。Text by YANAKA Tomomi島の高校生を繊細かつ力強く演じる村上虹郎と吉永淳1997年『萌の朱雀』でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞し、2007年には『殯の森(もがりのもり)』でおなじくカンヌでグランプリ(審査員特別賞)を受賞するなど、生きとし生けるものに等しく向けられたまなざしに支えられた独自の世界観を生み出してきた河瀨直美監督。 今年のカンヌのコンペティション部門に選出された彼女の最新作『2つ目の窓』もまた、いまなお自然と神が共存し、河瀨監督のルーツでもあるという奄美大島を舞台に、命の源である海と深い森が放つ濃密なエネルギーがみなぎる作品となった。河瀬直美監督これまでも演技経験の有無ではなく、...
「フランス映画祭2014」が今年も開催!

「フランス映画祭2014」が今年も開催!

カンヌ映画祭の監督賞を受賞したトニー・ガトリフが団長に!「フランス映画祭2014」が今年も開催最新のフランス映画をいち早く観ることができる「フランス映画祭2014」が今年も6月27日(金)に開幕。有楽町マリオンの有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇を舞台に6月30日(月)まで12作品が上映されるほか、多彩なイベントが繰り広げられる。Text by YANAKA Tomomiコメディからハードボイルドまで。映画を通して知るフランス人の生き様フランス文化の多様性、そしてフランスのいまを映画を通して感じることができる「フランス映画祭」。今年は、日仏文化協力90周年、フランス映画の海外での振興を担うユニフランス・フィルムズ設立60周年にあたり、この記念すべき年をさまざまなコンテンツで盛り上げる。そして、毎年豪華ゲストが来日することでも知られる本映画祭。今年の団長には『愛より強い旅』(2004年)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したトニー・ガトリフ監督に決定。 今年のカンヌ国際映画祭で特別招...
エキスパートが指南 初心者のための東京国際映画祭入門(1)

エキスパートが指南 初心者のための東京国際映画祭入門(1)

今年こそはあなたも国際映画祭デビュー!いよいよ第27回東京国際映画祭が10月23日(木)に開幕エキスパートが指南する、初心者のための東京国際映画祭入門(1)今年も10月23日(木)から東京国際映画祭(TIFF)が開幕する。SAMURAI賞の授与式に登壇予定の北野武監督とティム・バートン監督をはじめ、レッドカーペットを歩く豪華ゲストを間近で見られるまたとないチャンスが目白押し。興味はありつつも、これまでなかなか会場に足を運ぶまでには至らなかったOPENERS読者に向けて、コンペティション部門のプログラミング・ディレクターを務める矢田部吉彦氏が映画祭デビューの心得を指南。ジャンル別に矢田部氏が厳選した10作品の見どころを紹介する。Text by YATABE YoshihikoEdited by WATANABE Reiko(OPENERS)気になる1本を選んだら、普段見ないジャンルにもあえてチャレンジ何事も事前準備と心得さえあれば、はじめてだって安心して取り組める。今年こそは映画祭デ...
3回目を迎えた『ポーランド映画祭』が今年も開幕

3回目を迎えた『ポーランド映画祭』が今年も開幕

民主化25周年を記念した作品も上映3回目を迎えた『ポーランド映画祭』が今年も開幕良質な映画の“産地”として知られるポーランド映画を一堂に集めた『ポーランド映画祭2014』が今年も開幕。11月22日(土)から11月28日(金)までと、12月13日(土)から12月26日(金)まで、渋谷のシアター・イメージフォーラムで開かれる。Text by YANAKA Tomomi現代ポーランド映画を盛り立ててきたヴォイチェフ・イエジー・ハス監督の特集を開催戦後ポーランドの映画史に残る傑作や隠れた名作を数多く紹介し、今年で3回目の開催となる『ポーランド映画祭』。昨年の同映画祭でプレミア上映された『イーダ』は、欧米でのヒット作となり、日本でも劇場公開が実現するなど話題を呼んだ。今年の映画祭でも、ポーランドが誇る巨匠イエジー・スコリモフスキ監督が監修に参加。ジャパンプレミアから、個性的なフィルムメイカーたちの名作にいたるまで20本の作品が選び抜かれ、キェシロフスキ、ザヌーシ、ボロフチク、クラウゼら個性的...
八ヶ岳で本格的な映画を楽しむ 「星空の映画祭」開催

八ヶ岳で本格的な映画を楽しむ 「星空の映画祭」開催

八ヶ岳の高原で映画を楽しむ「第29回 星空の映画祭」開催野外で本格的に映画を楽しめる「第29回 星空の映画祭」が、8月1日(金)から8月24日(日)まで、長野県原村の八ヶ岳自然文化園野外ステージで開催。話題の最新作からハリウッド映画の名作まで、全8作品がラインナップされている。Text by WATANABE Reiko(OPENERS)降り注ぐ星のもとで、ロマンチックな映画体験1981年にスタートし、その後26年間にわたって長野県原村の夏の風物詩として多くの人に愛されてきた「星空の映画祭」。2007年に1度は惜しまれつつ幕を閉じたものの、地元住民を中心とした有志ボランティアによって復活。4年目を迎えた2013年には、5000人を超える来場者数を記録するなど、地道な活動でファンの心をつかんでいる映画祭のひとつだ。会場となるのは八ヶ岳自然文化園園内の野外ステージ。標高1300メートルに位置する原村の高原に幅11メートル、高さ5メートルのスクリーンを張り、35ミリフィルム映写機と最新の...
人類と家族を救うため、時空を超えたミッションに挑む男の物語『インターステラー』

人類と家族を救うため、時空を超えたミッションに挑む男の物語『インターステラー』

人類存亡の危機を救うため、時空を超えたミッションに挑む男と娘の物語巨匠クリストファー・ノーラン最新作『インターステラー』地球滅亡が迫るなか、人類、そして愛する家族の未来を守るためにミッションに挑む、巨匠クリストファー・ノーラン監督によるSFドラマ『インターステラー』。11月22日(土)より、新宿ピカデリーほかで全国ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomiハリウッドの実力派が集結した豪華キャスト『インセプション』や『ダークナイト』など、スケールの大きな作品で知られるクリストファー・ノーラン監督。人類存亡の危機を救うため、時空を超えたミッションに挑むひとりの男の選択と挑戦を描いた『インターステラー』が、いよいよ日本でも公開される。巨匠のもとにハリウッドの実力派俳優が集結。主人公の元エンジニアのクーパーには、マシュー・マコノヒー。また生物学者アメリア役にはアン・ハサウェイを配し、オスカー俳優が見事なタッグを組んでいる。このほかにもジェシカ・チャステインやケイシー・ア...
豪華キャスト、制作陣が壮大なスケールで贈る『レ・ミゼラブル』

豪華キャスト、制作陣が壮大なスケールで贈る『レ・ミゼラブル』

豪華キャスト、制作陣が壮大なスケールで贈るミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』ミュージカルの金字塔を、超一級のキャストとスタッフの手により完全映画化した『レ・ミゼラブル』が、12月21日(金)からTOHOシネマズ日劇ほかで全国ロードショーされる。Text by YANAKA Tomomi映画とミュージカルで活躍するヒュー・ジャックマンが熱演文豪ヴィクトル・ユゴーの小説を原作に、1985年の初演以来、いまなおロングラン記録を更新しつづけるミュージカルの最高峰『レ・ミゼラブル』。タイトルの「レ・ミゼラブル(悲惨な人びと)」のとおり、つらい境遇にある登場人物たちが貫く“真実の愛”で、世界中の人びとを魅了しつづける舞台の興奮と感動が、名曲とともに壮大なスケールで映像化された。キャストはこれ以上望めないような豪華な顔ぶれ。主人公ジャン・バルジャンを演じるのは、映画スターであると同時にトニー賞に輝くミュージカル・スターとしても活躍するヒュー・ジャックマン。そして、宿敵ジャベールはオスカー俳優...
車椅子の天才物理学者、ホーキング博士の知られざる愛の物語『博士と彼女のセオリー』

車椅子の天才物理学者、ホーキング博士の知られざる愛の物語『博士と彼女のセオリー』

主演のエディ・レッドメインがアカデミー賞主演男優賞を受賞!車椅子の天才物理学者、ホーキング博士の知られざる愛の物語『博士と彼女のセオリー』難病と闘いながら、“車椅子の天才物理学者”として知られるスティーヴ・ホーキング博士の愛の物語を描いた『博士と彼女のセオリー』は、主演のエディ・レッドメインが先月開かれたアカデミー賞の主演男優賞にも輝いた話題作。3月13日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほかで全国公開される。Text by YANAKA Tomomi監督はドキュメンタリーと劇映画の両分野で活躍するジェームズ・マーシュALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を抱えながらも、最先端の研究で宇宙の秘密を解き明かしてきたホーキング博士。彼の半生を描いた『博士と彼女のセオリー』は、博士が打ち立てた数々の偉業は、ある女性によって支えられていたという知られざる実話にスポットを当てたヒューマン・ラブストーリー。ホーキング博士の妻であったジェーン・ホーキングによる原作を映画化した本作。ドキュメン...
『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』独占試写会にご招待!

『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』独占試写会にご招待!

トークイベント付き独占試写会に40組80名をご招待!この秋もっとも切なくて美しい、大人のための恋愛映画ミシェル・ゴンドリー最新作『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』(1)人生は泡のよう。消えないうちに、愛して――。“現代でもっとも悲痛な恋愛小説”として語り継がれる、ボリス・ヴィアンの原作『うたかたの日々』を、ミシェル・ゴンドリー監督が映画化! 儚くも美しい、愛の物語が誕生した。OPENERSでは10月5日(土)のロードショーに先駆け、読者40組80名を招いた独占試写会を開催。この機会、お見逃しなく。Text by TANAKA Junko (OPENERS)“現代でもっとも悲痛な恋愛小説”を完全映画化!あるときは小説家。またあるときはジャズ・トランぺッター、シンガー・ソングライター、翻訳家、詩人、エンジニア……。複数の“顔”を自由自在に使い分けていたというボリス・ヴィアン。ドラマチックな人生を全力で駆け抜け、39歳の若さでこの世を去った。1946年に発表された『うたかたの日々』...
名匠パトリス・ルコント最新作『暮れ逢い』

名匠パトリス・ルコント最新作『暮れ逢い』

恋愛映画の名手が綴る極上のメロドラマ名匠パトリス・ルコント最新作『暮れ逢い』男女の心の機微を繊細に描いた『髪結いの亭主』『仕立て屋の恋』など、フランスを代表する恋愛映画の名手として知られるパトリス・ルコント監督。最新作となる『暮れ逢い』が、12月20日(土)よりシネスイッチ銀座ほかで公開される。 Text by WATANABE Reiko(OPENERS)許されぬ恋に落ちたふたりに響きわたる、切ない愛のソナタ愛し合う男女のあいだに湧き上がる微妙な感情を、フェティシズムたっぷりにスクリーンに映し出すパトリス・ルコント監督。『髪結いの亭主』『仕立て屋の恋』『イヴォンヌの香り』など、自身の初期作品を彷彿とさせる、原点回帰ともいうべき大人の純愛映画『暮れ逢い』が公開される。本作はウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』のモデルともなった作家、シュテファン・ツヴァイクの短編小説の映画化であり、ツヴァイクから時代を超えて投げかけられた「惹かれあう恋人たちの欲望は、時の経過に...
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