谷川じゅんじ|連載 第3回「感性 kansei -Japan Design Exhibition- 」

谷川じゅんじ|連載 第3回「感性 kansei -Japan Design Exhibition- 」

第3回「感性 kansei –Japan Design Exhibition– 」(1)もう一度見たい空間がありますか? そう問われると、決まってあの空間のことが頭に浮かぶ。2008年にパリで開催された展覧会「感性 kansei –Japan Design Exhibition– 」だ。いまのタイミングだからこそもう一度再編してみたい。もっと言うなら、あの空間体験を日本の人たちにこそ体感してもらいたい。そう思える稀有なプログラムで、日本のものづくりの面白さや奥深さを、じつにシンプルかつスタイリッシュに空間化できたすばらしい展覧会であった。Text by TANIGAWA JunjiPhotographs by MATSUI Koichiroこの展覧会は「未来感性」「歴史感性」「現在感性」という3つのゾーンで構成。シンメトリカルに3室が並ぶ展示会場を使い展覧会を組み立てていった。ルネサンス様式の壮麗な中央展示ホール“nef”には、「歴史感性」を展示。インスタレーション型の空間表現で日...
EVENT|デンマークの食文化や芸術、ライフスタイルに触れるイベント

EVENT|デンマークの食文化や芸術、ライフスタイルに触れるイベント

EVENT|デンマークの食文化や芸術、ライフスタイルに触れるイベント『ダック ― デニッシュ アート & カルチャー ウィーク VOL.3』を開催今年で3回目を迎える『DANISH ART & CULTURE WEEK(デニッシュ アート&カルチャー ウィーク)VOL.3』(通称『DAC』)は、デンマークの奥深い食文化や芸術、そしてライフスタイルを体感することができるイベントだ。南青山「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップ ストア」で、3月5日(木)から8日(日)まで開催される。Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)現代アートを代表するカスパー・ボネンと、レストラン「カドー」がいざなう世界『ダック ― デニッシュ アート & カルチャー ウィーク VOL.3』は、北欧テイストと日本の感性を組み合わせた美しい世界観で作品を生み出しているフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンと、彼の妻でありカフェやライ...
ART
BALLY|現代アートとのコラボレーション! 「BALLYLove」がいよいよ発売

BALLY|現代アートとのコラボレーション! 「BALLYLove」がいよいよ発売

BALLY|バリーバリーのアーカイブに触れられるイベントも!「BALLYLove」がいよいよ発売スイスを代表するラグジュアリーレザーブランド、バリー。昨年のアートバーゼルで話題となった、ニューヨークを拠点に活躍する現代アーティスト、オラフ・ブルーニングとのコラボレーションコレクションである、「BALLYLove」がついに発売される。Text by TAKAYAMA Yumikoバリーが紡ぐ、現代アートとのコラボレーション!バリーとアートの関係は1910年まで遡る。その時代にもっとも人気の高いイラスト作家を「バリー・ポスター」の広告キャンペーンに起用し、今までラウビやバウムベルゲル、ベルセ、ハドラー、ベルナール・ヴューモといったそうそうたる有名アーティストの作品を世に送り出してきた。1982年に広告ポスターとして使用されたヴューモの作品が、2011-12秋冬ウィメンズコレクションのインスピレーションになったのも、記憶にあたらしい。2010年から世界最大のアート見本市であるアートバーゼ...
ART|MIC*ITAYAエキシビション「SOLANGE」、BEAMSの3会場で開催

ART|MIC*ITAYAエキシビション「SOLANGE」、BEAMSの3会場で開催

ART|BEAMSの3会場をステージに、旅をテーマとしたさまざまな物語を展開MIC*ITAYAエキシビション「SOLANGE」開催BEAMSでは約4年振りとなるミック・イタヤの最新作品展「SOLANGE(太陽天使)」が、2月28日(土)より開催。今回は渋谷「ビームス ライツ 渋谷(渋谷ヒカリエ ShinQs 4階)」「タイム カフェ 渋谷(ビームス タイム 2階)」と、新宿「Bギャラリー(ビームス ジャパン 6階)」の3会場で、旅をテーマにしたさまざまな物語を展開する。Text by KAJII Makoto (OPENERS)冒険に想いを馳せ、計画を練り、旅を整理する3会場今回のMIC*ITAYAエキシビション「SOLANGE」は、渋谷と新宿にまたがる3会場で、それぞれの役割を担っている。2月28日(土)から開催される「ビームス ライツ 渋谷」では、ファッションレーベル「BEAMS LIGHTS with MIC*ITAYA」のストーリーとウェアが登場。空を見上げ、遠い場所や大切...
ART
EAT|ドン ペリニヨンがジェフ・クーンズとコラボレーション

EAT|ドン ペリニヨンがジェフ・クーンズとコラボレーション

DOM PÉRIGNON|ドン ペリニヨンEAT|ボトル収納型オブジェ&限定ギフトボックスを制作ドン ペリニヨンがジェフ・クーンズとコラボレーションドン ペリニヨンがニューヨークの現代アーティスト、ジェフ・クーンズとコラボレーション。ボトル収納型オブジェ「バルーン・ヴィーナス・フォー・ドン ペリニヨン」と、数量限定のギフトボックス「ドン ペリニヨン by ジェフ・クーンズ」を発売。Text by KUROMIYA Yuzu遊び心に満ちた表現であらたな可能性に挑戦ニューヨークを拠点にポップとコンセプチュアル、そしてアプロプリエーションという3つをポピュラーカルチャーに融合させ、独自のユニークな作品を制作しているジェフ・クーンズ。今回のコラボレーションでは、彼の巨大な彫刻作品「バルーン・ヴィーナス」をドン ペリニヨンのイメージに合わせアダプテーション。ミニバージョンに姿を変えたオリジナル像が、ドン ペリニヨン ロゼのボトル1本を包み込むボトル収納型のオブジェ「バルーン・ヴィーナ...
EAT
TRAVEL|美術館顔負けのコレクションを誇るアートホテル10選

TRAVEL|美術館顔負けのコレクションを誇るアートホテル10選

TRAVEL|“芸術の秋”を堪能!“こだわりトラベラー”のための予約サイト「Tablet Hotels」が厳選!美術館顔負けのコレクションを誇るアートホテル10選(1)泊まりたいのは、本当に価値あるホテルだけ──。そんなコンセプトを基に、世界中から厳選したユニークで魅力溢れるホテルだけを取り扱う宿泊予約サイト「Tablet Hotels(タブレット ホテルズ)」。2000年の設立以来、ホテルにこだわりを持つトラベラーたちのあいだで人気を博している。いよいよ芸術の秋が到来。この季節に訪れてみたいのは、美術館顔負けのコレクションを誇る“アートホテル”。なかでもTablet Hotelsがいち押しする10選とは?Text by MOROHOSHI Ayaka (Tablet Hotels)Edited by TANAKA Junko (OPENERS)1. アメリカ・ニューヨーク「Gramercy Park Hotel」ジュリアン・シュナベルがデザインしたホテル、というだけでも高い芸術性...
はかなくも喜びに満ちた、アートと香りが描く春|ISSEY MIYAKE

はかなくも喜びに満ちた、アートと香りが描く春|ISSEY MIYAKE

ISSEY MIYAKE|イッセイ ミヤケマドモワゼル・モーリスによるインスタレーション春の香りにも似た、はかなくも喜びに満ちたアート(1)2月25日(水)に発売される「L’EAU D’ISSEY CITY BLOSSOM(ロードゥ イッセイ シティ ブロッサム)」のパッケージとボトルのグラフィックデザインを担当したマドモワゼル・モーリスが来日。世界4都市で行われる春をイメージしたインスタレーションや、折り紙との出会いについて話をうかがった。Text by IKEGAMI Hiroko(OPENERS)――あなたは、ルイ・ヴィトンをはじめ、さまざまなブランドや企業からの依頼を受けていますが、今回の企画についてどう思われましたか。マドモワゼル・モーリス 最初に聞いたときは、驚きとともにとても嬉しかったですね。日本に暮らしたこともあるわたしにとって、ISSEY MIYAKEは特別なブランドでもありますし、すぐに快諾しました。こういったプロジェクトに参加させてもらえて、とても光栄です。―...
ART
ART|アレキサンダー写真展『Somewhat Optimistic』を六本木シンポジアで開催

ART|アレキサンダー写真展『Somewhat Optimistic』を六本木シンポジアで開催

ART|覆面写真家が切り取ったムンバイとミャンマー難民の“現実”アレキサンダー写真展『Somewhat Optimistic』覆面写真家として活動するイギリス人のアレキサンダー氏が、インド・ムンバイとタイに逃れたミャンマーの少数民族の“現実”を映しだした写真展『Somewhat Optimistic』。2月18日(水)から2月21日(土)まで六本木のシンポジアで開催され、写真の売り上げは難民支援のために寄付される。Text by YANAKA Tomomi写真の売り上げはRIJ(国際難民支援会)をつうじて難民支援に寄付アレキサンダー氏はアマチュア写真家として活動するイギリス人。現在は東京に住み、会社に勤めながら活動しており、フルネームもプロフィールも明かさぬまま“覆面写真家”としてアートワークに励んでいる。2010年から3年間にわたり、インド・ムンバイに住んでいたというアレキサンダー氏。ムンバイのカラフルで希望に満ちた街という一面のいっぽう、平均収入は1日500円以下という激しい貧...
ART
INTERVIEW|アートディレクター 八木 保 インタビュー 世界が惚れる、八木デザインの軌跡

INTERVIEW|アートディレクター 八木 保 インタビュー 世界が惚れる、八木デザインの軌跡

INTERVIEW|アートディレクター 八木 保 インタビュー世界が惚れる、八木デザインの軌跡(1)アートディレクター 八木 保氏が、日本では20年ぶりとなる書籍を発表した。八木氏は、1984年に国際的なカジュアルファッションブランド「エスプリ」のアートディレクターとして渡米して以来、現在はL.A.に設立した「Tamotsu Yagi Design」を拠点に活躍中だ。今回発表された書籍は、八木氏のこれまでの軌跡をたどる貴重な一冊でもある。文=小林由佳写真=JAMANDFIX世界的なアートディレクターが、日本で20年ぶりの出版に込める想い八木氏が過去手がけた作品は、アップル社をはじめ、世界規模の企業から高い評価を得ている。アメリカ政府からは、芸術分野で活躍するアジア人に与えられる貢献賞が授与され、サンフランシスコ近代美術館には、100点におよぶ同氏のデザインワークがパーマネントコレクションとして所蔵されている。「キュレーターが以前から僕の作品をよく知っていたこともあり、当美術館のオー...
INTERVIEW|写真家ジュリア・フラートン・バッテン インタビュー

INTERVIEW|写真家ジュリア・フラートン・バッテン インタビュー

INTERVIEW|ジュリア・フラートン・バッテン 写真展『Mothers and Daughters』写真家ジュリア・フラートン・バッテン インタビュー独特な表現で知られているドイツ人写真家、ジュリア・フラートン・バッテン(Julia Fullerton-Batten)。2月9日(土)から2月21日(木)までと、3月2日(土) から3月14日(木)までの二部にわけ、東京アーツ・ギャラリーにて日本での初個展を開催中。2012年に発表したのプロジェクト「Mothers and Daughters(母と娘)」が展示される。Interview by Winsome Li (OPENERS)Photographs (portrait) by JAMANDFIX親子の結びつきの深みを映す──「母と娘」シリーズを撮りはじめたきっかけとは?今回の「母と娘」シリーズは、10代の自分からインパイアされた「Teenage Stories(10代のストーリー)」の続きとしてはじめました。──作品のコンセ...
ART
ART│巨匠の全貌を披瀝! 『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』展

ART│巨匠の全貌を披瀝! 『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』展

ART│シュルレアリスムからヌード、ファッションまでを網羅巨匠の全貌を披瀝! 『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』展『ハーパース・バザー』や『ヴォーグ』などファッション誌を中心に活躍したアーウィン・ブルーメンフェルド(1897~1969年)。彼の作品の全貌を紹介する日本初の展覧会『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』が、3月5日(火)から5月6日(月・振休)まで東京都写真美術館で開催される。Text by YANAKA Tomomi美しい写真の根底に隠れる「戦争」ファッション・ポートレートの旗手として知られるアーウィン・ブルーメンフェルド。これまでに1981年のパリのポンピドゥー美術館や1996年のロンドンのバービカン・センターなどでの個展で高い評価を得てきたが、重要な作品が世界各地の美術館に散在していることなどから、日本国内で彼の作品の全容を知る機会はなかった。しかし今回、ブルーメンフェルドの遺族により、1930年代のヴィンテージ・プリントや作家自身が選出した名作1...
ART
ART|5組10名様に鑑賞券をプレゼント!『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』

ART|5組10名様に鑑賞券をプレゼント!『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』

ART|5組10名様に鑑賞券をプレゼント!写真家「ロバート・キャパ」を創り出したふたり 『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』 世界でもっとも著名な写真家のひとり、「ロバート・キャパ」ことアンドレ・フリードマンが生まれた1913年から、来年でちょうど1世紀になる。これを記念して、横浜美術館では2013年1月26日(土)から3月24日(日)の期間、『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』展を開催する。Text by IWANAGA Morito(OPENERS)「ロバート・キャパ」は架空の写真家だったアンドレ・フリードマンとゲルタ・ポホリレ。ふたりの写真家は、1934年にパリで出会い意気投合し、1936年春に「ロバート・キャパ」という架空の名を使って、報道写真の撮影と売り込みをはじめる。仕事が軌道に乗りはじめてほどなく、フリードマン自身が「キャパ」に取って代わり、ポホリレも岡本太郎にちなんだ「ゲルダ・タロー」という名で写真家として自立していく。本展覧会は、キャパ...
ART
ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作を展示『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展

ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作を展示『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展

ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作54点を展示シャネル・ネクサス・ホールで『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展 フランスが誇る写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908~2004年)の作品から選りすぐりの54点を展示する『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展が、1月18日(金)から2月10日(日)まで、銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催される。 Text by YANAKA Tomomi ブレッソンの写真美学を集約1908年にフランスで生まれ、若きころはシュルレアリスムなどの絵画に親しんだアンリ・カルティエ=ブレッソン。アフリカ・コートジボワールに1年滞在後の1932年、その後も愛用することになるライカカメラとの出合いをきっかけに、生涯つづく写真への情熱を抱きはじめる。1933年にはニューヨークで初の個展を開催。その後は映画の仕事にも参加している。しかし、そんな彼に戦争の惨禍が待ち受ける。1...
ART
ART|後藤靖香『机上の空砲/Empty revolver on desk』展

ART|後藤靖香『机上の空砲/Empty revolver on desk』展

ART│戦時中の3人の植物学者をダイナミックに表現後藤靖香『机上の空砲/Empty revolver on desk』展現代美術家の後藤靖香(ごとう・やすか)による個展『机上の空砲/Empty revolver on desk』が4月26日(金)まで、大阪市のテヅカヤマギャラリーで開かれている。綿密なリサーチにもとづき、太平洋戦争中にシンガポールでともに働いた、国籍のちがう3人の植物学者をダイナミックに描いた大作が展示される。Text by YANAKA Tomomi会場には調査調査報告も昨年、若手画家を支援し具象絵画の可能性を開くことを目的にした「絹谷幸二賞」や、大阪の文化に貢献した「咲くやこの花賞」を受賞するなど、活躍がめざましい後藤靖香さんの作品『机上の空砲/Empty revolver on desk』。1942~45年にシンガポールが日本軍支配下であった時代の昭南植物園(現シンガポール国立植物園)でともに働いていた、国籍の違う3人の植物学者が、縦212センチ×横430セン...
ART
ART|『101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた』展

ART|『101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた』展

ART|「プラスワン」をコンセプトに、知られざる作品を展示東京都写真美術館 『101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた』報道写真家として知られるロバート・キャパ(Robert Capa、1913-1954年)による、生きる喜びやユーモアが写し取られた知られざる作品を紹介する写真展『101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた』。3月22日(土)から5月11日(日)まで、恵比寿の東京都写真美術館で開催される。Text by YANAKA Tomomi戦場でも明るさとユーモアを失わなかったキャパ1913年にハンガリーに生まれ、1930年代から1954年に地雷に触れて死に至るまで、写真家として世界中を駆け巡り、各地の戦争やひとびとの暮らしをカメラに収めてきたロバート・キャパ。スペイン内戦中に撮影した『崩れ落ちる兵士』の写真で一躍世界的に有名となり、ノルマンディ上陸作戦の連作など命がけで撮影した幾多の写真で世界に衝撃を与えてきた。そんな伝説的存在でありながら、その実像は「ボブ」...
ART
602 件