アート
「アート」に関する記事
UKカルチャーのルーツが蘇る「RETURN OF THE RUDEBOY展」|Exhibition
Exhibition|UKストリートカルチャーのルーツが蘇る「RETURN OF THE RUDEBOY展」開催昨年6月から8月にかけて、ロンドンのサマーセットハウスで開催され、会期中に6万5000人以上の来場者を記録し大きな話題となった「RETURN OF THE RUDEBOY展」。海外では初となるこの展覧会が、3月20日(金)から26日(木)まで、東京・ラフォーレミュージアム原宿で開催される。Text by KAJII Makoto (OPENERS)UK全土でルードボーイ・カルチャーが席巻第二次世界大戦後、イギリスへ多くのカリビアンの若者たちが移住した。そこでストリートカルチャーにのめり込んでいった一部の若者たちは、ジャマイカンスラングで “ルードボーイ、ルードガール(不良少年、不良少女)” と呼ばれ、1960年代のクールな存在とされた。その流れは70年代の後半から80年代の初めに復活。スペシャルズやマッドネスに代表されるブリテッシュ・スカやツートーンが流行り、ブームを象徴...
ART FILE 33|「Björk」|連載「世界のアート展から」
ART FILE 33|アメリカ・ニューヨーク|「ニューヨーク近代美術館」音楽界の革命家、20年の軌跡を追う「Björk」(1)アイスランドが生んだ歌姫、ビョーク。彼女の約20年にわたる軌跡を追った大規模な回顧展が、6月7日(日)まで米・ニューヨークの「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」で開かれている。Text by TANAKA Junko (OPENERS)存在そのものが事件ビョーク。これほど長きにわたって先駆者の姿勢を崩さず、常に話題を振りまきつづけた音楽家がいるだろうか。1965年、アイスランド生まれ。肩書きは、歌手、シンガーソングライター、作曲家、プロデューサー、(ときどき)女優。私生活では2児の母でもある。音楽の世界に足を踏み入れたのは12歳のとき。アルバム『Björk』でデビュー、国内で爆発的な人気を誇るも、天才少女のレッテルを貼られることを嫌った彼女は、13歳で自らバンドを立ち上げ、独自の道を歩みはじめる。1986年、ギタリストのソール・エルドンと結婚し、息子シン...
INTERVIEW|『鈴木理策写真展 意識の流れ』オープニング・トーク 鈴木理策 × 加瀬亮
INTERVIEW|『鈴木理策写真展 意識の流れ』オープニング・トーク 鈴木理策 × 加瀬亮(1)香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で5月31日(日)までロングラン開催中の鈴木理策さんの写真展が、注目を集めている。1980年代半ばから創作活動をスタートし、1998年に故郷である熊野をテーマにした初の写真集『KUMANO』を出版。2000年に木村伊兵衛写真賞を受賞後は、日本各地に残る古代信仰の場や、南仏のサント・ヴィクトワール山、桜、雪、セザンヌのアトリエという多様な対象をそれぞれ異なるアプローチで表現することで、写真というメディアの特性を独自に掘り下げ続ける鈴木さんの姿勢は、国内外のアーティストや若いカメラマンからも支持が厚い。なお、写真展初日の2月1日には「鈴木理策さんが友人を撮った写真を見て『不思議な写真だな』と興味をもって、その後、違う友人を介して紹介され食事をご一緒したのがはじまり」という友人の加瀬亮さんも駆けつけ、オープニング・トークも実現。下記ではそのやりとりを軸に、新...
EVENT|やくしまるえつこら登場のアートイベント、3月21日(土)開催
EVENT|カンパリを使ったアーティストのコラボカクテルも提供やくしまるえつこら登場のイベント、3月21日(土)にパークホテル東京で開催最新のアートシーンを作品、映像、音楽を通じて楽しむことのできるイベント「PARK NIGHT 2015: METEORITES」が3月21日(土)、パークホテル東京で開催される。人気バンド「相対性理論」のやくしまるえつこら参加アーティストがカンパリを使ったオリジナルカクテルを考案。イベント会場限定で提供される。Text by MATSUOKA Wutami (OPENERS)毛利悠子や山川冬樹、泉太郎らも参加パークホテル東京25F全体を会場に、作品展示、映像上映、パフォーマンスでアートな空間に作り変える「PARK NIGHT 2015: METEORITES」。人気バンド「相対性理論」のボーカル、やくしまるえつこを筆頭に、毛利悠子やミヤギフトシ、そして荻野僚介と、多種多様なバックグラウンドを持つ4人のアーティストが、東京パークホテルのバーテンダー鈴...
ART|『Specimens of Time-時間の標本-』をディーゼルアートギャラリーで開催
ART│中国人アーティスト、リン・メンの世界初個展『Specimens of Time-時間の標本-』をディーゼルアートギャラリーで開催中国を代表する若手アーティスト、リン・メン(Ling Meng)による世界初個展『Specimens of Time-時間の標本-』。3月6日(金)から5月22日(金)まで、渋谷のディーゼル アート ギャラリーで開催される。Text by YANAKA Tomomi独自の審美眼により選びぬかれたモノたちをエレガントにポートレート大学でコンピューターサイエンスを学んだ後、ソフトウェアのディベロッパーなどを経験し、現在では中国を代表する若手アーティストのひとりに数えられるリン・メン。アーティストとしてグループ展へ参加するほか、イラストレーションやタイポグラフィーデザイン、ファッション、インスタレーションなど多方面で活躍し、若手ながら中国のアートシーンを牽引する存在だ。そんな多彩な才能をもつリン・メンの世界初個展が、ディーゼル アート ギャラリーで開催さ...
伊藤嶺花 × 坂口恭平|スピリチュアル対談(前編)
スピリチュアル対談 Vol.14|坂口恭平伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「慈愛にあふれる社会の実現を使命とする、ピースメーカー」(前編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解く「リーディング」と複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなか表に出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by KADOI TomoText by TANAKA Junko (OPENERS)第14回目のゲストは、建築家、アーティスト、作家……とさまざまな肩書きをもつ坂口恭平さん。あるときは、“建てない建築家”として、またあるときは、熊本市に開設した「ゼロセンター」を拠点とする独立国家の“初代内閣総理大臣”として、つねに話題を提供しつづける時代の寵児(ちょうじ)である。今年は『モバイ...
伊藤嶺花 × 坂口恭平|スピリチュアル対談(後編)
スピリチュアル対談 Vol.14|坂口恭平伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「慈愛にあふれる社会の実現を使命とする、ピースメーカー」(後編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解くリーディングと複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなか表に出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by KADOI TomoText by TANAKA Junko (OPENERS)14回目のゲストは坂口恭平さん。前編では、建築家をこころざすきっかけになったお話から、カナダでスタートしたというアーティスト活動までたっぷりと語っていただきました。後編では、わたしたちを魅了しつづける坂口さんの過去生、そして使命が解き明かされます。――坂口恭平さんと“0円ハウス”との出会いとは?スピ...
伊藤嶺花×鈴木康広|スピリチュアル対談(前編)
スピリチュアル対談 Vol.15|鈴木康広伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「自然と人とモノの“心”をつなぐ正義の味方、クリエイティブメッセンジャー」(前編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解くリーディングと複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなかおもてに出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by JAMANDFIXText by TANAKA Junko (OPENERS)第15回目のゲストは、ファスナーをかたどった巨大な船で大海原を切り開くという壮大なプロジェクトを成功させ、瀬戸内国際芸術祭2010の話題をさらったアーティストの鈴木康広さん。けっして奇抜でない、ミニマムとも言えるほどシンプルで静かにそこにたたずむ彼の作品。それらはしかし、長い間眠...
伊藤嶺花×諏訪綾子|スピリチュアル対談(後編)
スピリチュアル対談 Vol.17|諏訪綾子伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「“いま”を生きているという幸せに導くライブ・アーティスト」(後編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解くリーディングと複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなかおもてに出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by SUZUKI KentaText by TANAKA Junko(OPENERS)前編では画家という意外な前世が明らかになった諏訪綾子さん。後編では諏訪さんの現世での使命について、さらにくわしく解き明かしていきます。──本当の魔女かもしれない!?スピリチュアル対談(前編)を先に読む頭のなかにいつも「なぜ?」が渦巻いている伊藤 おそらく諏訪さんの考えや感情は、どんな言語に...
伊藤嶺花×諏訪綾子|スピリチュアル対談(前編)
スピリチュアル対談 Vol.17|諏訪綾子伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像「“いま”を生きているという幸せに導くライブ・アーティスト」(前編)さまざまなステージで活躍するクリエイターをゲストに迎え、スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんが、ひとが発するエネルギーを読み解くリーディングと複数の占星術を組み合わせ、クリエイターの創造力の源を鑑定。現世に直結する過去生や、秘められた可能性を解き明かし、普段は作品の陰に隠れがちでなかなかおもてに出ることのない、クリエイター“自身”の魅力に迫ります。Photographs by SUZUKI KentaText by TANAKA Junko (OPENERS)第17回目のゲストはフードアーティストの諏訪綾子さん。人間の本能的な欲望、好奇心、進化をテーマに、美食でもグルメでもない、栄養源でもエネルギー源でもない、あらたな食の価値を提案している。彼女の代名詞といえるのが、2006年にスタートした活動「フードクリエイション」。「そのコンセプト、胃ま...
彫刻家・矢崎良祐とイラストレーター・Sayori Wadaによる「ファインアート」|Levi's® Made & Crafted™
Levi's® Made & Crafted™|リーバイス® メイド アンド クラフテッド™Person 1; 彫刻家・矢崎良祐|作品タイトル『Urusuodok』人のような、ジーンズのような彫刻「Levi's®(リーバイス®)」の歴史を踏まえたデザインに、現代の革新的な高品質素材と縫製技術を取り入れたモダンライン――それが「リーバイス® メイド アンド クラフテッド™」(以下、LMC)だ。2015春夏シーズンのテーマはずばり「アート」。リアルなコレクションでありながら、常に実験的な提案や要素が詰まったモノづくりを得意とするブランドらしいテーマと言えるだろう。そんなLMCが注目する2名の日本人アーティストとの、コラボレーションが実現した。リーバイス®に縁の深い「インディゴ」をテーマとして、彫刻家・矢崎良祐さんとイラストレーター・Sayori Wada(サヨリ ワダ)さんに作品制作を依頼。そのクリエーションの過程を追うとともに、見事に完成した作品について話を聞いた。Photo...
ART|写真家ホンマタカシ インタビュー|『第7回恵比寿映像祭』で探る写真と映画の中間にあるあらたな可能性
ART|新作インスタレーションを『第7回恵比寿映像祭』に出展写真家ホンマタカシ インタビュー(1)2月27日(金)から東京・恵比寿で映像芸術の祭典『第7回恵比寿映像祭』が開催される。「惑星で会いましょう」というテーマのもと、さまざまな“視点”を持つ映像作品を通して複層化する世界を再発見する手がかりを探る。あたらしい映像体験を提案する作品のひとつとして注目したいのが、写真家ホンマタカシさんの新作インスタレーションだ。『最初にカケスがやってくる』は、彼が数年にわたり追いつづけているテーマ、知床半島の鹿狩りをモチーフに、部屋の四方に映す大型スクリーンと音で、人間に内在する野性を浮き彫りにしようと試みている。「鑑賞者にどう受け取られるかが楽しみ」と発表を待ち望むホンマタカシさんに、お話をうかがった。Photographed (portrait) by SUZUKI KentaText by MAKIGUCHI June「真実ってひとつなのか?」という思い――映像が映し出す鹿狩りの痕跡、そこ...
谷川じゅんじ|連載 第4回「IMA CONCEPT STORE」
第4回「IMA CONCEPT STORE」(1)今年3月に誕生した「IMA CONCEPT STORE」。六本木のAXISビルに位置するこの場所は、写真雑誌『IMA』やウェブサイト『IMA ONLINE』を展開するamanaのIMAメディアプロジェクトが、アートフォトを楽しむリアルな場として手がけたもの。もともとAXIS好きなぼくにとって、このビルは東京の定点ポイント。だから「AXISの3階に写真のためのあたらしい施設を作りたい」という依頼を聞いたとき、素直にとてもワクワクした。あそこになにがあったらいいだろう。自分の居場所に飾りたくなる写真、毎日飲める珈琲、こだわりセレクトの書籍、気の利いた小物……。そんな“あったらいいな”をあれこれ妄想。AXISビルファンの自分視点も取り入れながら、みんなで話し合って生まれた「IMA CONCEPT STORE」。この空間に込めた自分の考えや思いを、改めて振り返ってみたいと思う。Text by TANIGAWA JunjiPhotograph...
谷川じゅんじ|連載 第2回「薬師寺ひかり絵巻」
第2回「薬師寺ひかり絵巻」(1)2010年6月奈良県西の京。あれから2年になる。いまも、記憶の中でいきいきと瞬く1500万を超える星たち。静寂と古(いにしえ)の響きが奏でる荘厳な時空絵巻。平城遷都1300年祭記念「薬師寺ひかり絵巻」は、1300年を超え、いまも私達になにかを伝え続ける奈良薬師寺でおこなわれた特別な出来事。決して忘れることのできないあの空間を、いまだからこそ、もう一度振り返ってみようとおもう。Text by TANIGAWA JunjiPhotographs by SHIGEMOTO Takashi~薬師寺ひかり絵巻企画縁起~幼いころ、こんな言葉を聞きました。 かたよらないこころ こだわらないこころ とらわれないこころ ひろく ひろく もっとひろく これが般若心経 空(くう)のこころなり薬師寺元管主、高田好胤さんのことばです。時は流れ2010年。奈良は遷都1300年を迎えました。気の遠くなるような時を経て今日も生き続ける「薬師寺」という場所が何を人々に伝え続...
谷川じゅんじ|新連載 第1回「Power People by Leslie Kee」
第1回「Power People by Leslie Kee」急ぎ足の雑踏。イエローキャブの重なるクラクション。吹き上げる蒸気。ファッション、カルチャー、エンタテインメント。時代の発信地としていまなお多くの人びとを魅了して止まない街、ニューヨーク。そんな街のポテンシャルを生み出し時代をつくりつづけている人がいる。“Power People”――フォトグラファー、レスリー・キーは彼らをこう呼び、彼らを被写体として作品に刻み込んだ。その作品を一同に集めはじめて展示する写真展が、去る2月16日から27日まで西武渋谷店で開催された。その空間構成を通じて感じたいまの気分をここに記そうとおもう。Text by TANIGAWA JunjiPhotographs by JAMANDFIXレスリーとの初仕事は2006年。表参道ヒルズで開催された『Super Stars』という写真展だった。“ASIA IS ONE(アジアはひとつ)”というサブテーマを掲げたこの写真展はスマトラ沖地震のチャリティーと...