ART|オランダ人写真家シャルロット・デュマ個展『ANIMA』
LOUNGE / ART
2015年3月26日

ART|オランダ人写真家シャルロット・デュマ個展『ANIMA』

ART│人間と共生するアーリントン墓地の馬を撮影

オランダ人写真家シャルロット・デュマ『ANIMA』展をギャラリー916で開催

オランダ人写真家のシャルロット・デュマが人間とともに共生する馬の姿を撮影した写真展『ANIMA』。12月28日(日)まで、ギャラリー916で開かれている。

Text by YANAKA Tomomi

人間と馬との共存関係をあぶりだすような作品を展示

現在、アムステルダムとニューヨークを拠点に活動しているシャルロット・デュマは1977年生まれ。視覚芸術などをアカデミーで学び、現代社会における人間と動物の関係性をテーマに活動してきた。これまでに警察馬や救助犬、動物園で飼育されている動物など、さまざまなシチュエーションの動物を被写体とするポートレイト作品を発表している。

そして今回、写真家の上田義彦がキュレーターを務めるギャラリー916での個展が実現。アメリカの首都ワシントンD.C.郊外に位置し、米国兵士たちを埋葬するアーリントン国立墓地の馬車馬たちを撮影したシリーズ『ANIMA』の作品が紹介される。

何世紀にもわたって人間達の軍務を支えてきた軍馬たち。馬車馬として戦闘に駆り出されることもなくなった現在、わずかな頭数の馬たちが、アーリントン墓地で兵士たちを“永眠の場所”へ運ぶという栄誉ある務めを粛々とおこなっている。会場には、そんな馬の姿を切り取った大判プリント17点と映像作品1点を展示。「人間と、人間を見守るように存在するほかの生物とのつながりは、私たちが生きていくうえで非常に重要」と考えるデュマが、仕事を終えた馬たちのリラックスした無防備な様子を撮影した。

デュマは語る。「今回撮影した彼らは、人びとのくらしにおいて彼らの取りもっていた役割や姿は、時代の移り変わりのなかで消えてゆく運命にある。しかし、動物たちの存在は、その役割だけで語ることはできない。私たちの暮らしのなかで動物たちから教えられることもある。わたしは寄り添う人間と動物、その間に存在する共存関係に惹かれる」と。

ANIMA 02

シャルロット・デュマ写真展『ANIMA』
日程│11月7日(金)~12月28日(日)
※月曜、火曜(祝日をのぞく)は休廊
時間│11:00~20:00 ※土日、祝日は~18:30
会場│ギャラリー916
東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル6F
Tel. 03-5403-9161
入場料│一般800円、学生500円
協賛|オランダ王国大使館
協力|twelvebooks

           
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