MERCEDES-BENZ
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりが別々にガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。 製品に与えられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。 こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役として常に時代の先頭を走り続けているのだ。