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2024年11月24日
香港のエリック・ソーが敬愛するウォーホルとヘリングを立体化 | MEDICOM TOY
MEDICOM TOY|メディコム・トイ
「VCD ANDY WARHOL by ERIC SO(DCON Ver.)」「VCD KEITH HARING by ERIC SO(DCON Ver.)」
デザイナーズ・トイの草分け的存在にして香港を代表するアーティスト、エリック・ソーがポップアートの二大巨匠、アンディ・ウォーホルとキース・ヘリングをVCDで立体化。両者の特徴をつかみつつポップなアレンジが随所に施された、エリック氏ならではのプロダクトに仕上がっている。今年ラスベガスで開催される「DCON」記念商品として発表後、日本での発売も決定! これを記念してエリック氏にインタビューを敢行した。
メディコム・トイとは久しぶりのコラボレーションということもあり、当時の思い出やアート・トイへの思いについても語ってくれた。
メディコム・トイとは久しぶりのコラボレーションということもあり、当時の思い出やアート・トイへの思いについても語ってくれた。
Text by SHINNO Kunihiko|Edit by TOMIYAMA Eizaburo
人生にはアートが必要であり、アートは私たちの生活のいたるところにある
──メディコム・トイとは、これまで2001年リリースのブルース・リー12インチフィギュアシリーズ「24人のブルース・リー展」をはじめ、BE@RBRICKなどでコラボレーションされています。まずは当時の思い出からお聞かせください。
エリック・ソー(以後、エリック) ブルース・リーのフィギュアから始まり、BE@RBRICK So Fun、そしてBE@RBRICK Estate。うわー…。当時の記憶がまるで昨日のことのように鮮明に思い出せます。この道のりは、東京とニューヨークで<The Art of Bruce Lee>展を企画したことから始まりました。ニューヨーク在住の友人がメディコム・トイを紹介してくれて、香港で赤司さんと初めてお会いしたときに、私の創作の道は新しい方向に、広告やイラストの仕事から、おもちゃやアクションフィギュアの制作へ導かれていきました。
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ERIC SO|エリック・ソー
エリック・ソーは90年代に広告業界からクロスメディアアーティストへと転身し、新しい革新的な分野を模索する中、画期的な展覧会「The Art of Bruce Lee」で香港のアートシーンに風穴を開け、世界的な評価を得た。
2000年以降は、アクションフィギュアを媒体として、さまざまな想像力豊かなアイデアで創造性を発揮。リアルな造形技術とユニークなカートゥーンデザインスタイルの両極端を作品に融合させることで、エリック・ソーは「デザイナー・トイ」という新しい用語を生み出した。
フィギュア作品以外には、アートショー、流行のアパレル、アイウェア、アルバムパッケージ、ステージデザイン、チョコレートなどの分野で、既存の枠を越えた横断的な創作品を手掛け、「人生には芸術が必要であり、芸術はあらゆるところに存在する」ことを体現した。また「So Fun」による一連の目を引く作品により、エリック・ソーの名が知られるようになり、これはアーティストと作品が融合した成功例となっている。
自身のアートにおいては、芸術が商業主義の合理性を和らげ、商業主義を芸術の感性に融合させるよう努めている。これは、2つの相反する力が互いに補完し合い、優雅に共存しながらバランスをとるという中国の陰陽論に似ている。
当初から今日まで、彼の作品は世界各地に芽生え、これまでコカコーラ、ディズニー、トヨタ、ナイキ、KFC、明治、ソニーミュージック、ハイネケン、YGエンターテインメント、メディコム・トイ、プレイボーイ、ポパイ、ワーナーブラザーズ、ボナムズなど、多くの国際ブランドとコラボレーションしている。
エリックのユニークで控えめなスタイルは、多くの有名人を魅了し、BIG BANG、マイケル・ジョーダン、エディソン・チャン、井浦新、Futura、ジェイ・チョウなどが、自身の「アートフィギュア」の制作を依頼している。
現在、エリック・ソーはフルタイムのアーティスト、且つPapamamasonのクリエイティブディレクターを務めている。彼のアートは香港に根ざしており、その中核として、自身の独創的な思考と創造性を世界に広めている。
エリック・ソーは90年代に広告業界からクロスメディアアーティストへと転身し、新しい革新的な分野を模索する中、画期的な展覧会「The Art of Bruce Lee」で香港のアートシーンに風穴を開け、世界的な評価を得た。
2000年以降は、アクションフィギュアを媒体として、さまざまな想像力豊かなアイデアで創造性を発揮。リアルな造形技術とユニークなカートゥーンデザインスタイルの両極端を作品に融合させることで、エリック・ソーは「デザイナー・トイ」という新しい用語を生み出した。
フィギュア作品以外には、アートショー、流行のアパレル、アイウェア、アルバムパッケージ、ステージデザイン、チョコレートなどの分野で、既存の枠を越えた横断的な創作品を手掛け、「人生には芸術が必要であり、芸術はあらゆるところに存在する」ことを体現した。また「So Fun」による一連の目を引く作品により、エリック・ソーの名が知られるようになり、これはアーティストと作品が融合した成功例となっている。
自身のアートにおいては、芸術が商業主義の合理性を和らげ、商業主義を芸術の感性に融合させるよう努めている。これは、2つの相反する力が互いに補完し合い、優雅に共存しながらバランスをとるという中国の陰陽論に似ている。
当初から今日まで、彼の作品は世界各地に芽生え、これまでコカコーラ、ディズニー、トヨタ、ナイキ、KFC、明治、ソニーミュージック、ハイネケン、YGエンターテインメント、メディコム・トイ、プレイボーイ、ポパイ、ワーナーブラザーズ、ボナムズなど、多くの国際ブランドとコラボレーションしている。
エリックのユニークで控えめなスタイルは、多くの有名人を魅了し、BIG BANG、マイケル・ジョーダン、エディソン・チャン、井浦新、Futura、ジェイ・チョウなどが、自身の「アートフィギュア」の制作を依頼している。
現在、エリック・ソーはフルタイムのアーティスト、且つPapamamasonのクリエイティブディレクターを務めている。彼のアートは香港に根ざしており、その中核として、自身の独創的な思考と創造性を世界に広めている。
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──もともとエリックさんはデザイン学校を卒業後、広告代理店でクリエイティブ ディレクターとして働きながら、1996年に最初の展覧会を開催。1998年からはフィギュア製作を始めています。当時どのような思いからフィギュアを製作していたのか、教えてください。
エリック 多くの男の子たちと同じように、私も漫画、アニメ、そしておもちゃに夢中になって育ちました。大人になっても、これらの楽しい思い出は消えません。ある程度お金を稼ぎ始めると、子供の頃に買えなかった宝物を取り戻したいという気持ちになることがよくあります。
私はバットマン、スーパーマン、仮面ライダー、そしてウルトラマンなどの象徴的なキャラクターを含むアクションフィギュアを集め始めました。しかし、自分のコレクションを見ているうちに、「なぜこれらのおもちゃの品質は平凡なのだろう?」と疑問に思うようになりました。この好奇心から、フィギュアのリペイント、改造、そしてカスタマイズを試みるようになったんです。最終的にはゼロから始めて、造形し、型を作り、自分で作品を鋳造するようになりました。
──今回「VCD ANDY WARHOL by ERIC SO」「VCD KEITH HARING by ERIC SO」を製作することになった経緯を教えてください。
エリック ウォーホルとヘリングのスタチューの3Dモデルを作成するのは、私にとって非常に個人的な決断でした。最初は、自分自身のコレクションとしてキープするためのプロジェクトでした。数年後、私はそれを一般公開する可能性を模索し始めました。そこで、メディコム・トイと協力し、彼らのVCDシリーズの一部としてそれを制作することが可能かどうかを確認するためにメディコム・トイに連絡したのです。
──同じアーティストとしてアンディ・ウォーホルとキース・ヘリングに対して、どのような印象を持ち、どのような影響を受けましたか。
エリック 彼らの作品は、芸術がいかに身近なものかを教えてくれました。香港で育った私にとって、芸術は遠くて手の届かないもので、まるで別の世界に属しているように感じられました。しかし、ウォーホルやヘリングの作品を発見したことで、ポップアートを知るようになり、芸術が手の届くものだと感じるようになりました。それは私にとって深く心に響きました。
──彼らをデザイン化、立体化するうえでこころがけたこと。特にこだわったポイントについて教えてください。
エリック それはブルース・リーのようなもので、私は彼らの芸術が好きで、彼らのような人物の象徴的なイメージを尊敬しています。このインスピレーションが独自のスタイルで創作する原動力になっています。
──久しぶりにメディコム・トイとコラボレートした感想を教えてください。
エリック 久しぶりに「旧友」に会ったような感じですね。いつも幸せな気持ちになります。
──これまで数多くのプロジェクトを手がけられていますが、振り返られた感想はいかがですか。
エリック ご存知のとおり、私は約25年間クリエイティブな仕事に携わってきました。フィギュアの制作に加え、ファッション、アイウェア、アルバムカバーのコンセプト、ステージデザイン、さらにはチョコレートまで、分野をまたいだトレンドを探求しています。これは、「人生にはアートが必要であり、アートは私たちの生活のいたるところにある」という私の信念を反映しています。近年は、私に特に強い印象を残している絵画やアート展に多くの時間を費やしています。
──この25年の間に世界各国におけるデザイナーズ・トイ、アート・トイの立ち位置は大きく変わりました。エリックさんご自身は現在の状況をどのようにごらんになっていますか。
エリック まず、一般的に「トレンディ・トイ」または「アート・トイ」は、「ブラインド・ボックス」や「ビニール・トイ」とされていますが、この概念は私たちが慣れ親しんでいるものとは大きく異なります。私は常に「これはトレンディなトイであり、トイのトレンドではない」と強調しています。私たちのトイは、ファッション、映画、音楽、スポーツ、アート、そして文化など、すべてが相互に関連している、より広範なトレンドの一部です。なので、私たちはそれらを「トレンディ・トイ」と呼んでいます。
──香港のシーンについても教えてください。
エリック ここ10年間で、資本市場が中国と香港でトイの大きなトレンドと市場を創出したことは否定できません。これは前例のないことです。私は、マーケットのトレンドの一方で、我々はトイを作る本来の意図に忠実であり続け、アート同様に、人々に与えるインスピレーションとコントリビューション(貢献)に焦点を当てる必要があることを強調したいと思います。そうして初めて、私たちは真にそれらを 「アート・トイ」 と呼び、芸術的な価格だけでなく芸術的な価値を強調することができるのです。
──このたびはお忙しいなか回答いただきありがとうございます。最後に、エリックさんの近況とこれからの予定について教えてください。
エリック <Lost. Singularity>、<The Storyteller>などを含むアートシリーズと陶芸を続けながら、定期的にトイの創作品も発表していきます。そしてもう一方で、妻(シンガーソングライターのイヴァナ・ウォン)が作った<fatBottle>キャラクターの企画を手伝い、彼女のコンサートや美術展に合わせて限定商品を発売していきます。
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VCD ANDY WARHOL by ERIC SO(DCON Ver.)
サイズ|全高約200mm
発売日|メディコム・トイ直営店舗及びオンラインストア各店にて2024年12月発売予定
価格各|1万9800円(税込)
©︎/Ⓡ/TM The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc.
サイズ|全高約200mm
発売日|メディコム・トイ直営店舗及びオンラインストア各店にて2024年12月発売予定
価格各|1万9800円(税込)
©︎/Ⓡ/TM The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc.
VCD KEITH HARING by ERIC SO(DCON Ver.)
サイズ|全高約200mm
発売日|メディコム・トイ直営店舗及びオンラインストア各店にて2024年12月発売予定
価格各|1万9800円(税込)
©︎ Keith Haring Foundation Licensed by Artestar, New York
サイズ|全高約200mm
発売日|メディコム・トイ直営店舗及びオンラインストア各店にて2024年12月発売予定
価格各|1万9800円(税込)
©︎ Keith Haring Foundation Licensed by Artestar, New York
問い合わせ先
メディコム・トイ ユーザーサポート
Tel.03-3460-7555
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