連載

CITROEN C6|シトロエンC6|第4回 (前編)|「久々に涙モノのシトロエン」

CITROEN C6|シトロエンC6|第4回 (前編)|「久々に涙モノのシトロエン」

CITROEN C6|シトロエンC6|第4回 (前編)「久々に涙モノのシトロエン」斬新さを身上とするブランド、シトロエン。そのフラッグシップサルーン「C6」には、他車にはない独自の魅力が感じられるという。文=下野康史写真/ILLUSTRATION=CITOROEN一目で“他とは違う”とわかる奇抜な衣を纏ったシトロエンの旗艦「C6」。久々のビッグ・シトロエンは、2006年10月に日本上陸を果たした。シトロエンを読んで泣いた中島らもの『健脚行----43号線の怪』という小説に、シトロエンが登場する。『油圧式の気むずかしいクルマ』と、わざわざ主人公に説明させているから、ハイドロ・ニューマチック・サスペンションの大型シトロエン、おそらくは「CX」と思われる。ホラー小説集『人体模型の夜』で初めてこの短編を読んだのは、らもがまだ元気で、八面六臂の活躍をしていたころである。エッセイでも小説でも、この作家がクルマをフィーチャーするのはたいへん珍しい。というか、ぼくが知る限り、この作品が初めてである...
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「東京モーターショー2009」発信、電気自動車が未来を変える!? (第3回)

「東京モーターショー2009」発信、電気自動車が未来を変える!? (第3回)

気鋭の自動車ジャーナリスト3人が緊急ミーティング「東京モーターショー2009」発信、電気自動車が未来を変える?! (第3回)海外メーカーの出品数が2社にとどまり、総来場者数も前回から43パーセント減の61万4400人になるなど、世界的大不況の煽りを食うかたちとなった第41回「東京モーターショー 2009」。しかし実際は各社、次世代車の展示に余念がなく、未来への提言も多かった。この激動の時代に、クルマはどこへむかうのか? 気鋭の自動車ジャーナリスト、小川フミオ、島下泰久、渡辺敏史の3人が「東京モーターショー」を通して、自動車界の今とこれからを斬る。 Text by OPENERSPhoto by MASAYUKI ARAKAWA数少ない輸入ブランドのひとつアルピナオウプナーズ 小川さんは気になったクルマはありましたか?小川 数少ない輸入車の展示車であり、またそういうくくりをはずして、いまおもしろいクルマということでもアルピナの「D3 ビターボ」。島下 もともとBMWのディーゼルエンジ...
イラストレーターとパリの五月(8・最終回)=作品を見る

イラストレーターとパリの五月(8・最終回)=作品を見る

「イラストレーターとパリの五月」(8)九重加奈子さんと作品を見るさて、ここで話を一段落させて、加奈子さんの作品を見せていただいた。重厚な黒の革の表紙をもったフォルダに可愛らしいイラストが収まっている。かっこいいフォルダだと思って、聞いてみたら、本人は「これ重くて不便なんですよね。」とのこと。interview&text by SUZUKI Fumihikoイラストレーターとパリの五月(7)=フランスの食の話「サーカス」まっすぐなものを描くのが苦手なんです「これはハワイから帰ってから日本で描いたんですけれど、ハワイ後ですね。これはフィンランド。これはパリですね。」― これはサーカスを見て描いたんですか。「この近所に、シルク・ディヴェールっていうサーカスがあって、それを見に行ったあとに描いたんです。すごいいいですよ、クラシックで。いかにもサーカスらしい。丸い赤い舞台で。」― 本当にこういう舞台なんですね。動物もこういうのがいるんですか。「いました。ほかにも虎とか熊もいたかな。」― この...
イラストレーターとパリの五月 番外編「新しいことはいいこと、なのか。」(1)

イラストレーターとパリの五月 番外編「新しいことはいいこと、なのか。」(1)

イラストレーターとパリの五月(番外編)新しいことはいいこと、なのか。(1)新旧論争というのがありまして、現代人と古代人とか、文明人と野蛮人とかを比較してみて、やれどちらの方が進歩しているの、どちらの方が賢いの、どちらの方が歌がうまいのとやる論争なわけですが、17世紀あたりからヨーロッパでは非常に流行しました。聞くところによると、江戸時代の日本人は物をとっても大事にしていたのだそうで、茶碗が割れたり、服が破れたりすると、それで捨ててしまったりはしないで、ちゃんと修繕して、もしも修繕できないときは別の形でもって再利用してとやっていたそうですが、そういう話を茶碗を割ってしまったり、服が傷んで、そのうえ、流行おくれになってしまったと思ったりした時に、ふと思い出したりもするわけです。江戸時代ならよかったのになぁ、などと思うと、それは自分ひとりで論争というのも大げさですが、江戸時代に生きたこともないのに、昔はよかったなぁ、程度には思うものですが、しかし、じゃあ本当に、今から江戸時代に暮らせれば...
特集|“おいしい”春の訪れを告げるイースターチョコレート

特集|“おいしい”春の訪れを告げるイースターチョコレート

特集|とびきりのタマゴを探しに出かけよう“おいしい”春の訪れを告げるイースターチョコレート春の陽気に誘われて、イースターの仲間たちが顔を出しはじめた。カラフルな衣装をまとったタマゴ、好奇心いっぱいに庭を跳ね回るウサギといったお馴染みのメンバーに混じって、今年はめんどりやガチョウなど新顔の姿もチラホラ。彼らの目的は、4月5日(日)に開催される年に一度の祭典、イースター(復活祭)に向かうこと。人間界に住む私たちにとっては、彼らと一緒に戯れることこそ、イースターの正しい楽しみ方。待ち合わせ場所は家の庭、もしくは公園でもいいかもしれない。大人も童心に帰って、今年はイースターハントに出かけよう。Edited by TANAKA Junko (OPENERS)ピエール・エルメ・パリ「ウフ テオブロマ ノワール」グランド ハイアット 東京「イースターエッグ」ラ・メゾン・デュ・ショコラ「エスカル パスカル」ジャン=ポール・エヴァン「ウフ ヌヌ」アンリ・ルルー「ジョワイユーズ・パック」フレデリック・...
機能性と利便性に優れたイザリシーのバッグ|ithelicy

機能性と利便性に優れたイザリシーのバッグ|ithelicy

ithelicy|イザリシーデイパック、ワンハンドルトート、ショルダーバッグに注目機能性と利便性に優れた最新コレクションバッグブランド「HeM」を立ち上げた布袋真紀子氏と、同ブランドでデザインを手がけた赤澤幸子氏によるブランド「ithelicy(イザリシー)」。ファッション関係者から高い評価を受けている最新コレクションは、性別を超えて使いこなせる機能的なリュックが早くも人気を集めている。そのなかから4モデルを紹介しよう。Text by KAJII Makoto (OPENERS)バッグの持ち方もスタイルとして提案スタンダードなアイテムのフォルムやディテールに装飾的な機能をくわえ、今の時代に合ったスタイルを提案している「イザリシー」。たとえばリュックはワンハンドルと両腕を通す持ち方など、一つのデザインから “持ち方=スタイル” を提案するのがブランドの特徴となっている。肩からかけられるように長めのハンドルがついたモデル「ALICK」は、本体にイタリアのシュリンクレザーを使用。保護のた...
MOVIE|天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの真実がいま明らかに『JIMI:栄光への軌跡』

MOVIE|天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの真実がいま明らかに『JIMI:栄光への軌跡』

MOVIE|天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの真実がいま明らかに伝記映画を超えた濃厚な人間ドラマ『JIMI:栄光への軌跡』ロックの歴史に〈最も偉大なギタリスト〉として名を残した男、ジミ・ヘンドリックス。彼の伝説の黄金期を描いた映画『JIMI:栄光への軌跡』が4月11日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショーされる。Text by KUROMIYA Yuzu駆け上がるスターダムへの道、その裏側の人間関係にも迫る音楽通ならずとも一度は耳にしたことのある伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス。無名のバックミュージシャンが如何にしてスターダムへと駆け上っていったのか。彼にとって人生最大の転機となった1966年〜67年、イギリスデビューを果たした2年間を描き出す。メガホンをとったのは『それでも夜は明ける』でアカデミー賞脚色賞を受賞したジョン・リドリー。本作が彼にとって長編2作目となり、脚本も手がけている。本作で焦点を当てたのは、ジミの才能を見出したローリング・スト...
EVENT|「Run for Children Tohoku in adidas RUNBASE 2015」リポート

EVENT|「Run for Children Tohoku in adidas RUNBASE 2015」リポート

EVENT|皇居でチャリティ・ランニング「Run for Children Tohoku in adidas RUNBASE 2015」リポートDJの松浦俊夫さんが2011年3月11日に起きた東日本大震災を受けて、チャリティ・プロジェクト「Run for Children Tohoku」を立ち上げた。“大好きなランニングで、東北の子どもたちを応援しよう!”という思いのもと2011年より毎年おこなっているチャリティ・ランニングイベントが、今年も開催された。Photographs by SUZUKI KentaText by IWANAGA Morito(OPENERS)東日本大震災の被災地へ思いを馳せるチャリティ・ランイベント2015年3月15日、千代田区平河町にあるランニング施設「adidas Rubase(アディダス ランベース)」にて、チャリティ・ランニングイベント「Run for Children Tohoku in adidas RUNBASE 2015」がおこなわれた。こ...
パッチー ケーク イーターが、雑誌『ロフィシャル』ディレクターと共演|Patchy Cake Eater

パッチー ケーク イーターが、雑誌『ロフィシャル』ディレクターと共演|Patchy Cake Eater

Patchy Cake Eater|パッチー ケークイーター海外のファッションエディターを射止めた日本のブランドジャンルカ・カンターロ meets パッチー ケークイーター(1)昨年のピッティ・ウオモにて「Patchy Cake Eater(パッチー ケークイーター)」に一目ぼれした、雑誌『ロフィシャル』ディレクターのジャンルカ・カンターロ氏。その後、同ブランド・デザイナーの森野重紀氏との親交がはじまり、ふたりはすっかり意気投合。作品作りでコラボレーションすることに。ミラノで再会したふたりがそれぞれの思いを語ってくれた。Photographs by Giovanni SantarelliText by Miki TanakaABOUT Parchy Cake Eaterデザイナーの森野重紀氏が2012年に立ち上げたブランド「パッチー ケークイーター」。 “つぎはぎだらけのやさ男” を意味する名前はまさにブランドの特徴をあらわしていて、さまざまな職を経験したのちにデザイナーになった森...
イラストレーターとパリの五月 番外編「新しいことはいいこと、なのか。」(2)

イラストレーターとパリの五月 番外編「新しいことはいいこと、なのか。」(2)

イラストレーターとパリの五月(番外編)新しいことはいいこと、なのか。(2)interview&text by SUZUKI Fumihikoイラストレーターとパリの五月 番外編「新しいことはいいこと、なのか。」(1)1900年パリ万国博覧会のメイン会場として建設されたグラン・パレ。当時「フランスが世界に誇れるフランス芸術の栄光に向けたパレスが誕生した」といわれた。コスモポリタンなコンスタンタン・ギースボードレールは芸術家についてこんなことを言っています。「芸術家というのはつまり、専門家だ。農奴が耕地に縛りつけられているなら、芸術家は自分のパレットに縛りつけられている」「ブレダ界隈に住んでいながら、川向こうのフォーブール・サン=ジェルマンで起きていることを知らないのだ。名前を挙げるまでもない2、3人を除けば、いまやもう、芸術家というのは手先が器用なろくでなし、日雇い労働者、村の知恵者、集落の頭脳といったところで、そんなのだから話題も限られて当然……」とまあ、えらいいいようです。それと...
イラストレーターとパリの五月(1)=フィンランドの話

イラストレーターとパリの五月(1)=フィンランドの話

「イラストレーターとパリの五月」(1)九重加奈子さんにフィンランドの話を聞く九重加奈子さんは、以前登場してもらった白川順子さんのお友達で、レピュブリック界隈に住み、イラストレーターとして活躍している。今回はそのレピュブリックそばのカフェでお話を伺った。パリは最近ずいぶんと暑く、春を飛ばして夏が来てしまったかのようだが、新緑と陽光を楽しもうということなのか、フランスの人たちはカフェの軒先の席で、飛び交うアカシア花粉にもまけず、のんびりとした昼食を楽しんでいる。僕たちは、すっかり空いている店内の、ちょっと奥まった席に座った。彼女のホームページで知ったのだが、東京出身の加奈子さんはフランスに来る前にも、いくつかの国に住んだ経験があるようだ。まずはそのあたりから。interview&text by SUZUKI Fumihikoフィンランド、ハワイ、日本、パリ― ホームページ、見させていただきました。あれ、アメリカのページなんですか?※九重加奈子さんのホームページhttp://www.ge...
イラストレーターとパリの五月(7)=フランスの食の話

イラストレーターとパリの五月(7)=フランスの食の話

「イラストレーターとパリの五月」(7)九重加奈子さんにフランスの食の話を聞くinterview&text by SUZUKI Fumihikoイラストレーターとパリの五月(6)=パリの話色々な意味で刺激的な場所― フランスで好きな食べ物ってありますか「鴨が好きです。お菓子もそんなに食べるほうじゃなかったんですけれど、おいしいから。」― ご飯は普段は作っているんですか。「ほとんど外で食べていて、家では本当に簡単なものしかつくらないですね。カフェにいったり、フォー屋さんにいったり、タイ料理とか。」― このあたりで、ですか。「このあたりで、です。そういうお店が多いし。」― オススメのお店は?「サンマルタン運河ぞいにおいしいカンボジア料理屋さんがあって。」― Cambodge(カンボッジュ)ですね。僕もこの週末、行くつもりなんです。「早めに行ったほうがいいですよ。いつも並んでるから。あと、フォーは嬉しいですよね、身体にやさしいし。私はよくベルヴィルに食べにいくんですけれど。このあたりもすご...
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