連載

Panasonic|「ミラノサローネ2014」現地速報

Panasonic|「ミラノサローネ2014」現地速報

「ミラノサローネ2014」展示コンセプトは“SLIDING NATURE”ミラノ大学中庭に出現した呼吸する家ミラノ大学構内の中庭に出現した家型のオブジェクト。引戸がゆっくり呼吸するように開閉し、その動きにあわせて周囲にある植物に見立てた175個のLED電球が点滅して、中庭全体が呼吸する家になる ── 7年連続出展となるパナソニックのミラノサローネ2014。今年は“SLIDING NATURE”をコンセプトに、トラフ建築設計事務所が会場展示の構成を担当。住環境と自然が呼応する空間を、大型引戸とLED照明を用いて表現している。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by SHIGETA Satoshi, Santi Caleca重厚な建築の中庭で、軽やかさを表現過去2年、ミラノサローネでは、地球環境やエネルギーなど、私たちの生活にかかわる大きなテーマを抽象的に表現してきたパナソニック。今年は一転して、住宅建材・設備や電設資材、照明器具を用いて...
坂本龍一 第4回 「左利き」について言いきる

坂本龍一 第4回 「左利き」について言いきる

第4回 「左利き」について言いきる坂本龍一のなんでも相談コーナー。ふたりの親御さんからいただいた、左利きにかんする質問に、教授がお答えします。左利きのメリット、デメリット、そして苦い思い出……。まとめ=オウプナーズPhoto by JAMANDFIX2歳3ヵ月の息子の利き手が左になりそうです。熱烈な教授ファンとしては、ぜひそうなってもらいたいのですが、右か左かは、自然にまかせようと思っております。ご自身の体験から、左利きであるメリット、デメリットを教えてください。6歳の双子の息子がいます。小学校の入学前検診でのこと。息子がふたりとも左利きということで、学校から「左利きをなおしますか?」と聞かれました。病気じゃないんだし、なおす必要があるとは思っていません。左利きを虫歯とおなじみたいに「なおすもの」と考えている学校に、どうやって対応すればいいのでしょうか?左利き最大のデメリット専門家じゃないですけど、左利きを無理やりなおそうとすると、ひどいときは精神的な障害がおきたりすると聞きます。...
坂本龍一 第5回 「エコ」について言いきる

坂本龍一 第5回 「エコ」について言いきる

第5回 「エコ」について言いきる昨今の“エコブーム”を憂える読者から、教授に質問。企業はエコを利用しているのか?メディアは真実を伝えているのか?われわれは、どうすればいいのか?まとめ=オウプナーズPhoto by JAMANDFIX主にテレビや映画のドキュメンタリーの編集を生業としております。一般の人々のあいだでもエコロジーへの関心が高まっており、私の仕事でもそうしたテーマに沿った番組や映画などを編集する機会が増えましたが、私個人、最近のいわゆる「エコブーム」は実益にかなったものか、疑問を感じています。とくに企業などがエコを謳い文句にキャンペーンを展開していますが、結局のところ自社のイメージアップによって商品をたくさん買ってもらおうという、便乗エセエコ(エゴ)ロジーにとどまっているのではないか。番組も視聴率重視の考えか、真実を伝えきれていないのが現状です。私は仕事上で知り得た公開可能な情報を、なるべく知らせることのできる知人とシェアし、それを実践していくことしかできません。われわれ...
Panasonic|ミラノサローネで世界に提示した“引戸の未来”

Panasonic|ミラノサローネで世界に提示した“引戸の未来”

Panasonic|パナソニックパナソニック×トラフ建築設計事務所による展示「SLIDING NATURE」ミラノ大学の中庭全体で反応するインスタレーション4月7日から13日まで開催された世界最大級のデザイン見本市「ミラノサローネ2014」に、7年連続となる出展を果たしたパナソニック。2008年からは、住宅関連製品を用いて空間プレゼンテーションをおこない、今年は「SLIDING NATURE」をコンセプトに、大型引戸とLED照明を用いた展示を披露。この会場構成を、トラフ建築設計事務所が担当した。盛況のうちに終了し日本に戻った、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一氏と禿(かむろ)真哉氏に、お話をうかがった。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by SUZUKI Shimpei (Interview)インスタレーションで感じた手応え鈴野浩一 今年のミラノサローネは期間中とても天気に恵まれて、外でのインスタレーションを多くの方に楽しんでいただけた...
Panasonic|可変空間パッケージ「SLIDING HOUSE」リポート

Panasonic|可変空間パッケージ「SLIDING HOUSE」リポート

Panasonic|パナソニック引戸で構成される空間が開閉し、風・光・空間をつなぐ可変空間パッケージパナソニック×トラフが提案する実空間モデル「SLIDING HOUSE」今春開催されたミラノサローネで、住まいと自然のあたらしい関係性を提案した、パナソニック+トラフ建築設計事務所による呼吸する家「SLIDING NATURE」の実空間モデル「SLIDING HOUSE」。東京ビッグサイトでの住宅関係者向け展示会で、初お披露目された。空間のインテリアスタイリングは、スタイリスト作原文子氏が手がけた。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by JAMANDFIX住空間を引戸で構成する提案9メートル角、面積80平方メートルをもつ空間に、3枚連動の引戸を取り入れると、どのような生活ができるのか ― 今年のミラノサローネのインスタレーション展示「SLIDING NATURE」を経て、住環境と自然が融合した呼吸する家を表現した実空間モデルが「SLI...
坂本龍一 第6回 「進路」について言いきる

坂本龍一 第6回 「進路」について言いきる

第6回 「進路」について言いきる韓国の学生さんからの相談。日本に行って勉強をつづけたい。だけどこのまま留学していいものか……。まとめ=オウプナーズPhoto by JAMANDFIX私は24歳で、日本への留学を準備している韓国の学生です。日本には旅行でたびたび行ったことがあり、ワーキングホリデイで1年間働きながら旅したこともあります。そのとき貴重な経験ができて満足したので、今度日本に行くときは日本語を本格的に勉強したいと思っていますが、それについて悩んでいます。いま韓国で大学を休学中。来年あるいは再来年、試験に合格したらまた大学に入学することになります。わが家には経済的余裕もないので「奨学金をもらいバイトしながら通学」ということになります。誰かに、語学ではなかなか就業しにくいって言われました。それに4、5年後に卒業するときにはもう30歳。「ただ語学が好き。翻訳がしたい。もっと勉強したい」という気持だけで、4年間の留学生活が、時間とおカネを投資する価値があるのかどうか。教授、私はこの...
坂本龍一 第7回 「女性」について言いきる

坂本龍一 第7回 「女性」について言いきる

第7回 「女性」について言いきるファッションディレクター、祐真朋樹さんが、単刀直入に教授に質問。その内容は、ファッションではなくて…… 回答=坂本龍一Photo by JAMANDFIX女性に求めるものはなんですか?細かいところをふくめて、教えてください。祐真朋樹生物の基本は女系女性に求めるもの──強さ。頼れるということ。あとは、美しさ。平凡だけど。それから、おカネを稼いできてもらえるといいんだけどね。たとえば、ライオンのお母さんみたいに。エサはメスがとってくるでしょ。オスは何もしないんですよ。40億年近い生物の基本は女系なんです。男は、あんまりやることがない。いなくてもいい。ヒマだから、戦争したり、カネを儲けたりしているんです。自分は楽をして、女性になんでもやってもらう。生物の基本に従う。そのわりに、ずいぶん仕事しているんですけど、ぼく(笑)。スタイリング|櫻井賢之グルーミング|ふじた まゆみ(ビタミンズ)衣装協力|ランバン ジャパン(Tel.03-3289-2782) ニットジ...
坂本龍一 第10回 「英語」について言いきる

坂本龍一 第10回 「英語」について言いきる

第10回 「英語」について言いきる英語とどのようにつきあえばいいのか? 教授が実体験から語ります。 回答=坂本龍一Photo by JAMANDFIXニューヨークに住まわれ、世界でご活躍なさっている坂本さん。ご自身はどのようにして英語を習得されたのでしょうか。ご教示ください。FM局の生番組でぼくは自分を、日本の英語教育の典型的な例だと思っています。人並みに中学、高校と6年間も公立学校の英語の授業を受けたのに、いざ海外に行ってみると全く役に立たないのです。みなさんもそんな経験をしたのではありませんか? だから「駅前留学」もあれほど流行ったのでしょう。もし学校の英語の授業で間に合うのだったら、あんなものにお金を払う必要はありません。ぼくもたくさんの恥ずかしい思いをしました。一度なんか、LAのFM局の生番組に出演したのですが、よりによって通訳をしてくれる男性が遅刻してしまって来なかったのです。冷や汗なんてものじゃありません。番組のホストの言っていることがほとんど聞き取れない。何を聞かれて...
坂本龍一|第15回 「友人」について言いきる

坂本龍一|第15回 「友人」について言いきる

第15回 「友人」 について言いきる教授自らの回答ですべて解決! する「上から」言いきる。大貫妙子さんとのふたりだけの全国ツアー「A PROJECT OF TAEKO ONUKI & RYUICHI SAKAMOTO」も22日の札幌市民ホールで無事千秋楽を迎えた。ツアー記念、「全部」言いきる連載、今回のお題は、友人とは。回答=坂本龍一Photo by JAMANDFIX坂本教授は多くのすてきなお友だちをもたれているかと思いますが、真の友情とはどのようなものだと思われますか?また、そのような友を得るためには、どんな人間であるべきでしょうか?僕は、アート・リンゼイでした僕には友だちの指針があります。ニューヨークのいま住んでいる家に引っ越してすぐに朝5時ぐらいに扉を突き破って強盗が入って、とても怖い思いをしたんだけど(盗まれたのは新品の自転車ぐらい)、そのときに深く思ったのは、危機的な状況のときに誰に電話をするか、誰に助けを求めるかが、友人かどうかの基準。そのときはアート・リンゼ...
坂本龍一|第18回 「生きる」について言いきる

坂本龍一|第18回 「生きる」について言いきる

第18回 「生きる」について言いきる教授みずからの回答ですべて解決!する「上から」言いきる。今回のお題は、影響を受けた本と、ダイエットについて。回答=坂本龍一Photo by JAMANDFIXはじめまして。坂本さんはかなり本を読まれるようですが、いままでの人生のなかで自分の考えや価値観をガラッと変えさせられてしまうような、影響を受けた本がありましたら教えてください。何冊でもかまいません。よろしくお願いします。吉本隆明と埴谷雄高影響を受けたのは、吉本隆明と埴谷雄高です。時期は、高校に入ったころですね。高校に入って、高校の図書館で借りて読んでいたんですよ。家にもあったんだろうけど、探すのが面倒で(笑)。吉本さんは『共同幻想論』ですね。埴谷さんは一冊挙げろと言われれば『虚空』です。高校で上級生に薦められて読んだ一人が埴谷さんで、家では父が電話で埴谷さんの名前を言うのを聞いていたり、よく名前は出ていました。彼らには考え方に影響を受けました。高校から大学にかけて読んだ本が、いまものを考える...
第38回 JOURNAL STANDARD|“品よくリラックス”を叶えるアイテム群

第38回 JOURNAL STANDARD|“品よくリラックス”を叶えるアイテム群

JOURNAL STANDARD|ジャーナル スタンダード“セレクトの本質” をあらためて追求するショップあらたな定番は「ジャーナル スタンダード 表参道」から“あたらしいスタンダードを探るアンテナショップ” をコンセプトに掲げる「ジャーナル スタンダード 表参道」。定番のブランドはもちろん、これから広く認知され、長く愛されるであろうブランドを世界中からセレクトしている。その魅力をOPENERSならではの視点から毎週更新でお届けする連載が、この『ジャーナル スタンダードの新機軸』だ。第38回となる今回は、夏のスタイリングに活躍するメンズのサンダルに注目。ジャーナル スタンダードの別注アイテムも含め、アウトドアテイストのデザインをモノトーンで仕上げたシリーズは、涼しげでクリーンな印象に。そしてウィメンズでは、気負わないリッチなスタイリングを叶える「SAYAKA DAVIS(サヤカ ディヴィス)」と「AERON(アーロン)」の2ブランドにフィーチャーした。Photographs by ...
坂本龍一|第21回 「音楽」について言いきる

坂本龍一|第21回 「音楽」について言いきる

第21回 「音楽」について言いきる教授みずからの回答ですべて解決!する「上から」言いきる。今回のお題は、音楽について。回答=坂本龍一写真=JAMANDFIX教授は“Perfume”をご存知ですか? とってもかわいい日本のテクノポップ・アイドルです。私はテクノというジャンルにはなんの固執もありませんが、Perfumeは久びさのヒットだと思います。で、教授にも彼女らに曲の提供をしてもらえたら、ファンとしては一粒で二度おいしいわけです。事務所の関係とかいろいろ困難かもしれませんが、よろしくお願いいたします。パフューム、知っていますパフューム、知っています。でもああいうのはよくわからないね。ボーカルはつくりこんだ独特のダフトパンク的な音で、一時的な流行りのテクニックですが……。彼女たちをプロデュースしている中田ヤスタカ氏の曲のつくりかたはパターン的で、キーボードのリフを歌っているような曲のつくりかたなんですよ。トラックをつくる、ポップなメロディをつくる才能はあるんだろうけど。「第二の筒美京...
DIESEL|最新ホームコレクションをミラノサローネで発表

DIESEL|最新ホームコレクションをミラノサローネで発表

DIESEL|ディーゼル伊老舗メーカー「モローゾ」と「フォスカリーニ」とのホームコレクション『Successful Living from Diesel』をミラノサローネで発表ディーゼルのホームコレクション『Successful Living from Diesel』の新作が、国際家具の見本市ミラノサローネで発表された。「モローゾ」と「フォスカリーニ」というイタリアを代表するインテリアメーカーをパートナーとし、カジュアルで個性的な空間を演出するプロダクトが揃っている。Text by YANAKA Tomomi伝統のデザインとディーゼルらしさが融合したラインナップパワフルかつアーティスティックなライフスタイルを提案する、ディーゼルのホームコレクションライン『Successful Living from Diesel』。ミラノサローネの会場では、ふたつのブースで社交と表現の場としての家が、現実と非現実、ハードとソフトという観念的な対比をベースにした空間が生み出された。イタリアの老舗家具...
TOKYO PREMIUM BAKERIES|第1回 der Akkord|アコルト

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第1回 der Akkord|アコルト

第1回 der Akkord|アコルト原材料100%オーガニックのベーカリー東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する新連載「TOKYO PREMIUM BAKERIES~カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋~」。第1回は、ドイツ語で和音の意味をもつ、神宮前の『アコルト』です。以前『アコルト』でパンを買って、そのレベルの高さに驚いたことがありました。100%オーガニックとは、いったいどこがそんなにちがうのかを確かめるべく、今回真っ先に取り上げました。取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ安全な素材と、素材から生まれる、さらなるおいしさ青山通り沿いの花屋の角を曲がって数分、左手に見えるインディゴブルーの看板が目印だ。こじんまりとした陳列スペースの割に、奥の作業場が広いのは、いかにも「パン工房」の雰囲気。スタッフの丁寧な説明を聞きながら試食したパンは、しっかりと小麦本来の味がした。なんといっても『アコルト』の特長は、100%オーガニックの原材料を使用して...
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