各務謙蔵(かがみ・けんぞう)コレクション-あるコレクターがみた戦後日本の美術|CHRISTIE’S

各務謙蔵(かがみ・けんぞう)コレクション-あるコレクターがみた戦後日本の美術|CHRISTIE’S

CHRISTIE’S|クリスティーズクリスティーズに出品される戦後日本を代表するモダンアート日本人アーティストによる戦後の美術に早くから注目し、収集を続けてきた各務謙蔵(かがみ・けんぞう)氏のコレクションから選りすぐられた作品の数々が、10月11日、クリスティーズ・ロンドンのオークションに出品される。Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)日本の美術史における重要作品に触れる貴重な機会各務(かがみ)氏は欧米に滞在した際、自国のアーティストによるアート作品を精力的に収集するコレクターたちを目の当たりにし、海外勤務を経た1970年代、本格的にコレクションを開始した。菅井汲(すがい・くみ)、今井俊満(いまい・としみつ)、荒川修作(あらかわ・しゅうさく)、オノサト・トシノブなど、主要作家の代表作をはじめ、川俣正(かわまた・ただし)、山倉研志(やまくら・けんし)など、1980年代に頭角を現した気鋭の作家たちにも初期の段階から注目した各務氏。彼はこの分野の先駆的なコレ...
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デヴィッド・リンチと西陣織の出会い「DAVID LYNCH meets HOSOO展」が開催|ART

デヴィッド・リンチと西陣織の出会い「DAVID LYNCH meets HOSOO展」が開催|ART

ART|西陣織の老舗と映画監督のコラボレーションが実現コンセプトは「More Than Textile」京都、西陣織の老舗である「細尾」が、映画監督デヴィット・リンチとコラボレーションした「DAVID LYNCH meets HOSOO展」を2016年10月7日~11月13日までの期間、表参道「EYE OF GYRE」で開催する。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)人間の深層心理をテキスタイルで描き出す「細尾」は元禄元年(1688年)創業の西陣織の老舗だ。通常の織物の構造が1レイヤー、または2レイヤーであるのに対し、西陣織の場合10レイヤーから多いものだと15レイヤーの構造を持っている。その中でも細尾のテキスタイルは9000本もの縦糸を一本ずつ制御することで、より多層的なレイヤーを構築しており、布そのものがアーキテクチャー(構造体)という特徴をもつ。細尾では「More Than Textile」をコンセプトに様々なテキスタイルの開発に取り組んでいる。6年前に...
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三原康裕が語る“KOGEI”の魅力 |MITSUKOSHI

三原康裕が語る“KOGEI”の魅力 |MITSUKOSHI

日本橋三越本店本館6F美術フロア魂のこもった作品があるところ三原康裕、“KOGEI”の聖地を訪れる伝統工芸から絵画まで、世界的にも価値のあるさまざまな作品を販売している日本橋三越本店本館6F美術フロアに、三原康裕が訪れた。老舗百貨店が誇る“KOGEI”の数々に、世界的ファッションデザイナーは何を感じ、何を考えたのだろうか。Text by OGAWA FumioPhotographs by Jamandfixさまざまな作家が自分の“今”を表現している海外でも評価が高い日本の伝統工芸。なかでも人間国宝をはじめ超がつく一流の作家の作品を集めているのが日本橋三越本店本館6Fの「美術工芸サロン」だ。伝統工芸から国際的な価値をアピールする「KOGEI」への躍進が謳われるいま、その魅力を堪能しない手はない。「Maison MIHARA YASUHIRO」の三原康裕氏も伝統工芸の魅力を強く意識する一人だ。三原康裕氏と伝統工芸。シャープな着想と大胆な造形力に裏打ちされたシューズに代表される三原氏のデ...
日本橋三越本店で「日本伝統工芸展」が開催|MITSUKOSHI

日本橋三越本店で「日本伝統工芸展」が開催|MITSUKOSHI

MITSUKOSHI|陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門が集う63回目を迎えた国内最大規模の公募展2016年9月21日~10月3日まで、日本橋三越本店で「日本伝統工芸展」が開催される。重要無形文化財保持者(人間国宝)の最新作や、厳選な審査を経て入選した一般公募作品などを展示する。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)一般公募入選作544点を一堂に展示「日本伝統工芸展」は、今年で63回目を迎える国内最大規模の公募展だ。日本の優れた伝統工芸の保存と後継者の育成を目的に、公益社団法人である日本工芸会が毎年開催している。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門に分かれ、それぞれ日本の美を宿した作品が集結する。この展示のハイライトは、重要無形文化財保持者(人間国宝)の最新作に合わせて、一般公募作品も展示されることだ。今回は1,551点の中から厳正な鑑査、審査を経て選ばれた入選作544点を、本館と新館のギャラリーで一堂に展覧する。朝日新聞社賞...
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“身体”を美術で考え直す「BODY/PLAY/POLITICS」が開催|ART

“身体”を美術で考え直す「BODY/PLAY/POLITICS」が開催|ART

ART|6人のアーティストが「身体」を表現する横浜美術館で「BODY/PLAY/POLITICS」が開催横浜美術館で2016年10月1日~12月14日まで「BODY/PLAY/POLITICS」が開催される。出品アーティスト6名が、それぞれ異なった視点から「身体」をテーマに表現する。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)「身体が生み出すさまざまなイメージ」がモチーフ「BODY/PLAY/POLITICS」は、肌の色、民族や宗教、性差や生活のスタイルまで、様々な違いのある人々が同居するこの世界を、アートを通じて改めて考え直すという試みだ。イー・イラン《サンタイ》2016 年、ジクレー・プリント、106×205cm (c)Yee I-Lannアピチャッポン・ウィーラセタクン《炎(扇風機)》2016 年、シングル・チャンネル・ビデオ・インスタレーションCourtesy of Apichatpong Weerasethakul本展で展示される作品群からは、「身体(BO...
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般若心経をモチーフとする荒木経惟「淫秋―般若心經惟」|ART

般若心経をモチーフとする荒木経惟「淫秋―般若心經惟」|ART

ART|“書”と“写真”を組み合わせたパワフルな展示「淫夏」「淫冬」に連なる展覧会『淫秋』アラーキーこと荒木経惟氏の展覧会「淫秋―般若心經惟」が、神宮前アートスペースAMで開催中。古典に感応した作品を作り出してきた彼の最新作を堪能できる。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)最新インスタントフィルム作品も合わせて展示教典『般若心経』は、「西遊記」の基となる「大唐西域記」を書した僧、玄奘(げんじょう)が訳した全巻600から成る「大般若経」のエッセンスが、約260文字にまとめられ、大乗仏教の根本として普及している。「般若」は智慧を、「波羅蜜多」は「悟りを開く」ことを意味しており、この世に存在するすべてが「無」であり、真理は「空」にあると説いている。今回、その般若心経をモチーフにした荒木経惟氏の展覧会『淫秋』が開催される。「淫夏」(2015)、「淫冬」(2016)の二つに連なり命名された本展は、和紙にプリントされた写真に、書で「般若心經」をしたためたパワフルな初展観...
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日本橋三越本店 美術フロア探訪|MITSUKOSHI

日本橋三越本店 美術フロア探訪|MITSUKOSHI

日本橋三越本店老舗百貨店の逸品を味わう"KOGEI"の魅力を堪能できるミュージアム工芸品から絵画まで、世界的にも価値のあるさまざまな作品を販売している日本橋三越本店 美術フロア。実際に足を運ぶと、古今東西の見応えのある作品の数々に、美術愛好家ならずとも目と心を奪われるはずだ。そんな、老舗百貨店の逸品を巡る旅へと誘う。Text by OGAWA FumioPhotographs by Jamandfix若い方にも実物に接していただきたい美術品や工芸品と普段あまり縁がない? でも日本料理屋で出てきた器に思わず眼がいくことがあるのでは。知人の家を訪れたとき磁器の壺に花が飾られているのを見て、いい気分になったこともあるのでは。いいものは生活の気分をよくしてくれる。日本で暮らしていると、それがなんとなく理解できてくるように思う。そのためにもう少し積極的に美術工芸と付き合ってみては、というのが提案である。お勧めは日本橋三越本店本館(の美術工芸サロン)。1907年にスタートして、才能ある作家たち...
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デザイナー フィリップ・リムが撮影した日本の景色|3.1 PHILLIP LIM

デザイナー フィリップ・リムが撮影した日本の景色|3.1 PHILLIP LIM

3.1 PHILLIP LIM|3.1 フィリップ リム日本への愛を込めたインスピレーションストーリー「Japan through my eyes」ファッションブランド3.1 PHILLIP LIM(3.1 フィリップ リム)のクリエイティブディレクターであるフィリップ・リムは、2016年の春、ブランドの設立10周年を祝って日本を訪れ、ファンへの感謝を伝えた。その旅の中でフィリップ・リム自身が撮影し、インスタグラムで公開したさまざまな日本の風景を集めたインスタレーション「Japan through my eyes」が、9月10日(土)から10月10日(月)まで、3.1フィリップリム青山店で展開される。Text by SHINGO Shimojo2016年秋冬新作バッグの先行販売も以前から日本愛好家として、日本の美や文化、歴史、人などからクリエーションのインスピレーションを得ているフィリップ・リム。滞在中、彼は東京の街や美術館、香川県の直島で見たアートや、移動中の電車、飛行機、フェリ...
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アール・ヌーヴォーの父、アルフォンス・ミュシャの豪華作品集|BOOK

アール・ヌーヴォーの父、アルフォンス・ミュシャの豪華作品集|BOOK

BOOK|「スラブ叙事詩」全編も収録豪華作品集「アルフォンス・ミュシャの世界 2つのおとぎの国への旅」アルフォンス・ミュシャの作品集「アルフォンス・ミュシャの世界 2つのおとぎの国への旅」が発売中。彼の作品約370点を収録した豪華な内容に注目だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)装飾パネル、ポスター、挿絵など約370点を収録優美で華やかな装飾芸術「アール・ヌーヴォー・スタイル」をつくり上げた作家アルフォンス・ミュシャ。パリのベル・エポック時代、後にアメリカへ渡り、愛する祖国チェコへと戻るミュシャの生涯を、美しい作品とともに解説したものが「アルフォンス・ミュシャの世界 2つのおとぎの国への旅」だ。彼の作品は、華麗な曲線を用いて、星、花、女性などを対象に描き出すという特徴を持つ。この作品集では、そのようにして描かれた装飾パネル、ポスター、挿絵などを多数収録した。プラハ市立美術館蔵(Prague City Galelery)プラハ市立美術館蔵(Prague Ci...
ミハエル・リーデルとコラボレーションした期間限定ギフトボックスを発売|Dom Pérignon

ミハエル・リーデルとコラボレーションした期間限定ギフトボックスを発売|Dom Pérignon

Dom Pérignon|ドン ペリニヨンドイツ人現代アーティスト、ミハエル・リーデルとコラボレーションドン ペリニヨンより、現代アーティストのミハエル・リーデル氏とコラボレーションした期間限定のギフトボックス「ドン ペリニヨン by ミハエル・リーデル 限定ギフトボックス」が登場。2016年9月下旬より発売する。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)アーティスティックなラベルを配した2種類のシャンパーニュドン ペリニヨンは、単一年に収穫された高品質な葡萄のみから造られるヴィンテージシャンパーニュだ。そのシャンパーニュのライフサイクルにおいて、3回に渡る熟成のピーク“プレニチュード”を迎える。最初のプレニチュードは、醸造から少なくとも8年の時間を要する。セラーの中での熟成期間を経て、世界的に評価の高いシャンパーニュを造り上げる。今回、時間とともに「変容」を遂げる、ドン ペリニヨンの世界感を表現するため、その創作において「変容」を好むドイツ人現代アーティスト、ミ...
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植物と真摯に向き合う展示「叢 - 器を纏う」|ART

植物と真摯に向き合う展示「叢 - 器を纏う」|ART

ART|独自の美しさを提案する植物と真摯に向き合う展示「叢 - 器を纏う」多肉植物を集めた「叢 - 器を纏う」がCIBONE Aoyama(シボネ青山)で開催中だ。印象的な形をした植物が、陶芸家である寒川義雄が仕立てた器を纏う。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)コンセプトは“いい顔してる植物” “いい顔してる植物”をコンセプトに、独自の美しさを提案する植物屋「叢 Qusamura」。店主の小田康平氏が自ら国内外を旅して集めた個性あふれる植物を、その個体の特徴を引き出す器と合わせて提案する。店名は、彼が植物を見つける場所を「くさむら」と呼んでいたことから。普通の人にとってはただの草の群がりに見える場所に、個性ある美しさが眠っていることがある。『Qusamura』の“Q”は、「Question」からとったもの。個性的な叢の植物たちに出合った時「これ、なに ?」と、はじめに不思議を感じ、「?」から叢の世界観に入って欲しいという願いを込めている。厳選された多肉植物...
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受け継がれる茶の美意識、「茶の湯の継承 千家十職の軌跡展」が開催|MITSUKOSHI

受け継がれる茶の美意識、「茶の湯の継承 千家十職の軌跡展」が開催|MITSUKOSHI

MITSUKOSHI|日本橋三越本店日本の美のDNAを味わえる「茶の湯の継承 千家十職の軌跡展」2016年8月31日から日本橋三越本店にて、「千家十職の軌跡展」が期間限定で開催される。古来より受け継がれてきた多数の茶道具が、一堂に会する貴重な場となる。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)千利休所持の茶道具など約250点を展示茶の湯の大成者である千利休から400年以上も続く千家の茶道。その千家好みの茶道具を制作する十の職家を「千家十職」という。その歴史は、大正12年5月、三越大阪店にて「千家十職茶器陳列会」を開催し、そこで「千家十職」が命名されたことに始まる。永樂家 『金襴手葵御紋茶碗』十一代保全作樂家 『黒樂茶碗 銘万代屋黒』初代長次郎作『茶の湯の継承 千家十職の軌跡展』では、三千家の各お家元に代々伝わる「名品」「代表作」をはじめ、千家十職の各職家や美術館所蔵の茶道具、約250点を展覧する。控えめながらも存在感のある日本の美意識を味わえる展示となる。永樂家〈...
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今年も日本橋三越本店が「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」を開催|MITSUKOSHI

今年も日本橋三越本店が「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」を開催|MITSUKOSHI

MITSUKOSHI|三越今年も日本橋三越本店が「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」を開催昨年に引き続き日本橋三越本店で「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」」が2016年8月17日から22日まで、開催される。美しい明治期の工芸が集結する、スペシャルなイベントだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)明治期の工芸作品約40点を一堂に展示昨年に開催され、好評を得た明治維新後に制作された工芸作品にスポットをあてた展示会「~超絶技巧~ 明治期の工芸展」。当時の日本の「工芸」は劇的に大きな変貌を遂げた。これまでの幕藩体制の終焉と社会の近代化とともに、工芸職人のほとんどは失職。新しい需要を求めてその制作内容を変化させていった。それは外貨獲得という目的のため、海外輸出や万国博覧会への作品制作へと繋がっていったという。このような中で、旧体制時にその技術レベルは最高潮に達していたといわれるが、日本の高い制作技術はさらなる進化をとげ、「超絶技巧」と現在呼ばれるほど精緻で驚くべき技巧が凝ら...
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アガタ パリが京都の文様作家「アプスー」とコラボレーション|AGATHA PARIS

アガタ パリが京都の文様作家「アプスー」とコラボレーション|AGATHA PARIS

AGATHA PARIS|アガタ パリアガタ パリが京都の文様作家とコラボレーション2016年8月30日、アガタ パリの新作「アフリカ 1925」コレクションと京都の文様作家「APSU」の作品が会するパブリックビューイングが開催される。印象的なデザインを間近で見ることができる、またとない機会だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)自然からインスパイアされた幾何学模様が印象的なコレクション1974年にパリ6区で創業したコスチュームジュエリーブランド「アガタ パリ」。創業者ミッシェル・キニュー氏は“デイリー・シック”をコンセプトに掲げ、パリジェンヌの自由なエスプリの詰まったデザインとエッジの効いたセンスで新たなアクセサリーを提案し続けている。今回は、パリの姉妹都市である京都の文様作家「APSU(アプスー)」とコラボレーションが実現した。アガタ パリの新作コレクションである「アフリカ 1925」は自然からインスパイアされたという幾何学模様が特徴だ。アプスーがそのコ...
USMモジュラーファニチャーがカルロ モレッティとコラボレーション|USM

USMモジュラーファニチャーがカルロ モレッティとコラボレーション|USM

USM|ユー・エス・エムcarlo moretti|カルロ モレッティ涼しげなヴェネツィアグラスがショールームを彩るカルロ モレッティが、期間限定でUSM 丸の内直営ショールームにて特別展示をおこなう。夏に合わせたUSMショールームの展示変更のタイミングで、このコラボレーションが実現した。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)USMを展示用ユニットに使用USMモジュラーファニチャーは、多様なモジュールを自由に組み合わせて作り上げるオーダーメイドのスイス製家具。そのシンプルで機能的なデザインは、自宅にも職場にも遜色なくなじむ人気が高いアイテムだ。今回USMは、イタリアの最高峰ヴェネチアングラスを制作するカルロ モレッティとコラボレーション。ヴェネチアングラス制作を生業とする家に生まれたカルロとジョヴァンニのモレッティ兄弟が1958年に創設したブランドだ。熟練の職人たちが一つひとつ手作業で仕上げるプロダクトは、伝統技術と現代アートのデザインを掛け合わせたユニークな...
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