アート
「アート」に関する記事
DIOR HOMMEが起用したヴァニタス絵画の現代解釈、亀井 徹の世界|ART
ART|西洋絵画の古典で認められた、東京に花咲く異才。超現実主義と象徴主義のはざまで独自の世界観を作り、その作品がモード最前線のランウェイで衆目を集めたことについて(1)皮肉なものである。美術大学を卒業した当初の夢は、“絵描きとしての商業的な成功”だった。ルイ・ヴィトンとコラボレーションした村上隆氏や奈良美智氏らが世界に出て脚光を浴びるのを目の当たりにしていた頃である。自分も企業とのコラボで有名になりたいと思っていた。ところがチャンスは一向にめぐってこなかった。もう絵で稼げなくていい。たとえ“日曜画家”と揶揄されたってかまうものか。世の中に認められなくとも自分が描きたいものを描いていこう。そう心に決めた矢先に、彼はDIOR HOMMEからのオファーを受け取った。苦節十数年。画家としての魂は、いまキラキラと輝いている。Photographs by SUZUKI TakuyaTEXT by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)SNSで拡散され、スマホのなかでブレイクへ亀井...
『民藝運動フィルムアーカイブ 名もなき美を求めて1934-2017』展が開催|ART
ART|バーナード・リーチが撮影したフィルムをデジタル化未来へつながる暮らしのヒントをフィルムから探る「民藝運動フィルムアーカイブ 名もなき美を求めて1934-2017」が2017年1月27日(金)~3月26日(日)の期間で開催される。柳宗悦、濱田庄司、河井寛治郎など、彼らの“ものづくり”の現場を垣間見られる貴重な機会だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)当時の“ものづくり”の現場とは大正後期~昭和初期にかけて起こった「民藝運動」は美術品ではなく、庶民が日常的に扱う日用品に日本独自の美と手仕事を見出し、世界にその価値を知らしめるきっかけになった活動のこと。民藝運動を起こしたメンバーのひとりで、イギリスの陶芸家のバーナード・リーチは1934年~1935年にかけて来日。当時貴重であった16ミリの機材で自ら、日本のものづくりの現場を撮影した。そこには柳宗悦、濱田庄司、河井寛治郎といった民藝運動を起こしたメンバーの姿や、当時の日本各地のさまざまな風土が映されている...
「第18回 JQA地球環境世界児童画コンテスト」作品募集開始|ART
ART|JQA主催、ユニセフ東京事務所後援子供たちが環境問題を考えるきっかけに「環境」をモチーフに子供たちが絵を描く「JQA地球環境世界児童画コンテスト」の作品募集が開始。応募締め切りは2017年5月31日(水)まで。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)今回のテーマは「みんなの宝物、地球」「JQA地球環境世界児童画コンテスト」は地球環境を題材に絵を描くことを通じて、環境問題を考えるきっかけを提供し、次世代を担う子供たちの環境意識の向上を願って開催されている。世界中の7歳から15歳までの子供たちを対象に、これまでに17回のコンテストを実施。前回は94カ国の国から、17,000点以上の作品が応募された。子供たちの作品は、身近な自然や生き物、家族や自分たちの住んでいる地域を題材に描かれ、豊かな想像力と感性にあふれた作品ばかり。国境や文化、言語の違いを越えて、地球環境へのメッセージが込められている。第18回目となる今回のテーマは「みんなの宝物、地球」。かけがえのない...
シャネル・ネクサス・ホールでカール・ラガーフェルド写真展が開催|ART
CHANEL NEXUS HALL|シャネル・ネクサス・ホールVERSAILLES A L'OMBRE DU SOLEIL太陽の宮殿ヴェルサイユの光と影シャネル・ネクサス・ホールにてファッションデザイナー、写真家のカール・ラガーフェルド氏がヴェルサイユ宮殿を撮影した写真展『VERSAILLES A L'OMBRE DU SOLEIL太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影』を開催する。遠近法や、ぼかしなどユニークな技法で撮影された作品に注目だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)ヴェルサイユ宮殿をユニークな視点で撮影17世紀後半にルイ14世によって建造されたヴェルサイユ宮殿は、壮麗な庭園を擁し、世界文化遺産登録されている。この特別な地を世界的ファッションデザイナーであり、写真家として活躍するカール・ラガーフェルド氏が撮影した『VERSAILLES A L'OMBRE DU SOLEIL太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影』が開催される。1987年に彼はシャネルの広告キャ...
線香画家、市川孝典氏の個展「grace note」が開催|ART
ART|3年ぶりとなる個展「grace note」線香で紙を焦がしながら描く「線香画」線香を使って作品を生み出すアーティスト、市川孝典氏の個展「grace note」が2017年1月13日(金)~2017年2月3日(金)の期間で開催される。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)新作の絵画とコラージュを展示市川孝典氏は線香で紙を焦がしながら描く「線香画」の第一人者だ。60種類以上の線香を温度や太さなどで使い分け、一切の下書きをせずに少しずつ紙を焦がしながら作品を作っていく。彼自身の記憶を辿って線香の焦げ跡で描き出されるモノクロのグラデーションと無数の穴は、触れただけで崩れてしまいそうな緊張感と大胆に濃淡をつけて紡ぎ出された作品世界を持っている。市川氏にとって記憶が消え去ることは恐怖だという。記憶を目で見えるものとして残すことは彼をその恐怖から解放する行為なのだ。市川孝典/untitled(wood land)/2014/burnt paper/ H464mmx...
祐真朋樹・編集大魔王対談|vol.15 篠山紀信さん、クリスチャン・ルブタンさん
Page. 110年ほど前、パリのランカスターホテルのレストランでデヴィッド・リンチとクリスチャン・ルブタンがランチをしている光景を目撃した。僕がその時誰とランチに行ったかは憶えていない。ただただ二人が発する強いオーラとその取り合わせの妙に衝撃を受け、しばらくその光景が頭から離れなかった。数年後、デヴィッド・リンチが撮影したルブタンのイメージヴィジュアルが発表された。僕の脳裏には即、ランカスターホテルのランチの光景が蘇った。ルブタンのヒールは、いつ見ても惚れ惚れする。挑発的な形と色使いでありながら、身につけると女性の体に無理なく馴染むデザイン。その力はどこから生まれているのだろうか?ここ5年ほど、僕は篠山紀信さんと仕事をさせて頂く機会が増えた。巨匠からの誘いを受けるのはとても嬉しい。なんといっても巨匠はベリー・チャーミングな人だから、一緒にいて楽しいのである。そして、みなさんご存じの通り、写真が上手い……なんて、僕が言うのは僭越至極なのだが、素晴らしい作品が目の前で出来上がっていく...
自然の美しさを陶器に表現する岡崎裕子展「PETAL 花びらの器」が開催|ART
ART|小山登美夫ギャラリーでの3度目の個展立体的な花びらの装飾が華やかさを演出陶芸家岡崎裕子氏の個展「PETAL 花びらの器」が小山登美夫ギャラリーで開催。花をモチーフにした装飾を纏った美しい作品に注目だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)200点余りを一堂に展示岡崎裕子氏の陶芸作品は、草花や虫、季節の移ろいなど自然の美しさへの感動を表現した、アールヌーヴォーの精神にも通じる。柔らかな白釉(はくゆう)に施されたのびやかに羽ばたくトンボのレリーフなど日常の生活に馴染みつつも優美でモダンな作品は、日々の暮らしを丁寧楽しむことを思い出させる。この度、小山登美夫ギャラリーにて岡崎裕子展「PETAL 花びらの器」が開催される。立体的に表現されたPETAL(花びら)の装飾が施され、200枚もの花びらを纏った鉢や、花に舞う蝶のような、白地に金彩を施した器など200点余りを一堂に展示する。©︎Yuko Okazaki, Courtesy of Tomio Koyama ...
世界中のセレブが愛するポップアートの専門店「&Collection」がオープン|ART
ART|世界中のアート・デザイン作品を展示洋服を着替えるようにアートを楽しむアート・デザインに軸足を置いたライフスタイルショップ「&Collection」が東京・表参道にオープン。ファッションアイテムをモチーフにしたアート作品に注目だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)ファッションアイテムをアートとして再構築「&Collection」はアート作品やデザイン作品を展示・販売するライフスタイルショップ。洋服を着替えるように、日々の暮らしの中でアートを楽しむことを提案する。住居をイメージした家具などを配置した空間にアートを展示することで、アートに対する親近感を抱かせるとともに、アートで日常を彩ることを視覚的に伝えているのがこのショップの特徴。またアートに合わせて展示している家具も購入可能だ。ハイライトは「シャネル」のロゴや「ルイ・ヴィトン」のモノグラムなどをアートとして再構築する独特なスタイルで、2年間に約8000枚もの作品を生み出し、世界から“...
ルイ・ヴィトンと吉岡徳仁の初コラボレーション|LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON|ルイ・ヴィトンモノグラムの花びらをモチーフにした「Blossom Stool」ルイ・ヴィトンとデザイナー兼アーティストである吉岡徳仁氏がコラボレーション。生み出された新作「Blossom Stool」はルイ・ヴィトンの長い歴史を表現したオブジェだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)「オブジェ・ノマド コレクション」に吉岡徳仁が初参加2016年11月30日~12月4日にアメリカ・マイアミで開催された「デザイン マイアミ 2016」で、ルイ・ヴィトンと吉岡徳仁氏が初めてコラボレーションした新作 「Blossom Stool(ブロッサム スツール)」が発表された。ルイ・ヴィトンは旅にインスパイアされた作品を作り出すプロジェクト「オブジェ・ノマド コレクション」を展開しており、ルイ・ヴィトンのコンセプト「Art of Travel(旅の真髄)」を独自の視点で再解釈し、サヴォアフェールとデザインの出合いを促している。その「オブジェ・ノマド...
ハービー・山口が東ヨーロッパの一瞬を切り取った写真展を開催|LOUNGE
LOUNGE|写真集の発行を記念した写真展東ヨーロッパの激しい変化の中にある静けさを捉えたハービー・山口氏の写真集「and STILLNESS」の発行を記念し、写真展『and STILLNESS あの日のプラハ、ワルシャワ、ブタペスト-- 東ヨーロッパ1985 - 1996』を開催。東ヨーロッパに流れる時間の、一瞬を切り取った。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)期間中にトーク&スライドショーも開催1970年代からヨーロッパ周辺を中心に世界中を旅してきたハービー・山口氏。彼のレンズは、広くメディアで知られる音楽やアートといったカルチャーシーンとは別に、国家の統合や独立が進む東ヨーロッパを捉えていた。ひとつの大陸に多民族が共存するゆえの喜び、哀しみ、エネルギー、そして終焉と再生。しかしその激動の時代のなかでも、人々の普段の暮らしは確実に存在する。その“普通の日常”を氏は写真を通じて表現する。©ハービー・山口©ハービー・山口今回写真集「and STILL...
伊勢丹新宿本館にて「アートと自然とショーメ」展開催|CHAUMET
CHAUMET|ショーメ印象派アートとジュエリーの共通点を垣間見るショーメは2016年11月30日(水)~12月6日(火)の期間、伊勢丹新宿本館1F ザ・ステージにて「アートと自然とショーメ」を開催する。ショーメが生み出すジュエリーの根源に触れられる貴重な機会だ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)新作ハイジュエリー「パステル・ドゥ・フルール」を世界初披露創業以来「自然」をテーマに数多くのジュエリーを手掛けてきたショーメ。同じく自然に美を見出す絵画様式である印象派との共通点を探る展示「アートと自然とショーメ」が開催される。ナポレオン時代の新古典主義から、ロマン主義、写実主義を経て、印象派が生まれた19世紀半ば以降からショーメは自然をモチーフにしたジュエリーの制作を続けてきた。「アートと自然とショーメ」では、印象派アートとショーメの共通点を象徴する新作ハイジュエリー「パステル・ドゥ・フルール」を世界初披露するとともに、自然とアートに関連の深いショーメ アーカイ...
ブルレック兄弟のサイン入り。エキシビション会場で販売された限定ポスター|Ronan & Erwan Bouroullec
Ronan & Erwan Bouroullec|ロナン&エルワン・ブルレック各限定99枚、三種類のポスター。シリアルナンバー「30」が入荷フランス・レンヌにおいて開催された、人気デザイナーデュオ、ロナン&エルワン・ブルレックのエキシビション。会場ではこれまでのアーカイブをはじめ、公共機関の提言などを独創的なクリエーションを通して表現し、大きな話題を呼んだ。展示会場では彼らのドローイング二枚と、展示のスクリーンをクローズしたもの一枚、合計3種が、各99枚限定でポスターとして販売。彼らの息吹を感じる筆致、作品のディテールが、大判で厚みのある紙に印刷され、シリアルナンバーが記されいる。インテリアショップ「black&white」では、それぞれを額装して販売。インパクトのあるサイズ感も魅力だ。Ronan & Erwan Bouroullec singed posterA、B、Cタイプ、それぞれシリアルナンバー「30」サイズ|1025×730mm(額装済)価格|7万...
神秘的な光を体感できる個展「吉岡徳仁 スペクトル」が開催|ART
ART|光がもたらす感覚を追求吉岡徳仁が生み出す虹の光線吉岡徳仁氏の個展「吉岡徳仁 スペクトル」が2017年1月13日(金)~3月26日(日)の期間、資生堂ギャラリーにて開催される。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)新作「スペクトル」のインスタレーションを発表吉岡徳仁氏は、デザイン、アート、建築など幅広い領域において、自由な発想と実験的なテクノロジーから生み出される作品により、国内外で高く評価されている。これまで自然と人間の関係性に着目し、光がもたらす感覚を追求し研究を重ねてきた。2013年、東京都現代美術館で開催された個展「TOKUJIN YOSHIOKA_Crystallize」では、プリズムによって作られた「虹の教会 -Rainbow Church」を展示。また2011年に開催された「第54回 ヴェネチア ビエンナーレ国際美術展」では、建築プロジェクト「ガラスの茶室 - 光庵」を発表し、2015年に京都の重要文化財である天台宗青蓮院門跡境内将軍塚青龍...
イラストレーター黒木仁史の個展「Fragments of my wonderland」が大阪で開催|ART
ART|大阪で6年ぶりとなる個展黒木仁史の考える“現代のおとぎ話”黒木仁史の個展「Fragments of my wonderland」が2016年11月16日(水)~29日(火)の間、大阪 DMOARTSで開催される。大阪で黒木氏の個展が開催されるのは6年ぶりだ。Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)描き下ろした新作も展示雑誌『GINZA』の表紙を手掛けるほか、多くのファッション誌やカルチャー誌にイラストを提供し、活躍を続けるアーティスト 黒木仁史氏。彼の描くスタイリッシュかつファッショナブルなポートレートは、多くの人々を魅了している。今回の個展「Fragments of my wonderland」は、彼にとって大阪で6年ぶりの開催となる。2016年10月に東京で開催された個展「THE FANTASTIC HOTEL」で展示された作品に加え、この個展のために描き下ろした新作も展示する。また女性の涙をテーマに描いた「Tear drop」シリーズや、人間と動植...
バリーがアンドレ・サレヴァとコラボレートしたカプセルコレクションを発表|BALLY
BALLY|バリー棒線画のキャラクター「Mr. A」が刻印されたエクスクルーシヴなコレクションBALLY(バリー)が、世界的に有名なグラフィティアーティストのアンドレ・サレヴァとのコラボレーションによるエクスクルーシヴなカプセルコレクションを発表した。アイテムはメンズとウィメンズのブーツ、レザーポーチ、トラベルウォレット、カードホルダー、キーホルダー、シルクスカーフなどが揃う。Text by SHINGO Shimojoアンドレ愛用のバリーのヴィンテージブーツから着想アンドレ・サレヴァは、1971年にスウェーデンで生まれたグラフィティアーティスト。1988年にシルクハットをかぶった棒線画のキャラクター「ミスター A(Mr. A)」を生み出し、ストリートアートの歴史に名を残した。2013年の後半にはストックホルムで「バック・トゥ・スウェーデン(Back to Sweden)」と題した展示を開催し、「ドリームコンサート」での作品をユニークなペインティングで描く。アーティスト活動だけでな...