アート
「アート」に関する記事

葛飾北斎の作品からインスパイアされた新作「アクアスコープ」|JEANRICHARD
JEANRICHARD|ジャンリシャール日本-スイス国交150周年記念、新作「アクアスコープ」誕生スイスの時計ブランド「ジャンリシャール」が、日本-スイス修好通商条約樹立150周年を記念して「アクアスコープ」シリーズの新作を発表。日本を代表する浮世絵師のひとり、葛飾北斎からインスピレーションを得たデザインが特徴だ。Text by KUROMIYA Yuzu世界的に有名な葛飾北斎の名作を文字盤に刻印日本美術史を代表する浮世絵師であり、驚異的な数の絵画や版画作品を世に残した葛飾北斎。命ある限り自己の芸術を追及しつづけ、開拓者精神をもって妥協することなく生きた姿勢は、ジャンリシャールの掲げるブランドコンセプト「Philosophy of Life」に通じるものがあるという。今回発表された新作では、彼の名作「富嶽三十六景 神奈川 沖浪裏」からインスピレーションを得た文字盤のデザインを採用。ホワイト、グレー、ブルー、ブラックから選べるダイヤルには「北斎」スタイルの刻印がほどこされている。ムー...

軽井沢・田崎美術館でミック・イタヤ『中庭の鳩』展開催|THE TASAKI MUSEUM OF ART
THE TASAKI MUSEUM OF ART|田崎美術館“気のおけないお茶会風”のアート・サロンも軽井沢でミック・イタヤ『中庭の鳩』展開催天使や女神、光と風や緑を愛するミック・イタヤ氏が、軽井沢・田崎美術館の一角で小さな展覧会『中庭の鳩』を8月25日(火)まで開催中。デッサンや切り絵などの小品を中心に30点余りの作品やプロダクツを展示している。Text by KAJII Makoto (OPENERS)夏の軽井沢で、やすらぎの時間を「中庭にやって来る鳩を見守る静かなやすらぎの時間は、僕らを平和な未来への入口へ案内する。扉の鍵はダイヤモンドのように透明な情熱で出来ている」(ミック・イタヤ)文化勲章受賞画家・田崎廣助氏が、戦前・戦後を通じて第二の故郷として愛した軽井沢に、自身の作品を永久保存展示するためにつくられた田崎美術館。建築家・原広司氏の設計による建物は、昭和61(1986)年に日本建築学会賞を受賞している。『中庭の鳩』展では、作品の展示販売をはじめ、“気のおけないお茶会風”...

五木田智央の新作出版記念パーティ「ブックマーク」で開催|BOOKMARC
BOOKMARC|ブックマーク五木田智央の新作出版記念パーティ「ブックマーク」で開催「MARC JACOBS(マーク ジェイコブス)」が手がけるブックストア「BOOKMARC(ブックマーク)」にて、現代美術家・五木田智央による最新図録『BÉSAME MUCHO』と最新刊『777』の出版を記念したパーティが、8月7日(金)に開催される。パーティでは著者サイン会も実施予定だ。Text by KUROMIYA Yuzu『BÉSAME MUCHO』はブックマークだけの独占発売五木田智央は、1969年東京生まれ。90年代後半、即興的に描かれたドローイング作品で注目を集める。近年は白と黒の色彩で描く人物画など具体的なモチーフを見せつつも、抽象的なペインティング作品が多い。日本国内での活動にくわえ、ニューヨーク、ロサンゼルスなど海外の展覧会にも参加し高い評価を獲得。2016年にはニューヨークのメアリー・ブーン・ギャラリーで2度目の個展が控えている。日本ではブックマークだけの独占販売となる『BÉS...

スコットランド出身のアーティスト、アンドリュー・カーの日本初個展| RAT HOLE GALLERY
RAT HOLE GALLERY|ラットホールギャラリー具象でも抽象でもない独自のスタイルと色彩で生み出す世界観アンドリュー・カーの日本初個展を開催スコットランド出身のアーティスト、アンドリュー・カーによる日本初の個展『The gallery is beside a church, apartments and a small park with fountain』が、南青山のラットホールギャラリーで開催。9月6日(日)まで開かれている。Text by YANAKA Tomomi新作のペインティングを中心に展示アンドリュー・カーは1977年、スコットランド・グラスゴー生まれ。現在も地元を拠点に、ペインティングやファウンドオブジェ、そして紙からなる立体作品を生み出している。その作品は、彼の日常生活からのインスピレーションをもとに、親密さを感じさせる小ぶりなサイズが中心で、具象とも抽象ともちがう独自のスタイルと色彩をはなつ。ペインティングでは彩度を抑えたアクリル絵具を使用し、スタジオの...

『ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours』|The National Museum of Art, Osaka
The National Museum of Art, Osaka|国立国際美術館近作から代表作まで展示される西日本ではじめての大規模な個展『ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours』世界的に活躍するドイツ出身の写真家、ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)の西日本でははじめてとなる大規模な個展『ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours』。7月25日(土)から9月23日(水・祝)まで、大阪市・中之島の国立国際美術館で開かれる。Text by YANAKA Tomomiイギリスのターナー賞に輝いた注目の現代アーティスト1968年にドイツで生まれたヴォルフガング・ティルマンス。1990年代初頭から彼を取り巻く日常的な光景を捉えた写真に世界が注目、現在はベルリンとロンドンを拠点に国際的に活躍している。現代美術最大の称号ともいえるイギリスのターナー賞に輝くなど、現代写真表現のフロントランナーともいえる存在だ。特...

ART|嶋本丈士氏がLeica × varioで撮り下ろした写真展
ART|嶋本丈士氏がLeica × varioで撮り下ろした写真展『Still Dreaming moments of Leica × vario』を中目黒で開催“日本の100人の写真家”にも選ばれた新進気鋭の写真家、嶋本丈士氏がLeica X varioで撮り下ろした作品を展示した写真展『Still Dreaming moments of leica × vario』。中目黒にあるレストラン「マルコヴィッチ」で開催される。Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)夢が覚めないような感覚に囚われる作品Leicaのカメラが導いてくれた瞬間は夢の中の入り口だったのかもしれない――。今回の写真展では、嶋本氏がLeica X varioを使用してポーランド、フランス、チェコのヨーロッパ3カ国を巡って撮り下ろされた作品を展示する。嶋本丈士氏は“日本の100人の写真家”にも選ばれ、撮影したその場のにおいや音、湿気までも感じさせ、まるでLPレコードの針のノイズのように、安らぎと...

ART│写真家上田義彦の35年間を一堂に展示する『A Life with Camera』
ART|ポートレートから自然との対峙、家族の姿まで――レンズ越しに見た一瞬の奇跡写真家上田義彦の35年間を一堂に展示する『A Life with Camera』写真家として、そして近年はギャラリー916のキュレーターとしても活躍する上田義彦。写真家として駆け抜けてきた35年間の軌跡を一堂に展示する『A Life with Camera』が4月10日(金)から 12月27日(日)まで、ギャラリー916で開かれる。Text by YANAKA Tomomi展覧会の開催を記念した写真集も出版著名人のポートレートから、話題となった広告写真、さらに自然と対峙した写真などで知られる上田義彦の集大成ともいえる『A Life with Camera』。2012年にオープンしたギャラリー916で自らキュレーターという領域に踏み出した上田が、24歳から現在までの自作のなかから厳選した作品が紹介される。1980年代初頭から昨年撮影された最新作までを網羅し、厳選された写真約300点、映像作品2点が展示され...

連載|Missing Trace〜ロンドンの記憶と記録のあいだ〜 第2回
アーティスト・久保田沙耶がロンドンで見たもの、感じたもの第2回「ローマで遺跡を握る」芸術が生活に根ざした街、ロンドン。日々、あたらしい表現が生み出される「創出」の場所であるいっぽうで、いたるところに埋葬された過去の遺産を掘り出して、いまによみがえらせる「蘇生」の場所でもある。後者の行為は、たとえるなら過去から現在への伝言ゲーム。そんな時代を超えた“壮大な遊び”に心躍らない表現者がいるだろうか? 2015年4月から10月まで、修復とファインアートを学ぶために彼の地へ留学中の久保田沙耶もその魅力に惹きつけられたひとり。ロンドンの記憶と記録のあいだを漂う日々のなかで、琴線に触れたヒト・モノ・コトを綴る。Text, Photographs & Illustrations by KUBOTA SayaEdited by TANAKA Junko (OPENERS)そこらじゅうに遺跡がゴロゴロローマの暑い日照りの道を歩いている最中、遠くに小さく「コロッセオ」(ローマ帝政期につくられた円...

ブラジルの近代建築の父「オスカー・ニーマイヤー展」が開催|東京都現代美術館
MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO|東京都現代美術館代表作の模型や首都ブラジリア建設のドキュメントをダイナミックに展示ブラジル人建築家、オスカー・ニーマイヤーの日本初の大回顧展東京都現代美術館は、7月18日(土)から「オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男」を開催する。日本とブラジルの外交関係樹立120周年を記念した大規模な展示で、ニーマイヤーの代表作のひとつである「イビラプエラ公園」の1/30スケールの模型などが公開される。Text by TSUCHIYA Motohiro(OPENERS)世界遺産をつくった男“オスカー・ニーマイヤー”リオデジャネイロに生まれたオスカー・ニーマイヤーは、ル・コルビジエとともにニューヨーク国連本部ビルの設計に携わったこともあるブラジルのモダニズム建築を代表する建築家だ。1950年代には、国家プロジェクトである首都ブラジリアの遷都にともなって、主要な建築設計(国民会議議事堂、大聖堂など)に携わり、創造性...

ソル・ルウィット個展をコスチューム ナショナルで開催|CoSTUME NATIONAL
CoSTUME NATIONAL|コスチューム ナショナルコンセプチュアルアートの先駆者、ソル・ルウィットによる幾何学的に構成された空間『Lines and color』展をコスチューム ナショナルで開催1960年代から1970年代にかけて世界的に広まったコンセプチュアルアートの先駆者として知られる現代美術家Sol Lewitt(ソル・ルウィット、1928-2007年)。彼の個展『Lines and color』が、7月15日(水)、南青山コスチューム ナショナル青山旗艦店で開幕。10月12日(月)まで開かれる。Text by YANAKA Tomomi絵画でも彫刻でもない、そしてどちらでもありうる1928年、アメリカに生まれたルウィットは、ニューヨークの大学で学んだあと、建築事務所での勤務などを経て、1960年からMoMA(ニューヨーク近代美術館)の職員となり、商業美術の世界で活躍してきた。1962年からはアーティストとしての創作活動もスタートし、MoMAには彼のアーティスト作品...

「artless」代表・川上シュンらが参加する『SUPER JAPANISM』展|WALLS TOKYO
WALLS TOKYO|ウォールズ トーキョー川上シュンが代表を務める「artless」がディレクション日本人作家を特集する『SUPER JAPANISM -contemporary art』展現代アートのセレクトショップ「WALLS TOKYO(ウォールズ トーキョー)」では、世界で活躍する日本人作家に焦点をあてた展示『SUPER JAPANISM -contemporary art』を8月8日(土)まで開催中。著名なアーティストから新進気鋭の若手まで、日本人作家の作品が一堂に集結する。Text by KUROMIYA Yuzu著名作家から若手の注目株まで、厳選されたアート作品が手に入る“アートをもっと身近なものに”というコンセプトのもと誕生した「ウォールズ トーキョー」は、世界中から集められた現代アートをまるで“セレクトショップ”のように販売する、あたらしいスタイルのギャラリー。著名作家から若手の作家まで、幅広いセレクションで、つねにオリジナリティあふれる展示を企画している。今...

ART FILE 23|「elBulli: Ferran Adrià and The Art of Food」|連載「世界のアート展から」
ART FILE 23|イギリス・ロンドン|「サマーセットハウス」世界一予約の取れないレストラン「elBulli: Ferran Adrià and The Art of Food(エル・ブリ:フェラン・アドリアと料理のアート)」(1)世界中の美食家に知られる三ツ星レストラン「エル・ブリ」と、オーナーシェフのフェラン・アドリアの初回顧展が、ロンドンのサマーセットハウスで9月29日(日)まで開催。年間200万件の予約が殺到する、世界一番予約が取れないレストランと呼ばれていた「エル・ブリ」の歴史とフェラン・アドリアの偉業を振り返る。Text by Winsome Li (OPENERS)“意外性と感動”にこだわった前衛料理1964年、「エル・ブリ」はスペイン・カタルーニャ地区にあるカラ・モンジョイという海沿いの町に開店した。店の名前は初代オーナーの愛犬、フレンチ・ブルドッグの品種名である“ブリ”に由来する。1984年、フェラン・アドリアは料理人として「エル・ブリ」に入社。わずか3年のキ...

ハンディウィルマン・サプトラ日本での初個展を東雲で開催|TOLOT/heuristic SHINONOME
TOLOT/heuristic SHINONOMEインドネシアの現代アートシーンを象徴するアーティストの日本初個展『ハンディウィルマン・サプトラ:物質について』インドネシアの現代アートシーンを代表するハンディウィルマン・サプトラ(Handiwirman Saputra)による日本初の個展『ハンディウィルマン・サプトラ:物質について』。7月25日(土)まで、東雲のTOLOT/heuristic SHINONOMEで開かれている。Text by YANAKA Tomomi身の回りの素材に内在する本質を顕在化した作品を展示近年ますます現代美術が盛んとなるインドネシアで高い人気を誇るアーティスト、ハンディウィルマン・サプトラの日本ではじめての個展が実現。今回の個展のために制作された最新作2点を含む14点が展示される。ハンディウィルマン・サプトラは1975年インドネシア、西スマトラ生まれ。インドネシア芸術院ジョグジャカルタ校で彫刻を学ぶとともに、在学中の1997年に同郷の仲間5人と一緒に、実...

フランス映画『画家モリゾ、マネの描いた美女〜名画に隠された秘密』|MOVIE
MOVIE|印象派誕生の立役者としても知られる女流画家の生き様に迫るフランス映画『画家モリゾ、マネの描いた美女〜名画に隠された秘密』巨匠マネのモデルであり、印象派誕生の立役者としても知られる女流画家ベルト・モリゾに迫るフランス映画『画家モリゾ、マネの描いた美女〜名画に隠された秘密』。6月13日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAでロードショーされる。Text by YANAKA Tomomiゴダールの撮影監督を務めたカロリーヌ・シャンブティエが長編作で初メガホンフランス・オルセー美術館に収蔵され、完成から150年近い時を経たいまもなお、高い人気を誇るエドゥアール・マネの絵画『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』。この名作に描かれた女性であり、女流画家でもあったベルト・モリゾを主人公にしたフランス映画が到着した。監督を務めたのは、カロリーヌ・シャンブティエ。これまで撮影監督として、ジャン=リュック・ゴダールやジャック・ドワイヨンといった巨匠から諏訪敦彦、河瀬直美と日本...

リニューアルした森美術館で古今東西の“シンプルなかたち”を展示|MORI ART MUSEUM
MORI ART MUSEUM|森美術館ポンピドゥー・センター・メスとエルメス財団による初の共同企画展が日本にリニューアルした森美術館で『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』古今東西の“シンプルなかたち”を展示する『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』が、リニューアル・オープンを果たした六本木の森美術館で開かれている。7月5日(日)まで。Text by YANAKA Tomomi日本展だけの展示や、新作インスタレーションの発表も杉本博司 『スペリオール湖、カスケード川』1995年 Courtesy: Gallery Koyanagi森美術館のリニューアル・オープンを記念して開かれている『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』。先史の時代の石器から、現代アートまでおよそ2万年のときをこえて、シンプルなかたちの美しいアートが集結した。パリのポンピドゥー・センターの分館であり、コレクションをもたずに独自の企画展を展開しているポンピドゥー・センター・メスとエルメス財団がはじ...